経営革新について打ち合わせを行いました。これは新しい事業を検討している会社が、その事業を具体化するための支援を受けることに関しての協議を行ったものです。会社が本業から派生する新規事業に着手して成功を収めることで県には税収や雇用促進などの利点がありますから、経営革新の相談にも力点を置いてくれています。
この経営者は、県内の会社が経営企画書を書き事業化に踏み切る際に、県の相談と支援を受けられることは心強いものがあると話してくれました。事業計画は、もう平成26年度に向かって動き出しています。
不動産事業者の方たちと話し合う機会がありました。和歌山県内の土地の中で海に近い場所は下落していると聞きました。特に紀南地方の海沿いの土地価格は下落が続き、4分の1程度に下がっているところや、買い手がつかないので価格が設定できない土地もあるようです。それまでは、これらの旧市街地は当該市の中心地とも言える場所ですから、この下落率には驚きました。「津波被害が予想されている土地は値段がつかない状況です」と話してくれました。
逆にそれまでは市街地から離れていて不便と感じられていた高台の土地価格は高くなっています。市場の反応は正直だと思います。土地だけではなくて、不安感や危険を感じるところを人は避ける傾向にあります。それが人類の本能で、今まで様々な危機を回避してきたのです。これまでの延長線でのまちづくりはできないので、都市形成のあり方を和歌山県と市町村は考えて欲しいという要望を受けました。
海岸部に位置している市街地の問題にどのように対処していくか。災害に強いまちづくりの課題となっています。
バブルの後の立ち直りは、和歌山市においては平成16年頃に痛みが癒えた価格で取引が行われるようになっていると伺いました。バブル崩壊後の平成2年頃から土地価格が下落を続けて、ようやく下落が止まったのが平成16年頃というものです。そして津波想定地域の土地価格が下落していることから、折角、上向いてきた土地取引が止まらないような都市形成が必要だというものです。
また災害が発生した時、消防車や救急車が進入できないのは災害に強い町とは言えないことから、長い視点での都市形成を考えて欲しいという要望もいただきました。建築物を建てる時、接続する道路幅は4メートル以上と法律で決っていますが、それを更に意識付けできるような広報や取り組みをすべきという意見です。
「セットバックの義務付けと意識づけを図るような条例のようなものがあれば、20年後、30年後には災害に強い和歌山県になると思います」ということです。市街地の道幅が拡がると消防車や救急車の進入が容易になり、また災害発生時の避難が容易になります。
災害に強い都市形成を目指すことが未来に財産を残すことになります。そんな観点からの都市づくりを検討したいと思います。
NHKで防災体操が放送されていました。災害発生時に逃げられる体力を日頃から作っておくために運動を心掛けようという主旨の体操です。県庁で打ち合わせをしている時に放送されていたもので、和歌山県こそ導入すべき体操のように感じています。またこの体操の原点は健康づくり、健康増進にありますから日頃からの健康づくりのためにも、参考にしたいと思いました。
和歌山市においてもっと文化活動を活発にして欲しいという要望をいただきました。他都市と比較して、文化活動への支援はそれほど活発ではないという思いをもっているようです。文化活動の支援についての理解してくれる層を拡大する方法について話し合いました。5人でも、10人でも関心を示してくれる人が集まるところに出向くなど、地道な活動を続けていくことを確認しました。
夕方からふたつの懇親会に参加しました。どちらも楽しい話題があり、美味しい食事を楽しみました。