JICAシニア海外ボランティアとしてトルコで活動していた小池眞千子さんの講演を聞かせてもらいました。テーマは「トルコに暮らして」で2年間のトルコでの生活と仕事についての約1時間の講演でした。JICAの海外派遣の目的は、派遣した日本人がいなくなった後も、そのことを教えられる人を育てることにあります。時々例えられるように、魚を与えるのではなくて魚を釣る方法を教えることが目的です。そんな仕事としての教育を実践していたことが分かります。
面白いことは、トルコ人は長期的な計画に基づいた仕事は苦手だという事です。ですから今日や明日の予定が突然入ることが度々あるようです。逆に、来週の予定を決めたいと思っても、トルコ人は先の予定には関心がないので決らないのです。そのため自分の予定も決められないので計画的な仕事をする環境にはないようです。一ヶ月先の予定、半年先の予定を決めて行動している日本人の勤勉さや真面目さをトルコでいると感じるということです。
さてトルコで最も有名な人は、トルコを設立した建国の父であるアク・チュルクです。西洋の学校で学びこの国を西洋化しなければ将来はないと考え、トルコを設立したことを教えてくれました。その過程で日本にも学び、明治維新のような革命も参考にしたようです。そうして1923年にトルコ共和国を建国しています。凄いのは公用語をアラビア語からトルコ語に変えたことです。それまでの言語を変えることは想像してみると容易ではないことが分かります。仮定の話として、現代社会において公用語を日本語から英語に変えるとすれば、当然、反対意見もありますし、社会の混乱などから一気に変えることは極めて困難です。そんな改革をやってのけたのです。そしてイスラムの戒律が厳しい中、政教分離を果しました。
このことから建国の父としてトルコで最も有名で、尊敬されている人物となっています。参考までにアク・チュルクとは、トルコと祖先、アクとチュルク、トルコいうふたつの単語を組み合わせたもので、建国の父という意味で本名ではありません。トルコに行くとアク・チュルクの銅像が立っている光景に時々出会います。
トルコで活躍する日本人の話を聞いて、改めて日本は世界に誇れる国であることを確信しました。そして和歌山県串本町を舞台としたエルトゥールル号の話も伝えてくれました。トルコ人は日本人に好感を持ってくれていますが、それはトルコの軍艦であるエルトゥールル号が串本町沖で遭難したところを日本人が助けたことに起因しています。そのことをトルコの学校で学習していることから、トルコと日本の歴史が現代に引き継がれているのです。
紀元前トルコの歴史1万年前から文明があるとされているトルコ歴史の中に、日本、そして和歌山県が登場することは嬉しいことです。そして将来においてトルコと日本の関係を維持していくのは私達です。和歌山県として真っ先にこのエルトゥールル号の歴史を学び、伝えたいものです。
- 将来の電力受給のあり方について意見交換を行いました。現在も大切ですが将来のことを考えた体制も大事です。どのような体制になったとしても生活と経済が守れるようにしたいものです。
- 冬場に向けた省エネルギーや環境に負荷の少ない設備のあり方について意見交換を行いました。来週も継続した話し合いを行うことにしています。
- 太陽光発電についての意見交換を行いました。太陽光発電による買い取り単価は将来に向かって下げていく方向で検討されています。自然エネルギーの導入と国民負担の増加を勘案して単価の見直しが図られています。これから先、どう進むのか注目しています。