活動報告・レポート
2013年11月14日(木)
議員交流フォーラム
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議員交流フォーラム

第10回近畿6府県議員交流フォーラムに参加しました。近畿の府県が持ち回りで開催しているフォーラムですが、今年は和歌山県が開催県となっています。各府県からの府会、県会議員をお迎えして開催しました。参加して、とても有意義なフォーラムになったと確信しています。

それは参加議員が分科会に別れて議論を深められたからです。本会議場で分科会のポイントの説明があり、その後、分科会に分かれました。私は地方自治部会に参加することにしました。コーディネーターは同志社大学大学院総合政策科学研究科の新川達郎教授で、議論するテーマは「地方分権時代における議会のあり方」です。議論は二つの柱からなり、ひとつは政策立案機能の充実強化について、もうひとつが議会、議員活動の透明性の確保についてとなっています。

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他府県の事例でいくつか紹介します。京都府議会は決算特別委員会の報告の時、知事に対して決算委員会の指摘と共に新年度予算への要望を行い、決算の結果を年度予算に反映できるようなしくみを作っています。

大阪府では議員提案政策条例を平成17年度以降10本制定しています。これは近畿で一番の多さです。このきっかけは、りんくうゲートタワービルが経営破たんした時、大阪府が出資した法人の財政が分からなかったことから議会のチェック機能が働かなかったことに起因しています。当時の府議会は知事に対して府がチェックできるような条例制定を求めましたが、知事は必要ないという態度でした。そこで議員提案の条例を制定し、そこからこの機運が高まっています。

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私からは、和歌山県の議員提案政策条例について説明しました。

和歌山県議会ではこれまでに8本の議員提案条例を制定しており、現在9本目の条例制定に向けた活動をしています。私が県議会に当選させてもらった平成19年当時、県議会として議員提案条例を一年に1本制定することを目指すようになりました。平成19年以降、平成24年度までに6本制定していますから、目標通りに一年に1本の条例を制定してきました。そして25年度も「和歌山県中小企業振興条例」の制定を目指していますから、本年度も1本制定できる予定です。

条例を数多く制定すれば良いというものではありませんが、制定することで議員としての資質が高まりますし問題意識が高まります。そして県民の皆さんに対する議会としての訴える力になります。

例えば平成21年12月議会において「和歌山県観光立県推進条例」を議決しています。今年2020年の東京オリンピックが決定した時のプレゼンテーションで日本の「おもてなし」が成果から評価されました。これは日本人として嬉しいことですが、このことに関して県民の方から意見がありました。

東京オリンピック招致活動で「おもてなし」が流行語になりましたが、和歌山県では平成21年度に観光条例において県民で観光のお客さんを「おもてなし」することを定めています。日本国よりも和歌山県の方が先に「おもてなし」の精神を謳った条例を制定しているのですから、和歌山県は誇りを持ちたいと思います」という意見です。条例の内容を県民の方が知ってくれていることを県議会として誇りに思いました。この観光に関する条例は、旅行事業者や観光事業者だけが観光振興に関わるのではなくて、全ての県民の皆さんが「おもてなし」の精神で観光に参画することを目指したものです。

世界に先駆けて和歌山県が、「おもてなし」を掲げた議員提案条例を制定していることを皆さんに報告します。

そして現在制定中のものが「和歌山県中小企業振興条例」です。平成24年12月に議論を初め、平成25年12月定例会で提案する予定です。私は条例検討委員会委員として関らせてもらっていますが、条例を制定するために必要なことがあると感じています。それは政策立案とは議論と現場の両輪が必要だと言うことです。議論だけでも条例はできませんから、現場に行き確認することや聞くことによって条例が精度の高いものに仕上がって行きます。条例検討の進行形でその過程を確認しているところです。

議論の場では経済団体の役員の皆さんからの意見を伺い、また条例案を持って現場に出掛けました。その結果、県の具体的支援の条文の必要性、議会がどんな役割をしてくれるのか。そして金融機関と県の政策がリンクするように金融機関の役割を具体化して欲しいという意見があり条文を修正していきました。

こうして新しい条例が完成しようとしています。議員提案条例の検討過程を経て、議員の政策立案能力の向上と、県民の皆さんとの意見交換ができています。一年に1本の条例制定を目指すことで県議会は活性化しています。

続いて議会、議員活動の透明性の確保についてのテーマで議論を行いました。これは議会の情報公開についての議論です。共通していることは議会のインターネット中継、議会のテレビ放送やラジオ放送、議長の議会終了時の記者会見などがあります。中には議会日程のポスターを制作して、議員が自宅などで掲示することで認知度を高める取り組みもありました。

和歌山県でもインターネット中継や媒体による情報発信を行っているところです。ただそれでも認知度は高くありません。それは情報発信しても、報道で取り上げてくれないからです。

一般的に報道機関が大きく取り上げてくれるには、ふたつの方法があります。ひとつはスポンサーになること。もうひとつが不祥事を起こすことです。これらの場合は報道で取り上げてくれます。感覚としては議会が通常に進んでいる時を当然の状態だとしてゼロの状態だとします。ゼロの状態では報道してくれません。そこにプラス5の要因があったとしても目新しさがないので、やはり取り上げてくれません。通常よりもプラス10くらいのレベルになると、報道機会はようやく取り上げてくれます。和歌山県の議員提案政策条例の例で示すと「紀の国森づくり税条例」の時に大きく報道されました。それは議会が提案して税金を徴収しようとした珍しい事例だったからです。これくらいの取り組みをしてやっと報道してくれるのです。

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逆に不祥事は些細なことでも取り上げてくれます。マイナスの場合はマイナス5のレベルであっても記事として書いてくれるのです。

しかし地道な活動ですが報道機関への情報発信と情報提供は継続する必要があります。見ていないようでも、見てくれていることがあるからです。今から2年前の紀伊半島大水害の時、東南海・南海地震等対策特別委員会の副委員長をしていたことから、地元テレビに出演して皆さんに義捐金を呼び掛けたことがあります。たまたまそれを見ていた方から電話をいただきました。「片桐さん、県として義捐金を集めているのですか。テレビを見ていた片桐さんが出ていて呼び掛けてくれたこともご縁です。片桐さんが言うのであれば義捐金をしましょう」と話してくれたのです。相当額の義捐金のご寄付をいただきました。

このように情報発信は威力があり、情報を発信することを怠ってはいけません。地道な活動となりますが、議会活動の透明性を高めるために継続した取り組みが必要です。

以上が分科会における私の意見です。良い議論を交わすことかできました。

民社協会役員会

民社協会役員会に出席しました。議題は新年度役員案の提案と本年度総会の日時を決定することです。役員会において新役員の承認と総会の日程の確認がされました。

私からは本日開催した第10回近畿6府県議員交流フォーラムに参加した結果と東北への視察結果について報告いたしました。

顔こりほぐし

顔こりほぐしに行ったところ、目の周辺にこりがありました。前回まではなかったのですが、突然こりが出ていました。考えてみると原因が何か分かりました。顔は不思議なもので心やしぐさが即座に顔に表れます。いつも穏やかな顔でいられるように気をつけたいものです。