活動報告・レポート
2013年10月27日(日)
トルコと日本
トルコと日本
トルコと日本

午前11時からの和歌山市内で開催された会合に出席しました。多くの皆さんと会い意見交換を交わすことができました。その中の一人にトルコから来て、エルトゥールル号に関るPR活動を行っているトゥファン・トゥランルさん(Tufan Turanli)と出会いました。

トゥファン・トゥランルさんはエルトゥールル号発掘調査団長で水中考古学研究者です。

トゥファン・トゥランルさん達エルトゥールル号発掘調査団は、平成18年度から平成22年2月まで串本町沖でエルトゥールル号の発掘調査を行っています。海底から引き揚げられたエルトゥールル号の遺品は平成22年に「日本・トルコ友好120周年式典」でトルコ共和国メルシン、アンカラ、イスタンブールで巡回展に出展されています。

そして平成24年9月には和歌山県立博物館でエルトゥールル号特別展が開催され、これらの遺品が展示されました。トゥファン・トゥランルさんとはその時以来の再会でしたが、和歌山県を思う気持ちとトルコと日本との友情を深く信じ、感謝してくれていることが分かりました。今回はダイバーと通訳をしている赤木正和さんも一緒でエルトゥールル号の話を交わしました。

トルコと日本が友好関係を保っているのは、歴史の上ではエルトゥールル号事件での串本町の村人の献身的な救助活動から始まっています。その後のフセイン大統領の命によりイラクのテヘラン空港が閉鎖される時、トルコの航空機が日本人を救助したことなど、常に両国の関係のキーワードは友情です。

そして串本町沖でのエルトゥールル号発掘調査と展示会、そして映画化への動きなど、継続した友情の証を刻んでいます。

しかし歴史を刻んでいるのは人であり、トルコと日本、そして和歌山県の人が両国の友好の歴史をつないでいるのです。人と人が両国の変わらぬ友情に応える活動をしていること。常に交流機会を保っていることが歴史を厚くしているのです。

このエルトゥールル号事件は和歌山県で発生しているものですから、私は無関係ではいられません。わが県の誇りとして、この歴史を次の時代につなぐこと、そして日本中にこの歴史を知ってもらいたいと思っています。

トゥファン・トゥランルさんと会合の後、話せる時間があり、「先ほどの片桐さんのスピーチは素晴らしかった。これからも友情を保ちましょう」という言葉を掛けてくれました。

時を越えて、国を超えて個人として友好関係をいただいたことに感謝しています。

トルコではエルトゥールル号遭難事件のことは教科書に載っているので、トルコの子ども達は学校で習っています。何年経っても日本人から受けたご恩を忘れないのはそのためです。ところが日本の歴史の授業ではエルトゥールル号の事件のことは、ほとんど学習していないと思います。日本人がエルトゥールル号遭難事件のことを知らないのは、学校で習っていないからだと思います。教えないことにはこれまでの歴史が次の世代へと続きません。世界で一番尊敬されている日本という国が、尊敬される国であるひとつの歴史がエルトゥールル号遭難事件での日本人の対応だと思います。このことは和歌山県として語り継ぎたい歴史です。

ところでトルコには一度だけ行ったことがありますが、今でもその素敵な印象は持ち続けています。ユーラシアとアジアを結ぶ地形的に要所であり、東西文明が融合する地域として独特の景観を作り出しています。イスタンブールとい名前を聞くだけで、何故か懐かしくなるのは、トルコと日本との長い歴史がDNAに刻まれているからなのか、単なる個人的な感情か分かりませんが、トルコには親近感を持っています。

これを契機として、もっとトルコとの関係を強くしたいと考えています。トゥファン・トゥランルさんとの懇談により、個人的にもこれからも続く友情に感謝しています。

会合

会合では一つのテーブルを囲んで、ご一緒した皆さんと楽しく懇談することができました。楽しい時間を共有できたのは皆さんのお陰だと感謝しています。皆さんとの出会いと懇談によって楽しい日曜日になりました。