常任委員会の福祉環境委員会が開催されました。私の質問内容は以下の通りです。
[福祉保健部]
Q.片桐委員
この対象となるかどうか微妙なところ、例えば、昭和56年以前に2000平方メートル程度の建物を建て、昭和56年以降に、2000平方メートル、2000平方メートルと増築し、トータル6000平方メートルとなった福祉施設の場合は、全体で5000平方メートル以上であり、昭和56年以前に建てた棟があるということになるが、この場合は対象となるのか。
A.森本長寿社会課長
福祉関係で2施設、病院関係で6施設、合計8施設である。
Q.片桐委員
耐震改修の候補箇所で、福祉施設や病院は何カ所あるか。
A.山本福祉保健総務課長
現在、質問のような事例等への対応については、県土整備部で検討しているが、まだ、詳細な方針等は聞いていない。
要望 片桐委員
現場では、耐震補強はするが、対象となるのかがわからず困惑しているところもあるので、対応してもらいたい。
Q.片桐委員
汀公園で毎年実施されている戦没者式典について、県の関わりはあるか。
A.山本福祉保健総務課長
県としては、知事代理として福祉保健政策局長が出席するとともに供花を行っている。
Q.片桐委員
経済センターの跡地が、今年の7月16日に、和歌山市に無償貸与されている。その利用計画の状況はどうなっているか。
A.山本福祉保健総務課長
県の窓口の商工観光労働部に確認したところ、隣の汀公園と一体的に整備をすることを条件に無償貸与を進めているとのことである。
要望 片桐委員
戦没者をまつる公園としての機能を持っているので、できれば平和公園的なイメージを持てるような活用をしてほしいと思う。和歌山市に対しても福祉保健部から適切な指導というか、相談に乗っていただきたい。
Q.片桐委員
社会保障制度改革国民会議の報告書の中で、要支援1、2を介護保険の介護予防給付から地域支援事業に移行すると、行政単位でサービスに差が出るのではないかと懸念がある。適切に対応するとの説明があったが、県としての考え方はいかがか。
A.森本長寿社会課長
この報告書を受けて、現在、厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会で次期介護保険制度改定に向けた議論が始まり、報告書の提案に賛成、反対の議論がされているところ。県としては、介護保険の軽度者向けのサービスが見直されたとしても、市町村によってサービスに差が出ることは絶対に困ると考えている。国の責任において、制度を構築していただけるように、国に対して必要な要望を検討していきたいと考えている。
Q.片桐委員
この制度導入後は、民間の小規模の介護事業者の淘汰も進むのではないかという懸念がある。そうなると、サービスを受けている高齢者の方に不利益が発生することが予想されるが、県として利用者側の不利益が発生しないように対策、あるいは要望といったものを考えているのか。
A.森本長寿社会課長
今まで提供されていたサービスがなくなるとか、質が低下することがあっては非常に困る。先ほどと同様に国に対して要望していきたいと考えている。
[環境生活部]
Q.片桐委員
電気自動車の充電設備に関してであるが、県補助金の締切は今月末だと思うが、申込状況はどうなっているか。また、昨年度も申込件数が少なかったが、今年も少ない場合、民間事業者に充電設備を普及させる方策はあるか。
A.内藤環境生活総務課長
充電器に係る補助金の申込状況については、第2次募集ということで、今月末まで期限を区切っているが、現在のところ申請はない。来月10月1日から11月末までの期限で、第3次募集を予定している。
申請が少ない場合の推進策については、今年の4月に充電インフラ整備ビジョンを発表しており、このビジョンに該当する充電器の設置に関して、国から3分の2の補助を受けることができる。このビジョンに該当するかどうかは県で確認することになっているが、4月以降、急速充電器については13基、普通充電器については15基の確認申請が出されており、今後、設置が進んでいくものと思っている。
また、この日曜日には、日産自動車の支援を受けて田辺市に急速充電器を設置することを発表した。また、7月末には、自動車メーカーが共同で国の補助に加え、自動車メーカーも補助をしていくということを発表している。具体的には利用者が多いような商業施設や自治体施設などについては、国の補助の残額を自動車メーカーが全額補助するような方向で細部を詰めており、10月に発表される。これにより、更に設置を検討していただける所も出てくると思っている。
Q.片桐委員
普及しそうな感じになってきたが、わかやま電気自動車充電ネットワークの会員を拡大することで更に普及しそうな気がするが、そんな取組はしているか。
A.内藤環境生活総務課長
このネットワークの会員は、充電器を設置した所に会員になっていただき、設置後の情報を共有するとともに、県ホームページなどで一般に周知しているものである。
Q.片桐委員
住宅用太陽光発電設置補助金について、申込はまだ締め切りはしていないが、平成24年度は申込が多くて抽選しており、今年度も2960万円の予算では足りないと思っているが、現状はいかがか。
A.内藤環境生活総務課長
住宅用太陽光補助については、募集期限が10月末ということでまだ募集の途中であるが、今の状況をいうと、9月11日現在で申込者数が643名で昨年の同時期と比べると若干少ないくらいで推移しているが、期限間際になるとまとめて申請が出てきたりするのでだいたい昨年並みくらいと思っている。
今年度については、太陽光発電設備の価格が下がってきたことを受けて、補助単価を引き下げることによって補助件数としては昨年より2割ほど増やして、昨年は246件であったが今年は300件程度の採択をする予定である。
そうすると、昨年の実績では倍率が9.6倍だったが今年度はこれよりも低い倍率に抑えられると思っているが、引き続き抽選になることは確実である。
Q.片桐委員
今年は採択の倍率が下がるとはいえ、採択される方がされない方より少ないようなので、是非この辺を考えていただきたい。そういう意味で、さらに普及していくためには来年度も継続していくことが必要だと思うし、予算的にも少し増額すべきと思うが、来年度に向けた考え方はどうか。
A.内藤環境生活総務課長
今の住宅用太陽光の補助については、3年間の事業ということで今年度までやってきた。来年度については正にこれから予算要求の時期になるので、これから検討していきたいと考えている。
要望 片桐委員
これは要望であるが、3年間で一応の普及をそれなりに図れたということであるが、他の府県へ行くと住宅に付いている太陽光のパネルをよく見る。和歌山はそれに比べて少し少ないのではないかと、感覚的に危惧するので、是非、継続していただきたい。
シルバーユニオン笑の会の講演会がありました。今回は門衆議院議員をお招きして「観光を考える」と題した講演会を実施しました。和歌山県の観光を考えるうえで大変参考になる話でした。
まず目標を持つことから始めることが大事なことです。仮に和歌山県の観光産業で年間1,000億円の売り上げを作ることを目指すとします。そうすると枠組みが出来上がります。
お客さん一人当たりの単価を10万円と想定します。宿泊と食事代で4万円、交通費で2万円、お土産代として4万円の合計10万円を和歌山県内で消費してくれるとします。
次に和歌山県を訪れてくれる観光客一日3,000人と見込むと、年間で約100万人となります。10万円を使ってくれる観光客が100万人訪れてくれることを目指すと、売り上げは1,000億円となります。
この数字を雇用につなげてみます。一般的に観光産業の場合、人件費の割合は30パーセントです。従って1,000億円の30パーセントで300億円の人件費が見込まれます。一人当たり年収300万円と仮定すると、1万人の雇用となります。
つまり1,000億円の観光産業のしくみが和歌山県内で作るとすれば、1万人の雇用を生み出すことができるのです。1万人の雇用があると一大産業となります。製造業などで1万人の雇用生み出すことは、大企業が立地したとしても無理な数字です。それが観光産業で目標を決めて取り組めば達成できる数字となります。
このように観光産業は、経済効果と雇用を生み出せる産業なのです。但し、地域資源を生かして売上目標を達成できた場合にそうなると考える必要がありますが。
観光客が行きたい、訪れたいと思うところは日本一のものがあるところです。日本で言うと富士山、スカイツリーなど。和歌山県の場合は高野山や那智の滝が日本で唯一のものに該当します。それを観光の核として和歌山城や熊野古道などを組み合わせて滞在型の観光の企画にします。
そし繰り返しますが、観光産業の目標は売り上げにすべきであり、観光客の入り込み数にすべきではありません。金銭に換算できなければ民間が主体の産業にはならないからです。行政で観光振興を主導するとしても、成果は売り上げにすべきです。
観光産業は行政と民間事業者で作り上げる必要があるのです。この意識をもっと強烈に持つ必要を感じました。
- 再生可能エネルギーに関する協議を行いました。和歌山県は立地条件が優れているにも関わらず、全国的に話題になるような感じがないことが問題だという話です。電力不足の対応のひとつとして、普及の必要性を話し合いました。
- 中小企業金融に関して経営者と話し合いました。金融機関に融資をお願いしても希望通りに行かないことが多い現状を話してくれました。企業を育成するというよりも、新規貸付の依頼をすれば逆に経営が苦しいと思われ、返済を迫られたこともあるそうです。金融機関の理解を求めて欲しいとの要望をいただきました。