活動報告・レポート
2013年8月29日(木)
関西広域連合議会

和歌山市で関西広域連合委員会と議会が開催されました。午前中はアバローム紀の国において委員会が、午後からは和歌山県議会で議会が開催されました。関西広域連合に加入している府県と政令都市の共通した課題が議論されました。

委員会では、ワールドマスターズゲームズ2021年大会の招致について議論が交わされました。2021年、平成33年度に同大会を関西で開催しようとするものです。関西広域連合として招致する意向ですが、大阪府と大阪市は反対の意向を示しました。

反対の理由は総額約28億円という予算にあります。28億円の予算を投資するだけの効果が出ないのではないかというのが反対の理由です。

2013年、つまり平成25年8月にイタリアのトリノで開催された同大会の参加者は、参加目標5万人に対して1万9千人の参加に留まり、またテレビ報道もなく効果が感じられないということもあります。

それに対して関西広域連合は、生涯スポーツの振興の契機付けになることと、アジアで初めての開催となることから、関西という名前が世界に知ってもらえる機会となることを訴えました。残念ながら、関西は世界の都市で知られた存在ではありません。この大会を招致し世界各国から競技への参加者に来てもらうことで名前を知ってもらえること、観光による経済効果、生涯スポーツの振興などに資することにつながるという主張をしました。

委員会では両者の意見は交わりませんでしたが議論は白熱しました。シナリオにはない議論が交わされ、しかも両者の価値観を戦わせる場面があり、議会人として勉強になるような首長同士で高い議論が交わされました。

賛否はあるにしてもワールドマスターズゲームズ2021年大会の招致をする方向を連合長が示しました。但し、大阪府と大阪市は予算と人員の面で協力はできない旨を留保しました。

このワールドマスターズゲームズ2021年大会の招致をすることでスポーツツーリズムと生涯スポーツを目標にすることにつながるので、高齢社会を迎える時代において意味はあると考えます。ただ約28億円という予算を全て関西広域連合で支出するには大き過ぎるので、民間企業の賛同を得られるような訴えが必要だと思います。

和歌山県知事は同大会を関西で開催する意義はあると考え、大阪府と大阪市に対して賛同を呼び掛けています。

また午後からは和歌山県議会に会場を変えて議会に移りました。大阪府と和歌山県との府県間道路の必要性について松井一郎大阪府知事は理解を示してくれました。またアジアの発展と関西との関わりについても、観光面で積極的に関わっていく意向が示されました。

そして英語力についても触れました。今ではアジアの共通語も英語です。アジアで開催される会議は英語が公用語なので、英語ができることを前提として会は進められます。

英語ができなければ前提が崩れますから参加しても効果は少なくなります。国や国際企業では英語は当然のことですが、地方でも英語力が必要な時代になっています。地方都市もグローバル化の中に巻き込まれていることから英語力の向上を図ることと、英語教育が重要になっています。高校教育を終えると全ての生徒が英語を自分の武器にしている状態が望ましいと思います。

以上が関西広域連合の議論で感じたことです。規模が大きくなると議論の内容も変わり、活動の刺激になります。和歌山市内と和歌山県議会で関西広域連合委員会と議会が開催され傍聴した人も多くいました。和歌山県が関西の課題に視野を広げ、また関西の中に和歌山県が存在していることを認識する機会になりました。