天然ガスやシェールガスなどの化石資源、そして再生可能エネルギーの取り組みについて意見交換を行いました。原油価格は1バーレル100ドル程度で推移しているように、価格は高止まりしています。円安の影響もあって、原油を使用している産業界は厳しい経営状態にあります。熱源を切り替えられると良いのですが、最近の動きだけで新たな設備投資をすることはできません。天然ガスや中期的にはシェールガスの利用なども検討している企業があります。エネルギーコストはベース部分になるので、このベースとなる経費が上昇すると運営は厳しくなります。日本の産業界は省エネルギーへの取り組みは早くから行われているので、もうコスト削減は限界まできている企業が多くあります。最近の設備に入れ替えるとしても投資が必要ですから、簡単に設備更新の経営判断はできません。
また再生可能エネルギーについても供給力が不安定なので、ベースとして取り入れることは現段階ではできません。安価なエネルギーを求めている企業が多く、そのことから原子力発電の再稼動が注目されています。しかし再稼動は早くても平成26年の初めとなると報道から予測できるので、冬の電力、電気料金の動向にも関心が寄せられています。
わが国のエネルギー問題をこれからどう考えるのか。参議院選挙を終えてから考えるべき事です。
教育について問い合わせをいただきました。不登校の生徒対策や支援学校の充実などを図って欲しいという依頼です。不登校の生徒の実数は、恐らく予想以上の規模であり、イレギュラーだと見逃せるものではありません。不登校の問題は教育問題の中の大きな課題であり、それに対応するしくみや体制を整えつつあります。問題はケースによって取り組み方が違うので、対応方針のベース化が整えられないことにあります。一人ひとりの不登校に至る事情も置かれている現状も違うので対応が難しい問題です。
県内に支援学校を設置していますが、これは地域バランスをとりつつ、入学してくる生徒一人ひとりに対応する意思の現れです。
この問題への対応は長期的なものになりますが、引き続き取り組むことを話し合いました。
夕方からは懇談会を行いました。話し合ったのは、エネルギー問題、再生可能エネルギーについて、参議院選挙後の国政の行方、経済再生についてなどでした。
関西の産業界は円安で息を吹き返している企業がありますが、輸出の恩恵を受けていない多くの中小企業は低迷を続けているので、製造コストを削減すること、即ち、エネルギーコスト低減が大きな課題であるということです。
国の活力は経済が握っています。経済成長はいらないので豊かな生活をすべきだという意見がありますが、基本的に経済と豊かさは相関関係にあります。経済が後退するということは所得が減収することになります。所得が減少しても笑顔で活き活きとできる人はそれほど多くないと思います。気温35度を越える夏日が続いても、クーラーもいらないし移動は徒歩で十分だと思ってビジネスをしている人も少ないと思います。そして一日中、行き着くところ年中働きまくっている。しかし所得が少なくても豊かだと感じている人も少ないと思います。
経済成長は豊かさの裏づけとなるものであり、経済成長を求めないで豊かな生活、社会保障を求めることは無理があります。給与が上がるとやりがいはありますし、豊かな生活、つまり笑顔が見られるようになります。給与が減少しているけれど、生活水準を変えないで維持していると、やがて家計は破綻します。今までの生活がレベルを落としても豊かであると思える人であれば良いのですが、大部分は決してそうではないと思います。
大きな視点から国民生活を見ると、経済成長や所得上昇、雇用の安定などは、豊かさを維持するために必要なことです。そんなことを話し合いました。