高速自動車国道紀南延長促進議員連盟の役員により国土交通省近畿地方整備局を訪ね、和歌山県の高速道路を始めとする早期建設の陳情を行いました。訪問先は道路部長と地方整備局長のお二人です。
この議員連盟は和歌山県を一周する高速道路の早期実現を目指して組織しているもので、今回は平成25年度に必要な予算措置を講じてくれたお礼と、次年度以降の事業区間の予算化のお願いを行いました。近畿の府県の中で県内を巡る高速道路網が整備されていないのは和歌山県だけです。
県民の悲願である紀伊半島一周高速道路の実現に向けた活動は県議会の総意とも言えるものです。私達のこの思いを局長と部に訴え、和歌山県の事情を理解してもらえたと思います。
高速道路の役割はいくつかありますが、当初は経済活動としての物流の道、余暇が増え始めた頃には観光の道、そして日常の移動手段として欠かせない道、近年では防災対策としての道の役割が重要視されています。
防災対策としての道の考え方を実現させようとしているのが、和歌山県南部の高速道路の建設計画です。紀伊半島の南部の町は、東南海・南海地震により津波が発生した時、逃げ場所や逃げる時間が制限されている地域事情があります。
そこで高速道路は逃げる道としても有効な場所となります。この地域の生活圏は約1km毎に存在しています。そこでこの1kmの区間毎に高速道路に逃げ込める避難路を設置し、津波発生の時の逃げ場所にする計画をしています。生活拠点となる場所の背後に通っている高速道路が避難場所になっていたら、少しでも安心材料となります。山側に建設を計画している高速道路を毎日見ていることで避難経路のイメージは出来ますし、生活拠点から比較的近くに高速道路の避難路があれば、条件にもよりますが短時間で逃げ込めることになります。しかも計画では短いトンネルを多数設置することで、雨風や寒暖を遮断できるようにしています。高速道路は人が侵入できない道路ですが、大災害発生時となれば事情は別です。命の道としての役割を和歌山県の高速道路は果たしてくれることになります。ですから早期実現を目指した活動を実行しているのです。
ところで、高速道路の建設費用はどの程度かお分かりでしょうか。一般的に1kmの区間工事に要する費用は約45億円とされています。これは全国平均値であり地域事情や地形、土地の価格などによって違いがありますが、この数字が総建設費として見込まれます。
これから建設を予定している和歌山県の高速道路の場合は約50億円、京奈和自動車道の場合は約70億円とされています。1km建設するのに莫大なお金を必要としていることを知ると、道路が大切に思えてきます。これだけの費用と時間を掛けて建設した高速道路が有料で、利用者の負担によって資金を回収し次の建設につなげる必要性も感じます。
また有田と御坊間の高速道路4車線化と同時に、御坊と田辺間の4車線化も考えてくれることになりました。またすさみ町までは4車線化を予定して用地買収を完了していることも知りました。
平成27年度までに高速道路のすさみ町までの延伸、和歌山県内を走る京奈和自動車道の完成、第二阪和自動車道の完成など予定されていますが課題があります。それは計画があっても、各年度で必要な事業予算を確保することあります。竣工の年度には建設費の精算を行うので、どうしても予算よりも多い支出を見込む必要があります。予算が不足したり、一部でも用地買収ができていない場合は、計画が遅延する可能性もあるのです。
そうならないためにも国や近畿地方整備局への必要性の訴え、陳情は必要な行為です。直接、話をすることで理解してもらえる点があり、また相手に熱意が伝わります。平成27年度までに主要幹線道路を完成させるために、県議会としても陳情を続けることにしています。
和歌山県飲食業生活衛生同業組合総会が開催されました。開催場所は白浜町のホテルむさしです。県内各支部から役員が集まり盛大な会となりました。来賓として和歌山県知事や所管の課長が来られていました。私も来賓としてお迎えいただき挨拶の機会を頂戴しました。挨拶の主旨は次の通りです。
こんばんは。今年もお招きいただきありがとうございます。本日の総会において理事長か交代したと聞いています。前理事長、本当にお疲れ様でした。そして新理事長、これからもよろしくお願いいたします。
さてここに来る前に国土交通省近畿地方整備局を訪ねました。和歌山県を一周する高速道路の早期実現を依頼する目的で訪問しました。そうしたところ「和歌山県には十分な予算措置を行っていますよ。和歌山県だけで四国4県分の予算、近畿2府4県の中の約半分の予算が和歌山県に行っています」と回答をいただいてきました。和歌山県の道路の必要性を理解してくれての予算措置をしてくれています。平成26年度も、それ以降も引き続いて予算措置が講じられるように活動は継続することにしています。
ところで高速道路にはいくつかの意味があります。物流の道、観光の道、生活の道、防災の道、そしてもう一つの意味を付け加えたいと思います。それは食の道だということです。多くの人が来てくれる機会を提供するのが高速道路であり、世界一美味しい食のある和歌山県が最高のおもてなしをすれば、ビジネスや観光のお客さんが再び和歌山県を訪れてくれことになります。そんな人々を運んでくれるのが高速道路ですから、食する人を運んでくれる道、つまり食の道になり得るのです。
そんな食を支えてくれている皆さんですから、紀の国わかやま国体開催や熊野古道世界文化遺産10周年、JR各社が和歌山県に観光客を送り込んでくれる大型企画もある向こう3年間は、何としても美味しくて安全な食を提供して欲しいと思います。
高速道路の整備を進めることは和歌山県の食文化を提供することに直結しているものであり、食の道を早期実現することが県政の役割だと思っています。
皆さんの期待に応えられるように活動を継続いたしますので、何卒、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。挨拶は以上です。
その後、懇親会に移り交流を深めさせてもらいました。県内各地から役員の皆さんが参加していることから1年振りの役員さんもいました。皆さんと会話を楽しむことができました。会うことを心待ちにしてくれている人がいると思うだけで、幸せな気持ちになります。多くの方が待ってくれていることが分かり、大雨の中、白浜町まで走り、参加して本当に良かったと感じています。
お迎えいただいた皆さんに感謝しています。
- 白浜町から和歌山市に戻り懇親会に参加しました。組織について、人材のあり方についして話し合いました。
- 自転車用道路の狭隘や、自転車道の脇に水路があり転落の危険性があることについて協議しました。道路拡幅に伴い改修することにしています。