午前中は再生可能エネルギーについての協議を行いました。再生可能エネルギーの買い取り制度は長く続かないという噂もあり、事業を検討している事業者は計画地点の最終の絞り込みと系統連系の申請を目指しています。申請から許可まで数か月を要するため、平成25年度中の手続き完了を目指しています。事業化はスピード感が必要で、それがない事業計画が実現している事例を私はあまり知りません。主体者が誰であり、スピードと資金力が、その事業が具体化するかどうかを決することが多いように感じています。
今回の依頼のあった事業者はスピード感があるので、年度の残りの期間で事業を仕上げられるように感じました。
それは初回の打ち合わせでしたが事業スケジュールができていること。図面ができていること。資金計画があることなど、必要な土台ができていました。多くの打ち合わせは、何の資料もないところから始まります。そうした場合、次回の打ち合わせまでに時間があるので時間がもったいなくなります。
土台となる資料を用意して打ち合わせが始まると進め方はスムーズになります。何の資料も用意されていない場合や、口述で構想を話してくれるだけで資料化されていない場合があります。説明を受けた人が次に何かの行動が必要な場合、最低限の説明資料は必要です。口述だけで事業計画が進むことはありません。事業主体の強い思いと企画内容を資料として用意することが実現のために必要です。今回の協議はそれらが明確になっていたので意思疎通がスムーズでした。
ガソリンスタンドの経営者から話を伺いました。和歌山市内のガソリンスタンドは多い時期は200か所を超えていたのですが、現在は3分の1程度まで減少しているようです。その理由はガソリンを販売しても利益が少ないこと。地下埋設タンクの設備更新が30年のため、その投資をしないで今の時期に廃業する事業者があることなどが原因です。
ガソリンの販売はハイブリッド車の人気や環境に配慮した燃費の良い車が売れ筋のため、ガソリンの消費量が落ちているのです。また和歌山市では高齢化が進展していることも原因の一つになっているようです。
「社会は石油からの他のエネルギーへのシフトを目指しているようだ」と経営者は話してくれたように、石油の代替エネルギーの可能性を求めているように感じます。シェールガスやメタンハイドレートなど革命と言われるエネルギーが登場すると、業態の構造も更に 変化するかも知れません。
福祉施設のお客さんは高齢者ですから、快適なサービスと共に安心と安全を付加することが絶対条件です。安心と安全のない福祉施設は存在できません。その一つとして、快適性の感じられる室内空調や必要なだけ使える給湯設備があります。温度管理ができないだとか、必要なお湯が使えないことがあってはならないのです。介護にはお湯は必要ですから、常に十分な量の確保が求められることを知りました。
そしてそれは非常時においても同じことです。非常時だから仕方ないだとか、非常時なので我慢すべきというのは傲慢な考えで、優れた経営者は、非常時でも施設内で同じ生活を提供できるように対策を講じようとしています。そのための設備投資は惜しんでいませんし、入居者のために資金を投入することは当然だと考えています。
思いやりと愛情が経営者には必要です。必要以上に利益を優先にする余り、入居者と家族の気持ちを忘れてはいけないのです。非常時への備えを日常と同じように考えている経営者と話ができました。万が一のために設備投資を考えている姿勢に共感しました。