午前中はお二人の方のお見舞いに、午後からは告別式に参列いたしました。寒暖の差がある時期なので健康管理には十分注意して下さい。お見舞いに伺ったところ、病室で元気になっていたので安心しました。本人は少し言葉が不自由だと思っているようですが、そんなことはありませんでした。リハビリを行うと回復する状況なので、回復を待つばかりです。
もう一人もベッドの上に起き上がるなど順調に回復しています。行った時は昼食を食べた後で普段よりも良く話してくれるなど体調が良さそうです。このまま回復してくれることを切に望んでいます。
午後からはお世話になったSさんの告別式です。式場入り口には本人からのメッセージが飾られていました。割愛しますが、次のようなメッセージです。「お忙しい中、本日、お参りくださいました皆さんにお礼申し上げます。皆さんと一緒にいられたことで幸せな人生でした。人生最後の日に皆さんと会えて幸せです。皆さんの人生が幸せなものであることを祈っています」という主旨の言葉でした。
本人が病床でこの文章を書いたのだと思います。最後まで相手のことを思うやさしい人でした。現役時代は仕事一筋でしたが、定年後は多彩な趣味を持ち、写真、川柳、社交ダンスなど、毎日元気に過ごしていたことを思い出します。社交ダンスの発表会の案内をいただき見に行ったことがありますが、会の中心人物として仕切っていた光景が思い出されます。少し早い旅立ちですが、たくさんの人に見守られて幸せな旅立ちになったと思います。Sさんに感謝しています。ありがとうございます。
こんな話をしました。講演会などで人の話を聞くことはとても勉強になります。講演を専門にしていない講師による講演会があります。主に地域の経営者や文化人などですが、話しの専門家ではない人の話がとても勉強になるのです。それは講演を専門にしていない人が40分も人前で話をするのですから、自分の得意とする分野の話を、かなり時間をかけて、どんな内容で話をしようかとまとめていると思うからです。つまり自分の仕事の創業時からの苦労話や成功談を中心として、経験から得たものなど、講演会では一番伝えたいものを話そうする筈です。
そんな他では聞けない大切な話を聞かせてもらえる機会がある場合、真剣に聞くべきだと思うのです。真剣に聞くと講演者は真剣に訴えてくれます。話を引き出すのも聞く側の姿勢にあります。
昨日の講演会の講師は、「相槌を打ってくれるだとか、頷いてくれると話がやりやすくなります」と話してくれました。それは「皆さんも私の話を聞くのは初めてだと思いますが、私も皆さんと会うのは初めてなので皆さんの性格や関心事がわからないのです。だから私の話に関心があるかどうか分からないのです」という理由からです。
話をしていて反応が乏しい時ほど話し難いことはありません。態度や表情に反応がない場合は、この話を続けて良いものか、話題を展開させる方が良いのか迷う場合があります。
しかし少しでも反応があると話がやり易いのです。この内容に関心を示してくれると思うと、話はぐっと楽しい方向に展開していきます。そしてこれは伝えておこうというものが出てくるのです。
専門の講師ではない経営者の話を聞ける機会は、もしかしたらたった一度きりのものかも知れません。話すことが専門ではないことや、反応がなければ次に講演の依頼があった時に断るかも知れないからです。多くの人は聞いてくれる人に大切なことを伝えようとして講演会の講師を引き受けるのです。そんな大切な機会を自分が学ぶ場にしなければもったいないのです。
そんな機会を持てていることは嬉しいことです。