研修会の二日目は紀伊半島大水害における那智勝浦町の被災現場を訪ねました。東牟婁振興局から被災状況と対策について現地説明に来てくれました。何度もこの地を訪れていますが、来る度に復旧していることを確認できるので頼もしさを感じます。
いつも思うことですが県議会議員として、この紀伊半島大水害対策に関らせてもらえていることは有り難い経験です。しかも東南海・南海地震等対策特別委員会は副委員長として参画させてもらっていることから、復旧と復興を願う気持ちは強いものがあります。このような大水害が訪れることのないように祈っていますが、万が一の時はこの経験が活かすことができると思います。経験をすることは強さを重ねていくことですから、辛い経験でも力に変換できるようにしたいものです。
災害発生から3年で95パーセントの復旧を行うことを目指していますが、順調に推移している様子が伺えます。大水害の時のスローガンである「まけるな和歌山」も今は使われなくなりました。和歌山県は大水害に負けなかったからです。視察を通じてそのことを確かめることができました。
さて那智川を初めとする土石流による土砂は4万トンありますが、その全てにプラスして36千トンの土砂を取り除くことを目指した復旧工事に着手しています。4万トンを取り除くだけであれば元通りに過ぎませんから、同じような災害が発生した場合、同じ惨劇を繰り返すことになります。そこでプラスアルファの対策を講じようとしています。
それは那智川の幅を広げたり、橋脚の構造を変更したりしているのです。那智川の幅は2倍にするように土砂を取り除いています。そして橋脚の真ん中の柱を取り除くことで上流から流木が流れ着いても、引っ掛かる確率は減少するため橋脚の負担が少なくなります。
紀伊半島大水害の原因となった台風12号では、1時間に540万トンの雨量がありました。同じ雨量がこの河川に流れて込んだとしても、河川の幅が2倍になっていることら、増水することは避けられます。これらの現状復旧と改修は総額91.7億円で、平成28年度までに完了させる計画で工事を進めています。
おさらいですが、紀伊半島大水害による和歌山県内の被害は次の通りです。
和歌山県内の死者は56名、行方不明者は5名、東牟婁振興局管内の全壊は190棟、半壊は1,142棟、床上浸水は1,887棟、床下浸水は2,128棟となっています。新宮建設部管内の公共土木工事の被害は河川90箇所、砂防6箇所、海岸1箇所、道路91箇所、橋梁9箇所となっています。
自治会の皆さんと災害復旧現場の視察を行うことで、災害の怖さと防災対策の必要性の認識を高めることができました。同じ和歌山県で大災害が発生したことを再認識でき、他人事ではないことを自覚することができました。自治会としての研修視察は有意義であったことを伝えておきます。
協力していただいた那智勝浦町役場、東牟婁振興局の皆さんに感謝しています。
和歌山市に戻ってからチュリスタのライブ会場であるデサフィナードに出向きました。帰ってから直行してライブを楽しみました。今回はゲストに小椋誠也さんも登場し、ステージのキャパシティが広がりました。勿論、チュリスタのステージが光っていたことは言うまでもありません。歌もギターもその能力が更に磨かれていて、音楽関係者からはライブ構成の素晴らしさを聞かせてもらいました。ギタリスト中村康太さんのアレンジの才能が素晴らしいことを話してもらいました。
お馴染みの曲と小椋さんとのメドレーは会場を盛り上げるのに十分でした。二人の言葉通り、無限の彼方まで飛んでいけそうな気持ちになるライブでした。月曜日に元気になれるライブに参加すると一週間を元気に乗り切れそうな気分になります。音楽は私達の活動に元気を与えてくれるものであり、心のスイッチを起動させてくれる役割を果たしてくれます。
チュリスタの二人は年内にリニューアルオープンした県民文化会館小ホールでライブを行うことが決定しました。そして平成26年には同会館の大ホールでライブをするという夢を語ってくれました。今日の熱気から、それは実現するものだと確信しています。二人の音楽が無限の彼方に飛び出す前に、和歌山県民文化会館大ホールの舞台がステップになります。夢を叶える途中に一緒にいられることを嬉しく思います。