ライオンズクラブ国際協会335B地区第59回年次大会が開催されました。場所は大阪国際会議場で、正午から新三役の投票があり、午後1時から代議員総会があり次期ガバナーなどの役員とガバナー提案の承認が決議されました。引き続いて午後2時15分から年次大会へと移りました。地区大会に参加すると国際的機関の凄さが分かります。大会の規模や来賓の方々、そして参加者数など圧倒的なスケールがあり、このクラブの一員で良かったと思えるのです。入場から開会挨拶、国歌斉唱へと続く一連の流れは引き締まった空気があり、威厳さえ感じるものでした。国歌を背負っているという大それたものではありませんが、プロ歌手による国家独唱は威厳を感じられました。いつまでも平和の中で国家を歌えるような国であり続けたいと思います。
管ガバナーの挨拶でこの一年の活動を振り返ってくれました。具体的活動を実践していると長い一年ですが、振り返ると短い一年のように感じます。一年間の報告を聞いていると「あんなことも、こんなこともあったなぁ」と懐かしく思い出します。思い出すということは実践してきたからです。何も実践していなければ思い出すことも、感慨にふけることもありません。クラブ役員の一人として一年間の活動を実践していることを誇りに思います。
参考までに和歌山ゴールドライオンズクラブが受賞した賞は次の通りです。
会員増強優秀賞、1割パワーアップ大作戦推進賞、女性会員増強賞、会員ノードロップ優秀賞、青少年健全育成アクティビティ賞、レオ事業協力賞の6つです。全てクラブ会員が活動方針に則って実践してきた成果が地区ガバナー表彰につながっています。一年間の活動が評価されることは喜びであり誇りであり、次年度以降につながることになります。
発足して10年のクラブです、この表彰を励みにしてこれからの活動に向かいたいと考えています。地区年次大会に参加することで社会貢献活動を継続することの有り難さを感じました。
そして記念講演がありました。講演は野村克也元東北楽天ゴールデンイーグルス監督です。苦労人らしい話を聞かせてもらいました。
人気を得ることの難しさは漢字に表れています。人の気を得ることが人気です。自分の気を動かすことは簡単ですが、人の気をこちらに向けることは簡単なことではありません。むしろ世の中で最も難しいことの一つです。ですから人気という漢字はありますが、自気という漢字はありません。自分の気を制御することは当たり前のことなので漢字にないのです。
ところで人を育てるということは、人に自信を持たせることの同義語です。育てるとは自信を持たせることに他ならないのです。練習を繰り返すことはエラーをしない、どんボールでも打てるという自信をつけるためでもあります。練習を繰り返さなければ自信を持つことはできません。エラーをするかも、打てないかもと思っていては、試合で結果は出せないのです。自信が人を育てることになる。覚えておきたい秘訣です。ですから私達は自信を持って行動することで成長できるのです。そんな自信の裏づけになるものは、練習、継続する力、実践力なのです。
選手が一番成長するのは日本シリーズで戦うことだと話してくれました。日本で最高の舞台で戦うことで自信を持ち、短期間で成長できるのです。最高の舞台を目指しそこで戦うことが一段と成長することにつながるのです。
変化は少しの違いが大きな違いとなることが分かります。小さな変化を体験することが、その後の大きな変化へと発展していくのです。大きな舞台を踏まないで、小さな仕事をどれだけ繰り返しても成長しないのと同じです。
もうひとつ。小さな変化について学べる事例がありました。元東京ヤクルトスワローズの川崎投手が主戦投手になれたのはシュートを投げたからだと聞きました。最初はシュートを投げられなかったので、インコースのボールはプロの打者に打たれていました。そこで野村監督がシュートを自分のものにすることを勧めました。シュートというと大きく内角に食い込むようなイメージがあり、大きな変化を求めたくなります。しかし大きな変化は必要ないのです。打者が予想しているよりも少しだけ変化させることで、打者の打球を詰まらせることができます。その小さな変化が大きな結果となるのです。
野村克也元監督の話はプロ経験の宝庫です。90分の講演の時間は直ぐに過ぎていきました。年次大会に参加して良かったと感謝しています。