和歌山ゴールドライオンズクラブチャーターナイト10周年記念式典を、アバローム紀の国にて開催しました。平成15年4月24日に結成、同年6月19日にチャーターナイトを行っていますが、今日の日を迎えて、まるで昨日のことのように思い出しました。個人的に振り返ると、ライオンズクラブとはどんな存在なのか、何をすべき団体なのかも分からないままスタートしました。初代甲山会長が初年度の一年余り会長を務めてくれて、スタートラインまで導いてくれました。当時は新入会員だった私が、同じチャーターナイトを10代目の会長として向かえることになるとは夢にも思っていませんでした。それ以上に平成15年の春の時点において、この日から10年も経過するとは想像もしていませんでした。
10年ひと昔といいますが、昔のことのようには思えない感覚があります。それはチャーターメンバーが10名もクラブで活動していること。10年間にメンバーの入れ替えはあるものの、ずっと変わらずに仲の良いクラブでいるからです。
それにしても10年です。遠くまできたものです。会長職を務めたことで歴代会長の運営やクラブまとめる力、伝統を守りながらも少しずつ変化をつける力など、これまでの苦労が分かりました。責任ある立場になって初めて運営し成長させることの大変さが分かります。これは会長、幹事、会計、地区委員など判断と責任を求められる仕事をすると良く分かります。
今回の結成10周年記念式典と祝宴に関しては、特にこの一ヶ月、この一週間は実行委員会の皆さんの力を結集して取り組みました。メンバー一人一人の力がまとまって大きな力となり、この式典を成功させることができたと、皆さんに感謝しています。前日の夜の作業、その前日の作業、そしてそのまた前日の最終の打ち合わせなど、仕事を後回しにしてでもこの式典を成功させたいと思う強い力がありました。この団結力と仲間意識がライオンズクラブの原点だと感じました。一つのことをやり遂げるためにチームプレイに徹して自らの役割を実行することがライオニズムだと思います。
大きな壁を乗り越えようとする時、私達の力は大きくなり、団結することで乗り越えられるのです。そして祝宴を終了した後のメンバーの笑顔は素敵でした。素敵な笑顔とやりとげた実感を味わえることがこの式典の報酬です。
いつか平成25年4月13日のチャーターナイトのことを思い出す時があると思います。確かにこの場所でメンバーと共に創り上げた形があることを懐かしく思い出すことでしょう。学生時代と違って期間の定めのある卒業はありませんが、やがて今日のメンバーも年齢を重ね卒業していく時期が到来すると思います。メンバーが入れ替わっても今日の日の足跡は永遠ですし、20周年の時には今日の式典が雛形になると思います。
クラブの歴史の中に私達メンバーの足跡を残せたことは、誇りであり、喜びであり、やりがいを感じるものです。これまでの時間を懐かしく思いつつ、今日はゆったりとした気持ちでいられています。全てのメンバーに感謝していますが、役員を引き受けたくれた瀬川実行委員長にはまとめ役を、松原幹事にはシナリオ作成から準備物の手配など、小倉式典部長には厳しい今日までのタイトなスケジュールの中、動き回ってくれたことに厚く感謝しています。
そして一つひとつの記念品や役割の中には心が込められています。会場手配から設営などを一手に引き受けてくれた土岐さん、和歌浦せんべいにライオンズクラブの刻印を付けてくれた西さん、写真撮影など記録をしてくれた小林さん、感謝状を作成してくれた真鍋さんと小久保さん、議事録を作って進行に役立ててくれた西村さん、大役である司会を引き受けてくれた久保さん、時には嫌な役割を引き受けてくれた天野さん、次期会長の石川さん、そして連日資料作成やメンバー間で必要な調整をしてくれた事務職の村中さん、そしてメンバー全員に感謝しています。成功できたのは何よりもチーム力の総合力があったからです。大変でしたが楽しくやり遂げられたことを嬉しく感じています。そして式典に出席いただいた来賓の皆さん、全てのライオンメンバーの皆さんに心からお礼申し上げます。ありがとうございます。
なお、式典における会長としての私の挨拶は次の通りです。
本日は私達の記念式典にご参加いただきましたこと、クラブを代表して心からお礼申し上げます。ありがとうございます。私達のクラブは今から10年前に、ここアバローム紀の国において結成記念式典を行いました。チャーターメンバーは現在10名であり、現在の会員は26名になっています。
そして10年前からのメンバーも、本年度加入してくれたメンバーも同じ歴史を歩いている仲間として活動を行っているところです。
発足した時、10年後のことなんて考えられませんでした。初代会長の甲山ライオンと秦ガイディングライオンに導かれ、歩き始めたクラブが10年後を迎える姿は想像できないものでした。
私達のクラブの活動はライオンズクラブ歴史からするとほんの短い期間に過ぎませんが、確実に歩んできた記憶と記録が存在し振り返ることができ、ここから将来へ続く活動を実行することができます。確かに道がある。これはとても幸せなことだと思います。
同じライオンズクラブで活動を行えていること。ライオンズクラブの一員であることに誇りを持てるだけの時間を十分に過ごせたと思っています。
今日からは11年目へと向かう過程にステージを移し、明日を見つめることになりますが、今日の式典の間だけは、皆さんと共にライオンズの活動を振り返る時間にしたいと思っています。
これから10年後はそれこそ想像できませんが、その時も和歌山ゴールドライオンズクラブとしての活動を継続していて、私たちと同じ志を持つ、今と違うメンバーが皆さんをお迎えしていることだと思います。
最後に、本日出席してくれた皆さんに嬉しい話を伝えたいと思います。
経験を重ねたメンバーからは、「ライオンズクラブは第二の青春です」。
「例会に出席することが楽しくて仕方がない。生き甲斐を感じられたことに感謝しています」。
「この年になって大切な仲間ができるとは思ってもいませんでした。ライオンズは素晴らしい」。
若いメンバーからは、「経営者として責任を果たせていると、次にすべきことは社会貢献だと思っていました。ライオンズクラブからお誘いを受けた時は自分でもそれができると思い、嬉しく思いました」。
人生の経験者も若いメンバーも、ライオンズクラブに内心では誇りを持っています。 これからもライオンズのドラマが生まれることを期待して、出席していただいた皆さんにお礼申し上げます。ありがとうございます。
書道家の北原美麗さんが主催する美麗流in祝砲に行ってきました。元酒蔵に書の展示を行い、日本調のそして気高い書が展示されていました。北原さんの書を表現することは難しいのですが、美しい流れがありそこに留まっていないように感じています。文字はその場所で存在しているのですが、そこから文字の意味しているところまで飛んでいくような感覚があります。
具体的に記します。例えば龍という文字が書かれています。龍の文字はここにあるのですが、自分の思う方向に龍が飛び出して導いてくれるように感じるのです。つまり単なる文字ではなくて、観る人が夢を達成したいなどの思いがあればその思いの方向に文字が引っ張ってくれるように感じるのです。龍が天高く昇るように、自分の夢を連れて行く感覚があります。
翔という文字もありました。どこまでも飛んでいくように文字が空気の中を流れています。どこへ飛んでいくのか。それは観ている自分が願いをかける方向です。自分が何かを望んでいるのであれば、北原さんの書はそこに向かっての上昇気流を描いてくれるのです。
しかし、もし夢や望みが何も無ければ何も感じないかも知れません。
願いは書くことによって適えられる第一歩を踏み出します。自分で書くことが不得意であれば北原さんに自分の好きな文字を描いてもらって、夢を高いところまで飛ばせるような流動する力をもらっても良いかも知れません。
強いだけでは高いところまで登れません。しなやかさを併せ持つことで抵抗にも逆らわずに高いところまで飛ぶことができるのです。そんなしなやかさを感じるのが美麗流の書です。