活動報告・レポート
2013年4月7日(日)
さくらコンサート
さくらコンサート
さくらコンサート

Fプロジェクト主催の第五回さくらチャリティーコンサートが開催されました。今回のテーマは「この場所から始まる、私たちの物語」で、さくらソングを中心に日本人の心を訪ねる歌の旅に出掛けました。会場は鷺森別院岡崎支坊で、お寺と洋楽が不思議と似合う空間になりました。春の光景は日本人にとって特別のものがあります。卒業式、入学式など出会いと別れ、そして期待と不安を感じる季節が春だからです。

名残惜しくてもこれまでの友や自分と分かれ、そして新しい友と自分に出会うのが春という季節です。本来は華やかな季節ですが、心の中では惜別の気持ちも残る季節でもあります。

さくらコンサート

Fプロジェクトでは春と秋の年に二度、この場所でコンサートを開催しています。今ではすっかり地域に定着していて、楽しみにしている顔と出会います。これも春の季節とさくらコンサートが創り出してくれている出会いです。

さてコンサートに先立って住職が挨拶をしてくれました。心に刻まれる話でした。

仏様の世界では、一日は正午12時から始まるそうです。お昼の12時に一日がスタートし、お昼前に一日が終わります。不思議な感覚ですが、活動の中心となる時間から一日が始まるのです。当たり前と思っていることが、違う世界では当たり前ではないということを知りました。常識が全てを支配しているものではないことを忘れてはいけません。

まだ話は続きます。人は生まれたその瞬間から、天から生きるために必要な全てのものを与えられます。空気、水、自然の恵みなど、無償のものが与えられるのです。これらのものは全ての人に公平に与えられます。自然の営みが一瞬でもストップしたら、人は生きることができません。それ程大切なものを生まれながらにしていただいているのです。ところが人はそのことに感謝する気持ちが薄いのです。

その理由は、全ての人に与えられていることから有り難さを感じていないからです。自分ひとりに与えてくれるものには有り難さを感じます。「お土産のお菓子をいただいた」、「昼食をご馳走になった」など自分にだけ与えられたものに対しては感謝の気持ちを抱くのですが、全員に与えられているものへの感謝の気持ちは少ないのです。

存在していて当たり前のものがどれだけ大切なものなのか、私達は余りにも気付いていないのです。

住職が地元の子ども達がお堂に来てくれた時に同じ話をしました。子ども達に「空気や水の有り難さ、美味しさを知っていますか」と質問したのです。子ども達の返事は素晴らしいものでした。

「空気の美味しさを知っています。僕は川で溺れたことがあります。助けられた時には息ができませんでした。助けてもらって気がついた時に吸った空気はとても美味しかったです」という返事がありました。

更に「私が熱を出した時、何も食べられませんでした。そんな時、母さんが水を口に含ませてくれました。その水はとても美味しかったです」という返事がありました。

如何でしょうか。子ども達の感性と自然の力を受け取る力の凄さを感じます。これが生命力であり生きていることなのです。空気や水があることに感謝し、与えられているものに感謝する素直な気持ち。それが大人にも必要なのです。

このコンサートでも大切な教えをいただきました。イベントや会合に参加すると学ぶことがたくさんあります。これらの教えを大切にしながら、今から更に感謝の気持ちと増し、感性を高めて生きたいと感じています。

コンサート
コンサート

続いて玉津島神社境内で春のコンサートがあり参加しました。複数のメンバーがコンサートを繰り広げてくれたのですが、会場に到着した時にはmiyaさんのステージが始まるところでした。miyaさんのコンサートでは元気を与えてくれます。屋外のコンサートだったことから、厚い雲が天上にありました。今にも雨が落ちてきそうな雲行きでしたが、最後まで天候は保たれました。それどころかクライマックスの歌の時間帯の天上は青空となり、光が差すほどでした。

これが歌の力、言葉に込められた力かも知れません。祈りには力があると言われています。同じ思いを持った人が祈りに共鳴し、祈る方向に世界を変えてくれるのです。信じる力を持って真剣に祈ることが前提ですが、歌にも同じような力があると思います。歌詞に作詞者が意味を込めています。歌手も歌詞に意味を込めて歌います。聴く私たちも歌の意味を感じ、そんな世界になれば良いなぁと思います。ライブ会場は平和や愛で満ちているのはそのためです。愛の歌を歌っている時に、愛なんて幻想で存在しないと思って聴いている人はいません。平和の歌を歌っている時に世界が平和になると困る。戦争しなければと思って聴いている人はいません。

愛の歌の時は、愛は尊い、愛が欲しいと感じ、平和の歌の時には、世界が平和で満ち溢れるようにと思います。だからコンサート会場は愛や平和で満たされているのです。多くの歌は愛と平和のメッセージを私達に届けてくれています。

そんな気持ちが玉津島神社の神様にも届いたのでしょう。最後まで天候は保たれ、平和で暖かい気持ちになりました。

miyaさんの歌に込められた力と願う心が天に、そして私達に届けられました。幸せな気持ちで会場を後にできたのはそのためです。ありがとうございました。