和歌山県防災センター会議室において、南海トラフの巨大地震と東海・東南海・南海地震三連動地震による津波被害想定の説明会がありました。今回の浸水想定の主旨は以下の通りです。

南海トラフの巨大地震による浸水想定は、平成24年8月に内閣府が公表した浸水想定を基にして、より詳細な地形データを用いて想定したものです。発生頻度は極めて低いのですが、もし発生すれば被害が甚大なものとなり、対策は非常に困難となります。そのため万が一の時には、何としても逃げ切るためのソフト対策を中心とした防災対策を検討するために策定されたものです。

また東海・東南海・南海地震三連動地震による浸水想定は、平成15年に内閣府が想定したデータを基にしたもので、従来から和歌山県が防災対策の想定津波としてきたものです。

引き続いてソフト対策とハード対策による防災対策の想定津波の中心となるため、今回は新しい地形データを用いて想定したものです。

今回二つの地震による浸水想定を公表するのは次の二つの意味からです。

ひとつは、和歌山県民の皆さんに浸水想定を正しく伝え、正しく恐れることを周知するためです。南海トラフの巨大地震は次に必ず発生するという訳ではありませんが、仮に発生した場合でも、諦めないで避難をする、逃げることを徹底することが目的です。浸水想定が巨大だからといってこれまでの取り組みは無駄なものではなくて、安全度を高めるための取り組みにつながるものであり、防災対策を積み重ねることが重要なことです。そのため避難訓練や家具の固定など、できることから実行していく姿勢を求めたいところです。

もうひとつは、目標を明確に定めて防災対策を着実に遂行していくためです。南海トラフの巨大地震は千年から万年で１回発生するかどうかの地震です。極めて発生確率が低いとされている地震なのです。

また東海・東南海・南海地震三連動地震は100年前後で発生する地震とされているため、ソフト面とハード面面で生命と財産を守る防災対策を行うためです。

地震規模ですが、南海トラフの巨大地震はマグニチュード9.1、東海・東南海・南海地震三連動地震はマグニチュード8.7と想定されています。この基礎データに基づいて、最大津波高や想定浸区域、最短津波到達時間などを想定しています。

今回の想定を基にして、着手すべき防災対策は以下の通りです。

1. 津波避難先を見直しすること。今回の浸水想定を基にして、三ツ星から一ツ星までの避難所の安全レベルの見直しを行います。
2. 和歌山県内の主要施設の浸水予測状況を調査します。学校や社会福祉施設、および病院の浸水予測状況の調査を実施します。参考までに県庁や振興局、市町村役場などの浸水は予測しています。
3. 津波ハザードマップを作成します。今回の浸水予測を基にして沿岸市町が津波浸水ハザードマップを作成します。県は沿岸市町が作成するハザードマップ作成に付いて財政支援を行います。
4. 津波から逃げ切る支援対策プログラムを策定します。今回の浸水予測を基にして、津波から逃げ切る支援対策プログラムを見直します。そして避難困難箇所の抽出と、それを解消するための支援対策プロクグラムを策定します。また津波防災対策の観点から専門家で構成する津波から逃げ切る支援対策プログラム専門家会議を設置します。

説明会は新しい浸水想定とそれに対応するための防災対策についての解説を聞かせてもらいました。正しい情報を知って冷静な対応、逃げ切ることを目指す意識を高めることが生命を守ることになります。ハード対策は無尽蔵に資金があればどこまででも取り組めますが、どこまで予算を支出して対策を講じるのかは適切な判断が必要です。またどこまでもハード対策を行ったとしても完全な対策にはなりませんから、どこまで求めるかの線引きが難しいところです。

それに対してソフト対策は逃げ切る意識を高めることを目指しています。一人の意識を変えること出来たら、一人が助かる可能性は高まります。人の意識を高めるソフト対策は巨大地震になればなるほど大切になってきます。

• 孫市祭りに関しての依頼がありました。今週末の31日が孫市祭り本番です。京都や大阪からの出演応援もあり、和歌山市のイベントですが広がりがあります。週末を盛り上げたいものです。
• 経営者の方に対してハラル認証と和歌山県が取り組むその可能性について説明をしました。違う文化に日本の文化に基づいた商品を取り扱ってもらうことに関して、最初はハードルが高いと思います。しかし20億人の市場であり、各府県が進出をしていない巨大市場なのです。やれないと思うか、打ち破れると思うかによって対応は違ってきます。
• イケてる腹プロジェクトに参加しました。月曜日のエクササイズで気分は盛り上がり、身体は引き締まります。明日は特別講座を予定しています。