兵庫県の懇親会から帰りました。今回の目的は、懇親会に参加する私達の共通の先輩であるKさんとの懇親を深めることにあります。Kさんは一昨年、突然視力が低下する病気にかかり、徐々に見え難くなってきています。昨年は見えている間に最後の旅行に行くと行って奥さんと九州新幹線に乗り鹿児島に行きましたが、その後視力は低下を続け今では殆ど見えなくなっています。かろうじて、日中であれば光と影が分かる程度なのです。
恐らくこれからは一泊で旅行など出掛ける機会がなくなると思うので、みんなで一緒にKさんと温泉に出掛けようと企画したものです。介護用の自動車を借りて兵庫県の有馬に向かいました。昨日の夕方にホテルに入り一泊で懇親を図ることができました。
白い杖に加えて車椅子などを用意し、一泊のホテルライフを楽しんでもらえました。夕食の時のKさんの挨拶です。
「今日は本当に楽しい一日でした。そして皆さんと一緒に食事をしている今はとても楽しい時間です。できるならば、こんな楽しい日々が毎日のように続くと良いのですが」という言葉がありました。
小旅行、ホテルでの宿泊、みんなと一緒の食事など、その気になれば当たり前のようにできることなので、そのこと自体に大きな幸せを感じることは少なくなっていました。でもこれらのことは、当たり前のことではなくてとても恵まれたことなのです。健康で自由に動けること、心も健康で深刻な悩みがないことなどの条件が重なって小旅行に行くことができるのです。そんな時間は特別な時間であり、決して毎日続くものではないのです。
旅先での仲間との楽しい食事と会話は大きな幸せな時間だと気付きました。自由に動けることが幸せなことであり、楽しく美味しく食事ができることも大きな幸せなのです。
和歌山市に戻った時、「本当に楽しい旅行でした」とKさんが言ってくれましたが、その言葉でまた幸せになりました。一緒に行った私達全員が幸せな気持ちになれたのは、共に行動したからです。私達もKさんとの小旅行は、今回が最後の機会だと思っていました。思い出に残るような懇親会にしたいと話し合っていましたが、そんな一日になったと感じています。
視力が低下すると、エレベータに乗ること、温泉に入ること、椅子に座ること、トイレに行くことなどの日常の行動が難しいことであり、旅先では信頼できる仲間と共に行動しなければ、一人ではどうしようもないことを知りました。
そう言えば、和歌山市で障がい者や高齢者の旅行を支援するためのユニバーサルトラベルを実施してくれる会社も登場していますが、とても大切な事業であると知ることになりました。当たり前のように思っている旅行ですが、とても特別な体験なのです。誰でも旅行に入れる、温泉に入れるなどの旅行機会があることは生きていく上で必要なことなのです。
今回は一緒に行った7名で歩行や入浴などのお手伝いをしながらの小旅行でしたが、介添えの大変さが分かりました。「最後の旅行になるかもしれない」と話していたKさんの喜ぶ姿から幸せ感が漂いました。一緒に行動した私達も幸せのお裾分けをいただきました。
幸せは行動することで感じられるものであり、じっとしていては得られないものなのです。幸せは一人で感じられることもありますが、仲間と思える人と一緒に行動する方が感じやすいものなのです。そして幸せは当たり前の行動の中にあるもので、決して特別に用意されたイベントや儀式の中にあるものではないのです。
こう思うと、毎日の生活の中に幸せは満ちているものなのです。それを実感できる心の持ち主は幸せな毎日を過ごせています。
- 交差点が歩車分離信号になったことから渋滞が発生している地域の現状確認を行いました。昨年末、地元の方々が突如として渋滞が発生していることからこの変化に気づきました。歩車分離信号になった経緯などを調査します。
- 通学路の安全確保の問題に対応しています。昨年、通学途上の生徒が車にはねられた事故が発生しています。現地調確認をしていますが、道路環境に問題があると考えています。
改善を要請しているところです。