とても素晴らしい方とお会いして話を伺いました。高いところから和歌山県を見てくれています。その考え方の基本は現場主義にあります。「調査なくして発言なし」と最初に話をしてくれたように、現場に立たずして話はできないのです。現場の状況を見て把握すること、人に会うこと、そしてその調査結果に基づいて事実を積み重ねること。地道な作業ですが真実に近づくためには必要なことです。
事案があれば、直接本人に会って確かめてから発言することを貫いています。世の中に多いのは、根拠に乏しい噂話の類や、間接的に聞いたことや知り得たことを直接確かめたかのように第三者に話をすることです。噂話は根拠がないものが大部分で、噂話に基づいて他人に話をすることは信頼を失わせます。
また間接的に聞いた話を、直接聞いたかのように話を伝えることも信頼を失わせる行為です。事実かどうかを確かめて発言することを怠ると、後で大きな問題に発展することもあります。
特に雇用されている人が、仕事上知り得た事実や組織内の情報を家族や他人に話をすると信頼は失墜します。まともな人であれば「この人は信頼できない人だな。そして私の前では平気で他人の批判をするのだから、私のいないところでは私の批判をしている」と感じるものです。
そんなことがないように、現場調査と直接当事者に会って確かめてから発言する姿勢は見習うべきことです。
多くの経験を重ねたことと志を貫いていることから、信頼を得られる生き方を身に付けたのです。自分の考えを主張するのではなくて、自分が全て正しいと思うのではなくて、師事できる人の言動から学び自らの行動に反映させています。個人の考えは小さい、個人の器は小さい。そのことを忘れてはいけません。器の大きな人は他人の意見を良く聞きますし謙虚です。自分が出来もしないことを棚に上げて、行動している人を批判することはしません。
政治家は動いた結果の責任を負う覚悟を有しています。志を達成するまで覚悟があるので批判にも負けないのです。最悪なのは物事を依頼しておきながら、それが実現できないという結果があった時に、実現できなかったことを批判する人です。依頼者は自分で動かないで頼んだだけです。動いたのは意気に感じて依頼された人です。ですから依頼した結果が伴わなかったとしても、動いてくれた人を称えることがあっても批判することはあり得ないのです。常に動いた人が言葉だけの人よりも、社会からの信頼や人脈、情報力が凄いのです。
理論よりも実践行動力が評価されるのは、理屈を並べ立てる人よりも実際に動く人の方が信用できると多くの人が思っているからです。そして多くの人は、理論を述べる人が世の中を変える人ではなくて、行動する人が世の中を変える人であることを知っているのです。世の中を動かすものについて少しだけ近づくことができました。
連合和歌山、和歌山・海南海草地域協議会の新春の集いに参加しました。関係者が集まりお互いの交流を深めました。この中で問題提起がありました。2パーセントのインフレ目標を掲げるということは個人消費を促すことなのですが、金融緩和と消費税増税を決めておきなから、逆に所得を減じる方向を示すことは矛盾していることです。自己破産を覚悟しているか他人に迷惑を掛けても平気という社会生活に適していない人を別として、所得が下がるのに消費が増大することは間違ってもあり得ません。
今以上に企業や地方公務員の所得が下がると地方経済は疲弊します。特に大企業や公務員の所得を下げると、特にこれらが地域経済をリードしている地方都市においては消費を減少させます。給与を下げる方向の圧力があるのにインフレを促す政策は理解し難いものです。
一般的に需給曲線の交わるところでその製品の市場は成り立ちます。そして需要を高めるためには一定の所得が必要で、そのためには雇用が前提です。経済の目指すところは完全雇用ですから、先ず仕事を創出し所得を分配することが基にあります。
サプライサイドマネジメントの考え方もありますが、必ずしも供給をするとそれに応じて需要が着いてくるものではありません。今だったらiphon5位の人気商品なら供給すると需要も喚起できますが、一般的な製品の市場流通量を増加させて、それ完全消費するほど需要が増加することはないのです。経済的にはサプライサイドマネジメントは少し奇異に感じます。
ですから企業の生産活動を活発にすると同時に、需要を喚起させる方策が必要です。それが雇用の確保と所得の向上です。雇用と取得を現状か下げる方向に動いて、金融をだぶつかせ企業の生産活動を促進させても国内消費を増加させるだけの効果はありません。
国内消費が無いのにお金が増えると低金利のわが国から高金利の国にお金は避難しますから、金融取引だけが活発になり企業活動は活発化しなくなります。 お金は金利の高いほうに向けて簡単に国境を超えてしまいます。国境を越えやすいのは順に、お金、製品、人間です。最も移動し難い人間が最後まで残されるのです。だから人間を大事にする国であるべきなのです。
新しい動きのある経済対策に関しては関心を持って見たいと考えています。
- 都市公園の指定地域の要件緩和に関して見解を伺いました。指定区域は当該地域全体が保護された地域ですから、一部を分割することや用途変更は難しいことが分かりました。現代社会においては、保護と利用に関しては保護目的が優先される価値があります。もう少し掘り下げたいと考えています。
- 介護施設を訪問して話し合いを行いました。家族に要介護がいる家庭の問題は多岐におよび、しかも切実です。社会に横たわる大きな問題として認識しています。