活動報告・レポート
2013年1月1日(火)
新年
新年

新年おめでとうございます。皆さんと共に迎えられた新年を心から喜んでいます。新年の元日は穏やかで素晴らしい一年になるように感じます。引き続いてのご指導、よろしくお願いいたします。

さて元日恒例の某団体の新年祝賀式典にお招きをいただきました。まず主宰者のTさんから挨拶がありました。式典会場には松と竹が飾られています。新年に松と竹を飾るわが国古来の伝統ですが、ここでは毎年この光景を見ることができます。松は四季を通じて緑を絶やさないことから耐えることない生命を現す縁起物であり、自然界で必要なバランスの陽と陰を表わしています。人間は自然界で生きる存在ですから、新春にこの生命の息吹を感じることは大事なことです。

また茶道の心である「おもてなし」についても触れてくれました。茶人とお客さんの関係においては、せめてこの一瞬だけでも心を開いて話し合おうという心が存在するものです。つまり表も裏もないことがお茶の心なのです。「おもてなし」という言葉は、表がないということは裏もないことを現す言葉になのです。

お客さんを「おもてなし」するという言葉はそんな意味が隠されているのです。おもてなしの心で歓迎するということは、心から歓迎するということです。今日の式典も、そんな「おもてなし」の心が溢れたものになりました。

さて私からも挨拶をさせていただきました。その主旨は次の通りです。

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。そして今年も皆さんとの挨拶の場に立たせてもらっていることに感謝申し上げます。

いつも思うことですが、日付が一日違うだけでこれだけ気持ちが違うことに驚きを感じています。12月31日と1月1日はたった一日の違いですが、気分が全く違いますよね。これが例えば3月6日と3月7日だったら、一日経過して新しい日を迎えられたなど、そんなに気持ちにならないと思います。カレンダーが新しい年に変わると気分が一新することは不思議であり、人類の知恵だと思わざるを得ません。

日付で以って一年で一区切りをつけることで気持ちを新たにするという暦の不思議です。人は区切りを付けることで気持ちが新たになることを知って、年や月を作ったとしか思えないのです。でもそんな暦のお陰で12ヶ月を経過すると、どんな一年であったとしても気持ちを切り替えられることになります。そして新しい年をこうして皆さんと迎えられることを感謝しています。

そしてTさんからは華道や茶道に関する日本文化について挨拶がありました。日本の文化や伝統は大事に守るべきものですが、それはそこには全て根拠が秘められているからです。これは文化と言えるかどうか分かりませんが、私の名前は片桐章浩といいます。年末に事務所を訪問してくれた三人で会った時、三人とも名前に浩の文字があることに気づきました。話してみると、三人とも生年が近かったのです。当時、現在の皇太子殿下である浩宮様がご生誕された時代でした。そのため皇太子殿下ご生誕以降の数年間は浩の字を名前につけることが流行していたのです。

今であれば木村拓哉さんの拓哉や翔の名前が男の子の名前として人気ですが、当時の流行の名前だったのです。皇室が2000年も続いてくださっていることから、こうした名前がもらえたのですから、これも日本の伝統を受け継いでいる一人だと思う訳です。

もうひとつあります。土地の取引の単位として使用されている坪についてです。土地を買う場合、一坪当たりの単価ということで交渉に入ります。坪という単位はどこから来ているか、ご存知の方はいらっしゃいますか。これは私達日本人の主食であるお米と関係しています。人が一人、一年間生きているために必要なお米が収穫できる面積が一坪なのです。つまり一人の人の命を支えてくるのに必要なお米の量を一坪と数えているのは、一坪が命の基になっていると考えてのものです。実に良く出来ています。日本は土地の取引を平米ではなくて坪という単位で計っているのは、大切な命を取引しているとう重みを感じようとするものです。江戸時代まではお米が大名の力を測る単位でした。何万石のお米が収穫できるか分かることでその大名の領地が分かり、支配力が分かるのです。人の命が坪という単位に隠されているのです。

お米の文化から日本の土地の計り方が定まっている、これもわが国の伝統のひとつだと思います。私達が使用しているものには全てに意味があるのです。それは日本の伝統であり文化です。大切に守り継承させたいと考える元日となりました。

そして和歌山県の活性化についてひとつだけ触れます。おもてなしは人に来てもらうこと、交流機会を大切にすることを現しています。和歌山県は平成27年度の紀の国わかやま国体を中心に据えて、県外からお客さんに来てもらえる大型の企画を取り揃えています。伊勢神宮の遷宮や高野山開創1200年、そして熊野古道や高野山などの世界文化遺産登録10周年記念式典もありますし、JR北海道からJR九州まで日本全国のJRグループが和歌山県にお客さんを誘客するためのデスティネーションキャンペーンも予定しています。平成27年度を核として、観光を通じて和歌山県を活性化させるための取り組みを計画していますので、私達のおもてなしの心でお迎えし、和歌山県って素晴らしい県であり市であることを訴えたいと思います。皆さんのご協力をお願い申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。平成25年も何卒よろしくお願い申し上げます。

お墓参り

元日恒例のお墓参りに行きました。少し寒い中でしたが、ご先祖様に手を合わせて、新しい平成25年を無事迎えられたこと、そしてこの一年も十分な活動ができることに感謝しました。