日米通算3,086安打達成。イチロー選手が2009年4月16日に達成した日本人の最多安打記録です。前日に日本人最多安打タイ記録となる3,085本の安打を打ったばかりで、もう翌日に新記録に達しました。「次の目標は次の一本」を意識していることの強さが分かります。考えてみれば3,086本安打は一気に達成ではたものではなくて、1本を3,086回繰り返して達成できたものですから、新記録は積み重ね、言い換えるとシーズン中における毎日の継続の成果だと言えます。
3,086本安打はとてつもない数字ですから言うべき言葉はありませんが、1本を打つことを繰り返すことに分解すれば、私達の仕事にも役立つ法則が見つかります。つまり小さなことを積み重ねていけば、大きな成果として認められるということです。それが出来ないのは、途中でやることを諦めてしまうか、志を立てた当初の気持ちが続かないか、マンネリに陥ってしまうかです。
仕事で言うと、例えば営業報告書を毎日一枚も書くことは面倒くさいことなのです。毎日、お客さんのところを訪問して、同じ様なセリフを繰り返すことは面白くないことなのです。それを繰り返せることが遠くに行くことなのです。
イチロー選手の場合、3,086本に達するまでには、17年4か月、日数にして6,300日、毎日、練習か試合、それとも準備の時間に費やしてきたのです。私達が仕事で17年間に及ぶ6,300日の日を、ひとつの目標に向けて継続させることを考えると、この記録がどれだけ素晴らしいかを実感することができます。
過去を振り返っても仕方ないと思う人は未来を思うと、この数字の凄さが分かります。47歳の私が17年間、何かを継続した時の年齢は64歳です。今から64歳になるまで毎日、何かを繰り返すことは容易ではありません。好きなことを続けることを考えても大変なことです。お酒が好きな人が17年間、お酒を飲み続けることは困難です。パチンコが好きな人が17年間、パチンコを続けることも困難です。つまり好きなことでもやり続けることは困難なのです。
でもそれらと比較して、日記を17年間毎日続けることはやって見たら出来るかも知れないと思えます。つまり継続する方法は好きなだけはなくて、続けることによって自分を高められる実感があるもの、である必要があるのです。続けることで今日より明日、自分が向上していると実感できるものに仕上げることが継続するための秘訣なのです。
仕事で自分が高められていると実感できていれば、仕事の質を高める工夫をしながら続けることができます。お客さんのところを訪問することで自分が高められていると実感していれば、お客さん訪問を続けられることができます。
継続することだけが結果を残すことにつながります。継続することだけが自分を高めてくれることになります。継続することだけが人生を遠くまで辿りつかせてくれることになります。
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