テストにおいて10分で解くべき問題は3分で解答までの道筋を把握する必要があります。解答の入口から答えまでの道筋が閃くことで答案ができるものですから、予測もできない状態から解き始めても正しい解答を導くことは困難なのです。
全体を鳥瞰できる能力があって初めて細部を詰めていけるのです。全体を見られる視点は、写真を撮影するような感覚だそうです。一瞬で全体の配置を分かることで、後から細部を詰めていく作業に入ります。パズルでも全体が分かることでピースを組み立てることが可能となります。全体の絵が分からない状態でパズルを組み立てることは難しいのです。
まず最初に全体像を把握し、細部の詰めに入ることで問題は解き始めることが可能になります。
授業の受け方については真剣さが必要です。真剣に授業を受けることが学力を伸ばします。真剣に受けるために有効な手段があります。学校から家に帰ったら、ノートを開き、今日学んだことを思い出して書き出します。英語、数学、国語、理科、社会など、今日の日に習ったことを出来る限り思い出して書き出すのです。
自分では習ったことが分かっていると思っていても、中々、ノートに書き出せない場合があります。それは真剣に授業に臨んでいないからです。気を抜いていたり、早く終わらないかなと思っていると、家に帰っても授業内容を思い出すことが出来ません。ノートに書きだす作業は記憶を定着させてくれます。勉強の跡形を残すことで学力は向上します。
計画と復習など、自分の勉強の過程を残すことが大切なのです。答えが合っても過程の考え方が違っていたら実は誤りなのです。学力とは考える力であり応用力なのです。それは答を出す過程を残すことから始まります。記録に残すことは考えた過程を記すことだからです。
物事を達成するためには目標を持つことです。目標がないのに勉強することは苦痛です。勉強し辿り着きたい場所の目標を持つことが大切なのです。ある先生が生徒に「どの大学に行きたいの」と尋ねると、「別に」という答えが返ってくる多いそうです。先生は「別に、という大学があるのですか」と返しますが、目標がないと勉強することはできません。
今日の生徒は違っていました。一人は「目標は慶応義塾大学に進学して、外資系の職場で働くことが目標です」。もう一人は「ハーバード大学に行くことです」と答えていました。
目標を達成するためには、現状の学力は障害にならないのです。無理だと思っていると実現しませんが、仮に現在の学力が不足しているとしても、高い目標があると逆算して勉強計画を立てることが出来ます。計画を立てられることが大切なのです。目標があって計画がある。計画に基づいた勉強ができるのです。これが勉強です。
全体を鳥瞰すること。真剣に取り組むこと。そして目標を描くこと。勉強の成果を上げるための手段だけではなく、実りある人生を歩くための手段でもあります。
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