最近、地球環境問題に関して、日常の中で話し合うことが多くなっています。話し合うことから行動に移ることもありますから、日常で話題になることは大切です。お互いに関心がないと話し合いにもなりませんから、今は小さなことからでも行動する土壌作りの時期になっている感じがあります。
地球環境問題に関して、実に興味深い話題があります。平成19年6月4日付の産経新聞の石原慎太郎東京都知事の「日本よ」の記事から一部引用させていただきます。
宇宙学者のホーキング博士は、宇宙全体で地球のような文明を持った星が幾つあるのかを問いに対して「200万ほど」と答えたそうです。それならそれ程の多く、文明を持った星があるのなら何故、宇宙人に遭遇することがないのか不思議に思います。その疑問に対して博士は「地球のような高度の文明を造り出した星は、そのせいで循環が狂ってしまい極めて不安定な状況をきたし、宇宙全体の時間からすればほとんど瞬間に近い速度で自滅するからだ」と答えました。
そして宇宙の時間からすると瞬時に近い時間とは「100年ほど」だそうです。高度な文明を持てる時間はわずか100年。これが現実なのです。親子にするとわずか三代がリレーする時間が、現代文明の栄えられる時間なのです。起点が何時なのかにもよりますが、もう半分以上の時間が過ぎ去っているのではないでしょうか。
現代文明が支障をきたしているのは地球環境問題から見て取れます。地球温暖化による環境異変や現代文明を支えている資源の枯渇などが代表的な現象です。また私達の生活や意識も文明に影響を与えるものです。
贅沢、資源の無駄遣い、必要以上の快適さの追求、飽食などは、確実に環境のバランスを崩すものですし、その意識がある限り、益々地球環境は汚染されていくことになります。
地球環境が現状で持つのは、真偽の程は分かりませんが、わずか10年だとの意見も聞くことがあります。現代文明の寿命が100年だとすると、現在の地球環境が崩れるのが10年だとするのも、掛け離れた時間ではないような気がします。
だとすれば子ども達のためにも、私達の日常生活の行動様式や意識を変えなくてはなりません。現行の生活スタイルを維持する限りは、地球環境問題を解決出来ないのです。何故なら、産業界では二酸化炭素排出を抑えるための対策を講じていますが、家庭用の排出量は増加傾向にあるからです。地球環境問題解決の鍵は家庭、つまり私達一人ひとりの意識と行動にあります。
地球環境問題は大きな問題ですが、身近なところから始めること以外に解決の方法はありません。10年後も今の環境が保たれるためには、行動は今から起こすことです。
私達の世代で地球環境を変えてしまい、同じ文明の中で次の世代が暮らすことが出来なくなるようなら重大な責任問題です。地球環境問題が分かっていて放置すれば、私達の世代の大掛かりな不作為です。不作為が問われる頃には、私達の世代はこの世にいないかも知れませんが、責任を負えないだけに無責任にことは余計に出来ないのです。
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