子ども達に語りたい言葉を記します。横浜高校野球部、渡辺元智監督の著書「ひたむきに」(2007.4.5)から引用させていただきます。
○目標の大切さについて
「十里の旅の第一歩
百里の旅の第一歩
同じ一歩でも覚悟が違う
三笠山に登る一歩
富士山に登る一歩
同じ一歩でも覚悟がちがう
どこまで行くつもりか
どこまで登るつもりか
目標が
その日その日を支配する」
この詩は、大正時代の思想家、後藤静香氏の詩「第一歩」です。目標が私たちの毎日を支配しています。何も目標を掲げないでも一日は過ぎ去りますし、目標を掲げた一日も直ぐに過ぎ去ります。やはり目標を持ってその日に臨みたいものです。そして同じ目標を掲げるにしても、高い目標を掲げる方が、より高いところまで行くことが出来ます。第一歩の覚悟が違うからです。踏み出す一歩の強さが違うと後行程も違ってくるのです。
私達は目標を決めるに当たって、高いものは届かないし、低いものは簡単に達成できるため、その中間となる努力すれば達成できるレベルの目標を設定することを教えられています。しかし夢を求めるのであれば、自分の欲する高いところに目標を設定すべきなのです。そして目標を設定した後は、覚悟を持って毎日を過ごすようにしたいものです。
どうせ目標を掲げるのであれば、自分だけの富士山を見つけて、自分で思う最も高い位置を目指したいものです。「晴れてよし 曇り手もよし 富士の山」と言われるように、高い目標を追いかける限り、迷うことはありません。
○成功する人物の条件
・感謝の気持ちをもてる人間であるかどうか
・仲間を大切にできるかどうか
渡辺監督はその著書で、成功する人物の素質は上記のふたつを挙げています。少し以外な感じがしますが、決して強いだけでは人を引っ張ることは出来ないのです。
同著では「自己中心的で虚栄をはるな選手は、やがて力を落としていく」と記していますが、自分ひとりだけで何事も出来ないもので、多くの人の支援があって物事を達成することが可能です。そのことを分かっていれば、周囲への感謝の気持ちと仲間を大切にする気持ちは芽生えるのが自然です。
普段は、謙虚にそして人よりは目立つことなく、周囲に溶け込むような自然な存在でありたいものです。いざという時のために力を蓄えておけば良いのです。
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