和歌山市の秋のイベントのひとつに和歌浦ベイマラソン・ウイズ・ジャズがあります。これはマラソンコースの何箇所かのポイントにジャズバンドを配置して演奏してもらうことで、ランナーに和歌浦の光景と音楽を楽しみながら走ってもらうことを目的にした特徴のあるマラソンイベントです。
開催する度に参加者は増加していて、平成17年秋の大会には約9,000人が参加するなど、一大マラソンイベントなっています。
ただ残念なことは、参加ランナーと応援者達は日帰りになっているため宿泊者が少ないことです。折角、参加者を集めているのに、宿泊してくれないのでは和歌山市の良さを実感してもらえません。
和歌山市は大阪市や神戸市などからも約1時間で来られる距離にあるため、日帰りが可能ですから、何か仕掛けをしないことには宿泊客は増加しません。ここが課題だと思っていたのですが、今日のジャズバンドとの打ち合わせでこれを解消する方向性が見つけられました。宿泊を増加させるためには、前夜祭を行うなどランナーと応援の方に前日入りしてもらえるイベントが必要だと考えていましたが、それが実現出来そうなのです。
和歌山市のビジネスホテルはJR和歌山駅周辺と中心市街地周辺に位置しています。そこで中心市街地であるぶらくり丁で、ジャズマラソン前日にジャズコンサートを行うと良いのではないかと話したところ、ジャズバンドもその方向性を考えているし、昨年の大会前日にジャズコンサートを行ったことを聞きました。
具体的には、ぶらくり丁と南北に交差する大通りを前夜祭の会場とし、ジャズバンドに演奏してもらうジャズストリートイベントを開催することです。和歌山市が主催するのは当日のマラソン大会だけですから、前夜祭は任意団体の主催となります。そこでジャズバンドと商店街の共働が必要になりますが、前夜祭の会場となるストリートを提供してくれたら、ジャズバンドは演奏する考えを持ってくれているようです。
前夜祭を宿泊につなげるためにはホテルや観光業界との連携した企画が必要で調整すべきですが、決して出来ないことではありません。和歌山市に宿泊してもらえるような魅力的なコンテンツがあれば、宿泊を組み込んだジャズマラソンツアーも商品化出来る筈です。
初年度からは難しいとしても、まず実施して数年間継続して行けば前夜祭も宿泊して参加する形態も定着していく筈です。折角大勢のランナーが参加してくれるイベントが日帰りだともったいないので、真の集客・交流につなげるためにも前夜祭ジャズストリートを開催していきたいものです。
前夜祭の必要性を考えていたところジャズバンドの皆さんにお会いでき、意見交換が図れました。行政が始めたイベントに参画する民間がアイデアを付加して内容を濃くする動きは、まちの活性化のためにも好ましいことです。
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