優れた人と接していると何か得るものがあります。人と会い話をする時は、何か得てやろうという気持ちで接することです。漫然と接しているのと、何かを学ぼうと真剣に接しているのでは、明らかに自分に跳ね返ってくるものが違ってきます。
講演会に行きます。優れた講師なら、参加者に対して人生に役立つ言葉や心構えを投げてくれます。その時、講師の話をどう聞くべきでしょうか。何かをつかんでやろうかという気持ちでいるのと、そうでないのとでは大きな違いがあります。
真剣に聞こうとすると些細なことでも「なるほど」と感じメモを取ります。人間は経験していない事は忘れやすいものです。いくら良い話を聞いて何かを感じても、時間が経つと忘れてしまいます。だからメモを取るというのは大切な行為です。何かを感じたり感動をしたら必ずその場でメモを取ることです。
自分の経験にない事を学ぶのは、真っ暗な夜道を何も持たないで歩くのと懐中電灯を持って歩く程の違いがあります。何も持たずに、先の見えない夜道を歩くというのは、不安、あせり、とっさの判断が遅れる、潜む危険が分からないなどの要素を自ら持ち込むことになります。
小さくてもライトを持っていると不安感は解消されるので、上下で大きな違いがあります。心に不安があるのとないのとでは、物事を行うに当たっての集中力や打ち込める度合いに天と地ほど大きな違いがあります。その結果が違ってくるのは当然です。
舗装された道ならば、ひょっとしたら何も持たなくても無事通り抜けることが出来るかも知れません。しかし物事を行う時に不安を感じるのは、判断、決断をするのに大きなマイナスで誤った判断を下す危険性があります。
人生は舗装された道路ではなく、曲がり道、分かれ道、坂道、でこぼこ道など、何でもありの道で、何も知らずに安全に歩ける程生やさしいものではないのです。自分で歩く始めの一歩は何もかもが未知のものです。そして社会的責任が増す程、誰も歩いたことのない道を歩く必要に迫られます。
経験者や人生の先輩の一言は、人生という道を歩く際に携帯するライトになります。ライトの光量は大きいほど先が見渡せます。
ですから、人と接する時の態度や聞くときの姿勢はどうすべきかが分かる筈です。
人生経験の少ない時代は勿論、人間的に成長したと思っても慢心せず、人の話から学ぼうとする姿勢を持ち続けたいものです。
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