質問者 : 片桐委員
まず、関西国際空港の機能拡充について、「関西の自治体や経済界と一体となって」と記載しているが、関西財界や大阪府や兵庫県と十分な連携を取って展望しているのか。関西国際空港の位置づけを示して欲しい。また、ハブ空港の役割を果たすために2期島の整備は進むのか、また、進めるのか。和歌山県の果たすべき役割についても言及して欲しい。
次に、港湾の利便性向上について。和歌山下津港は特定重要港湾という位置づけになっているが、そのアピールについて、前回の長期計画では太平洋岸の玄関港として「ベイフロンティア構想の中核として関西圏における国内外との人と物の交流のゲートウェイ機能を担う国際港湾として位置づけて整備を進める」という積極的な記載、取組があったが、今回の長期計画では消えている。整合性はとれているのか。
次に、被災者支援について、被災した皆さんの一番の要望は生活情報だと思う。生活関連情報を適切に提供できる体制についての記述が薄いように思うので、情報提供についてはどの程度考えているのか。あるいは、被災時の市町村との連携について示して欲しい。
帰宅困難者や観光客への支援対策まで踏み込んでいるが、実際の支援策は相当難しいと思うが、どう考えているのか。
地震対策として、東海地震の先進県と比較して対策項目が弱いように感じるが、これは東海地震と東南海・南海地震では予算規模が違うことからこれくらいの書き込みしかできないのか。そうであるならばその理由、東海地震対策との違い、防災対策を施すための予算確保はどう考えているのか。
次に、水辺環境の再生と創造について。和歌山市内の河川の浄化に関する取組について、生活関連の下水道整備と関連づけて、ある程度、具体的な説明をお願いする。
答弁者 : 森企画部長
関空の機能拡充について、関経連・大阪商工会議所などの経済団体や和歌山県・大阪府・兵庫県などの自治体で、関西国際空港全体構想促進協議会を組織し、関西国際空港を、連携して支援し、また、要望活動などを行っている。
関空の位置づけについては、国交省では、関空は西日本の国際拠点空港であり、関西の国内線の基幹空港と位置づけられている。関西国際空港株式会社の方針としては、アジア・世界と関西を結ぶゲートウェイそしてハブ空港として発展させたいとしている。
2期島の整備だが、第2滑走路オープン後の2期島の残事業については、先ほどの「促進協」を活用して、第2ターミナル・物流施設・北側連絡誘導路などの整備を国などに要望し、建設を進めることとしている。すでに平成20年度政府予算の内示で物流施設の一部の整備が認められた。
和歌山県の役割については、促進協の一員として、関西の経済界・自治体と一体となって、関空の需要拡大に努め、整備促進に努めるとともに、本県独自の政府要望などを行っている。
答弁者 : 茅野県土整備部長
「陸上高速交通網と連携した効率的な物流機能を整備する」という旧計画の理念を引継いでいる。今後特に港湾の利便性向上に資する施設整備を進めていく考えであり、第6節の中にも「臨港道路の整備による港と道路の連携強化」、「県外他港との連携強化」、「港湾の利便性の向上」に努めると記述しているが加えて、県内産業の国際競争力の強化に資する国際コンテナ航路、首都圏フェリー航路等の誘致、海からの観光を支えるクルーズ船の寄港拡大等、既存施設の有効活用と利用促進に傾注していきたいと考えている。