平成15年12月 8日(月)
@.平成15年12月
 和歌山市議会一般質問内容
(1)経済活性化方策について
 ただ今、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。今回は、経済活性化方策についての質問です。よろしくお願いいたします。
 
 地域で生活を送っている私たちが、住みやすく、便利で快適なまちを創造することが地域振興を司る地方自治体の役割です。しかし今日、経済の構成要素である財政問題や地域企業対策などが赤字あるいは後手に回り、合理化、効率的な考え方が支配的になっています。  
 国家に依存してきた地域経済対策は、費用対効果の面から見直しされ、経済面から地方自治体が自立すること、経済再生の役割を担うことが強く求められるようになっています。
 現在進められている構造改革による市場主義化は、現状を打破するためには必要なことだと思いますが、これの基本的な考え方はやはり強者の理論であります。経済的な統計だけを見ると、首都圏を中心にやや景気回復の兆しが見られますが地方はどうでしょうか。
 中小企業は、全企業数の99.7%、全雇用数の70%を占めています。市場主義になじまない地域や産業が圧倒的に多いのが現実で、和歌山市においても例外ではありません。
 
 現場を歩きいろんな方から経済状況を聞くと、更に大変さが良く分かります。
 ある建設会社では一ヶ月のうち5日程度しか仕事が無く、経営者が個人の責任で借り入れをして従業員を雇用しています。
 ある市では、学校給食の配送員をパートで1名を募集したところ、1名に対して28名の応募がありました。夏休みは無給にもかかわらず応募が殺到したのです。
 
 人材斡旋会社に十数回通っている方は、希望する職種が見つかりません。今月、御坊市までの自動車道が南部町まで開通することに伴い、インターチェンジでの料金収受員5名の採用募集がありました。その採用枠に対して70名の応募があったそうです。とても厳しい採用枠です。
 
 ある会社の経営者。ここの課題は、今までと同程度の仕事量を確保すること、給与の引き下げによるモチベーション低下を如何に抑えるか、です。外部環境変化により仕事の量が減っています。そのため今の人員を保ち企業がどう生き残るか、その対応がトップに課せられています。
 従業員はそれぞれに生活があり、その生活基盤は現状の会社生活の中でライフプランをたてています。事業所が閉鎖されると遠くへの通勤を余儀なくされます。給与体系が見直されると、持ち家を中心に築いている生活が崩れます。ただでさえ市場規模の小さい和歌山市から事業所が撤退すると、働き盛りの従業員も市外に移り、更に経済規模が縮小する循環となっています。
 
 市長も経済活性化策の必要性については十分認識され、先の本会議では、中小企業に対する支援策を講じると答弁されています。現に和歌山市では、新産業育成、支援事業、中小企業金融支援制度などの支援策を実施しています。
 
 そこで第一問です。
 市長は現在の市の経済状況を実際の現場に赴いて感じ取っていますか。現場の声から何か感じたことがありましたら、一例でも結構ですからあげて欲しいと思います。
 参考までに、大橋市長と同様、昨年、新しく市長になった横浜市の中田市長は(私も当時、少しだけお手伝いに行ったのですが。)現場主義を大切にしています。今も出来るだけ現場に出向いて実際に体験しようと心がけているようです。そこで、接する相手のことを考える、職種や地域の理屈があり事情も考慮して、その立場の人の気持ちを分かるための努力をしています。
 続いて、中小企業信用保険法第2条3項第5号の特定業種指定、所謂、不況指定業種に認定された業種は製造業が多いのですが、それらに対する取り組みの現状は如何ですか、お聞かせ下さい。
 
 また、本市は新産業育成事業に力を入れています。では既存の中小企業対策として何か手段を講じていますか、またその対策は効果を上げているとお考えですか。
 
 最後に、行政が企業へのセーフティネット対策を講じることの是非について、市長の考え方を聞かせて下さい。


 以上

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平成15年12月 和歌山市議会一般質問について


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