【序】
今日の一日を言葉で表現すると「超」でした。予定していた重要な案件と飛び込みの要件で時間がなくて、携帯電話にもメールにも全く対応できませんでした。携帯電話は鳴りっぱなしで対応できなかったことお詫び申し上げます。
【地球環境問題】
個人としては最低でも和歌山市で一番、地球環境問題解決のために行動しているIさんが訪問してくださいました。電動自転車で1時間をかけて訪問してくれました。個人で取り組んでいるのは太陽光発電、マイクロ風力発電、雨水の貯え、自動車を保有しないこと、環境課程簿をつけていることなどがあります。
太陽光発電に関しては、家庭用なら10kWまで電力会社が単価を倍にして買い取ってくれるため、増設することも考えていますし、雨水の貯蔵タンクは1トンですが、これを水洗トイレなどにも活用することを検討しています。徹底した循環型家庭を目指しています。
そして和歌山県地球温暖化防止委員としても活動していますし、電気の使用を夜間にシフトするための普及活動も行っています。
地球環境問題は個人の問題ではなくて、やがて地球の主人公になる子ども達のために取り組むべき問題だと考えています。意見提言をする人は多いのですが、個人で対価を支払ってまで実践している人は少ないと思います。話を伺うだけでもこの問題に取り組む必要性を感じます。太陽光発電や雨水タンクの設置、環境家庭簿など一つでも実践していますかの問いに対しては回答に窮しました。実践こそ相手を説得するために必要なものであることを再認識しました。月一回程度、地球環境問題に関する情報交換の提言をいただき、対応することにしました。
【健康】
私たちの大きな関心事は美容と健康です。健康の大切さを今ほど実感できる社会はなかったように思います。仕事で考えても、健康と安全が全ての仕事に最優先させる企業文化を持っているところもあります。個人としても健康は大切ですし、会社にとっても従業員の健康保持は歓迎すべきことです。
健康の維持増進のための対策は無数にありますが、サプリメントなどは自然界から採り入れるようになってきました。安全と健康を両立させたものが受け入れられる社会になっています。世界を駆け巡っている健康業界の最新情勢について話を伺いました。
【ミミズ】
ミミズを活用した環境保全対策について協議を行いました。わが国ではミミズによって食品残渣を分解して肥料に変換させる取り組みは少ないのですが、世界ではそれが常識になっているようです。和歌山県内でもミミズによる食品残渣の分解を行い、肥料化している団体があります。地球環境問題での発表会で優勝したこともある取り組みですが、その後は行政機関からの支援はなくて、NPO法人が主体となって活動を継続しています。
ところで食品衛生法によると、食品加工業や飲食店は食品残渣の40パーセントは再生させなければならない義務が課せられています。食品残渣のリサイクル義務を守らないと法律で罰せられるものです。このリサイクルを担ってくれているのが、再生事業者に認定された事業者です。残念なことに和歌山県内の会社や団体でこの事業者認定を受けているところはありません。
県内にも食品加工場や飲食店がありますが、そこから排出される食品残渣は県外事業者に委ねている状況です。県内で食品残渣のリサイクルシステムが確立できていない県が和歌山県なのです。環境先進県を目指している割に寂しい結果です。
このミミズを活用した肥料化の取り組みを、再生事業者に登録できないかに関して協議を続けています。前例がないことですが、本当の循環型社会を目指すのであれば、このしくみは認定を受けられると思います。近畿農政局が担当箇所になりますが、認定に向けた実績把握や分析を行いたいと考えています。
【建設業界】
建設業界の経営環境の厳しさは何度も掲載しているところですが、受注予定の大きな仕事があっても、現在の資金繰りができないため経営が厳しくなっている会社があります。大きな仕事を控えていればいるほど資材の調達や作業員確保を行いますから、手持ち資金が必要となります。請負の場合、仕事を終えてからの支払い、つまり竣工後の支払いとなりますから、請け負う側は仕事を請けてから竣工させるまでの運転資金が必要となります。
仕事の途中で手持ち資金が行き詰ると、仕事があるのに仕事を進められない状態になります。資金を得るために金融機関に貸付を依頼しても、金融機関の審査は厳しくて直ぐに融通してくれません。
現時点で億単位の請け負う仕事の予定があっても、そのための資材費を調達できる資金の融資も厳しい会社から相談がありました。予定している仕事があっても金融機関は融資してくれないのです。仕事を請け負わないことには会社は存続できませんし、請け負っても資金が厳しくなります。判断は経営者がするものですが、進みたいけれども進めない状況になっています。この会社の経営者でない私が適切なアドバイスをする事は難しいのですが、兎に角、前向きな判断をすることを勧めました。
【競争】
規制緩和が展開されて以来、各分野で企業間の競争が繰り広げられています。競争原理が働くことは好ましいことですが、金融商品と同じように現物商品を取り扱う会社が市場に登場していることは問題です。つまり製造工場を持っている会社の商品単価よりも、取引所で今は存在していない商品を購入してお客さんに販売するといった、製造していない商社的機能だけの会社が参入する分野が増えています。
製造工程を所有している会社は、初期の設備投資や維持費、設備更新、環境対策などの経費を負担しているので資金回収が必要となりますが、設備を持たない会社はこれらの経費負担はありません。市場で商品を調達するだけなので、末端価格は商品を右から左に流すだけの会社が有利になることがあります。
実際に商品を製造していない会社が勝ち残ることは、わが国の製造業をさらに弱体化させることになります。製造業同士の競争は歓迎すべきものですが、そこに製造ラインを持たない営業員だけの会社が参画することは好ましいとは思いません。
訪問させていただいた会社の会長は、単価も経営判断のために大切な要因ですが、信頼はもっと大切なものです。「片桐さんとの信頼関係を大切にしたいので、単価よりも信頼を優先します」と話してくれた事項がありました。取引所で購入したものに利益を上乗せして横流ししているだけの会社の信頼度は高くはありません。
単価よりも信頼を大切にする生き方は素敵だと思います。困った時には助け合える関係でいたいものです。何よりも金銭を優先させる考え方では、困った時には一人だけで対処することを余儀なくされます。人として大切なものを守り、ルールある競争社会に仕向けていきたいものです。
【懇談会】
夜は懇談会を行いました。日本経済を再生させ、雇用を拡大するために必要なことは法人税の税率の軽減に尽きます。世界で最も高い法人税を負担させられているのが日本企業で、世界を相手とした競争力低下の要因となっています。
このままでは日本企業の海外移転に拍車がかかり、外国で工場を立地すると日本人ではなく現地の人を採用することになります。日本国内の雇用は減少しますし、工場の海外移転は経済力の低下を招きます。法人税減税は大企業優先だという批判がありますが、そうではありません。大企業が、関連企業や地方都市での関係部材の製造発注によって日本経済と地方経済を支えてくれていますし、雇用の確保にも役立ってくれています。大企業を国外に追い出すような法人税率は見直しする必要があると考えています。
繰り返しますが、大企業が経済を支え雇用を確保してくれています。和歌山市に元気がないのは大企業が少ないからです。経済を支える強い力に乏しいですし、雇用も少ないことがそれを証明してくれています。かつて住友金属が繁栄していた頃の和歌山市の経済は活況を呈していましたし、雇用も十分にあったと聞くことがありますが、それは大企業の存在があったからです。
その住友金属でさえ、鉄鋼業界としては世界で30番台の規模の会社になっています。大企業を認めないと地方都市も衰退していきますし、世界を相手にしている会社も世界の大企業と比較して競争優位に立てなくなります。地域だけのことを見るのでなくて、世界の中の日本の存在を考えて大企業を認めたいものです。
【その他】
- 中国からの観光客の動向に関して協議しました。和歌山県としても観光でお迎えするための対応をしたいと考えています。
- 太陽光発電の今後の展開に関して協議を行いました。外国からも日本の太陽光発電技術は注目されています。メガソーラーの可能性に関しても話し合いました。
- 選挙に関して専門の方と話し合う時間をいただきました。大阪市内の市議会議員補欠選挙は維新の会の候補者がリードであることや、参議院議員選挙の情勢についても意見交換を行いました。貴重な意見をいただきました。