【挨拶】
皆さんのところに議会報告を兼ねて挨拶に出掛けました。暑さが和らいだとは言え、やはり残暑が厳しいものがありました。暑い中での訪問にも関わらず、皆さんが訪問を歓迎してくれました。
話していると、話題はどうしても総選挙のことになります。「和歌山県何とかならないのですか」、「年金はどうなっているのですか」、「若い人の働くところがない地域になってしまいました。このままではいけません」など、今の状態を良いと思っている人は少なくて、これからに期待することばかりです。
今までのことを棚卸して総決算する時期に入っている空気を感じました。現代用語を借りると世間にはスーパーKYの人もいるようですが、多くの方はこの夏に期待していることを感じました。挨拶を通じて本物の意思を感じ取れました。
【債権回収】
債権を回収することは難しいことです。お金を貸すと返ってこないことは良くあります。
ある食品会社Mに7千万円の債権を有している経営者Aが債権回収の相談に来てくれました。専門家を交えて状況確認と対策に関して話し合いました。
弁護士からの請求に基づいてMは、自らが7千万円の債務があることを認めています。
しかし支払いの履行はされませんし、これからも支払う意思はありません。裁判を起こせば良いのですが7千万円の裁判だと印紙代だけでも27万円も費用が必要となるため、回収見込みを立ててからでないと思いきれません。資産がない相手に裁判をしても回収できるとは限らないからです。
そのため現場に行って営業している様子を確認することにしました。そして商業登記をあげ経営者の登記を確認することにしました。会社の資産はないと想定していますから、後は代表者の個人資産の確認が必要となります。
ところで最近税務署がMの会社を調査しています。多分、消費税を納めていないので時効を中断する措置を講じるためだと認識しています。つまり消費税の支払いを怠っているくらい会社は窮しているのです。
会社が行き詰ると手を付けるのは決まっています。消費税の預かり金や社会保険料の預かり金を使い込むのです。本来であれば税務署と社会保険庁に支払うべきものですが、経営者はそれをしないで支払いに充てるのです。
そこまで来ると会社は破綻寸前です。現在問題になっている年金未納の問題は、経営に行き詰った経営者が従業員から預かった年金の掛け金と会社負担の年金負担金を支払っていないことも要因だと思います。従業員は年金を支払っていると思っているのに社会保険庁には支払われていないのは、経営者が社会保険庁に支払っていないことが考えられるのです。
つまり個人の言っていることも社会保険庁の言っていることも正しくて平行線を辿っていることがあると思います。預かったのに支払っていない経営者に問題があるのです。そして古い事例になると会社が存続していなかったり、経営者が亡くなってしまっている場合があり、今となっては分からないのです。
今回の会社Mの消費税の支払い未納に関しても経営が行き詰っている証左ですから、会社Aの債権回収は極めて難しい状況だと言えます。訴訟をするかどうか検討することにしています。
【農業】
若い人たちが始めた有機農業。最初の収穫が終わり県内の直売所に出荷したところ、1時間30分で完売したそうです。無農薬で有機肥料を使うこと、産地が明確になっていることが安心できることが消費者から支持されているからです。
現場を見せてもらうと野菜を熱心に育てていることが分かります。土は二日間、乳酸菌を混ぜた水に浸します。これによって水の中で生きられない細菌を消滅させる訳です。二日後、土を引き上げ今度はおが屑の中において種を植えます。このことで水の中でだけ生きられる細菌が消滅するのです。限りなく細菌がない状態の土に種を植え育成します。
新聞を被せて真っ暗にしたおが屑の中で三日間育成し、四日目からは日光の下で育成します。そして約一ヶ月で出荷できる大きさに育つのです。
決め事は農薬を使わない、消毒はしないことです。最初の出荷は県内の直販所でしたが、今後はチェーン展開している飲食店に販売することを計画しています。名前を挙げたら知っているチェーン店の責任者が近々このビニールハウスを見に来るそうです。
取引条件は消毒をしないこと、仮に消毒の必要性が生じた場合でも一度だけで、しかも出荷前の14日間は消毒しないことです。これが守られないと取引はできませんから、安全に拘っている姿勢が判ります。
最初に収穫された野菜は好評で、新鮮で甘みがありこれからも食したいとの意見が寄せられています。
和歌山県は第一次産業が盛んですから、販売先を確保した計画的な野菜づくりのしくみを作ることで計画的な生産をすることができます。これによって収益の確保が可能となり、若い人でも安心して農業に従事することができるのです。一か月で安定して収穫できることから一年間で12回収穫期を迎えることになります。少し間を空けて一年間で10期作の予定としています。
素晴らしい取り組みが始まっています。生産体制を拡大するため新しい農地を確保して、シルバー層の方にも参画してもらえるように考えているところだそうです。
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上が二日、三日目の苗
下が四日、五日目の苗です
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一ヶ月が経過した苗です |
【演説会】
総選挙の演説会が活発になっています。候補者の演説を聞くことは勉強になります。何を訴えているのか直接入ってくるからです。ここでもライブ感覚は大切です。又聞きや書いたものを後で見るのとでは迫力が違います。
話の内容、声のトーン、姿勢など身体全体で訴えていることがライブです。ここで感じることは歌手のコンサートと同じです。言葉だけを武器にして身体ひとつで聴衆に訴えるのです。
政策や過去の実績、事例の引用などを取り入れながら演説は進みます。ここで訴える力があることはたったひとつです。自らが体験したことを自分の言葉として話をすることです。政策のオンパレードや新聞などからの事例の引用、他人の体験をどれだけ話も相手に響きません。これらを話の中に取り入れることも大切ですが、話の主体は自分の体験、自分の言葉です。これがないと演説に行った効果はありません。
自分の言葉がどれだけ相手に訴える力があるのか。これが候補者の力量です。
経験則からですが、私は次のことに気を付けて話しています。
センテンスを小さく区切って小さい単位の話を、メリハリを散りばめて話を構成します。大きなテーマと小さなテーマを織り交ぜます。大きなテーマ、つまり自分が訴えたいテーマの中にはキーワードとなる言葉をひとつ織り交ぜます。これが最も重要です。話を聞いてくれている人にお土産を持って帰ってもらいたいと思っていますが、それがキーワードです。話全体の内容は会場を出た瞬間に忘れられてしまいます。
印象に残るのは話の一節や言葉だけです。
例えば今回実施した演説の中では、「変わることは不安ではなくて期待と進歩」であることは訴えたいキーワードのひとつです。文中でここを強調することで訴求ポイントになります。
また一体感を持ってもらうためには、呼びかけ言葉が大切です。「○○だと思いませんか」、「△△しようではありませんか」などの問いかけです。相手もそう思っている、共感してくれる内容であれば、相槌を打ってくれますし、ハマると拍手につながります。
メリハリがなくてポイントがない演説は心に残らないと思います。ひとつのテーマを長々と話すのも考えものです。
全文は感謝の言葉や今日の出来事の中からで感じたことを持ってきます。
その次に準主題となるような話を持ってきます。
そして話題を転換させて自分が体験した感動的な話を織り込みます。実話を紹介することは言うまでもありません。他人の体験の紹介や実話ではない話題は相応しくありません。
その次は本日最も訴えたい主題を持ってきます。ここは言葉を選ぶことが大切です。何故変化が必要なのか、何故この人が必要なのか、何を変えたいのかなどの主題を丁寧に展開させます。印象に残るセンテンスや言葉を配置する必要があるのは当然です。
最後は締め括りです。話の内容を簡単に繰り返す方法や、お願い、依頼したとことなどを話します。感謝の言葉を述べて締め括ったり、声を大きくして盛り上げて終わるなどします。
人によって話の展開方法や考え方は違いますが、経験則から以上のような展開を念頭において話を構成しています。
【その他】
・資金繰りに関する打ち合わせを実施。個人の信用が乏しくて資産の少ない人は金融機関の審査に耐えられません。そんな場合に資金繰りをしたい時はどうすれば良いのか。方法を考えました。
・西本智実さんのコンサートチケットを入手しました。関係者の方に依頼していたものが届きました。クラシックは心を豊かにしてくれますから、時々聴きに行きますが、今回は9月末頃の開催予定となっています。元気をもらえそうです。