仕事が辛いだとか、休みたいだとの思いは、今直ぐに心の中から追い出さなければなりません。毎日仕事があることが幸せなことだったのです。 桃源郷の例えから観光についての話があります。桃源郷に行きたいと思うのは、そこが幸せな場所だからです。人は幸せな場所を訪れたいと思うものです。ですから桃源郷は作られたものではなく、人が幸せに生活している場所なのです。 観光政策が間違っているのは、人に来てもらうための施設や人工の建造物を作ろうとしていることです。人が来て幸せを感じてもらうことも意味があるものですが、幸せな人が暮らしている場所を訪れることが本来の観光だそうです。 住んでいる人が幸せでいられることが、住んで幸せであり桃源郷のような観光地になり得るのです。 同じように、仕事がある毎日を過ごしている人が幸せに思うことは誤りなのです。桃源郷は捜して見つかるものではなくて、日々の生活の中で見つけるものなのです。 生命が限りあるものだと気付いた田村さんは、毎日の変わらない生活こそが桃源郷であることを知ったと思います。寝込んだ時の田村さんの言葉、「仕事がしたいなぁ」の言葉が脳裏に残ります。 もう一度元気になって「飲みに行こう」の約束は果たせませんでした。飲みに行く位の日常では簡単なことが叶わなかったのが残念です。飲みに行くことも桃源郷のひとつなのかも知れません。 明日、最後のお別れにここに来ます。最後にあなたと話し合えることを楽しみにしています。 5/11(月)「さをり織り」【企業誘致】
朝から企業誘致に関する打ち合わせを実施。和歌山市内には企業が必要とする、まとまった広さの敷地は以外と少ないのです。市内での工場立地を希望する企業がありますが問題があります。少ない工業用地ですから競争が激しいこと、工業用水が引き込まれていない用地があることです。企業が必要と思う用地は即座に活用が可能な用地です。進出を検討している最中に工業用水がないことが分かると、移転先の候補地から外れることになります。和歌山県に進出してくれる企業は残念ながらそれほど多くありませんから、来てもらえる条件を整えることが大切です。 その地ならしをするために解決すべき諸条件がありますが、事前にクリアさせることは容易ではありません。 【さをり織り】 和歌山市中心市街地にあるフォルテワジマ。ここで「さをり」の展示会が開催されています。沖縄県と北海道から東京を目指して、100mの「さをり」を各地で織って全国を一つにつなごうとする取り組みです。 今日、私も「さをり」織りを体験しましたが、織ってみると本当に織り易いのです。初めてでも簡単に織物を織れるので誰でも参加し易いのです。色も自分の好きな色を選択できますし、アクセントも簡単に織り込めます。毛糸の色も途中で変えることが可能ですし、緩く織っても強く織っても作品として仕上がるのです。和歌山県内の「さをり」愛好者が出品した作品は色取り取りで、展示会としてバランスのとれたものでした。 和歌山県内でも作業所や福祉施設などでも「さをり」の輪が広がっています。今日も「さをり」の愛好者の皆さんがフォルテワジマを訪れて賑わっていました。今回は全国を「さをり」でつないでいますが、今後は和歌山県内で、もっと広がってくれることを心から期待しています。 【企業立地】 お昼に企業立地に関する打ち合わせとして、和歌山市内の企業用地の動向に関しての情報交換を行いました。侵入道路や工業用水など、ここでも解決すべき課題が多々あります。 和歌山市に工場移転を検討してくれる会社がある場合、企業の要望に対して迅速な対応を行いたいものです。時間の経過と共に工場進出の可能性は後退していく感覚がありますから、何と言ってもスピードが命です。 【道路問題】 和歌山市内の道路で、自動車の交通量が多く自転車の通行する場合に危険を感じる箇所があります。自転車道、歩道を拡幅すれば危険の回避はできるのですが、自動車道を狭めることは非現実的ですし、道路幅を広げることは用地買収と地主の同意が必要ですから、簡単に進むものではありません。それでも関係者で集まり道路の安全確保のための最善策を検討しました。 但し地元との間で解決すべき難題があり、これから解決に向けた取り組みを進めたいと考えています。 【ジャズフェスティバル】 先月、和歌山市片男波でスクール・ジャズフェスティバルが開催され、大成功を収めました。主宰者の瀧さんがフェスティバルの報告に来てくれました。参加校が増えお客さんも増え、四回目を迎え春の風物詩として定着してきました。 平成22年は五回目を迎えますが、今から節目の五回目に向けた活動が始まっています。 個々人の力を結集してイベントとして盛り上げを図ってきましたが、和歌山市の春を彩る学生達の祭典としてのジャズフェスティバルを応援する輪を拡げたいと考えています。 瀧さんと夢のある今後に向けての話し合いとなりました。 【室内対策】 防災対策としての室内対策に関する打ち合わせを行いました。生命を守るための室内対策に関しての重要性の認知度は高まっていますが、国の指針でさえ防災対策の専門家からすると甘さがあるようです。家具やピアノなどの固定方法や施工に関しては、指針に適合しているから良いと考えるのではなくて、専門家の意見を聞いて施工することが望ましいと考えています。 和歌山県には全国レベルの室内対策のプロ集団が存在していますから、災害にならない間に対策を講じたいものです。室内対策は施工にお金がかかりますが、保険と同じと考えると納得できます。何も施工していないことは、保険に入っていない家屋に住んでいるようなものです。万が一の時はすべて自己責任になりますし、行政機関も金銭的支援は期待できません。それ以上に生命を落とすようなことがあれば、取り返しのつかないことになります。お金で解決できない問題にならない内に、お金で解決しておきたいものです。 【コンピュータシステム】 地方自治体でも度々問題になるのが導入したコンピュータシステムの価格が適正か否かです。設置費用と運営費用の両方がブラックボックス化されているので、それが高額であっても導入する側では査定が難しく、適正価格かどうか分からないのです。 ところが今日、説明を聞いたコンピュータシステムは初期費用が常識外の安さで、運営費用は従来価格の半額程度に収まるという画期的なものです。しかもパッケージ化された既製品ではなくて、事情に合わせてシステムを組んでくれるオーダーメイドであり、その費用が圧倒的に安いのです。 既に定額給付金の支給が始まっていますが、一部地方自治体では、その支払いに至るプログラムにこのシステムを導入したので、安価に仕上がっているようです。 知っていることと知らないことの間には金銭的に大きな差が発生しています。知っていても導入を考え行動に移した地方自治体、面倒くさいから従来通りでシステム運用をしている地方自治体との間にも財政負担で差が生じているようです。 東京発のシステムですが開発者が和歌山県の方にお世話になっていることから、話を伺えたものです。 【農業】 和歌山県が産地と明示できる有機農業を始めようとしている方がいます。主体をNPO法人化させ、安全な食を和歌山県の皆さんに提供したいと夢を話してくれました。既に土作りを始めていて、「初心者です」と言いながら堂に入っていました。 食の安全を求めた活動が始まっています。 【その他】 ・道路問題解決に関して、市内某自治会長との打ち合わせの日程調整を行いました。 ・起業に関する資金調達についての相談への対応や、雇用に関する相談への対応も行いました。どちらも和歌山市内では厳しい状況が続いていますが、最も重要な問題ですから何とか改善を図りたいと考えています。 ・県議会報告会に関する日程調整を行いました。来週、今回の幹事お二人と打ち合わせをすることにしました。 ・来月開催する講演会に関しての調整事項がありました。参加していただく皆さんへの報告も行いました。 【Tさんのこと】 昨年から何度か書き込みしていたTさんこと田村誠さんが、今朝9時にお亡くなりになりました。享年47歳でした。心からお悔やみ申し上げます。 突然の訃報に接した時、こんな日がやってくるとは思ってもいませんでしたから、正に絶句でした。月曜日であったことから午前から正午に掛けて仕事が入っていて、調整したのですが自宅までお悔やみに伺えたのが4時頃になりました。自宅では奥さんが出迎えてくれました。 白い布をあげて田村さんと顔を合わせると、今までと変わらない優しい表情がそこにありました。着衣にはネクタイを着用し、その上には「田村土地家屋調査士」の仕事着を被おっていました。生前と全く変わらない姿で、今にも話してくれるような気がしました。 田村さんとは同期入社で配属先も同じ職場でしたから、本当に長い付き合いでした。二人とも背は180cmを越えていますから、背の高さで注目されていたことを思い出します。 会社を退職し、自分の目指した土地家屋調査士の資格を得て独立したのは、わずか数年前のことです。「定年のない仕事に就いたのだから、一番長く現役生活を送れますね」と話したのが昨日のことのようです。一番長く現役生活をする予定の田村さんが、同期で一番先に旅立ったのは無念の一言です。 奥さんから聞きましたが、田村さんは生前「これからなのに本当に悔しい」と漏らしていたようです。目の奥に出来た癌細胞により身体は衰えて、呼吸停止に至ったようです。 思い返すと本当に長い付き合いでした。旅行に行ったこと、度々行った飲み会のことなど、記憶が蘇ります。若かった田村さんの披露宴にも出席させてもらいました。奥さんとは高校の同級生でしたから、同期で一番結婚が早かったような気がします。 「平成20年12月6日に47回目の誕生日を迎えられたのは嬉しいことでした」と話してくれたように、病院を退院した時には医師から「厳しい」と奥さんは告げられていたようです。でも気力で生き抜いて誕生日を迎え、年末を越し、お正月を自宅で過ごし、春の季節も乗り越えました。そして大型連休で体調に変化があり、平成21年5月11日、旅立ったのです。 奥さんからはご主人である田村さんと私の話をしていた時のことなど、最近の話を伺いました。奥さんが「片桐先生」と言った時には、「違う違う、片桐大先生だよ」と訂正していたそうです。勿論、笑い話ですが、それほど信頼して期待してくれていたことは分かります。「桐ちゃんには、もっと上に行ってもらいたいから応援している」といつも話してくれていました。 今日、奥さんからは「絶対に田村の分も頑張って下さい」と言葉をいただきました。 志のある人間は重いものです。生きている私達は、この世で知り合った人の志を受け継いで生きていきます。まるでトーナメントの試合のように、自分が関係する人達の志を受け継いでいくのです。故人への悲しみは、その志を受け継ぐためのものです。生きることは人間の志を背負っていくようなものです。但し、その志は鉛のようなものではなくて、羽根のようなものだと思います。優れた志を受け継ぐことは、天に昇る羽根を受け取ったようなものですから、天高く羽ばたく責務があります。天使の羽を受取ったのに、それを使わないでいることはできません。使わない位だったらその重い志を受け継げないのです。 友達から天使の翼を得て人は、その人の分も遠く高く飛ぶことができるのです。友人を失った悲しみは翼に変わり、目指すべき世界に羽ばたかせてくれると信じています。いつか、友人とその先にあるものを一緒に見たいと思います。今の私達の世界では見えないものが、そこにあると思います。 これから長い、長い旅が始まります。長い、長い旅を一緒に歩きたいと思います。言葉を交わすことはできないけれども、交信はできるような気がしています。この先にあるものを見に必ず連れて行きますから、もう少し待っていて下さい。 田村土地家屋調査士事務所に入りました。完成した時、お見舞いに行った時、一緒に事務所に入ったことを思い出します。事務所机には私達の若い頃の写真が飾られています。その時と同じ状態で飾られています。事務所がオープンした時に贈った「言葉」の色紙も机から見やすい位置に飾られていました。そして独立を決めた時に贈った中村天風氏の本も本棚に飾られていました。いつも身近なところに置いてくれていたことに感謝するばかりです。 自宅と事務所の空気に触れたところ、若い頃に戻ったような気がしました。事務所から出た時、一緒にドアを閉めたような気がしました。苦労して資格を取り、勇気を持って独立した田村誠さんの志を、確かに受取れたような気がしています。 誰もまだ定年は迎えていないのに、今日の旅立ちには早すぎます。今はただ、物語の後を綴らなければと思っています。 5/10(日)「自治会研修会二日目」【自治会研修会二日目】
宿泊したのは昼神温泉のグランドホテル天心でした。自然(天)の恵みに心をこめることをホテル名にしたようです。名前のとおりおもてなしが素晴らしいホテルでした。部屋には季節の花が飾られ、夜食用として、知らない間に焼きおにぎりがテーブルに置かれているサービスがありました。ホテルでは何事にでも笑顔で対応してくれる従業員さんがいました。「お時間までゆっくりとくつろいで下さいね」と、最後まで行き渡った言葉をかけてくれました。そして見送りの時にも笑顔で手を振って送り出してくれました。余程の変わり者以外、笑顔の人に怒る人はいません。笑顔とおもしなしの言葉が最大のサービスだと思います。 見送りの人が並んでいると違いは明らかです。笑顔で手を振ってくれている方には笑顔で手を振り返します。その横で不機嫌そうな顔で手を振っている従業員さんもいました。理由は分かりませんが、朝早くから手を振るために勤務していることへの不満や、手を振ることは自分の仕事ではないと思っているのかも知れません。お客さんからするとどちらの人が印象に残るかは明確ですし、どちらの人に手を振り返すのかも明らかです。 笑顔がサービスの差だと実感した出来事でした。それを差し引いても天心のおもてなしは印象的でした。 研修会二日目は天竜川下りと、昭和の街並みを再現した「信州ふるさとの杜」の見学です。天竜川下りは思ったよりも流れが急で、舟から見る風景は緑と岩の懐に包まれるような感覚がありました。川を自然の観光資源として守るだけではお金を生み出すことはできません。環境維持にコストがかかるだけで、そのコストは行政機関が負担し続けなければならないのです。ところが天竜川では「天竜舟下り株式会社」が天竜川下りを運行しているように、川という資源を観光資源として利用しているのです。 自治会から参加した方が和歌山城の活用のまずさを話していましたが、和歌山城と比較すると分かりやすいと思います。例えば和歌山城のお堀に舟を浮かべると、観光のお客さんに舟から街並みやお城を、視点を変えて見てもらえます。何よりもお城を観光資源として活用できます。舟会社が利益を得ることができるのです。過去にボランティア的に和歌山城のお堀に舟を浮かべて、一回500円でお客さんを乗せていたことがあります。その後、続いていないことから、運行の手続きが面倒なのか、利用客が少なかったから運行が困難だったのか分かりませんが、兎に角、続いていません。 ところが天竜川は急流で景観が良いことは認めますが、特段、特徴的な河川ではないと思います。その川を観光資源として民間会社が活用し利益を生み出しているのです。 天竜川と和歌山城はどちらも地域にとって大切な観光資源ですから、天竜川は民間会社が利益を生み出しているのに対して、和歌山城ではそのしくみがありません。地域力の差なのか、観光資源としての差なのか分かりませんが、観光資源から利益を生み出すしくみの検討が必要かも知れません。 それから天竜川下りを体験したことで帰路はこの話題で盛り上がりました。川下りで川の水を大量被ってしまった人がいました。ジャケットもズボンもびしょ濡れになりましたが、それが楽しい話題になったのです。旅先での体験は、例えそれがずぶ濡れの体験であっても楽しい思い出になるのです。水に濡れたことで話が盛り上がる、他愛もないことですが、それが体験旅行として価値あるものなのです。 さて和歌山県の芝居についての話が出されました。全国で芝居の劇場は約300か所あり、そのうち和歌山県には三か所あります。全国と比較するとダントツに芝居の劇場は少ないのです。ところが芝居は大変な人気で、和歌山市にある「紀の国ぶらくり劇場」はいつもお客さんが一杯だそうです。全国で公演している劇団が和歌山県にも来ているようで、熱心なファンはお目当ての役者が出演すると、全国各地から和歌山県に来て観て宿泊しているようなのです。 市によっては、芝居で町おこしを考えているところもあるようです。和歌山市の中心市街地のぶらくり丁が「紀の国ぶらくり劇場」で賑わっている。もうまちの風景になっています。 5/9(土)「自治会研修会」
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