【新年会】
お昼にはU先生の事務所の新年会にお招きいただきました。皆さんと意見交換ができ、また地域事情のお話を伺うことのできた機会となりましたこと、深く感謝しています。先生の手作りのお料理でおもてなしをいただきました。昨夜朝4時まで掛かって今日の新年会のための料理をしてくれています。そして事務所の横で1時間の睡眠を取って新年会会場の準備を行ってくれています。
無理をしないでとお願いしても無理をする先生ですから、せめて風邪だけはひかないようにとお祈りしています。
皆さんからの意見を幾つか紹介いたします。定額給付金に関しては、いらないという意見が大半でしたが、貰えるのであれば貰うとのことでした。但し、経済効果に関しては疑問符が付くというものでした。何故なら家族旅行や大きな買い物には使わないで、貯蓄や日用品を購入する程度に留めるからというのが理由です。もう一桁貰える金額が大きければ外国旅行などに消費を仕向けるようですが、10万円に満たない定額給付金であれば、大きな消費につながらないとするものです。
情報化社会においては、専門家ではないけれど皆んなの意見は正しいと考えるのが最近の傾向です。2兆円の投資に対して2兆円の経済効果はありますが、それ以上の乗数効果は期待できそうにもないということが心理的に考えられます。つまり差し引きゼロですから、それ程の効果はないと考えています。
【打ち合わせ】
来週計画している新年会に関して当該施設と話し合いました。オーナーは心良く会場を貸してくれることになり、新年会への協力を約束してくれました。本当にありがとうございます。サービスや価値をお金に換算する傾向がある中、心ある対応をしていただいたことに感謝しています。支援の期待に応えたいと考えています。
【進学】
春が近づいていることは受験生にとっては、勝負の時期を迎えることを意味しています。
今の延長線上で良いのか、それとも方向転換すべきなのかなどの悩みが尽きない様子があります。受験生と同じくらいわが子の行く先を心配しているのが保護者です。自分ではどうしようもないことですから、子どものために何か尽くしたいと思う保護者の心情は察して余りあるものです。
ある中学生が高校受験するのですが、進学に関して子どもの意見を尊重したいために保護者が見えないところの調整をしている風景がありました。恐らく、受験生を抱えているどの家庭でも同じだと思いますが、保護者の気苦労と子を思う気持ちには感動を覚えます。間違いなく私達現在の大人も、受験生時代には知らないところで保護者が走り回ってくれていたのだと思うと、感謝の気持ちが湧き出てきます。
今あるのは自分のことのように、或いは自分を犠牲にして子どもに尽くしてくれていた保護者の存在があるのです。感謝の気持ちを忘れてはならないことを、今更ながら思い知るばかりです。
進路が決まる春ですから、受験生とその保護者の皆さんは悔いなきように日々過ごして万全の態勢で受験に臨んで欲しいものです。
【便り】
嬉しい便りが届きました。以前、和歌山県庁に勤務していましたが退職し、現在はハワイ大学で先生をしている方がいます。
県庁退職後は音信不通になっていたのですが、今日、ハワイ大学にいることが判明しました。本当に懐かしい便りが届きました。しかもハワイ大学では観光について研究していて、観光農園などに関しても研究を行っています。和歌山大学観光学部の生徒も、今年ハワイ大学において短期で受け入れてくれることになっていて、心強いものがあります。
机の上での議論することは誰にでもできますが、それを実践することは誰にでも出来るものではありません。県庁を飛び出してハワイ大学で研究と実践活動を行っていることに敬意を表したいと思っています。この次、お会いできることを楽しみにしています。
【事務所】
事務所の体制に関して打ち合わせを行い、お二人から意見をいただきました。自分の考え方を広く周知するためにも、今よりも広く事務所の存在をアピールした方が良いという意見でした。そのためには現行の事務所体制を強化する必要があると話してくれました。
平成21年4月で県議会議員として2年間活動してきたことになりますから、その成果と取り組みに関してもっと知ってもらうべきだとの意見です。今から次のことを心配してくれていることに心から感謝しています。
今月中に体制強化を整えたいと考えています。
【新年の集い】
三菱電機労組さんの新年の集いにお招きをいただきました。県議会議員として推薦してもらっていることを深く感謝すると共に、平成21年も一緒に活動させていただけることを感謝しています。
さて新年の集い挨拶の主旨は次の通りです。
新年おめでとうございます。今年も新年の集いにお招きいただきましたこと、そして皆さんと一緒に新年のお祝いができますこと、心から感謝しています。ありがとうございます。和歌山県を取り巻く経済環境については良い話題を探すのが難しい位ですが、それでも経済は気持ちの持ち方に影響される側面がありますから、良い話題をひとつ紹介させていただきます。
和歌山県を、スポーツを通じて元気にしようとする活動が平成21年4月から本格的にスタートします。関西独立リーグに参画する
紀州レンジャーズがその活動です。経済環境が良くないのであれば、スポーツで地域を活性化しようと考えた取り組みです。尤も、地域にプロ野球があるのは良いけれど、運営はどうするのかと思っている人もいるかと思います。Jリーグでさえスポンサーを降りている、または予算を縮小している企業が多い中、今年発足する関西リーグの中の紀州レンジャーズを支援してく企業があることに感謝したくなります。しかも和歌山県にスポーツで地域振興することに理解を示してくれ、具体的な支援をしてくれることになった素晴らしい企業が存在していることは地域の底力を示してくれるものです。経済事情だけで縮小傾向にある企業がある中、経済危機だからこそ和歌山県を元気にしたいと思ってくれる企業がいることは、間違いなく地域に元気を与えてくれるものです。
紀州レンジャーズのホームは和歌山市にある紀井寺球場ですから、是非とも応援で地域を盛り上げて欲しいと思っています。和歌山県はスポーツで元気になる。これを目指して頑張りますし、支援してくれる元気な企業が存在していることを知って欲しいと思います。如何でしょうか。元気になりましたでしょうか。
本年も一緒になって地域活性化を目指したいと考えています。何卒よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
【新年の集い2】
引き続いて場所を移動して、電力総連新年の集いに参加させていただきました。大勢の皆さんとご一緒できる機会をいただき感謝しています。
集いの中での挨拶の主旨は次の通りです。
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新年おめでとうございます。今年もこうして挨拶の機会をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。また元気に活動させていただいていることも重ねてお礼申し上げます。
ありがとうございます。
さて先ほどからの挨拶でも、和歌山県の経済情勢の厳しさが話されていますように、和歌山県は本当に厳しい経済状況に曝されています。 |
そこで和歌山県として平成20年12月議会において約30億円の補正予算を組み、その内約29億円は公共事業に予算を組んでいます。
公共事業によって和歌山県の経済の立て直しを図る意気込みを具体的に示しているものです。このことは昨年末に各事業所を訪問させていただいた際に議会報告させてもらったところです。その中で、果たしてこの公共事業が効果をもたらしてくれるのかについてまでは話していなかったこともあり、少し時間をいただいて分かりやすく説明させていただきます。
公共投資に効果があるのかをお話しする前に、小泉内閣の経済施策に遡ります。その時の経済の考え方は市場主義でしたから、規制を緩和させ民間に徹底的に競争させてきました。規制が外された部門では企業が製品を市場に送り出していきました。しかし現代社会に暮らす私達が必要なものは十分身の回りにありますから、新しい製品が市場に出回っても購買意欲はそれ程高まりませんでした。その結果、需要はあまり変わらないのに供給が増加していきました。結果、供給が需要を上回ったため、ものの価格は低下していきました。少ない需要に対応して価格は低下する方向に作用し、そのことからデフレ圧力が生じたのです。これがデフレの正体でした。小泉内閣は供給者側の経済的な考え方に沿った経済対策を進めてきたのです。
形の上では企業活動は活発化していますから株価は上昇し、経済の実態を上回るようなお金が増えていきました。地球上の全ての資源を買っても買い切れないお金が世界を駆け巡ったのです。昨年、地球上を駆け巡ったお金は関係者によると2京とも言われていますから、金融経済の規模の大きさが如何に大きかったか、市場のお金が膨らんでいたかをうかがい知ることができます。 |
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ところが実体経済を上回るような性質の債券が出回り、それが破綻したことで市場のお金は一気に縮小し始めました。しかし需要はそれほど変わっていませんから供給を調整する必要が生じたのです。今は需給曲線で価格が折り合うとの考えから、一気に方向転換しています。つまり企業の供給が多いと市場で価格が低下し需給バランスを調整していた考え方が現在の経済状況を招いたことから、企業は生産を調整することで供給を需要に近づけようとしているのです。
その結果、高場の生産ラインを停止させたり、雇用調整をし始めたのです。これが派遣労働の打ち切られている要因であり、失業を増加させている要因でもあります。価格で需給バランスを調整する考えから生産調整と雇用調整で需給バランスを整えようとする経済の考え方に転換しているのです。
需給バランスが整うとその時点で歯止めが掛かりますが、そこで問題が生じます。生産ラインを止めることで今までの仕事がなくなるのです。その結果、仕事量が減少、働く場所が縮小しますから、経済は縮小することになります。例えば今まで10あった仕事が8になる。不足分が経済を悪化させているのです。ですから公としては民間の仕事が落ち込んだ分を補う必要があると考え、積極的な公共投資を行っているのです。民間の仕事が落ち込んだ分を公共投資で穴埋めをする。それが平成20年12月の補正予算の意味であり、次年度の予算編成の基本的考え方になるのです。
公共投資とは県が地域に仕事を創っているのです。ではそれが、果たして効果があるのかどうかについてです。効果があるとも言えますし、ないとも言えます。
和歌山県は公共投資によって仕事が増えるのは間違いないことであり、その結果所得も公から民へ配分されます。和歌山県に本当の力があれば、その分で有効需要を創造することができます。つまり消費を増やすことで経済を好転させることに向かうのです。地域として稼いだ分を消費に向かわせることが出来るかどうかが和歌山県の力を見る指標であり、積極的な公共投資を消費に転換できるかどうかが地域力なのです。
公共投資によって民間に浸透するお金を消費につなげることが出来たら、公共投資は有効であると言えます。消費に転換できなかった和歌山県に有効需要を創造するだけの力がなかったので、今回の公共投資に効果がなかったと評価されることになります。
つまり経済危機の中の公共投資施策が、地域の力を試す機会になっていると考えたいところです。公共投資が効果的だと言うためには和歌山県の消費力が必要であり、仕事量と同等の有効需要を作れる力が必要なのです。
この経済危機から脱するためには、他の誰でもない私達の地域力が必要なのです。是非とも私達の力を結集して早く和歌山県の経済危機を脱出させたいと考えています。何卒よろしくお願いいたします。
以上です。
挨拶の内容に少し補足します。今までは公共投資を実施すると周囲に経済活動が生まれる結果、波及効果が生じ、その何倍も経済効果があるとされてきました。これを乗数理論といいますが、現代の考え方は、市場に投資しても以前ほどの波及効果はないとされています。その理由は例え一地域においても経済活動は世界経済と直結しているため、従来のような域内経済に留まっていないからです。当該地域で投資された分が、その地域内だけで収益だとか給与だとかで配分され、そのお金がその地域内で消費されると、その分需要が増えますから、会社は生産量を増やすため設備投資を行います。すると建設工事が創造されますから地域内での仕事が増えることになります。また建設会社の仕事が増えることで建設会社の従業員の給料は増えますから、また消費活動につながります。
このように市場のある部分に投資が促されると周辺の業種にも波及効果があり、その結果消費が増加していくので加速度的に経済活動は活発化していきます。乗数効果とは加速度原理を更に推し進めたものですから、1という大きさの投資が何倍にも大きく膨んでいくのです。
しかし経済活動がグローバル化されていますから、地域内で投資されても、地域内の事業者が仕事を請け負うとは限りませんし、地域内で生活している従業員の皆さんが、地域内で買い物をするとは限らなくなっています。消費者は欲しいものを求めて地域外に出ていく行動を取るようになっています。消費が地域外で行われるとしたら、地域内の経済活動にはつながりませんから、従来のように地域内で完結していた経済活動の時のような乗数効果は期待できないのです。
具体的に、極めて小さな例えですが、和歌山県民が大阪府や県外のスーパーで買い物をしてしまうと、和歌山県内で稼いだお金が県外で消費されることになります。それが公共投資で生まれた仕事から発生した賃金であったとしたら、地域内で公共投資に見合った消費は行われていないことになります。つまり経済効果は小さいと言うことになります。
そして消費が少ない和歌山県では事業者は新たな設備投資を行いませんから、折角の公共投資の効果が十分に発生しないことになるのです。この循環を断ち切れるかどうかが鍵です。和歌山県民の皆さんの地域をどう思っているのかが、近い将来、経済効果として現れることになります。
和歌山県に明るい未来を感じている方は、県内で消費活動を行い、有効需要を創造してくれます。和歌山県の未来に不安を感じている人が多ければ、消費よりも貯蓄、または県外での消費に向かうことになります。このように経済は、人の気持ちに左右されるのです。
将来への期待感のある地域では消費が促進されますし、将来の不安感の支配している地域では必要以上の消費は起こりません。この意識の差はとてつもなく大きいのです。
ところで会場で皆さんと懇談する機会を持てました。励ましの意見を数多くいただきました。
Sさん。「こんな挨拶を聞きたかったのです。頑張りますだとか、今年もよろしくなど、何を訴えたいか分からない挨拶が大半の中、今日のような具体的な挨拶は初めてですよ。勉強してくれていることを嬉しく思いました」。
Kさん。「具体的な取り組みを説明してくれたので、今回の公共投資には大賛成です。なる程と頷いて聞かせてもらいました。経済危機に備えるための経済的な考え方が良く分かりました」。
Uさん。「経済対策の目的は何ですか」との問いに対して、「失業者をゼロにすることです」と答えました。Uさんは「失業者がなくなることは、全ての人が幸せになることですね。経済対策は特定の人のものではなくて、全ての人に恩恵をもたらして欲しいと思いました」。
Kさん。「今日の挨拶はとても興味深かったです。是非議会報告会に来て欲しいと思います。お願いしても良いですか」。
Nさん。「来週金曜日の議会報告会を楽しみにしています。是非ともお越し下さい」。
今回は少しお話させていただく内容を変えたのですが、肯定的な意見ばかりをいただくことができました。皆さんに感謝しています。