8月31日(日) 「大雨」
【大雨】
 夏休みの終わりに差し掛かって大雨の降る日が多くなっています。ゲリラ豪雨と呼ばれる集中豪雨の日は、あっと言う間に道路に雨水が溜まります。道路の冠水や家屋浸水などの被害も発生していて、仕事や生活、そして健康や安全面にも影響を与えます。
 そんな中、関東の知人から電話をいただきました。「大雨で地域社会に被害が出ると、家庭を置いてでも出て行くことがあると思いますが、身体と健康にも十分注意をして活躍して下さいね」という一言でした。
 「用件はそれだけです」と言って電話を置きましたが、心温まる言葉でした。天気を感じて、遠くにいる人に電話を掛けることはなかなか出来るものではありません。何でも電話で済ませる時代ですから、温かみを感じる手紙の効用は言われています。しかし電話で直接言葉を交わすことは温かみが伝わるものです。
 大雨の中におけるたった一言の言葉。雲に覆われた空を青空にしてくれました。

【電話】
 もう一つの電話。ある案件に関して、無事に終えることができたとのお礼の電話をいただきました。予想していた通りの成果が出せたので、感謝の言葉を述べてくれました。たった一言ですが、有難いものです。何故なら、結果を知ることによって、そのことに関して私からもお礼の言葉をその相手に伝えることが出来るからです。

 仕事の結果を知らされないと、協力してくれた人に言葉で伝えることは出来ないのです。ですから結果を知らせる一言は、次につながる大切なものなのです。
 ところが結果を知らせてくれないことが多いのです。入り口のところでは丁寧でも出口を出ると連絡がない場合が圧倒的に多いのです。また真剣な依頼事であっても、簡単に途中で「結構です」となる場合もあります。現代における仕事は、一人で完結するものが極めて少ないものですから、ひとつの依頼に対して結果を求めるには複数人が関係することになります。依頼者は簡単な気持ちで言っているのですが、引き受けた方は良い結果を出したいと思って行動します。一つの行動に対しては複数人が関係することになります。

 みんなが動いているのに、その端緒となった依頼が簡単に崩れると困ったことになります。次に他の誰かから同じようなことを真剣に依頼された時に、このルートが機能しなくなるのです。
 依頼者にとって簡単なことでも、それを受けた人にとっては信頼関係にある人達のルートを活用するものですから、崩されることは大変困るものなのです。

【夏休みの終わり】
 本当に早いもので、本日は夏休みの最終日です。暑い夏も終わり、これから実りの秋を迎えます。夏に蒔いた成果が表れる季節に入ります。夏休みの宿題の空白が埋まったノートには、これから実る種子がたっぷりと詰っています。
 子ども達には形があるものを仕上げる楽しみがあります。勿論、空白を埋めるために勉強する必要がありますからしさもありますが、昨日まで理解出来なかったものが理解出来るようになる楽しさも感じます。

 大人の仕事は形のないものを作り出して完成させるものです。空白がどこにあるのか、何で埋めるのか見つけることから始めます。それが可能なのは学校で勉強してきたからです。今が一番大切。子ども達に伝えたいことです。
8月30日(土) 「仕事の仕上げ」
【仕事の仕上げ】
 ある経営者と、様々な仕事があるけれど全てに共通するその仕上げについて話し合いました。大なり小なり人は仕事に関わっていますが、全て共通する項目と考え方があります。それは簡単なことで、仕事の仕上げは決算だということです。決算をして初めて仕事が終わることになります。

 ずっと以前に、当時の上司から言われたことを思い出しました。「仕事は決算をして初めて終わったと言える」。なるほど、一致します。当時、広報の仕事をしていましたが、企画や取材、そして編集などを行い、見えなかった仕事が形になった段階で仕事が仕上がると思っていました。ところが最後に登場するのが経理処理であり決算でした。
 つまり仕事の流れに予算と決算を加えたものが仕事なのですが、大きな組織の中にいると予算の心配は少なく年度内であれば決算が多少遅くなっても問題はないと考えていたのです。

 仕事は予算を確保して進めることができますし、決算して仕事を終えることができるのです。それがないと仕事を仕上げたとは言えませんし、完結しない仕事になります。
 そして仕事において、最も大切なことが財政にあることを痛感しています。

 一つ。素晴らしい企画案があっても予算を編成することが出来なければ、それに着手することすら出来ないのです。直接その仕事に関わっていない人を説得して予算を確保することは非常に難しい仕事なのです。自分で企画した仕事は誰でも世界で一番良いと思っています。投資家やスポンサー候補に説明すれば、それが世界一の企画であることを理解してくれると思うものです。しかし投資家からすると「世界一の企画」とされるものは、石ころのようにたくさん持ち込まれていますから、そこで篩にかけられます。

 そして自分が「世界一の仕事」だと思っていたものが、実は狭い日本の中でもそれほどの企画でなかったことに気付かされるのです。不思議なことに、投資家やスポンサー候補の何人と話し合っても、同じ結論が導かれることが多いのです。数限りなく持ち込まれる企画と毎日のように接して目利きしている投資家達は、本物とそうでないもの、本物のうち、世に受け入れられるのかそうでないのかを見抜きます。

 そんな人達から予算を得ることは並大抵ではないのです。仕事をするためには予算が必要ですが、それは仕事の入口で最も大切なものなのです。「予算があればできるのに」と思うことは間違いです。予算がないのはたいした企画ではないか、信頼がないかのどちらかです。企画の良さと、人物の信頼の大きさに比例して集まってくるお金の額は違ってきます。

 ですから仕事は一人でできないのです。企画を策定する人と資金調達をする人、技術を持っている人などがチームに必要なのです。中でも一見、世界一の結果を残すであろう仕事と直接関係ないと思われる資金調達が最も大切な仕事なのです。仕事の内容は企画によって形を変えますか、資金調達はどの仕事においても存在するもので、誰にでも出来ると思われがちです。しかし誰にでも出来ない関門で、関門を突破する力が信用力なのです。
 1年かけて考案した素晴らしい企画であっても、10年かかって獲得している社会からの信頼力には敵いません。

 二つ。決算の重要性です。決算では何が重要なのでしょうか。利益を出すことは勿論大切ですが、それ以上に大切なことがあります。早く決算して支払を済ませることです。仕事にかかわった人は、それぞれの仕事を抱えていますから支払を待っているのです。
 契約をした時に、納期と支払期日はお互い了承した上で決まっています。その仕事をした人は、現場が完成した時や報告書を仕上げた時、発表が終わった時に仕事が終わったと思いがちです。決算を軽く見て、関係者の打ち上げの後回しにしたり、次の仕事の企画を考えながら決算する場合がありますが、やはり仕事を終えた段階で決算を行い、仕事として仕上げておくことが重要なのです。

 決算と支払いが遅れると、確実に次の仕事に影響します。約束の支払期日を一日遅れただけでも信頼は低下します。二日遅れると信頼はその分また低下します。支払を怠ることは論外で自殺行為です。もし決算して赤字だったとしても、取引事業者や関係者など仕事を助けてくれた人への支払いは別です。赤字であっても仕事を依頼した個人の信用の問題として支払をすべきです。

 経験上、「当初の見込みと違って赤字だったから支払いを待って欲しい」「お金が出来るまで支払いを待って欲しい」ことが非常に多いのです。資金を借り受ける時は助けてくれた神様のように思っていても、仕事を終えるとお金を返すのを引き延ばそうとするのです。
 そこで人が試されます。理由を見つけて支払いをしないことや支払いの遅延は、確実にその人の信用を落としてくれます。
 約束の日にお金を返しに来る人は、ほとんどいないと言っても差支えありません。こちらから催促しても、逃げ口実や支払いが遅れている言い訳を聞かされるのがほとんどで、気持ちの良いものではありません。

 本来であれば、約定期日を過ぎると利息分を付けて返済してもらう必要がありますが、心優しい貸付者はそこまで要求しないのですから、その信頼に応えるためにも、返済期日は厳守すべきです。お金と時間が混ざり合うと利息というお金を生み出してくれますから、支払いを遅延させることは、貸してくれた人の利益を奪っている行為を継続させていることです。その他人の利益を奪う行為が信頼を低下させていくのです。

 仕事とは予算に始まり決算で終了します。予算段階では信用力が必要となりますし、決算と支払い段階ではその人の信用力を試されます。つまり仕事において資金と信用力は最も重要な要素なのです。投資家に代表される社会は、仕事の資金の流れを見ていますし人を試しています。
 仕事は信用力が全てであり、しっかりと決算をしている人が次の仕事のつながる信用力を身に付けて行きます。
8月29日(金) 「水資源利用」
【水資源利用】
 今では高いと言われている石油よりも高くなってしまっているのが飲み水です。人が飲料水として活用出来る水資源は限られているため、製品によっても違いますがガソリンよりも高い価格になっています。

 飲料水だけではなく、私達の生活において循環させて使用している水の安全性の確保の問題もあり、関東から東北にかけては既に取り組みが開始されています。和歌山県での取り組みはこれからと行ったところですが、この分野では遅れを取っているように感じます。
 東京から何度も和歌山県に来てくれている関係者は「関東と比較して関西の水の安全に対する意識は低いように感じています」と話しているように、中央からの情報伝播速度が遅いのと同時に、新しい考え方を受け入れる態勢が整っていないことが要因だと思います。

 「あと三年くらい経ったら浸透してくる」とのことですが、それを待っていては遅いのです。物事には加速度が大切だからです。同じことをするのに、いつも同じ速度で行動するのと重要な機会に差し掛かった時に加速させるのとでは、取り組みの成果が全く違ってきます。結果として同じような時間と労力を掛けるのであれば、行動にメリハリをつけたいところです。

 それよりももっといけないのは身を委ねた状況を続けることで、良いものであればやがて和歌山県にもそれが巡ってくると思うことです。良いものはやがて和歌山県にも押し寄せてきますが、それだけでは受け身の立場であり、和歌山県から利益が外に逃げて行くだけです。県外資本が手掛けたものが県内にやってくる。地元資本が参画しようとしても既に遅いばかりか、運よく上げ潮の途中から参画しても、その地点からだと厚い利益を得ることはできないのです。

 水資源を安全に利用するためのしくみは確立されつつあります。全国から取り残されないようにしたいと考えています。巡り巡ってから取り組みを開始しても地域として利点は少なくなります。リスクがない代わりに利点も少ない状況になるだけですから、それでは今までと何も変わらないのです。情報の連携を図りながら早い段階から参画出来るように取り組みたいと考えています。

【心得その2】
 協働して仕事をするための心得については、昨日記載しました。要は利益を一人占めしないで関係者に公平に分配することを心得ておくことで、良いことが次々に現れてくれます。携わる部門によって仕事量は違いますが、それでもチームの成果は構成員で均等割りを行うことが基本です。

 例えその仕事に関わる時間が全体の10%程度の役割を担っていなかった人がいたとしても、その人が欠けていたら100%の成果を生み出すことはできなかったのです。
 一番分かりやすい事例は、入口と出口が決まっている仕事です。その仕事を完遂すれば利益を得られることが決まっている仕事なのです。しかしそれが進まない原因のに大半は資金調達にあります。90%仕上がっていて、あと少しでゴールが見通せる仕事はたくさんあります。あと少しが資金調達なのです。仕事の割合からすると資金調達の労力は全体の10%程度かも知れません。しかし資金調達ができないと、100%の成果どころか10%の成果も出せないのです。確実なことは資金がないと成果は0%だということです。多くの場合、資金があって仕事は前に向けて進み始めます。資金がないと結果は残せませんから得られる成果もゼロなのです。

 しかし結果がでた後になると、そのことを忘れてしまいます。「資金調達がなかったとしてもこの仕事は成功していた」。その仕事の中心を担っていた人に限ってそう思うのです。
 それは大きな過ちです。得られた結果と比較して、資金調達をつないだ人に少ない割合の利益を配分することは間違いです。絶対に均等割りすべてきなのです。

 「だって、あいつは資金を持っている人を紹介した(つないだ)だけだから、分け前は少なくて当然」だとするのは絶対してはならないことです。つなぐ人がいたからその仕事は成功したものであり、いなかったら成果はゼロなのです。90%の仕事が完成していたとしても資金調達ができなかったら成果はゼロなのです。従って成果がゼロの仕事の利益はゼロなのです。
 「資金をつなぐことくらい簡単なこと」だと思っている人がいたとしたら、その仕事から今直ぐ退場です。資金調達は信用されている人でないと決して出来ないのです。嘘だと思うのであれば、お金を借りに行ったら分かります。人の信頼だけでお金を貸してもらうことは難しいことなのです。

 定職に就いていない人、実績をあげたことがない人、つきあっている人が良くない人が、お金を借りに行っても誰もお金を貸してくれません。社会からの信頼の力はそれほど大きいものです。信頼を得るには、日頃からの行動に加えて、その行いを積み重ねてきた長い時間が必要です。決してお金だけで信頼を得ることは出来ないのです。
 このようにある仕事に資金提供をしてくれるのは、その人に信頼があるからです。信頼している人がチームにいることで資金が集められるのです。ですからその仕事に携わる時間が少なくても、ほんの少し関わっているだけのように見えても、社会から信用されている人の存在が仕事を成功に導いてくれます。

 何事においても信頼が一番なのです。発明者や企画力のある人たけで仕事が完成しないのは、社会からの信用が欠けているからです。信用力のある人が加わることで仕事は完成に向かって行きます。つまり自分で仕事の全てを完成させることが出来る能力のある人以外は、社会において最も大切な信用力を他人から借りて仕事をしているのです。決してそれを忘れてはいけません。

【民社協会総会】
 和歌山市内において第14回民社協会総会が開催されました。平成20年度の活動方針を樹立するとともに、特別決議として、現職で四選を目指す中芝正幸岩出市長の推薦と必勝決議も可決されました。中芝市長も来賓として出席していただき、私達の支援を約束しました。
8月28日(木) 「シャープ」
【シャープ】

(建設が進む堺市のシャープ工場)
 堺市では現在、シャープの新工場が建設されています。投資額は1兆円とも言われていて液晶を生産する予定になっています。将来的には太陽光パネルの製造も行われるとも言われていますが、日本中から注目されているのがシャープ堺工場です。
 近接する高速湾岸線から建設現場を確認することができます。遠くから見てもその規模が分かります。
 全国の建設用クレーンや作業に関わる人が集まっていると言われています。ここでの人件費は地方都市よりも高く支払われるため人も集まって来るのです。

 そしてシャープ堺工場完成後は、奈良県内にあるシャープ研究所と高速道路で結ぶ計画があると聞きました。これは凄い計画であることを改めて確認しました。新工場と既存の研究施設を高速道路で結ぶ計画があるのは国政の支援があるからだと思いますが、これだけの新工場が建設されることによる地方都市への経済効果は、仕事の創出、雇用確保、固定資産税の増大など、限りなく大きいものがあります。
 全ての作業員と建設機器が堺市に集まっているとも聞こえてきますが、建設現場ではそれだけのスケールを感じさせています。

 一緒に高速道路を走った人が言いました。「シャープが堺市に建設されていますし、パナソニックも尼崎市と姫路市、そして大阪市内の大阪発電所跡地に建設させるなど、大阪湾岸に工場が立地しています。しかしなぜ和歌山県には立地していないのでしょうか」と。
 私は「次は和歌山県に来てくれると思いますよ」と答えましたが、大阪湾岸での集積型の新工場が次々と立地されているのに、和歌山県ではこの流れがないことは寂しい限りです。
 そして「松下幸之助さんは和歌山県出身でしたよね」。そう和歌山県出身ですが、パナソニック本体の工場進出の話は聞いたことがありません。勿論、松下電池や和歌山マリーナシティなどの高場や施設、紀伊風土記の丘や和歌山城内のお茶室など文化活動施設も設置してくれていますから、これ以上望むのは如何なものかと思いますが、次は是非とも和歌山県内に来て欲しいものです。

 集積型産業の中心的存在の工場が進出してくれると、周辺産業や関係会社の進出も同時にありますから裾野が広がるのが特徴です。経済対策としても雇用確保の問題からも、大きな利点があるのです。
 シャープ新工場が完成する堺市に注目です。

【その他】
 水資源管理に関しての今後の行程について。
 和歌山巴里祭の来年度の計画について。
 地域開発についての問題。これは先に地域開発を行うための調査をしていた事業者がいますが、最終段階になって他の事業者が割り込んできたため事業計画が上手く行かなくなっているのが問題です。最初から立ち上げまでの苦しい部分を仕上げている事業者を差し置いて、計画の土台が完成した後に突然やってくるのは、どう考えても信義則に違反しています。
 皆に知られていない段階だと横取りの問題は波及しないかも知れませんが、今後は事業関係者や地域からの信頼は得られなくなります。長い視点からすると損をしていることを分かっておく必要があります。人は見ていないようで見ています。
8月27日(水) 「心得」
【心得】
 深く交友させてもらっている社長と懇談する時間がありました。毎日がお忙しい方なのでまとまって話をする機会は稀ですが繁栄するための経営方針などを伺いました。

 事業の目的は利益を上げることですが、利益を追求するだけでは決して繁栄することはできません。利益を得たなら、その事業に関係する全員に均等に利益配分する必要があるのです。欲を出して経営者である自分の分け前を多く配分し、残りを均等に分け与える姿勢の経営者はやがて淘汰されることになります。

 三人の関係者がいれば、33%ずつ利益配分すること。四人の関係者がいれば25%ずつ利益配分することが繁栄するための必要条件です。この場合、ある人の力が大きく、別の人の力が少なかったとしても均等割りが原則です。何故なら、チームの誰が欠けていたとしても利益を得ることが出来なかったからです。

 もし一人が欠けていたら、利益はゼロになる可能性が高いのです。元々ゼロだと考えていれば、少しの利益を得られるだけで感謝する気持ちが芽生えるものです。欲を出して全て自分が中心であったから利益を得られたと思う人がいれば経営者失格です。つなぐ人がいて資金提供者がいる。企画を練れる人がいて広報や営業する人がいる。技術者がいて間接部門の人がいる。それらが全て重なり合って成功モデルが完成するのです。

 例えば、開発者がいなければ営業は成り立っていない筈だと考え、営業部門の人がいなくても成功したと考えるのは間違いです。どれだけ優れた技術を有していたとしても、世に出すための営業力がなければ消え去る運命だったかも知れません。どれだけ優れた製品が完成したとしても、流通経路がなければ決して世間に認められることはないのです。
 兎角、発明者の存在が重要視されますが、発明者以上に価値があるのが流通経路を持っている人です。流通経路を確立させようと思ったらモノにも依りますが、感覚的には10年以上かかるものです。

 世の中に素晴らしい技術は掃いて捨てるほど存在しています。発明者は自分が見つけた技術は絶対的な価値を持つものと思い勝ちですが、そうではありません。発明品を流通させなければ何の存在価値もありませんし、利益を得ることはできません。
 ですから成功した場合は関係した人が均等に利益配分を受けることが必要で、役割は関係ないのです。少しだけ関係した人も中心的存在として活動した人も同等の評価を得るべきです。それがないと次につながりません。

 活動中はそのことを分かっていても、成功した結果が出たらそのことを忘れてしまいます。自分一人であっても成功したと思ってしまうのです。それでは経営者失格です。
 一人で取り込もうとしても均等割りしても、利益の受取額には全く関係ありません。大きな気持ちで仲間を増やすことが将来、利益を生み出してくれます。自分ひとりで利益を取り込むことや決算報告を仲間にしていない人がいれば、間違いなく信頼を失いますから、将来の発展はありません。損して得を取る姿勢と、当該事業に関係した全ての人が等しく利益を受け取れるようにすることを事業の目的にすべきなのです。利益を得ることを中心に考えても悪くはありませんが、社会のお役に立つことを中心に考える方が、社会からより多くの利益を受取ることが出来るのです。

【自動車】
 ガソリンの価格上昇は、予想以上に私達の生活に影響を与えています。所得が飛び抜けている層を別にすれば、全体的に生活水準は低下傾向にあります。例えるなら、レクサスを買える層にガソリン価格は関係ありませんが、クラウンを買いたいと思っている層には影響を与えます。
 自動車関係者と話をしたところ、クラウンの売れ行きは落ちているそうです。クラウンの中古車取引量は減少していますし、クラウンを引き取る中古者センターは少なくなっています。何故ならクラウンを引き取って店頭に並べても売れないからです。
 ガソリン価格がボディブローのように私達の生活に効き始めています。

【懇親会】
 夜は懇親会を行いました。遠く海南市からお客さんをお招きして、和歌山県が誇る地元素材を活かした飲食店に行ってきました。和歌山市内の「いろは劇場」では毎日、市場から新鮮な魚取り寄せています。「いろは劇場」に来ると本物の味がどれだけ凄いのかが分かります。

 ところで「いろは劇場」の店先には緑提灯が掲げられています。しかも提供する料理の地元素材が80%以上であることを示す四つ星なのです。店主の誇りは特筆もので、地元に素材はいくらでもあるから、それを活かすのが料理人の腕だそうです。

 地元の食材を使ったお店である「いろは劇場」が今よりももっと流行ってくれるようになれば、地元県としたら歓迎すべきことですし、食が文化であることを思い知ることになります。

(緑提灯の掛けられた店先で)

(いろは劇場のご主人さんと)
8月26日(火) 「調査出張」
 調査事項があったため日帰りで東京に出張しました。午前8時50分、関西空港発の飛行機で上京し、午後8時20分、羽田発の関西空港行で和歌山市に戻って来ました。関西空港の利便性を感じられます。今月最初に実施した県政報告会でも関西の空港に関する質問がありました。関西における関西空港の位置づけを明確にしなければ、いつまで経っても伊丹空港神戸空港との三つの空港が競合しあって、関西地域としての空港が機能しないというものでした。関西空港が完成した当初は、アジアのハブ空港としての位置づけがあった筈ですが、今では国際線どころか国内線が減少していてアジアのハブ空港の看板は色褪せているように感じます。

 国家の巨大プロジェクトですから、ある程度機能を集約させることが関西の発展につながりますし、議論されている道州制の中の関西州としての空港のあり方を考えたいと思います。
 さて都内到着後、最初の打ち合わせは世界経済の見通しに関してのものでした。
 サブプライムローン破綻の問題は、依然としてアメリカ経済に影を落としています。収束に向かっているようですが、現時点ではアメリカ経済は下降線を描いているようです。但し、経済の底は2008年10月から11月頃で、それ以降は上昇するのではないかと予測されています。アメリカ経済は約一年で持ち直すというのが専門家の見解です。

 それに付随する日本経済についてです。日本経済もアメリカ経済を追うように下降線を描いていますが、上昇気流に乗るのは少し先のようです。日本経済が戻る局面になるのに要する時間は約2年間と見られています。つまりアメリカ経済が持ち直してからに日本経済が上昇局面に入り、2年後には元に戻していると予測されています。

 ですから現時点で日本での投資案件は限られていて、特に箱モノと言われる建築物は余程の収益が見込まれる案件以外は全て中止か延期になっています。着手前の案件であれば様子見で、投資家は延期の判断を下す場合が多いようです。アメリカでは、ラスベガスのホテル建設が中止になっている場合がありますし、日本各地でも開発計画が中止、または延期の判断を下されている事例があるようです。

 投資家は、今は投資する時期ではないと見ているようですし、今着手するよりも2年から3年後に投資する方が、経済が回復すると見込んでいることから投資効率が良いと踏んでいるようです。
 つまりアメリカは新しい大統領が決定して以降の経済対策に注目ですし、日本はアメリカ経済に力強さが戻ることに応じて、上昇局面に入るというのが見解です。但し、日本とは首都圏を指すと思った方が良く、関西を含む地方に波及してくるのは、それより後になりそうです。

 続いて面談の約束していた事務所を訪問しました。主に新エネルギーと健康産業に関して意見交換を行いました。
 既存の新エネルギー以外の新エネルギーで良いものは幾つかありますが、世に出てくるまでには相当時間を要するか、または世に出てくることが出来ないと言う見解を示しています。地球環境への負荷が低く、脱化石燃料で、豊富で安価なエネルギーはどの国でも待望しています。しかしそれを普及させるのは簡単ではありません。良い技術は無数にありますが、技術力だけで認められないのが世の中です。技術プラス営業力が総合力となります。技術者が話してくれました。「技術者が自分の技術に自信を持つことは必要だけれど、技術だけでは認められないものです。技術を4割くらいと考え、残りの力を営業に向けなければ世に認めてもらうことは困難だと思います」。

 技術が良いのは当たり前で、既存のものとの差異化を説明するのが難しいのです。技術や品質が良いから売れるのではなくて、モノが社会から認められるから売れるのです。ですから新技術などの特許があるから「凄い」のではなくて、そこから社会という土壌で発芽させられる力が「凄い」のです。
 そこが分からない人が多いのです。技術があるから大丈夫だとか、凄い技術だから囲い込んでいる姿勢では、100年経っても世に出ないばかりか、それから後に登場する新技術に先を越されて永久に世に出ないものは無数にあります。

 技術力があれば認められる時代ではないことを知るべきです。地域でも良い品物や良い製品は沢山ありますが、世に出ることは難しい状態です。とても良い和歌山県の産品があっても、それだけでは認められません。
 とても良いと思っているのが自分達だけであっては、製品として認められないのです。つまり営業力と販売ルートがとても大事なのですが、それを一から構築するのは至難の業です。それは人と信頼から辿り着く以外ありません。
8月25日(月) 「太陽光発電」
【和歌山パリ祭】
 平成21年の和歌山巴里祭に関して打ち合わせを行いました。今年の和歌山巴里祭を7月に終え、収益金の一部を社会福祉団体に寄贈する準備を進めていますが、もう翌年の企画とゲストを決める段取りに取り掛かっています。一年前から準備態勢を取っておくことで、余裕をもって春以降の活動が可能となります。複数人のゲスト候補を挙げたので来月9月の理事会で図ることにしています。

【太陽光発電】
 地球環境保全のために個人として何か実施できることはないかと考え、太陽光発電に取り組もうとしている地域の方々がいます。家庭用の規模を超え事業用レベルの構想ですから規模が大きいので、事業着手前の打ち合わせが大切となります。それは十分な敷地を確保する必要があり初期投資額が大きくなること、そして投資額の回収年の見込み計算、電力会社との打ち合わせなどの時間を要します。

 特に家庭用のレベルを超える太陽光発電システムに関しては、事業化を図っている組織、団体の例がほとんどないため、電力会社側からすると取り扱いが難しいのです。基本は、家庭用の太陽光発電で発電したものは家庭で使用し、余剰電力は電力会社が同じ単価で買い取るしくみが確立できていますが、原則、余剰電力ではない事業用電力は電力会社が買い取る規定はないのです。

 そして太陽光発電システムによる事業化の事例もないため、個別に協議する必要がある段階です。いくつかの事例の積み重ねが基準となりますから、事業用太陽光発電の電力会社の買い取りの取り扱いに関してはその段階にあるのです。
 地球環境保全の活動を実施している個人の中には、これからは採算を度外視して事業計画を立案してくる人も出てくると思います。全国的な取り組みとして広がれば統一的な見解も示されると思いますが、今は個別協議をして決定するとしか言えないところです。

【打ち合わせ】
 9月に実施するイベント計画について打ち合わせを行いました。第一部は最近脚光を浴びている落語の公演、第二部はビール会社の協力を得てビール教室を計画しています。ビール教室では美味しいビールの飲み方とビールの歴史、そしてビールに強いか弱いかの判定を実施するなどの企画を検討しています。ビール会社の責任者、続いて和歌山落語愛好会を訪ねて、日時の決定と実施内容に基づく時間割を行いました。夏の時期ではありませんが、秋の季節を迎えて懇親を深めたいと考えています。

 その後、首都圏の動向に関して情報交換を行いました。地方では不動産価格は低迷を続けていますが、東京都内は別格です。不動産価格が安定し安心して取引ができる環境があることから金融も安定し、首都圏の経済活動を支えているようです。

 そして和歌山県ブランドの健康飲料に関して経営者と打ち合わせ。竹繊維を飲料にしたものを日本食品分析センターで成分解析をしてデータをいだきました。身体にある悪玉菌を殺菌し身体に良いというデータが示されています。問題は胃がんの原因として考えられているピロリ菌です。ピロリ菌は空気に触れると死滅するため日本食品分析センターでは効果分析ができないのです。それを退治する成分が含まれているとすれば、胃がんを予防するための健康飲料として効果がありますから、和歌山県ブランドの健康飲料として全国に発信できることになります。効果検証を急ぎたいと考えています。

【和歌山興し】
 和歌山県を紀州レンジャーズで盛り上げたいとの声が県外にも届き始めました。夜には奈良県からもスポーツによる地域振興を得意としている方が来てくれて、和歌山マリーナシティ内で懇親会の場を持ちました。奈良県には海がありませんから、和歌山マリーナシティからの海の夜景を楽しんでいてできました。
(和歌山マリーナシティのきれいな夕景)
 地理的にも文化的にも近い奈良県と和歌山県ですが、何故か交流の機会に恵まれませんでした。本日の機会をご縁として、地域をスポーツで盛り上げるための企画を進めていきます。
8月24日(日) 「福島県」

 朝からの雨で、本日の県議会議員野球大会の試合は中止となりました。そのため夕方の福島空港から伊丹空港に向かう飛行機の出発時間まで時間があったため、猪苗代町にある野口英世記念館に立ち寄りました。野口博士は福島県猪苗代町出身で、生家が保存され、その場所が野口英世記念館として郷土の偉人を称えています。


(野口英世記念館内の生家)
 野口博士のことは日本が誇る世界の偉人ですから、今さら言うまでもありません。ここで伝えたいことは、郷土が生んだ偉人の生家を200年間も保存している上、隣接地に記念館を設立していて数々の縁の品が展示されていることです。郷土の誇るべき人物に何時でも接する機会があることは、子ども達に故郷を誇りに思いますし、郷土の偉人の功績を風化させずに次の世代に伝えてくれることになります。

(野口英世の生家の前で)
 今日もボーイスカウトの生徒や地元の中学生達が記念館を訪れていました。そして記念館はお客さんで満員、地元と周辺からも集客しているようでした。特筆すべきことは、野口博士が没した1928年に野口英世博士記念会が誕生し、1938年に財団法人が発足、翌年には記念館が開館していることです。そして1954年には福島県が登録博物館として位置づけしており、関係者と県が郷土の偉人を即座に称え、その姿勢を
現在から将来に向かって持ち続けていることです。

 生家には野口博士が一歳半の時に火傷をした囲炉裏がそのままで保存されていますし、上京する際に柱に刻んだ「志を得ざれば再びこの地を踏まず」の決意文も残されています。
 医学研究に生涯をかけた博士の人生はそれだけで見応えがあり、残された展示物と言葉は訴えかけてくれるものがありました。

(野口英世が志を
誓った言葉)

(一歳半の時に転落した
囲炉裏が残されています)
 博士が地元小学校で書いた「忍耐」の文字。子どもの時代から忍耐を続け、世界に飛び出した博士の言葉ですから重みがあります。地元の小学校の講演では、目的と忍耐の言葉を生徒に伝えたと言います。

 ところで福島県では野口博士を初めとする郷土の偉人を誇りに思っていることが良く分かる事例がありました。バスガイドさんは郷土の偉人としての猪苗代町出身の野口博士の生涯を詳しく紹介してくれました。そして須賀川町出身の東京オリンピックで銅メダルを獲得して円谷幸吉選手や同町出身のウルトラマンを生み出した円谷英二プロのことも自信を持って話してくれました。須賀川町には円谷選手の記念館があり、福島空港にはウルトラマンのオブジェがあるなど、県を挙げて郷土の偉人の功績を伝える場所がありますし、県外の人に伝えています。
 大人が近世の郷土の偉人を誇りに思う姿勢がある限り、子ども達にも伝わっていくことだと思います。

 ところで和歌山県に来てくれたお客さんに和歌山県の人は郷土の偉人のことを伝えているのでしょうか。また誰のことを話しているのでしょうか。詳しくは分かりませんが、紀州徳川家のことが中心になっているような気がします。今でも和歌山県の代名詞は紀州五十五万石ですし、中でも八代将軍徳川吉宗公のことを代表的人物として扱っているような気がします。
 勿論、それはそれで良いのですが、近世の偉人のことも話して欲しいと思います。最近は南方熊楠や花岡青洲のことが言われているようですが、他にも伝えたい人物が存在しています。
 何度か取り上げていますが、画家の保田龍門画伯、外務大臣でアメリカとの不平等条約を撤廃させた陸奥宗光氏、世界に誇る経営者の松下幸之助氏など。最近、県教育委員会と話し合ったのですが、ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士も和歌山県とご縁があります。これらの偉人も県外から来てくれたお客さんに伝えたいものですし、県内の子ども達にも郷土の先輩の功績を伝えるべきです。

 県内にこれらの偉人の功績の品々や展示するだけの一級資料もないと思いますから、今さら記念館を造る訳にはいきません。ところが和歌山市内の岡公園には、これらの偉人の銅像や作品が残されています。
 野口英世記念館まではいかないとしても、岡公園に偉人の青空博物館としての扱いを施すことによって、小学校の歴史を学ぶ遠足コースにもなりますし、県外からのお客さんにも紹介したい偉人をめぐる観光コースにもなり得ます。
 和歌山県が誇るべき人物のことをもっと知って、子ども達や観光客に誇りを持って伝えたいものです。福島県に行って、そのことを強く感じました。

 そして福島空港に到着して。福島空港は凄い霧で、伊丹空港からの飛行機が到着できない状況にありました。着陸できないと、今度は福島空港から伊丹空港ので飛び立つことはできませんから、帰れなくなる恐れが出てきました。
 選択肢はそのまま待つこと。郡山駅に向かい新幹線で東京に出て羽田空港から関西空港に戻ること。最後は郡山市に戻ってもう一泊して明日の朝に帰ること。これらの選択肢があり、万一本日便が欠航になった場合に備えました。結論を出すぎりぎりの時間になり、飛行機を諦めて郡山駅に向かおうとした時に、飛行機が福島空港に着陸したことを知らせる案内がありました。霧の中、着陸してくれたことで、伊丹空港まで戻ることができました。
8月23日(土) 「県議会議員野球大会」
 全国都道府県対抗県議会議員野球大会が福島県会津若松市で開催されました。この大会は毎年開催されているもので、和歌山県からも参加したものです。勿論、参加費用は個人負担で、公費からの支出は一切ありませんので念のため申し添えます。

 肌寒い中、本日は福岡県との試合一試合が行われました。軟式野球のため七回まででしたが、三点差で逃げ切り勝利しました。監督でありキャプテン向井議員は元プロ野球選手で、70歳になった今でもマウンドに立ち先発を務めました。和歌山チームのプレイングマネージャーとしてチームを勝利に導いてくれました。

 ところで県議会議員は各選挙区から選出されているため拠点となる地域が異なりますから、閉会中は余り顔を合わすことがありません。今回はリラックスできる一緒の機会だったため、懇親を深めることができました。各地域の課題や今後の見通しなどの意見交換を行えた貴重な機会となりました。

 どこの地域でも、かつての商店街がシャッター通りとなり活気が失われています。中心地に戻るような対策を講じていますが、余り実効性は上がっていないようです。理由は簡単で、商圏が存在するためにはその周辺に一定数以上の居住者が必要で、その人数がいなくなりドーナツ化していることが大きな原因です。商業施設の規模によって居住者の規模は違いますが、活性化はまず居住者が存在していることです。商業があって居住者が生まれるのではなく、背景に居住者がいてこそ商業が成り立ちます。ですから居住者を増やす対策と商業対策を同時に実施することが望ましいのですが、同時達成は現実的には難しいところです。

 中心地の商業施設を活性化させるための条件も話し合いました。
 一つ。平地で無料の大型の駐車場があること。駐車場から商業施設にフラットで入れることが必要です。

 二つ。商業施設は横に広いこと。かつてのように縦に長い構造では集客できなくなっています。小さい売り場面積で高い建築物よりもワンフロアかツーフロアの売り場の方が見やすくて買い易いのです。

 三つ。通路が広いこと。狭い通路ではお客さん同士が道を譲り合う姿になり、ゆっくりと商品を見ることができないからです。

 四つ。核となる施設が存在していること。それがあるだけで集客できるようなブランドやアメニティ空間が必要です。

 いずれにしても家族は自動車で動く時代ですから、以前のように商業施設が集まっているだけでは集客は難しいのです。それと都市間の時間距離が縮まっていることから、同一市内の移動よりも他都市への移動時間の方が短くて便利になっている場合も出て来ています。一度拡がった商圏を再び元に戻すことはかなり困難なのです。それは自由競争の市場を規制することはできませんし、背景人口の少ない地域に大型店舗が進出してくれることはないからです。

 中心地に大規模商業施設が進出してくれたら再生すると思うのは誤りで、まず居住地として再生させた上で、商業施設に進出してもらうことで再生を加速させるのが順序です。
 人が住む魅力ある地域に変貌させたら、自然と商業施設が集まって来るものです。そうすれば、机上での議論が中心の都市再生計画である中心市街地活性化基本計画を策定することも大切ですが、居住対策を指導し商業施設が来たいと思えるような地域環境づくりが必要なのです。
 以上のようなまちの課題を議論しました。
8月22日(金) 「突然の手術」
【突然の手術】
 昨日、突然連絡を受けました。「Hさんが仕事中に倒れて救急車で病院に運ばれた」というものです。Hさんの妹と知人の二人から電話をいただき、驚いて慌てて病院に駆けつけました。手術直後でもあり、話声は弱々しくありましたが、手術は成功しているので顔を見て少し安心しました。今は脈拍も呼吸も安定していました。

 いつも元気なHさんが心筋梗塞で倒れて緊急手術するとは、思いも寄らぬことでした。
 聞くところによると、朝家を出る時に少し体調がすぐれないと感じていた様です。それでも真面目なHさんですから、今日の仕事をしなければと思って家を出たのです。夕方になってどうしようもなくなり、結果として救急車で病院に搬入され、そのまま手術となったのです。もう少し遅れていたら手遅れになっていたと聞きましたから、本当に無事で良かったと思っています。

 しかも仕事に行っていて良かったのです。もし体調が悪いと感じて家にいたとしたら、気分が悪いことから横になって寝ていたかも知れません。そうすると発作が起きた可能性もありますから、寝たままの状態であったとしたら、発見が遅れていたかもしれないのです。ものは考えようです。無理して仕事に行ったので倒れて直ぐに病院に運ばれ、手術することが出来たのです。

 それにしても現役時代はどうしても無理をしてしまいます。少しくらい体調がおかしいなと感じても仕事に従事していまいますし、私達は身体に何の変化も起きないのが当たり前だと思っています。暑い夏や季節の変わり目に仕事の無理が重なると、体調の不調を訴えることもあるのです。健康は宝物ですから、失わないようにしたいものです。
 ところで病室はナースセンターの真横の個室で、面会謝絶の札が掲げられ緊迫感があるものでした。ご家族の心配は想像に余るものがありますが、手術の成功で少し安心です。術後の経過が順調であれば、二週間で退院できるそうです。退院しても暫くは無理をしてはいけません。しかし健康が最も大切な宝物ですから、それを大切にしながら再び元気な姿と笑顔に触れたいと思っています。
 「今はゆっくりと休んで、そして病気に負けないで頑張って」。心からお祈りしています。

【農業について】
 和歌山県農協から政府に対して緊急要望が出されています。原油高に起因する燃料費と原材料費の高騰によって農家への影響が大きく、農家向けの対応策を講じて欲しいとの要望です。和歌山県にとって農業は大切な産業ですから、当然、守っていくべきものです。 
 本日は農業に関する委員会総会に出席し、本年度の活動方針を確認しました。夏期の栽培などの研究と秋からの各種行事計画、そして研修見学会を実施する計画が承認されました。また昨年度の農業栽培に関する研究の成果が報告されました。

 今回の政府要望にもあるとおり、農業には多くのエネルギーが必要です。私達が農作物を食べられるのは、近代農業を支えるだけのエネルギーがあるからです。言い換えれば、大量のエネルギーを食料に変換して、私達の身体を構成するためのエネルギーを得ているのです。エネルギーを吸収することで私達の寿命は人類史上で最長の時代を迎えているのです。改めて大量のエネルギーが近代文明を支え、私達の生命も支えていることに気付かされました。

【移動】
 午後からは、明日からの各都道府県対抗県議会議員野球大会に備えて移動しました。和歌山市から新大阪、そして東京を経由して福島県に入りました。宿泊地は会津若松。福島県を訪れるのは初めてのことです。それにしても、和歌山市から電車を乗り継いで福島県会津若松市までの行程は長く感じました。今日の行程は和歌山駅から新大阪駅、東京駅で東北新幹線に乗り換えて郡山駅へ、そこから会津若松駅に降り立った時には午後10時7分でした。半日、電車に乗っていた勘定になります。
8月21日(木) 「防災議論」
【郷土の偉人】
 和歌山県が生んだ偉人について話し合いました。和歌山県には陸奥宗光氏や松下幸之助氏など、日本の歴史上でも光を放っている人物がいます。和歌山市にある岡公園には、両氏を初めとする郷土の偉人の象像などが設置されています。正に青空博物館のような公園なのです。郷土の偉人のことを知ることは、郷土に誇りを持つことに他なりません。市内の小学校の低学年は岡公園に遠足する場合が多いと思いますが、その時に、これらの偉人の象像を訪ねているのかどうかは分かりません。引率の先生方に偉人の功績の説明と共に、青空博物館とも言える岡公園の偉人像を案内して欲しいと思います。

 私達には、先輩から受け継いでいる郷土の偉人の功績と誇りを次の世代にも伝える役割があります。松下幸之助氏のことは知っていても、岡公園内にある陸奥宗光氏や保田龍門氏のことは知らない世代も増えているようです。
 できれば副読本などの形を持ったものとして、郷土の偉人の功績を子ども達に伝えたいものです。これは故郷で暮らしている大人の役割でもあります。

【防災議論】
 和歌山県の最大の課題のひとつが東南海・南海地震に備えることです。重要なことは防災対策です。県を挙げての防災訓練は毎年9月に実施されていますが、防災訓練は実施されていないようです。
 防災とは、災害を未然に防ぐことですから、災害が発生した後の避難訓練や救助訓練とは全く違うものです。防災とは、災害が起きても被害を最小限に抑えるための取り組みを普段から講じておくことです。それが生命を守るために必要なことだからです。阪神淡路大震災の時の教訓では、生命を失った原因の大部分は室内対策が講じられていなかったことにあります。まず室内のタンスやテレビなどが吹っ飛んでしまい、それで生命を落とし、その後、家屋が倒壊して下敷きになっている場合が多いのです。
 ですから室内対策は生命を守るためにとても重要な考え方であり、室内対策こそが防災なのです。

 県内においても、東南海・南海地震の被害が高いと予想されていて防災意識の高い串本町では、保育園や幼稚園のピアノを固定する室内対策を講じています。県内では先進的な取り組みで、このことはNHKニュースでも取り上げられているほどです。大地震になると、重量物ほど吹っ飛んできますから、ピアノやタンス、テレビや本棚などを未然に固定しておくことが必要なのです。NHK報道によると、ピアノなどは専門家による室内対策を講じておくと震度7でも固定された状態だそうです。

 このように串本市では室内対策を講じていますが、この後に続く地方自治体が少ないのが現状です。私立保育園ではピアノなどを固定しているところが何箇所かありますが、公立での取り組み意識は低いような気がしています。

 また阪神淡路大地震の時にはドアが歪んで、マンションの扉が開かなくなってしまった例があります。近くで火災が発生した場合には、マンションが無事だったとしても、室内から外に逃げられなくなり生命の危機を迎える危険性もあります。玄関扉対策を講じているマンションや公営住宅は少ないのではないでしょうか。阪神淡路大震災直後の平成7年、平成8年には、大阪市では公営住宅の玄関扉への防災対策が講じられています。市民の生命の安全のために、大阪市は実に迅速な対応をしています。

 ところがこの後に続いていないのです。全国の地方自治体の公営住宅で、扉対策を講じているところは少ないと思われるからです。防災対策として地方自治体がまず生命を守ることを考えるのであれば、室内対策を講じようと考えるのが普通です。
 これからの対策の進展に強く期待しています。
 
【うつ病】
 全国の小学校や中学校で、うつ病と思われる生徒が増加していると聞きました。東京では四人に一人がうつ病だと言われているように、予防策を講じる緊急性があります。都内杉並区では、未然防止のために副読本を採用し、作者による命の教育を行っています。
 和歌山市県は東京都ほどの状況になっていないと思いますが、現時点において私には実態は分かりません。自殺を図る人は、ほぼ全員がうつ病だという関係者の見解もありますから、実態把握と対応が急がれます。東京から問題提起のあったこの問題について掘り下げたいと考えています。

【小学校講師】
 今春から市内の小学校に配属された講師の先生から、夏休み後半を迎えての感想を聞かせてもらいました。初めての体験で慣れない授業を迎えた一学期の四月の出来事から、徐々に慣れて、生徒と心が通い始めた五月以降の授業の様子なども伺いました。

 新米の先生として、子ども達の興味を引き楽しんで授業を受けてもられるために工夫をしているようです。少子化の影響から小学校の生徒が減少していて、一学年一クラスや二クラスの学校が増えています。そのため先生も減少していて、例えば6年生の担任が一人、5年生の担任も一人などの状況が生まれています。経験のある先生だと問題はありませんが、新人の先生にとって同じ学年の課題や悩みを聞いてもらえる担任の先生が同じ小学校に存在しないことは、適切な助言を受けられないため不安感があるようです。

 私達は相談相手がいることで悩みを解決しながら前に進むことが出来ますが、困った状態を抱えて前に進むことは結構辛いものです。
 それでも先生生活が四ヶ月過ぎました。少しだけ経験を積み、二学期が待ち遠しい様子がありました。一学期の終わりには、子ども達の意見も取り入れる余裕が生まれ、子ども達の意見を参考にしながら授業を進めているようです。二学期は学校行事も多くなりますが、頑張れ、新米の先生達。
8月20日(水) 「献血活動」
【献血活動】
 社会貢献活動としてライオンズクラブによる献血活動を行いました。日本赤十字社と協働した活動で、この取り組みは主要な活動のひとつと考えています。


(献血に協力しています。)
 夏場は血液が不足する時期なので、率先して献血を行いました。最近の献血車はデータがホストコンピュータにつながっているため過去のデータが印字されています。記録紙を見ると今回の献血で22回目となっていました。結構実践している方だと思います。採血に身体の調子が反映されるようで、今日は快調でした。手を握ったとおりに血の流れが反応している感じがありました。

 もうひとつ。ずっと以前と比較してとても親切に応対してくれます。採血後に注意することや食事や水分補給の注意事項などを教えてくれます。そし採血中は適宜、和ませ
てくれるようにそっと話し掛けてくれたりと、お客さん第一の応対をしてくれます。検血は自分ができる社会貢献活動ですから、機会を見つけてこれからも取り組みたいと考えています。
 ライオンズクラブの会員は時間帯によって役割分担を行い、みんなが参加する社会貢献活動を心掛けています。

【県内農業】
 農業に関する話し合いを行いました。県内の農産物生産にも原油高による影響が出ているようです。農業製品も消費者への提供する価格が落ち着いているため、原油高だとしても価格に転換させることは困難になっています。それに加えて、絶好調な状態が続いていた、県内の農業製品の産地直販施設での売り上げも陰りが見られるそうです。

 新しくて産地が分かっている農業製品は、消費者にとって安全、安心な製品ですから、少しくらい遠くても自動車で買いに来てくれるお客さんがいます。ところがお客さんの入りが落ちているのは、ガソリン価格が高騰し、自動車で遠くまで買い物に出掛けなくなっているのです。消費者の行動に変化が見られます。安心で安全、新鮮な食材を求めて、生産者の顔が見える産地直販施設が好調に売り上げを伸ばしていましたが、それよりも近くで買い物を済ませて生活防衛に入っています。

 もうひとつ。野菜など絶対に必要な食材の売れ行きに変化はありませんが、嗜好品や切り花などの売り上げは落ちているようです。これも生活防衛の手段だと思われます。必要最小限なものは購入しますが、それ以外の直ぐに必要のないものや、健康のために絶対に必要と思われるもの以外は買い控えの様相を示しています。
 消費者の生活行動はそれで良いのですが、生産者が困った状態になっています。和歌山県は第一次産業が盛んな地域ですから、農業を守ることは地域の生活を守ることにつながるため、忘れてはならないことです。

【中国】
 7年間、日本企業の中国事務所で勤務し、現在、和歌山市に戻っている方がいます。日本に戻って5年目ですが、今でも技術指導のため毎月一回以上、中国に出張しています。一回といっても中国主張のため一週間は滞在することになりますから、今でも月の内、半分くらいは中国で生活をしているようです。

 本日は夕方から、最新の中国事情を伺う機会を持ちました。中国の富裕層は健康に関心が高く、日本食や新鮮で安全な日本の食材に人気が集まっています。価格が高くても、日本の食材を購入したいと思っている層はかなりいるそうです。
 かつて上海の日本食レストランの約90%が日本人でしたが、今では約60%が中国人のお客さんになっているようです。中国の日本食レストランは、日本人をターゲットにしていた時代から中国人に日本食を提供する場に変化しているのです。ですから和歌山県の食材を輸出できる絶好の機会が到来しています。中国から見ると、日本といえば知っているのは東京か大阪くらいですから、和歌山県も知られていませんが、それでも他の府県と同じような位置にいるのです。

 和歌山県のミカンや梅、魚、熊野牛などは、中国の富裕層に受け入れられる筈だと現地の生きた情報を提供してくれました。
 そして中国人が日本で欲しているものは、温泉、海の幸、そして買い物です。温泉と海の幸は豊富な和歌山県ですから、あと一つ揃えたいものは買い物の場所です。例えば、免税店を県内に設置できるとなると三拍子揃うことになりますから、間違いなく中国人観光客は和歌山県を訪れてくれます。

 和歌山県の新長期総合計画では「おいしい和歌山」を売り出す計画を策定していますから、和歌山県のおいしさは東アジアもターゲットに入っている筈です。中国市場にマッチした和歌山県産品を売り込みたいものです。
 そのためにはスピードと情報です。情報は、和歌山県には中国が求めている製品があるよと、旗を挙げて新鮮な情報入ってくるしくみをつくらなければなりません。現地にアンテナが欲しいものですし、開拓のスピードが必要なのです。民間からの指摘は、このふたつです。半年後、今の話し合いと同じことを言っているようでは手遅れです。二番手と一番手の違いを分かる必要があります。
8月19日(火) 「和歌山大学観光学部決着」
【和歌山大学観光学部決着】
 今春、新設された国立では初めての和歌山大学観光学部。単に観光学を学ぶ場ではなく、和歌山市の中心市街地に打って出て、学生に実践的な学びと気付きを感じてもらうことと、和歌山市の最大の課題の一つである中心市街地活性化の一役を担うことを目的として、中心部への進出を検討し続けていました。

 ひとつはフォルテワジマの建物内にサテライトキャンパスを設けたことで実現していますが、恒常的に学生の学びの拠点となるような学部本体を中心地に設置する考えを、大学側は持っていました。
 ところが諸条件が整わなかったことで、中心市街地へのキャンパス設置を断念し、大学構内に観光学部の建物を設置することに決定しました。研究機関としての機能を果たす意味からすると元に収まったのですが、せっかく、大学側がまちづくりに積極的に協力する姿勢があっただけに残念な気もします。

 今更、この結果の原因を探っても仕方ありませんが、全体で一致して推進しようとする意欲と力に欠けていたような気がします。学生が中心地に来ることの波及効果を大学側は訴えていましたが、学生を中心地の市場が受け入れるだけのキャパシティがなかったとも感じています。誰かがリーダーシップを取って推進していれば違った形になっていたかも知れませんが、結果は結果として受け入れたいと思います。

 もう「観光学部を中心市街地に」の掛け声が出ることはありません。後になって、残念と思っても仕方ない事態になりました。この結果は、中心市街地活性化基本化計画の中でも記載されていますが、本当の意味で中核的な施策ではなかったようです。
 ともかく、観光学部のキャンパスの問題については結論が導かれました。大学関係者の今までのご苦労に感謝いたします。

【地域の担い手】
 和歌山市にも中堅の担い手が名乗りを上げて来ています。地域のこれからを支える若い力が世に出るために壁を突き破ろうとしています。それぞれの分野で活動している若手が横のネットワークを模索しているところで、もう数年も経たら一気に飛び出してきそうです。
 既に社会で主役となっている人は地域の担い手を抑えるのではなく、引き上げるだけの度量が必要です。若い人を自分の立場に立たせることで、自分はより高い位置に立つことができると考えるべきです。取って代わられることを恐れるあまり、若手の活動を抑えるのは不自然です。そんな話し合いをしました。

【激励会】
 夜は激励会に出席しました。先月末で和歌山県内での活動を勇退し、中央で活動することになったKさんの激励会です。新しいポストに就任して一か月。舞台が拡がって全国を駆け巡っていると伺いました。今までは地域の意見を吸い上げて中央に届ける役割でしたが、今は地域の意見を基にして政策立案や企画することが役割となっています。現場を離れることで交流の機会が減少しているようですが、今までの貯えによって現場の意見を踏まえた政策立案をしてくれるものと期待しています。
 これからも末長くよろしくお願いいたします。
 
【本日の活動】
認知症の方が病気にかかった時、病院で診てもらうことが大変だと伺いました。診てもらう直接の要因が認知症だと病院は受け入れてくれにくいようですが、疾病で診てもらうのは何の問題もないと思いますが、実際は認知症だと受け入れてもらいにくいようです。
 特にグループホーム入居者の場合、病気になると診てくれる病院を探すのに困っているそうです。実体の調査も検討しています。

国の機関である雇用能力開発機構の解体が報道されました。和歌山県にも組織がありますから、解体されると地域の雇用問題や就労のための能力開発の役割を担ってくれていた機構の代替は誰が、どこが担うのか不明です。只でさえ、就労の機会が少ない和歌山県ですから、影響が出ないか不安の声があがりました。機構が解体された場合の県への影響について研究してみます。

今年の和歌山巴里祭の結果と来年に向けた構想の話し合いを行いました。今年で10周年を迎えたのですがゴールではありません。15周年や20周年を迎えるまで頑張り続けたいと意思確認を行いましたが、より長く飛び続けるためには、今までよりも更に長い助走が必要です。助走を続けるための気持ちをこれからも持てるかどうか、じっくりと話し合い、大丈夫だと確認しました。当面は次の目標である15周年に向けて走り始めました。
8月18日(月) 「盆明けの活動」
【緑提灯】
 緑提灯活動に関して。緑提灯は地産地消を行っている飲食店のシンボルとして、お客さんに分かってもらおうとする取り組みです。北海道から拡がっているようですが、和歌山県での認知度はまだまだ低いところです。和歌山県としてこの運動への支援体制は今のところなく、地元の食材を活用している飲食店を支援する取り組みもなされていないようです。県外事業者が和歌山県の特産品を売りだしてくれる取り組みを支援する施策はあるようですが、現在見直しが図られています。

 緑提灯は県内の飲食店からの指摘ですが、せっかく地元の食材を活用した郷土料理をお客さんに提供しているのに、輸入原材料中心の飲食店との違いがお客さんに知ってもらえないでいます。勿論、自店舗に来てくれているお客さんには伝えていますし、口コミで拡がりつつありますが、単独店舗での取り組みには限界があり、行政機関が地元食材を活用している飲食店を観光客や私達にも知らせる取り組みに期待したいところです。地元食材を中心に料理を提供している飲食店は、外国産の食材を中心の飲食店よりも単価は高くなりますが、産地が分かっていて、新鮮で安全な食事を私達に提供してくれています。
 ただ残念なことに、今のところ県では地元食材を扱っている飲食店を売り出す考えはないようですが、地元食材を活用している地元飲食店の意見として届けています。

【太陽光発電】
 業務用太陽光発電設備を県内で計画している方がいます。県外の上場企業を退職して、地元に帰って来ていますが、和歌山県の特徴である日照時間の長さを活用して地球環境問題に貢献したいとの考えから計画しています。既に用地を確保していますが、現時点では設置コストと発電量から採算が取れないので、専門家を交えて初期コストを抑えるための検討を行っています。
 家庭用であれば県の施策が適用されますが、残念ながら業務用は適用外です。初期コストを抑えるためには国の施策に応募する以外はなさそうです。とにかく、事業化に向けて動き始めています。

【紀州レンジャーズ】
 新宮市で行われた週末の試合は落としました。応援に行くことが出来なかったのですが、報告をいただいています。ナイトゲームの時から二連敗なので、オープン戦とは言え心配です。
 選手にすれば、開幕が来年4月ですから目標とするには少し遠く、オープン戦を組んでいますが、試合間隔があるため練習だけで精神力を保つことと体調管理の難しさが挙げられます。また今年3月に結成、初試合を行ってから五か月が経過した夏ですからな中弛みの状態になっているかも知れません。
 関西独立リーグが開幕した後は決まった試合日程が組まれますから、精神的にも張り合いが生まれますから、違った状態で試合に挑めると思いますが、リーグ発足前の夏の今が踏ん張りどころです。是非、暑い夏を乗り切って下さい。

【金田まりさん】
 夜は和歌山市在住の歌手金田まりさんのデビュー5周年記念コンサートを盛り上げる有志の会に参加しました。来月9月28日にアバローム紀の国で開催されますから、後一ヶ月で地元からもっと盛り上げようとしているところです。
 地元の人は地元で応援しよう。そんな意思が集まった会合でした。

【その他】
和歌浦を盛り上げるための方策を話し合うための会について。一体となった取り組みが必要であることから話し合いの場を持つことにしました。
夏祭りについての打ち合わせ。
市内の某ホテル関係者と、誘客に関しての打ち合わせ。観光とビジネス客のうち、ビジネス客に向けてのサービス体制を検討しました
防災対策についての意見提議をいただきました。和歌山県では防災条例が制定されているのに、県民に十分な周知がされていないとの指摘です。それは県からの広報が不足していることや、最近の媒体を使った防災の心得などの広報においても、その精神が反映されていないとの指摘です
コミュニティバス運行に関しての意見交換。環境保全として公共交通の活用として有効であるため、歓迎すべきとの考えに沿って検討しています
サービス業における人材確保に関しての意見交換を行いました。
8月17日(日) 「資源再生」
【資源再生】
 昨日まではお盆の期間で休みムードがありましたが、今日から通常の生活に近づいてきました。皆さんも休みムードからの切り替えが始まっているようです。

 早速、朝から打ち合わせを行いました。テーマは環境問題で、この問題に関わっている四人の経営者と約2時間かけて話し合いました。洞爺湖サミットでの結論を初めとして、地球規模での環境問題に関しては誰もが何かの行動を起こす必要性を感じていますが、では私達の地域として出来ることを考えて具体化させる動きは鈍いように感じています。

 生活の場である地方自治体の取り組には温度差があり、横浜市のように積極的で具体的な取り組みを行っているところもあれば、一般的な横並びの取り組みだけの地方自治体もあります。つまり多くの人が地球規模で考えるべき課題だと認識していて、生活者としてはごみの分別などの取り組みも行っているのですが、中間組織としての地方自治体の先進的な取り組み
の姿は良く分からないというのが市民の皆さんの意見です。勿論、県内の地方自治体も懸命の取り組みを行っているのでしょうが、市民として積極的に環境問題に関わっていることを意識する機会は少ないのです。

 そこで本日は微生物のYM菌を活用した資源活用の問題について話し合いました。YM菌とは、85度以上の高温になるとあらゆる有機性物質を発酵分解してしまい、肥料として再生できる有価物に変化できるものです。これらの微生物の効果は資源再生のための技術として世に出ているものが数多くありますが、YM菌の特徴は、発酵を担う微生物の作用が従来のものよりもずっと強力なのです。そのため簡易な施設と装置で、安全で衛生的に発酵が可能となるのです。勿論、YM菌は自然界に存在しているものですから、安全なものであることは言うまでもありません。

 地方自治体においてはごみ問題が顕在化しているところもあれば、潜在的に問題として検討されているところもありますが、いずれにしてもごみ処分場の確保の問題と廃棄物処理施設の問題は避けては通れない課題となっています。
 そして資源ごみのリサイクルは勿論のこと、生ゴミを焼却処分するのではなくて、有機肥料として再生させることで環境保全にもつながりますし、ごみの減量によってごみ処分場問題の解決にもつながります。

 現在、鹿児島市がこのYM菌を活用した廃棄物処理システムを導入していると聞きました。発見者が鹿児島県在住であることから早期導入されているのだと思いますが、環境保全とごみ減量、そして安全な有機肥料として資源再生に資するものですから、検討する価値はあると思います。
 県内では御坊市が産業廃棄物処理施設の問題が行政の課題として議会で議論されているように、自分達の生活で排出されるゴミは自分達の町で処理することが基本です。自分達が快適な生活したいけれども、いやなものや汚いものは自分達の町で処理して欲しくないというエゴは今や通用しなくなっています。快適な生活を支えてくれる処理施設は自分達の町の課題であり県の課題です。

 地球環境問題は、地球規模で考え身近なところから始めることが基本ですが、国と生活者の間に位置している地方自治体の役割は、民間から提案される具体的な環境施策の支援することにあります。
 今日の議論を契機に、ごみ再生の問題を考えるつもりです。

【礼儀】
 人づきあいには礼儀が欠かせません。より多くの人との出会いを求めて付き合いをしようとすれば、最低限の礼儀は欠かせないものです。世界中から教えを請いにやってくる程の礼儀の名人は、次のような心配りについて話しています。
 人と会う前は、爪を切って磨き、靴を磨いてから訪問することが基本。そして夏場であれば、約束の30分前に相手先の近くまで行って喫茶店などに入り、十分に汗を拭ってから、涼しい顔で訪問することが礼儀だそうです。勿論、基本的な身だしなみを整えておくことは言うまでもありません。ほんの基本的なことを教えてもらいましたが、それだけでも注意を払っておくと何かが変わりそうな気がします。
 自分の身についていないものは、形から入って心に刻むことが基本です。形が整ってくると精神も変わりますから気を付けておきたいものです。
8月16日(土) 「お盆休み」
【緑提灯】
 日本の食糧需給率がカロリーベースで39%になったことで、国内産や地元の食材が見直しされ始めています。飲食店でも国内産の原料をカロリーベースで50%以上使っている飲食店で緑提灯を店頭にかける運動があるようです。これは2005年、北海道小樽市から始まり、現在では加盟店舗は数百店舗にも上っていると聞いています。
 未だ和歌山県内で見かけたことはありませんが(多分あると思いますが、私が知らないだけです)、地元の食材を活用している飲食店から緑提灯を掛けたいとの問い合わせがありました。
 どれだけ全国大の運動として取り組まれているのか、ホームページだけでは詳細は分かりませんが調査してみたいと思います。和歌山県では地産地消の取り組みが始まっていますから、緑提灯の運動に乗ってみるのも手段ですし、独自の取り組みを実施するのも良いと思います。

【消費税】
 消費税について問い合わせがありました。国の財政危機や原油高へのチグハグな政府の対応を見ていると、抜本的な解決策として消費税を上げるべきだという指摘です。直接税よりも間接税によって、私達が公平、公正に税負担をする方向にすべきだという意見です。
 政府は原油高に対応するための緊急的な財政出動を検討しているようですが、財源の裏付けを国民は見ることが出来ません。選挙対策をするよりも、消費税の議論を仕掛けて国民に問い質して欲しいというものです。嫌なことを避けていては、将来、避けられなくなった時に行き詰まりますから、それを防止するための意見をいただきました。

【お盆休み】
 世間はお盆休みに入っていますが、和歌山市内の中小企業の経営者で働いている方がいます。従業員さんには盆休みを与えていますが、工場を止める訳にはいかないため夫婦で工場を動かしているようです。取引相手が小売業だとすると休みはありませんから、要望に応えられる商品を作り、届ける必要があるのです。サービス業の比率が高くなっていることか
ら、私達の生活は便利で快適になっていますが、それを支えてくれている人がいるのです。感謝の気持ちを持っておきたいと思います。

 ところで「休みは何時あるのですか」と聞くと、「正月の元旦だけです」との答えが返ってきました。「規模の小さな製造業はうちと同じと違いますかねぇ」とも話してくれました。
 出荷しないと信用問題になりますし、従業員に出てもらうと手当ての上積みが必要です。勿論、言うまでもなく経営者には時間外賃金や諸手当はありませんから、自分達で工場を動かしているのです。それに加えて原材料費と輸送コストや最低賃金の見直しなどによる人件費の上昇局面にあり、一方で小売店の価格設定はそのままの状態なので、製造元の利益が圧縮されています。

 「座っているだけの経営者や飲み歩いている経営者は、今や和歌山市内にはいないのと違いますか」とも話してくれましたが、経営環境と中小の地場産業が中心の和歌山市においては、地域を取り巻く環境が益々厳しさを増しているような気配があります。夏が終わった後の原価価格の動向と世界経済の動きが、和歌山市にも影響を与えることになりそうです。ただ今は、暑い中のお仕事、身体には充分に気をつけて欲しいと思っています。
8月15日(金) 「自分の心」
【自分の心】
 北京オリンピックの熱戦が続いています。この大会で日本人選手は、アテネに続いて二連覇を果たしている選手が多いような気がします。しかし大部分の選手は生涯ただ一度だけのオリンピック出場だと思います。4年間の全てを一瞬に賭けている姿には心が打たれます。
 中でも水泳の北島康介選手の二大会連続二種目制覇の偉業は強く印象に残るものですし、
 オリンピック史上に残る彩りがあります。この瞬間を、VTRを通じてです目撃できた世代の一人としての幸運に感謝したくなりますし、北島選手から勇気をもらいました。
 そして予想していたことですが、二種目二連覇の後の引退は寂しい感があります。ここを目指して調整して結果を出し、今が全盛期の泳ぎを見せていますが、その頂点に立った瞬間に引退がある現実は本当に寂しい感じがします。改めて頂点にいる期間の短さを感じます。

 北島選手のシドニーオリンピックンからアテネオリンピック、そして北京オリンピックまでの8年間は挑戦と栄光、重圧の中の再びの挑戦、そして歴史を刻む世界一と栄光の瞬間、そして引退。どれだけの期待と不安に立ち向かってきたことでしょうか。全力で泳ぐ200mは今回で最後。頂点を極めて終わりを迎える瞬間を、「祭りの後の寂しさ」と表現した紙面がありましたが、夏の暑さの頂点を迎えた時に秋の気配を感じるのと同じような切なさがあります。全盛期に下りの気配が迫っていますし、秋から冬の時期には頂点を迎えるための準備を行うのです。選手としての北島選手の季節は終わろうとしていますが、これからは、世界一を獲得してそれを守った誰も経験したことのない財産を次の世代に伝える大きな仕事が待っています。それは生涯途絶えることのない仕事となることでしょう。

 本当に素晴らしい夏の瞬間を見せてくれたことに感謝いたします。2008年夏、様々な夏の姿が訪れることだと思いますが、北島選手の夏はその中でも最も輝く夏の瞬間だと思います。
 ところで人は誰でも夢があります。その夢が実現出来る人と出来ない人がいるもの現実です。その差は何なのでしょうか。自分の夢を妨害するものはたったひとつです。妨害するたったひとつのもの、それは自分なのです。夢を妨害するのは他人でもなく環境でもなく自分なのです。
 夢の途中で自分には出来ないと思ってしまうこと。夢の途中で諦めてしまうこと。夢の途中で夢を忘れてしまうこと。これらは他人が邪魔をしているのではなくて、自分の心が妨害しているのです。

 北京オリンピックを見て思うことは、夢を実現させた選手達は全て自分の心に打ち勝ってきた選手達だということです。オリンピックは絶対に自分との闘いだと思います。それはここに至るまでの大会で、他の選手に勝つことを目指すような小さなことではないからです。他の選手に勝つことよりも自分の限界を伸ばすこと、その結果が記録として残り、代表選手として世界の舞台に進むことができるのだと思います。
 「勝つための全部は全て自分の中にある」。テレビコマーシャルで流れていましたが、自分のことは自分だけが決められることに間違いありません。

 自分の限界を自分で決めて途中で諦めていたら栄光の舞台はありませんから、諦めなかった選手だけがここに立っているのです。2008年夏、そのことを選手は教えてくれています。
 記録として残される数字や文字ではなく、笑顔と涙などのそれ以外の要素が私達の心に残されています。
 いつか北京オリンピックが、歴史の中のたった一つの記録として残される時になっても、今夏の目撃者達は単なる歴史としてではなく、目の前の出来事としていつまでも自分の壁を破るためのドラマとして心に刻んでおきたいと思います。
8月14日(木) 「地域の話」
【地域の話】
 和歌山県内で地球環境を守るための技術を導入した工場の進出計画を聞きました。創業者から各県で一ヵ所だけ工場建設の権利が認められるもので、和歌山県でもその取り組みが始まろうとしています。場所もほぼ決まっていますから、環境先進県を目指す和歌山県にとって大きな売り物になります。
 通常だと投資が必要な新しい技術は和歌山県内に来るのは後発となりますから、今回は早い段階で立地してくれるのは、関係者の熱意が創業者に届いたことと資金を提供してくれたからだと思います。
 他の結果を見てから導入を考えるのではなくて先に和歌山県で実施したいとする意思と、
 投資するだけの可能性を和歌山県で見つけてくれたことが、今回の工場建設につながるものです。行動力と資金提供、このふたつが揃えられたことで計画は具体化する運びとなっています。

【シャンソンその後】
 和歌山巴里祭を終えてからもう一か月が経過しようとしています。今年の和歌山パリ祭も皆さんのご支援のお陰で成功のうちに終えることができました。その収益金を今年も福祉団体に寄贈するために精算を行っているところです。毎年、和歌山巴里祭の入場収入と当日の配布するパンフレットへの広告掲載収入の合計から、必要経費を差し引いた全額を市内でがんばって活動を行っている、主に福祉団体に寄贈しているのです。
 今年は10周年記念として盛り沢山の企画をステージで実現させましたから、残金は少ないと予想していますから、どれだけの寄贈が可能か現段階では不明ですが、和歌山シャンソン協会として実現させた結果の果実を社会貢献活動に活かしたいと願っているのが、会員の総意です。
 今年も秋にこの贈呈式を実施する予定です。

【エフエムこぼれ話】
 和歌山市にあるバナナエフエム。理事長からちょっといいこぼれ話を伺いました。
 和歌山県出身の歌手ウインズ。バナナエフエムに番組を持っていますが、この番組への感想が名古屋や横浜からもメールで寄せられるそうです。コミュニティエフエムであるバナナエフエムの放送エリアは和歌山市だけとなっていますから不思議に思っていたのですが、理由が分かったのです。

 ウインズのファンが交流しているのですが、和歌山市在住のファン達が携帯電話をバナナエフエムに近づけて、オンタイムで名古屋や横浜のファンに流しているのです。これに使用している携帯電話はソフトバンクだそうで、約1時間のウインズの番組であっても通話は無料ですから、ファン同士の交流につなげられているようです。
 これがウインズの番組の感想がバナナスタジオにメールで寄せられている理由です。和歌山市のファンと市外のファンがバナナエフエムを通じて交流できていることは、ちょっと嬉しい話です。

 もうひとつ。18歳の時から今日に至るまでの約30年間もロックンロールの演奏を続けている方がいます。バナナエフエムに番組を持っています。ひとつのことを30年間も継続してきたことはそれだけで尊敬に値しますが、50歳を超えた今日、エフエムで番組を持ったのは、ロックンロールの音楽活動を続けてきた中で見つけたものと経験を、若い人達に伝えるためです。自分の経験を自分だけのものにしないで故郷の若い人たちに伝えることが、これからの和歌山市が元気になって欲しいとのメッセージです。
 ラジオを通じて経験知をつなぎあっている。これもちょっといい話です。
 山口理事長は、ラジオの役割とはDJと聴いてくれている人との間で成立する個人の関係にあるといいます。テレビがテレビ局と大勢との関係であるのに対して、ラジオは個人の関係が成立していることが特徴です。

 テレビはテレビ局からの餅まきに対して、ラジオは糸でそれぞれがつながっている関係のようです。自ずと番組作りは違ってきます。その新しい分野での番組作りに挑戦しているのがバナナエフエムなのです。和歌山市らしい番組をいつまでも放送して欲しいと願っています。
8月13日(水) 「バナナエフエム」
【バナナエフエム】
 和歌山市にコミュニティエフエム「バナナエフエム」が平成20年4月1日に開局してから、早いもので、もう五ヶ月目に突入しています。この放送局は休みなしで24時間放送ですから関係者のご苦労は相当なもので、夏場の疲れも出始めていると思います。和歌山市の音楽文化の普及拡大と地域振興、そして万一の時のための防災エフエムとしての役割を果たそうとしています。

 そうです。バナナエフエムが目指しているものは地域密着の公共放送です。決して都会的センスのある先行しているエフエム局ではなく、和歌山市で存在すべきエフエム局なのです。ファンキーではなくスイート。都会発ではなく地方発。ですからDJは経験者ではなく和歌山市とその周辺在住の未経験者が多く、また番組制作にしても他局制作のものは一本もなく、全て自社制作の番組を放送しています。

 そして放送エリアは和歌山市限定です。そのため和歌山市の情報に特化できていますし、スポンサーにとっても、例えば本州最南端の串本市まで聴こえる必要はなく、スポンサーが狙う市場に向けたコマーシャルも可能となっています。
 そして放送の特徴を活かした放送も行っています。突然の雨などで鉄道が止まった場合などは、番組の途中で会ってもニュースを差し込みます。それが聴いてくれている和歌山市民の皆さんにとって有益な情報になるからです。スポンサーにしても和歌山市限定の放送局であることを認識していますから、番組の途中で和歌山市民に役立つニュースを挿入しても良いばかりか、その方が喜ばれるのです。このような利点もあるバナナエフエムですから、早くも和歌山市にとって欠かせない放送局になりつつあります。


(バナナエフエム号誕生。
和歌山市内を走ります。)
 今日も早朝の午前6時の通勤時間帯に和歌山市から天王寺に向かうJR阪和線のダイヤが乱れたそうですが、直ぐにエフエムでその情報を流したので、南海電車への振り替えなどで効果があったそうです。
 街中に黄色のバナナエフエムのステッカーも増えているように感じますし、聴いているよと声を掛けてくれる人も増え始めています。地域に誕生した待望のエフエムですから、後は地域の皆さんで一人前に育てて欲しいと思います。
 そしてエフエムバナナを認知してもらうために、また街中でのライブ中継局としての役割を持ったバナナ自動車か登場しました。黄色のボディが和歌山市内を走り出しますので、応援して欲しいと願っています。
 さて今年9月26日に和歌山市内のアパローム紀の国で、和歌山市在住の歌手金田まりさんがデビュー5周年記念コンサートを開催する計画があります。本日はバナナスタジオを訪問して、バナナエフエムの山口理事長と金田さんの活動を紹介するため打ち合わせを行いました。エフエム放送ですから、演歌は番組の基本路線から外れているのですが、和歌山市のコミュニティエフエム局ですから、和歌山県出身の歌手を応援することは当然のことです。リスナーの期待や番組のコンセプトとの兼ね合いもありますが、金田さんに登場してもらって、金田さんの特徴である吟詠歌謡についての話も聴きたいものです。

 どの分野でも新しく登場するものは実績がないので、理由はないのですが何となく頼りなく感じることがあります。ただ地域として新しいものの登場を支援し、育てる姿勢を持つことで地域の実力が増すのです。今まで地域になかったものを支援することは未経験の取り組みですから、それに関わることで今までの経験を総動員することになりますし、また新しい経験が積み重なることになります。
 今までの繰り返しと恒常業務だけの体験では成長することはありませんから、未知の分野に乗り出すことで階段を昇ることが可能なります。未知の領域への挑戦を避けている限りは階段を昇ることはできませんから、挑戦する覚悟と姿勢はとても重要なのです。
 コミュニティエフエムを設立したのは和歌山市のNPO法人ですから、地方自治体として一から防災エフエムを立ち上げるリスクを覚悟する必要はありませんから、支援体制を取って民間と一緒に新しいものを作り上げることは難しいものではありません。社会の要請に応じて誕生したものや、社会貢献につながるものに関しては、避ける、退く姿勢は断固として避けたいものです。

【金田まりさん】
 和歌山市在住のキングレコード所属の金田まりさんが、今年でデビュー5周年を迎えています。リリースした曲も4曲を数え、和歌山市内外で活躍中です。吟詠歌謡という新しい分野を開拓していますし、その難しい曲にカラオケで挑戦する人も出始めています。他の人が歌えない曲を歌いたいとする人にとって、詩吟と歌謡曲を組み合わせた楽曲は挑戦しがいのあるものだそうです。
 そしてこだわっているのが、故郷和歌山県です。和歌山県を元気にしたいと思い、拠点を和歌山市において活動を続けているのです。これからも活躍を期待しています。
8月12日(火) 「リサイクル」
【リサイクル】
 地球環境問題への取り組みはどこの地方自治体でも行われています。資源ゴミの分別やごみ袋の有料化の検討などは当たり前になっています。消費者であり生活者でもある私達は、地方自治体の環境への取り組みと企業が実施している環境対策に協力する姿勢が求められます。仕掛けるのは行政であり企業ですが、行為者は私達一人ひとりなのです。

 リサイクルを含めて国内外の環境問題に資する活動をしている方との懇談を実施しました。そこで和歌山市の取り組みで問題だと指摘された事柄があります。和歌山市ではゴミの分別を実施しています。その中で一般ごみ、プラスチック、ペットボトル、アルミとスチール缶などに分けてごみの収集日に出しています。その中でペットボトルは分別して再利用されているのですが、プラスチックは青岸の焼却場に運搬され、一般ごみの扱いと同様に焼却されているというのです。折角私達が資源ごみとして分別しても、リサイクルされていない実体があるとの指摘です。信じられないことですが、もしプラスチックを分別しているのであれば、リサイクル事業者に資源ごみとして回ってくるのですが、今まで一度も和歌山市から引き取りなどの依頼がないそうです。

 勿論、市が自前でリサイクルしているのであれば問題はありませんが、直営で実施するだけの体制やリサイクル品の引き取りルートなどはありませんから、焼却処分されているかも知れません。
 何のためにプラスチックを資源ごみとして分別しているのか分かりません。リサイクルしないのであれば、手間暇をかけて分別する必要はないのです。今日現在では本当のところは分かりませんが、地球環境問題の中で私達ができることを実施しているのですから、この行為が無駄になっていないのか調査したいと考えています。

 リサイクルの対象となっている加工商品は数多くあります。今では、鉛など身体に有害物質が含まれている加工製品以外は企業が地球環境問題に取り組んでいることから、リサイクル可能な素材を活用して商品化しています。
 土に返る袋や何年かすると溶けてなくなる袋などもありますが、自然に返る素材を使っていなくても、企業はリサイクル可能な商品を製造しています。企業が開発しているそれらの素材を使った製品を回収し、リサイクルにまでもって行くのが行政機関の役割です。
 提供する側の地球環境問題に対する意識は相当まで高くなっています。消費者の意識も高くなっています。その間をつないでいる行政機関の指導と環境対策を講じることが求められています。

【ライオンズクラブ】
 和歌山市地域のライオンズクラブの地区役員と各クラブの会長と幹事が集まって、上位組織の考え方に基づく活動方針の確認と各クラブの活動状況を報告する諮問委員会が開催されました。レオ委員として出席し、和歌山レオクラブの予算案と行事計画案、そして活動状況について委員の皆さんに報告させていただきました。和歌山レオクラブの会員は非常に熱心な活動を行ってくれていますから、それを紹介し、ライオンズクラブの活度と協働して欲しいと要望いたしました。早速、あるライオンズクラブの方から、一緒に社会貢献活動を行えないものか、日程調整依頼をいただきました。
 レオクラブと一緒に活動を通じて成長したいと考えています。

【懇親会】
 夕方からは伊都郡九度山町に懇親会のため出掛けました。お招きいただいた経営者の自宅の庭での懇親会でした。従業員の皆さんや取引先の皆さんが集まり、暑気払いと懇親を深めました。
8月11日(月) 「支部大会」
【支部大会】
 関電労組和歌山電力所支部定時大会が開催されました。お招きをいただき出席し挨拶をさせていただきました。挨拶の主旨は次の通りです。

 本日は第17回支部大会のご盛会、誠におめでとうございます。またお招きをいただきありがとうございます。昨年、皆さんに県議会に送り出してもらってから一年が経過しました。この間、皆さんの方の職場にお邪魔して報告会の機会をいただいいていること、懇親会での意見交換の機会もいただいていること、心から感謝しています。
 その時に報告させてもらっているとおり、県内の経済活性化対策と雇用確保の問題に取り組んで来ました。その結果、和歌山市かに橋本市までの紀ノ川地域を中心に企業立地が進展しています。これは和歌山県がこの地域を企業立地の重点地域とする計画を策定し国の認可を受けたことで、企業を受け入れるための税制面での体制が整っています。

 県が指定する地域に企業が進出してくれると、不動産取得税の減免と固定資産税を三年間免除する条例を制定して、本年度も企業誘致活動に取り組むことにしています。
 また紀南地域への企業立地を図るために、現在、紀南地域の業立地計画を策定中であり、来年または来年度から施行するための準備も整えているところです。これによって県内の経済振興と雇用拡大に更に務めて行きたいと考えています。是非、注目しておいて欲しいと思います。

 もうひとつの元気な話題です。平成21年春から関西独立リーグが開幕しますが、その中に和歌山県のチームである紀州レンジャーズが参画することに決定しています。これも地域にとって明るい話題です。先の土曜日、紀三井寺球場で紀州レンジャーズにとって初めてのナイトゲームを行いました。お客さんも入ってくれ、野球の試合を楽しんでくれていました。和歌山県でナイターを楽しむ機会は今まではなかったのですが、紀州レンジャーズが誕生したことによってそれが実現しました。来年からは紀三井寺球場をホームグラウンドにして戦うため、年間36試合を和歌山県内で楽しむことが可能となります。土曜日や日曜日、或いはナイトゲームを楽しむ機会が出てきます。つまり和歌山県内でエンターテイメントを楽しむことが出来ることになるのです。今までなかった休日の楽しみが増えることになり、これも確実に和歌山県の地域活性化につながるものだと確信しています。
 経済活動、雇用拡大、そしてエンターテイメントと、和歌山県を元気付けてくれる施策が実現していますので、引き続いて皆さんのご支援をお願い申し上げます。
 
【湯川秀樹博士】
 日本人として初のノーベル物理学賞を受賞した物理学者の湯川秀樹博士について議論を交わしました。湯川博士は東京都出身で、学生時代を京都で過ごしているので、和歌山県とは関係がないように思っていました。ところが祖父の駒橘氏は元紀州藩の武士だったのです。そのため湯川博士を和歌山県出身といわれることがあります。湯川博士は幼少のころ、駒橘氏から漢籍の素読を習ったことから、学力の基礎を身につけたと言います。つまり和歌山県とご縁があったのです。事実、1949年に湯川秀樹博士がノーベル物理学賞を受賞したことを報道した朝日新聞では、和歌山県出身と報道されていたようです。

 そして湯川博士の父親である小川琢治氏のお墓は今も和歌山市吹上にありますから、やはりご縁があると言えます。
 和歌山県出身の偉人は大勢いますが、湯川秀樹博士は和歌山県で住んだことがないのでその中に入っていません。しかし祖父や父親の経歴から和歌山県とご縁があると知ったことから、一気に湯川博士のことを身近に感じています。

 何も無理に和歌山県と結びつける人要はありませんが、ご縁があるのであれば和歌山県の生んだ偉人の一人として誇りに思いますし、和歌山県の子ども達に紹介したいと考えています。子ども達のの理数系、そして物理学離れが進展していると聞きますが、湯川博士を身近に感じてもらえるような読み物や紹介方法があれば、和歌山県の小学生から高校生までの生徒は、郷土の偉人を知ることから物理学に興味を抱いてくれることになるかも知れません。

 湯川博士の功績は今更紹介する必要がないほどですが、和歌山県との結び付きを子ども達に知らせることによって和歌山県の生徒が物理学に親しんでくれたら、そこから人材が誕生するかも知れないのです。和歌山県だけではなく世界レベルの人材を取り組みによって輩出させることができたら、世界に誇れることになります。
 郷土の偉人の功績や足跡を記した教材があれば、今よりももっと目標が身近になり、郷土に誇りを持つことになります。その結果、物理学でも科学の分野でも人材が誕生してくれたら、和歌山県の教育の成果だと言えます。それを目指した取り組みを行いたいと考えています。
 湯川秀樹博士と和歌山県との関係をお知らせいただいた和歌山県在住の研究者に感謝しています。お忙しい中、わざわざ懇談する機会を設けていただき、ありがとうございました。

【紀州レンジャーズ】
 紀州レンジャーズの木村監督と、チームの今後の進め方について協議しました。紀州レンジャーズは来年開幕する関西独立リーグへの参画が決定していますが、参画するに当たってチーム編成を行います。時期は今年11月頃、現在のチームメンバーの見直しを行います。具体的には、関西独立リーグとしてセレクションを開催する予定ですから、その中に今の選手も入ることになります。そのセレクションを受けた選手を関西独立リーグに参画する5チームによるドラフト指名を行い、チームを編成することになります。つまり現在の紀州レンジャーズの選手の半数以上が入れ替わるのです。

 そして平成21年2月頃にチームと選手契約を行い、同年4月からの関西独立リーグに挑むことになります。関西独立リーグにおける選手契約は25名、試合に出場するためにベンチ入りできるのは20名となっています。うち外国人選手登録は5名までとなっていますから、チーム編成はこれからの作業となります。
 限られた時間ですから、チーム編成、広報活動、サポーターの拡大、選手の住環境の整備など、実施すべきことが山積しています。課題解決のための行動を確認しました。

【懇談会】
 夜は懇談会を実施。和歌山市におけるコミュニティエフエムのあり方、国体とオリンピックを目指した卓球選手育成について、そして和歌山市の活性化策について話し合いました。夢があり実現していること、または実現可能性のあることですから、前向きに進めることを確認しました。

【太陽光発電システム】
 太陽光発電システムについて協議。来年度の施策と高効率の新しい太陽光発電システムに関してのものでした。和歌山県内で実証実験の可能性もあり、今後の進み方に注目しています。
8月10日(日) 「訪問」
【博司さん】
 来週はお盆に入るため、帰省された皆さんが県内に入り交通量が増えています。この時期に見られる地方都市の特徴です。
 さて故人となった山本博司さんの初盆のため自宅をお邪魔してきました。奥さんは元気に迎えてくれました。もう一年が経過している、時の過ぎる速さに驚きます。丁度、もうお一人のNさんと一緒になったため、博司さんの思い出話をさせていただきました。

 故人は闘病中に一度、抜け出してNさんの家まで来たそうです。訪問の目的は、ある知人が手術することになったため、その入院先の病院に「よろしく伝えて欲しい」という依頼でした。Nさんは「博司さんが病気と闘っている大変な時なのに。その用件なら電話で済ませてくれたら結構ですよ」と話したそうですが、弱った身体で他人のことのために依頼に来るのは「博司さんらしいことですね」と談笑しました。闘病中なのに、「私のところにも同じような依頼があったのですよ」と話すと、Nさんも「やっぱり他人のお世話をし続けた博司さんらしいなぁ」と笑っていました。

 最後まで自分の苦しいことを隠して、他人のお世話をし続けていたようです。奥さんに聞くと若い頃からそうだったのですが、人の生き方は生涯変わらないものなのです。自分らしく生きるとは、自分の性格に嘘をつかないで生きることかも知れません。
 自分の生き方を貫いた博司さんですから、今頃、天国で私達のことも心配してくれているかも知れません。「真っ直ぐに見える道を歩いたらいいだけだよ」と。

【訪問】
 Sさんの自宅では、午後に孫が帰ってくると楽しそうに話してくれました。お邪魔して少し話しましたが、国政の動向や県内の動向に関心を示していました。和歌山県内の全ての選挙区で候補が出揃いそうな感じになったので、ようやく和歌山県も全国と同じレベルまで到達したのかなと話してくれました。

 諦めや任せきりの地域では市民と県民の本当の思いが表面に出てこないのです。政治家と「一度、話してみようか、相談してみようか」と思えるほど身近な存在でいて欲しい反面、自らの仕事に専念してもらうために距離が近すぎても駄目だと思ってくれています。
 遠いところで仕事をしてくれているけれど身近な存在であり、身近な存在であるけれど知り合いであることを誇りにしたいやや距離のある存在が理想だそうですが、実は中々難しい注文です。

 「来年に向けて、和歌山県も変わる兆しがあることは歓迎すべきことです」、と地域活性化に携わっているSさんの情熱を見せてくれました。

【紀州レンジャーズ団扇】
 紀州レンジャーズの団扇が出来ています。試合の応援者に配布して活用しているのですが、地域の夏祭りにも団扇が活躍しています。夏には団扇は欠かせない小道具ですが、企業の経費削減の煽りを受け、今年は出回っている数が少ないのです。そんな時、紀州レンジャーズの団扇は有り難いものです。
(紀州レンジャーズの団扇。好評です。)
【書道展】
 和歌山市の小中学校の書道の優秀作品展が和歌山近鉄百貨店で開催されています。昨日、書道会館で表彰式があったのですが、本日は作品が展示されている会場に行ったところ、大勢の家族連れで賑わっていました。子どもの作品が公の場所に展示されていると、子どもが少し大きくなったような気がするから不思議です。いつも見慣れている書道なのに、誰かが書いた別の作品に見えるものです。
 頑張っている子ども達の伸び伸びとした作品は、暑さを忘れさせてくれるものでした。
8月9日(土) 「ナイトゲーム」
【支部大会】
 関電労組橋本支部定時大会が開催され、お招きをいただき出席してきました。挨拶の概要は次の通りです。

 おはようございます。本日は55回の歴史を積み重ねた支部大会が開催されましたこと、お祝い申し上げます。皆様から送り出していただきました県議会での活動も1年間が経過しました。橋本地域に関する報告を以って挨拶とさせていただきます。

 各種経済指数などの発表では低迷している和歌山県ですが、紀北筋の状況は別になっています。橋本市では隅田用地のインフラ整備を行い、用地を整備した上で企業誘致に努めています。昨年度に県としても予算を投入してインフラ整備を行っていますが、これは初めての事例ですから、如何にこの地域を重要視しているかを分かっていただけると思います。東大阪からの企業進出もありますし、これからの進出も期待できる地域となっています。

 次に紀ノ川市では、市として企業用地を確保する動きを見せています。中間地点の旧粉河に企業用地がなかったので、本格的に企業誘致活動に取り組もうとしている姿勢があります。そして岩出市では企業誘致に関して特別な動きはありませんが、京奈和自動車道の岩出インターチェンジの予定当たりには既に企業が移転してきていますし、これからも有望とされている知地域となっています。

 このように橋本支部管内では経済活性化に資する動きがあることから、和歌山県をリードしていく地域ですから、皆さんと一緒に地域づくりを行いたいと考えています。
 もうひとつの話題です。地元にいる私達は余り気付きませんが、高野山の観光資源としての価値の問題です。高野山は宗教の町として、観光地としても貴重な場所であり、全国から外国からも多くの方が訪れています。
 先日、イギリスの大学生が高野山をテーマにした論文を作成したいと高野山に宿泊して取材してきました。イギリスで高野山のことを論述することは意外な感もありますが、それだけ日本の中の高野山は、わが国が誇る特別な地域であることを意味しています。

 またつい先日も、アメリカの要人が高野山を訪れています。東京から和歌山県に、和歌山県の中でも高野山を訪問地として選択しています。このことは外国から見たミステリアスな観光地として存在していることを意味しています。
 観光資源としての高野山があることは他にはないことですから、大切にしたいと思っています。
 兎に角、経済の発展が期待される地域であり、世界的な観光地である高野山もありますから、一緒になって地域づくりに取り組みたいと考えていますので、引き続きのご支援をお願いいたします。
 最後になりますが、皆さんの活発な議論により素晴らしい活動方針が樹立されますことを心からお祈りいたしまして挨拶とさせていだたきます。ありがとうございました。

【書道会館】
 和歌山市内にある書道会館。書道を習っている学生達の優秀作品の表彰式がありました。表彰を受けたのは108人ですから狭き門です。知事表彰、県議会表彰などがあり、入賞を目指して頑張った生徒達の笑顔は誇らしげでした。小さな努力の積み重ねが、やがて大きな成果となって現実のものとして現われてくれます。
 受賞された皆さん、おめでとうございます。

【ナイトゲーム】

(照明がきれいに映えている
初ナイターの試合。)
 午後6時から紀州レンジャーズ泉州大阪野球団を迎え、地元紀三井寺球場で初めてナイトゲームを行いました。紀三井寺球場でナイトゲームを楽しむことができる環境が整ったことは、素直に素晴らしいことだと感じています。和歌山市において夜の娯楽は非常に少なくて、特にエンターテイメント系の娯楽を選択する機会はありませんでした。仕事の後に地元野球チームのナイトゲームを楽しむことや、土曜日と日曜日に家族
連れで紀三井寺球場に行って地元チームを応援する楽しみが増えました。

 野球というエンターテイメントが和歌山県内で楽しめることになるのです。和歌山市に在住している一人として思うことは、これは画期的なことだと言うものです。エンターテイメントがないことは刺激の少ないまちだと言うことですから、特に若い人や若い家族にとって退屈なまちだったのです。これを解消するための関西独立リーグに参画するチームというソフトができようとしています。

 今日も球場ではボランティアスタッフが駆け付けてくれていました。これだけでも地域にとって大きな力です。サポーターとグッズ販売のブースでのボランティア。球場内のファウルボールを集めてくれるボランティア。球場内のアナウンスとスコアボードを付けているのもボランティアです。そして球場近くから海南市まで自動車で告知に周ってくれたのもボランティアスタッフです。実に多くのボランティアに支えられて試合が成立しているのです。

 カクテル光線に見守られた紀三井寺球場はきれいで、この中で野球観戦をする機会があることに感謝したくなりました。紀州レンジャーズの黄色のユニホームも見慣れてくるとグラウンドに映えています。
 そして嬉しかったのが観戦に来てくれた皆さんです。メガホンと団扇、スポーツ観戦用
の座布団を持って来てくれていました。シーズンインは来年で、現在はオープン戦ですが球場に来てくれた皆さんの応援が力になっています。
 今日の初ナイトゲームを観戦して、和歌山県に誕生した紀州レンジャーズは間違いなく地域活性化に貢献してくれると確信しました。芝生、カクテル光線、黄色のユニホーム、お客さん、そして白球。全てが和歌山県の未来を示しています。
 未来に向かって、紀州レンジャーズ。

(試合では紀州レンジャーズが
躍動しています。)

【その他】
 昼間は告別式、夜間は通夜式にそれぞれ参列させていだきました。暑い夏ですから、健康には十分に留意したいものです。橋本支部大会からの帰り道、岩出市に立ち寄って地域振興の打ち合わせを行いました。地域でのコミュニティバスの運行についても話し合いました。
8月8日(金) 「支部大会」
【運送業】
 燃料費の高騰が続き経営が厳しくなっている運送事業者の方と、業績が運送代にも影響される加工業の経営者を交えて懇談しました。全国展開している運送事業者と違って県内の運送を中心にしている県内運送事業者の経営は、一段と厳しくなっています。同業者間での競争は元より、依頼者からの強い要請があり値上げ出来ないことが要因です。少しでも値上げ姿勢を出すと、忽ち、他の運送事業者に取って代わられるのです。

 運賃を維持するために配送の数を増やすことや運搬経路の見直しなどを行っているようですが、全国を網羅していて資本力のある大手と比較して運送網で劣位にありますから苦戦が続いています。また代引きやクレジット決済を取り扱うためには金融機関からの信用力が必要ですから、この分野でのサービスでの対抗は難しいところです。

 結局、運送価格で勝負する以外ありませんから、燃料費の高騰は利益を圧迫するので、どうしても経営が圧迫されることになります。正念場ですが、県内の運送に関しては価格面の安さでは大手に勝っていますから、域内流通に視点を当てて、事業の維持拡大を図ろうとしています。

【支部大会】
 関電労組御坊支部定時大会が開催され、お招きを受け出席いたしました。感謝申し上げます。お盆を控え帰省の自動車が多く、南行きの高速道路は混雑していました。通常、和歌山市から御坊市までは高速道路を利用すると約30分なのですが、倍の時間を要しました。混雑の原因は、海南市から吉備町までの間が、トンネルが多い片側一車線になっていることが挙げられます。交通渋滞を解消するために現在複線化の工事が行われているところですが、後2年くらいの期間を必要としています。

 さて挨拶の主旨は次の通りです。

(関電労組御坊支部定時大会にて。)
 御坊支部定時大会のご盛会、誠におめでとうございます。昨年、皆様方に県議会に送り出してもらって以降のこの一年間、元気に活動を続けています。議会において議員は常任委員会と言われる各委員会に所属することになります。私は経済警察委員会に所属し、県内の経済対策、地域活性化対策、雇用の拡大に焦点をあてた取り組みを行って来ました。お陰さまで少しずつですが企業立地などの面で効果が表れてきています。
 県内の企業立地件数は年々増加していますし、ここ御坊市の企業団地にも恵和さんが進出してくれるなど、成果が感じられるようになっています。ただ県内の企業立地計画に関しては紀ノ川地域に重点をおいたものをまず優先させているため、御坊市から紀伊半島の南の地域は現在のところ県の固定資産税など減免施策の対象外となっています。本年度を目途に紀伊半島の南の地域への企業立地に関しても優遇施策を講じられるよう計画を策定しているところですから、来年度以降、さらに企業立地に弾みをつけたいと考えています。

 まずは経済、これが基本と考えて活動を行っていますが、平成20年6月の定例会において文教委員会に所属を変えました。教育委員会を所管している委員会で、近頃問題が続発している教育問題にも領域を広げたいと考えています。学力向上が基本ですが、不登校や社会的ひきこもりの問題などにも言及したいと考えています。
 早速、一昨日は、国語力と日本文化、そして英語教育の問題について打ち合わせをしていますし、昨日は、不登校問題への取り組みと、他人とのコミュニケーションを図る能力、コミュニケーション力についても話し合いをしています。活動の向きを少し広げ変えると、今までと違った活動につながっていきます。

 今までの経済活性化と雇用拡大の問題に加えて、教育問題に関しても皆さんからご意見をいただきたいと思います。預けてもらった意見や要望は、議会での活動を通じて形にしていきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。
 最後になりますが、中松副委員長が本大会を以って退任されるとお聞きしました。6年間の活動、本当にお疲れさまでした。特に前回と前々回の選挙ではお世話になりましたことお礼申し上げます。御坊市から和歌山市まで、朝の早くでも支援に来ていただいたことを思い出します。心から感謝申し上げ、これからの活躍をお祈りしています。ありがとうございました。
 本大会が皆様方の活発な議論により、成果の大きいものになることを期待して、挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

【打ち合わせ】
 県外の経済状況に関して把握した情報を基に打ち合わせを行いました。サブプライムローン破たんに伴う従来のファンド資金の引き上げと新たなオイルマネーの流入により、今内の金融勢力に変化が見られています。市場全体の資金が減少し、収益物件にしても売り手はあるけれども買い手が少ない状況にあります。勿論、ロケーションの良い超優良物件は別ですが。
 しかし、この流れの中に和歌山県内の物件は入っていませんから寂しい感があります。経済問題の枠外にあるのが和歌山県の市場で、何か独特の市場を形成しているような感もあります。

【デビュー5周年】
 平成20年、デビュー5周年を迎えた和歌山市在住の演歌歌手金田まりさん。9月にはデビュー5周年記念ディナーショーを開催する計画があり、打ち合わせを実施しました。応援隊を結成し、広報活動と営業活動を展開していくことにしました。来週は盆に突入しますから、実質的な活動は再来週からとなりますが、方向性の確認を行いました。

【その他】
 デイサービスに関しての依頼と検討結果報告について。和歌山市内での合唱団の公演に関しての確認について。開発事業者との懇談について。衆議院選挙の話題で、和歌山県三区の候補者について。そして夜は通夜式に参列いたしました。
 今日も協議事項がとても多く、携帯電話に中々出られない状態が続きました。
8月7日(木) 「和歌山レオクラブ」
【若者支援】
 若者を支援している活動家と懇談したところ、和歌山県内でも不登校の生徒が増えているようです。不登校の子ども達を支援するのは大変で、直接会うことを好まないことから深夜のメールなどで対応し、徐々に心を開いてきたところで会う約束をします。会って直ぐに解決するものではありませんから長い時間が必要となります。ところで初期対応は個人のボランティアで対応できるとしても、その後の支援体制が問題なのです。和歌山市の場合は子どもサポートセンターがありますから、中学生までは対応できるのですが、中学を卒業した後が問題となります。不登校生徒は高校に行かない、行けないため、どうしても社会的ひきこもりに発展してしまいます。

 民間でひきこもりの若者を支援する施設もありますが、少し社会と距離を置いた感覚があると感じているそうです。最も良いのは高校に進学し卒業し、会社に勤めて給料を取り自立することです。一度、脱線すると元の線路に戻れない社会構造になっている点が問題であり、個人や民間だけでは解決が図れないため行政機関の支援が必要なのです。
 個人の活動家と保健所、医師、そして不登校の生徒を受け入れてくれる学校などがチームを構成して取り組む必要があります。和歌山県では平成20年度から和歌山市内に地域若者サポートステーションを開設していますから、その第一歩を踏み出しています。ここを核施設として真の活動に向かうように取り組みたいと考えました。

【表現力】
 私達は、他人と言葉で会話を行いますが、その本質はコミュニケーション力であり表現力なのです。言葉はこれらの行為を円滑に進めるための道具で、自分の思いや考えを言葉と身体を使って表現し、本意を向かい合っている相手に伝え理解してもらうことが目的なのです。
 ところが自分を自分以外の人に分かってもらうことは意外と難しく、そこに表現力が求められます。まず自分の思いがあって、それを言葉で表現します。表現力があることで真意を言葉と身体に乗せて伝えることができるのです。

 それほど大切な表現力ですが、私達は訓練されていないため自己表現することは容易ではありません。日本人が国際会議などの場で自己表現や発言力が弱いと評価される向きもありますが、それは外国人と比較して表現力に欠けているからです。
 日本語と日本文化には、阿吽の呼吸、以心伝心、場の空気など、黙っていても理解しあえる素晴らしい文化を持っています。これは大切にすべきものですが、こと国際舞台においては、この日本文化の良さが伝わらないのです。主張すべきは主張すること、表現すべきことは表現することで、お互い理解が深まることになります。
 本日は、表現力を専門としている先生と懇談する機会を得ました。自己表現や社会生活において大切な表現力について学びたいと思っています。

【技術力】
 世の中には素晴らしい発明やそれに伴う技術の開発力があるものです。全てを実用化させ普及させることは困難ですが、その一部でも世に出すことで社会が変わることもあると思います。環境問題や廃棄物の問題、そして水資源の問題などで、新しい技術が登場しようとしています。
 ところが良い技術でも世に出ないで消えてしまう場合が多く、それには理由があります。
 関係する人の実力と人脈不足。競合相手がはるか先に進んでいて、加えて資本力があり追従を許さないこと。そして技術力を過信している内に陳腐化してしまうこと、などです。

 そのような過ちを繰り返さないために関係者で集まって、幾つかある新技術の活用方法と時期、戦略などを話し合いました。
 良いものが世に出るとは限りませんが、良いものが世に出ると世の中は確実に変わります。今から着手して世に出るのは早くて何年後かです。ファウンダーが成果を見られるとは限りませんが、ファウンダーの熱意がないと世に出ることはありません。自分のことを考える人ではなく、社会の発展を考えてくれる人の下に新しいものが転がり込んでくると可能性はあります。関係した限りは時期を区切って最善を尽くしたいものです。

【懇談】
 これからの議会と地域活動のあり方に関して意見交換を行いました。この一年間を振り返り、その結果を基にして活動方針を話し合いました。ゆっくりと方針を考える時間がなく走っていますが、振り返る時間も必要だと感じました。

【和歌山レオクラブ】
 和歌山レオクラブ育成協議会を開催しました。新年度の予算案と行動計画を提案し、委員の承認をいただきました。レオクラブの三役は社会貢献活動に熱心で、先の会合やラジオに出演した時の話で良く分かっています。彼らが関係していることで和歌山レオクラブの活動はライオンズクラブ会員にも認知されることだと思っています。
 ご縁あってレオクラブ顧問に就任させてもらっていることから、全面的に活動支援を行いたいと考えています。

(和歌山レオ育成協議会を開催。)

 本年度のレオクラブの会長テーマは「経験」です。シンプルですがとても大切な言葉です。大学生が中心のレオクラブですから、ライオンズクラブの活動に参画することで社会人として必要な知識と行動力、そして先輩の経験を学べます。

(和歌山レオクラブの三役と一緒に。)
若い彼らにとって社会貢献活動に努めるレオクラブの活動と、ライオンズクラブとの連携は大切な経験です。今まで経験したことのない経験をしいているのが、今の彼らです。今年一年頑張りましょう。
 本日参加してくれた委員からの意見です。「前向きに、若さで元気いっぱいに頑張って下さい」。会長以下三役の言葉と態度に期待が高まっています。
8月6日(水) 「支部大会」
【英語教育】
 英語教育に関する意見交換を行いました。日本人のための英語力を身につけるための教育メソッドを導入しようと考えています。昨日の活動報告にも記載していますが、外国人が日本人に英語を教えても、国によって文化の違いがあるため言葉が理解できないことがあります。言葉は文化ですから、文化の違いがあると、英語頭に作り替えて英語で理解しようとしても日本人には難しいのです。日本人に英語を教えるためには、日本語力をある程度身に付けていて、日本文化と英語圏文化の違いもある程度分かっている、そして英語力を身に付けている日本人が理想なのです。

 オーストラリアから日本人向けメソッドを導入するために、今月、日本人向けの英語教育の必要性を訴えている牧野さんは渡豪します。実はオーストラリアで日本人向けの英語教育を行っている方を知っているので、この成果には大きな期待を寄せています。秋から和歌山県の英語界の変化が楽しみです。

【和楽会】
 和歌山県の音楽文化を楽しむ会である和楽会が解散することに決定しました。長く活動を行ってきたので寂しい感じがしますが、音楽文化の底辺拡大が図れているとの感触を得ているため、この度、発展的解消をすることになりました。会長との懇談の中で、一からスタートさせた和楽会は会員も増え、毎年の演奏活動により会員が日本古来の音楽文化を感じ取る土壌ができたと思うので、その役割を終えましたと話してくれました。
 これからは自由に音楽を楽しむ長唄の会に後継活動を譲ることにしています。

【支部大会】
 関電労組和歌山支店支部の定時大会が開催されました。一年間の活動方針を決定する重要な大会ですが、お招きを受け挨拶の機会もいただきました。私からの挨拶の概要は次の通りです。

 本日は支部定時大会のご盛会、誠におめでとうございます。組織活動はなくてはならない活動であり、日頃から、私達のための活動に全力を掲げてくれていることに感謝申し上げます。昨今、外国の方から頻繁に聞く答えがあります。最も必要だと思うものは何ですかとの問いに対して、一様に「エネルギー」だと答えてくれます。エネルギーとは環境負荷の少ない電気エネルギーのことで、韓国や中国、アメリカやアラブ諸国でもクリーンな電力を欲しているのです。世界が認めている日本の電力ですから、エネルギー産業に携われていることに誇りを持ちたいものです。

 さて昨年から今年6月まで、県議会の経済警察委員会に所属させていただき、主に地域経済活性化と雇用の確保の問題に取り組んで来ました。決して元気とは言えない状況の和歌山県ですが、数年前と比較して企業立地件数は増加しています。二年前は年間4件でしたが、平成19年度は17件と大幅に県内に来てくれる企業の数は増えています。単に補助金制度を設けているだけでは来てくれる筈はありませんから、受け入れ地としての仕掛けが功を奏していると考えています。

 和歌山県だけではなく全国どこの府県でも地域経済活性化のために企業誘致に力を注いでいますから、この分野の活動は激戦となっています。和歌山県で立地件数が増えたのは、和歌山市から橋本市までの紀ノ川流域地域に企業誘致するための計画を策定し、国の認可を受けたことに起因しています。錦の御旗を打ち立てたことから、県独自の施策も導入することが出来ています。税制面にまで踏み込み、不動産取得税の減免と固定資産税を三年間免除する条例も制定しています。これによって本年度も昨年度と同等の企業立地を見込んでいます。

 このように経済活動と雇用問題を何とかして活路を見出したいと考えて経済警察委員会で活動してきましたが、先の6月議会を以って文教委員会に所属を変更いたしました。初年度は、経済問題に取り組みたいと考えましたが、次の大きな課題として将来の和歌山県を支えてくれる子ども達への教育問題があり、この分野を発展させたいと思って委員会を変更しました。
 教育問題は直ぐに成果を見ることのできない息の長い活動となりますが、教育改革の行われている今が取り組むべき時期だと考えたこと、それから現役世代にとって子どもの教育は正に自分達で解決を図るべき課題であることから、この一年間は教育問題に取り組む所存です。

 早速、昨日は和歌山大学の先生方、今日の午前中は市内で英語教育に携わっている先生と懇談して来ました。教育問題の進むべき方向を見出すことができました。
 それは国語力、日本語力とも言いますが、それを基にした日本文化を理解する能力の開発、そして日本語圏以外の国とビジネスするための外国語の習得、つまり英語教育が必要だと考えました。英語教育と言っても単なる英会話や文法の演習ではありません。外国人と理解し合える関係を築くコミュニケーション力を高めるための英語教育を目指そうとしています。

 日本語、日本文化、英語力を身に付けてもらうための教育先進県になることを目標として掲げたいと考えています。これが教育に関係する立場からの私の考え方ですので、皆さんからのご意見をいただき、寄せられた意見を踏まえて修正したいと考えています。

 さてこの大会を持ちまして尾山副委員長と由良書記長が退任されます。支部の役員は直接、皆さんからの意見を聞く場が活動の舞台でありますから、やりがいと苦労の両方が用意されています。どちらのウエイトが大きかったかは分かりませんが、仕事における二倍の密度の時間は、これからに活きてくると確信しています。本当にお疲れさまでした。私としては、尾山副委員長の笑い声と由良書記長のガンバローの声が心に響いているような気がしています。これから活動を通じて恩返しを行いたいと思っていますので、引き続いて見守っていただきたいと思っています。あれがとうございました。

 最後になりますが、代議員の皆さんの活発な討議により、立派な活動方針が樹立することを心から祈念して挨拶とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。ありがとうございました。

【慰労会】
 長く和歌山県飲食業界のために尽くされた、和歌山県飲食業衛生同業組合の前理事長、牧野健氏の慰労会が開催されました。お招きを受け出席させていただきましたこと、感謝申し上げます。

 牧野前理事長は高野山を拠点としていますから、理事長職を務めるために毎週二回程度、和歌山市に来ていました。高野山と和歌山市を自動車で往復するだけでも大変なことですが、そこに理事長の重責を担ってくれていたのです。そして組織の重責を担う役職に就くということは、本業以上に組合組織の仕事と組合員のための仕事が付加されることになりますから、本業をしっかりと確立させた上でないと理事長職は務まりません。高野山にあるお店の経営と、和歌山市
(飲食業組合の牧野前理事長と。
お疲れ様でした。)
内での組合理事長職の両立は大変なご苦労があったことと思います。

 私が牧野前理事長と知り合ってからの期間、県内の飲食業界は激変しています。
 県内飲食店への来客者が減少していること、食品への信頼が低下していることへの対応、地産地消への対応、レジオネラ菌などによる食中毒への対応、新しい技術や製品の導入と研修会の実施など山積する課題に強いリーダーシップをもって対応していました。
 依然として県内飲食業界の厳しい状況は続いていますが、今後も組合の顧問として活躍してくれることになっています。
 牧野前理事長、本当にお疲れさまでした。今後ともご指導いただくことを心からお願いしています。

【県政報告会】
 夜は県政報告会です。和歌山市内にある三菱電機さんにお邪魔して県政報告会を実施いたしました。報告の主旨を簡略化して記載いしたします。


(三菱電機さんでの県政報告会)
 和歌山県の置かれた状況は大変厳しいものがありますが、少し明るい材料も出てきています。県内への企業立地に関しては、平成19年度だけで17件あります。中には東証一部上場企業もあり地元雇用をしてくれていますし、それぞれの会社が地元雇用を図ってくれているので地域の雇用が増えています。企業が来てくれることは和歌山県内の経済の振興と雇用拡大につながるものですから、本年度も引き続いて成果を 出すための活動を展開していく予定で、昨年度と同等の企業立地を目指しています。
 現在のところ、和歌山市から橋本市にかけての紀ノ川筋への企業立地を推し進めるための計画を国に承認して
いただき、ここに県が指定する企業用地に企業が来てくれると不動産取得税の免除と固定資産税を三年間減免する条例も成立させています。

 加えて雇用確保と地域振興の視点からも、紀南から紀南地域にかけても企業に来てもらう施策も必要ですから、この地域に企業立地を推進するための計画を策定中で、これも先の計画と同じように国の認定を受け、立地に際しての優遇制度まで持って行きたいと考えているところです。

 ただし自然環境が豊かなこの地域に製造業は似合わないものですから、紀ノ川筋の誘致目的である集積型産業を初めとする製造業に対して、紀中と紀南地域は観光産業や第一次産業の産品を加工する工場などを誘致することが好ましいと考えています。
 まず地域活性化と経済振興を図るためにはその前提となる雇用創造が第一で、県内全域に拡げることが重点取り組みであると考えています。ただ成果が出ているものの、あえて課題を挙げるとすれば、関西の中の和歌山県は、投資家の視点からすると、一般的に投資を呼び込める地域ではありませんから、更に迎え入れるための施策を講じることを考える必要があると言うことです。

 和歌山県に進出してくれている企業は、和歌山県に縁がある関係者がいるだとか、和歌山県出身の経営者が故郷のことを思って進出してくれている場合があります。これらの決断は本当にありがたいものですが、今後は和歌山県と今までご縁がなかったとしても、和歌山県自体に魅力を感じて、投資または進出してくれる企業を作ることです。これからも地域振興のための重点施策として企業誘致活動は停止することはありませんから、
(三菱電機での県政報告会の後の交流会。)
引き続き取り組みを継続いたしますので、よろしくお願いいたします。

 報告の後に皆さんから寄せられた質問は以下の通りです。
関西空港の今後のあり方について教えてください。
学童保育の基準は何かありますか。和歌山市内で残り約10校が学童保育を導入していないのですが、どうすれば導入してくれるのですか。
第二阪和国道の開通見通しはありますか。
阪和自動車道の海南市から吉備町までの間は慢性的な交通渋滞が発生していますが、道路改修予定はあるのですか。
人口が増加している地域があるとすれば、小学校を増設してくれるのですか。私の住んでいる地ところは岩出市ですが、人口増加がある場所なので増設して欲しいのですが如何でしょうか。
ドクターヘリの活用について。

【懇親会】
 報告会終了後、関電労組和歌山支店支部定時大会の反省会に参加しました。退任する尾山副委員長と由良書記長も出席していただき交流を温めました。二人とも今日で退任した後は明日から書記局に来なくなるとは思えません。今は、明日も普段通りの笑顔で会いそうな気がしています。
 寂しい気持ちがありますが、皆さんのために尽くす組織役員の経験は、何事にも変えられない貴重な経験ですから将来必ず生きてきます。これからもご支援をお願いし、今日はゆっくり休んでもらいたいと思っています。
8月5日(火) 「コミュニケーション力」
【お見舞い】
 同じライオンズクラブの会員が、明日手術をするためお見舞いに行ってきました。先月末まで元気に仕事をしていたのですが突然の病気に襲われました。二泊三日の出張中に腹痛に襲われ和歌山市に戻って診療を受けたところ、その日から入院となり今日に至っています。患部に全く痛みがないことから発見が遅れたようです。軽い気持ちで診療を受けたのですが予想もしなかった結果となり、手術することになったのです。突然訪れた病気との闘いに臨んでいます。早く元気になって復帰して欲しいと願っています。
 今年9月に一緒にイベントを行う予定があり、その時は元気な姿を見せてくれると信じています。

【コミュニケーション力】
 和歌山県を英語教育の先進地域にするための会合を持ちました。世界を相手にビジネスで挑戦している現役世代の人は、誰もが英語力の必要性を痛いほど理解しています。英語力こそ世界を相手にするための武器であり手段なのです。英語力を持たないでビジネスは成り立ちません。英語力がなくてもビジネスが成立するのは国内だけですから、拡がりはありません。

 そこで世界を舞台にするための英語力とは何なのか議論しました。結果、コミュニケーション力だとの結論に達しました。参考までに、本日議論したお相手は、留学経験があるネイティブスピーカーであり、外国でビジネスの経験があり、現在は大学で英語を教えている先生方ですから納得性があります。

 もう少し噛み砕いて言うと、英語力とは同じ言語を有していない相手と理解し合うことなのです。言葉が違うと理解し合えませんから、共通の言葉を通じてお互いを理解することが必要ですが、その手段が現代の世界では英語なのです。言葉がなくても理解し合えるのであれば英語力は必要ありません。例えば挨拶や感情の表現だけで良いのであれば、顔の表情や身体のポーズから、不完全かもしれませんが読み取ることが出来ます。ところがビジネスになると意思疎通が必要ですし、信頼関係を構築しないと取引は成立しません。その手段が英語力なのです。

 知人でアメリカの要人と友人関係にある日本人がいますが、勿論ネイティブスピーカーです。英語で意思疎通を図っていますから信頼関係に至る訳で、英語を解さない、つまり言葉なくして信頼関係を構築することは至難の業なのです。同様にアラブの国の要人と強い友人関係にある日本人がいますが、彼はアラビア語を話すことができます。言葉を通じて信頼関係を構築しているのです。もし彼がアラビア語を話せなかったら、友人になることはなかったことでしょう。言葉によるお互いの意思疎通がないと信頼関係を構築てきないからです。

 ですから英語力とはお互いを理解し合うためのコミュニケーション力であり、言葉を通じて信頼関係を構築しビジネスなどに活かすことができる力なのです。
 今や国内だけで完結するビジネスは少なくなっています。そして韓国や中国では英語ができて当たり前の時代に突入しています。日本だけが取り残されつつある状況を知るべきです。
 そして日本人の英語とは、日本語と日本文化を理解し体得しておくことが前提です。日本語力がないのに英語力が身につく筈はありません。日本文化を知らないのに英語で日本のことを話せる筈はありません。英語力を向上させる前提は日本人である限り、日本語力と日本文化を身に付けていることが前提です。

 英語教育は日本を滅ぼすとして、小学校からの英語教育導入に賛成しない考えの人もいます。もしそうだとしたら、韓国も中国も英語圏以外の全ての国々は滅びることでしょう。現状は決してそうはなっていませんし、それどころか韓国や中国の経済力や発言力は日に日に増しているようにも思います。残念ながら、現時点では言葉を介さないで異国の人とコミュニケーションを図ることは難しいのです。英語で話してくるアメリカ人と、うんうんと頷くだけの日本人との間にはコミュニケーションは成立しませんし、信頼関係は構築することはありません。やはり会話を通じてお互いを理解し合いますし、文化の違いも言葉を通じて理解し合うことができます。言葉がないと日本文化を世界に認知してもらうことは敵わないのです。

 茶道に関して面白い話を伺いました。茶道では夏の器と冬の器があるそうです。冬用の器はお湯が冷めにくい仕様になっていて、夏用の器はお湯が冷めやすくなっています。夏のこの時期に両方の器にお湯を入れて手に持って見ることで日本文化の繊細さを感じることができるのです。夏のこの時期、冬用の器にお湯を入れたものを手に取ると熱いと感じます。夏用の器にお湯を入れたものに触れると冷めているので触れても大丈夫です。
 この感覚が日本文化なのです。季節感が研ぎ澄まされていて、季節に応じて様式を変えている文化が日本文化なのです。教養として形だけの茶道を学んでいても手順だけを知ることになり、日本文化を体得することはできません。日本文化の繊細さを体得した人だけが日本語で考えたことを、英語を通じて外国人に伝えることができるのです。

 如何でしょうか。日本を世界に誇るためには日本語力と日本文化力に基づく英語力が必要なことが分かります。
 もうひとつ英語力が必要な理由があります。国を挙げてビジット・ジャパンを叫び、観光庁も新設される時代です。外国から観光客がやってきたのに、英語が通じないとなると外国人とのコミュニケーションが成り立ちません。コミュニケーションの成り立たない人がいる国の印象はどうなるのでしょうか。外国から観光客に来てもらう施策を国が志向している限り、国内にいても地方都市にいても英語力が必要です。まして観光立県を目指している和歌山県では必須科目なのです。
 和歌山県を英語先進県に、和歌山県の英語教育はコミュニケーション教育に仕上げたいと考えています。

【保育園】
 子ども達の笑顔が溢れる市内の保育園を訪ねました。理事長と懇談させていただきましたが、子ども達の教育環境を高めて欲しいことや子ども達が大きくなった時に、ここで暮らせる郷土作りを行って欲しいと要望をいただきました。子どもと直接接している先生や理事長は、将来、ここで暮らすことになる子ども達の幸せを考えています。経済活動が低調、雇用機会が少ない、そして学力向上策が見えない地域では、安心できないと話してくれました。
 「預かった子ども達はしっかりと育てますが、地域の環境を築くのは行政機関の役割です。子ども達が暮らせる地域づくりを期待しています」と話してくれました。子ども達の将来がここにあることを期待できる郷土作り。これが目指すべき基本です。子ども達が将来ここにいられない地域には未来はありません。

【初盆】
 夜は同級生だった関良規くんの初盆のため自宅を訪問しました。母親と妹が出迎えてくれました。亡くなったのが今年6月6日でしたから、もう二か月が経過したことになります。本当に時間が過ぎ去るのは早いと感じています。関君の時間は6月6日で止まっていますが、生ある私達の時間は経過し続けていますからその差は開いています。時間を共有できないことに時間の残酷さを感じます。生者の時間と死者の時間の間には、大きな溝があり決して交わることはありません。友人である私達が交信できるのは心の中だけです。
 「この先どこまで行けるか見守っていて下さい」との質問に対しての応えはありませんでしたが、温かい空気の流れを感じたのは気のせいでしょうか。
 できるだけ遠くまで走りたいものです。

【その他】
 午前中に連絡をいただいた方の告別式に参列。突然の訃報でした。
 地元素材を活用した洋菓子店訪問。春、夏の素材を使った商品が並んでいました。
 和歌山市指定管理者制度に関しての意見交換。来年度から指定管理者制度を導入する市の施設が増加しています。民間事業者の参加の意思表示があることは地域にとっても喜ばしいことです。少なくとも、和歌山市と和歌山市の施設運営に採算性と事業性の魅力を感じてくれているからです。
 食品衛生法に基づく法令違反の疑いを感じる施設に関しての調査依頼がありました。施設の特定と証言があることから調査を行います。
 太陽光発電システム導入の利点と県と国の支援制度に関して話し合いました。地球環境問題を考えると屋根に太陽光発電システムを導入し、オ―ル電化にすることにしたいとのことでした。
 以上です。かかってきた携帯電話に出る暇がないほどの一日でした。

【県議会だより】
 本年度から「わかやま県議会だより」が発刊されることになりました。創刊号となる第一号が届けられました。創刊号では議員紹介のページがありますので、是非ともご覧いただきますようお願いいたします。
8月4日(月) 「シニア考」
【シニア考】
 株式会社グローブの寺尾和明社長は、TSUTAYAの立ち上げと出店を手掛けていました。
 本日は話を伺う機会がありました。レンタルCDから書籍までを扱っていて今なお進化を遂げているTSUTAYAを知らない人はいないと思いますが、その戦略について直接話を聞くことができました。

 聞いた中で記載可能な項目を記すと以下のようになります。
 出店のポイントは10分商圏であること。徒歩でも10分、自転車でも10分、自動車でも10分の場所に立地させることが出店条件です。徒歩で10分の距離は約1km自動車で10分は約5kmから10km以内の範囲です。商圏がこの中に入るように、約300坪の場所を選定します。同業態の店舗が近くにあればその延床面積以上を目指します。同じ業態であれば、売り場面積が大きいほど品数を多く揃えられるので優位に立てるからです。

 ふたつ目は物流倉庫です。店舗への出荷をカバーできる大規模な倉庫が絶好の立地条件の場所に必要なのです。TSUTAYAは約1,000店舗ありますが、その内600店舗をカバーできる倉庫を保有しています。これがチェーン店化の図れた大きな要因です。攻めるのと同じくらい守りも大切で、攻め方が激しいほど後方支援体制が大切です。特にチェーン店の場所が倉庫から延びるほど供給が厳しくなりますから、商品を安定的にそして迅速に供給できる拠点は重要なのです。

 みっつ目はレンタルCDに加えて雑誌を取り揃え、道路側に並べた店舗作りです。従来は立ち読み禁止などの本屋が大半で、雑誌が立ち読みできないように紐で縛ったり、ビニール袋に入れたりして立ち読み防止策を講じていた本屋がありました。しかしそれがお客さんを遠ざけてしまったのです。通常、自分が購入する商品の中身を点検できない店舗で商品を買うよりも、中身を確認できる店舗で商品を購入します。雑誌も同じで関心ある記事が掲載されている雑誌は、立ち読みした後でも購入するものです。

 そして何よりも人が集まる店舗に人は集まります。賑わいを創出するために例え立ち読みのお客さんであっても集客する方が、お客さんを呼び込み易いのです。買う人だけを10人集客することは難しいのですが、50人集めてその中の10人に買ってもらうことはできるのです。
 今では立ち読み歓迎の本屋は増えていますが、その本屋の常識を打ち破ったのがTSUTAYAだったのです。

 最後は会社を分社化させたことです。大きな会社組織であれば社長は一人になりますが、役割に応じて会社を分社化すれば社長はその分だけ必要になります。10社に分けたら10人の社長が誕生するのです。人の才能は不思議なもので、社長に据えると器量を発揮する人がいるのです。同じ仕事をするのであれば責任を持って仕事をしてもらえる組織にすることも大切なことです。
 如何でしょうか。思っていることと違った考えの下に事業展開したことが、競合の多いレンタル業界の中で事業拡大できた要因なのです。

【新家元制度】
 和歌山市と東京に二つの事務所を保有し、両方を拠点に事業をしているのが株式会社コロネットの前田出さんです。今日は本当に久しぶりに再会しました。前田さんは最近「一気に業界No.1になる!「新・家元制度」顧客獲得の仕組み」という本を出版しています。その新家元制度の考え方についてお伺いしました。

 簡単に言うと、家元制度の中で師範まで昇り詰めようとすると、早くても10年はかかります。現代社会において先生になるまで10年もかかっていては、そこから自分の夢を実現させる時間が少なくなります。そこで受講生からインストラクターになり、先生としての仕事をできる仕組みを作ったのです。
 前田さんはこの新家元制度によって、昨日までの主婦が今日から先生として活躍している事例を排出させています。世の中、社長や先生の肩書がある方が仕事のできる可能性は高いのです。それは社会から信頼があるからです。会社組織や何からの組織のトップの地位に就いていることは組織の信頼を得ているからであり、例外もありますが、そのことが社会からも信頼されることになります。

 先生になると仕事として6つの報酬が得られると話してくれました。
 ひとつはお金。先生としてやった分だけ金銭面での報酬が得られます。
 ふたつ目はポジションです。主婦から先生に変わることで世の中は変わります。例えば○○さんの奥さんと紹介されていたのが、○○先生と主語で呼ばれることになり、実績を重ねた後は、逆に○○先生の主人さんと紹介されるようになります。

 みっつ目はやりがいです。生徒の皆さんから「ありがとう」の言葉をいただけることになります。感謝の言葉は、人の希望することのお手伝いをすることや、人に何かを教えることで受け取れます。何も他人のために尽くしていないのに「ありがとう」と言われることはありません。教室を主宰し他人に教えることで毎日のように「ありがとう」の言葉を受け取ることができるのです。やった結果が感謝の言葉として帰ってきますから、やりがいを感じることができます。

 以下、スキルアップ、仲間づくり、人間性の向上につながります。先生と呼ばれるためには技術レベルも大切ですが、それよりも人間性が重要です。先生になっても生徒がつかないと先生でいられません。生徒に慕われる人間性を備えていることが、新家元になる条件なのです。

【昼休み】
 昼間も打ち合わせでした。最初は市内の企業動向の情報交換を中心に話し合いました。続いて農地法に関する意見交換を行いました。あっと言う間に時間は過ぎて行きました。

【カジノ・エンターテイメント】

(カジノ・エンターテイメント講演会に参加しました。)
 大阪商業大学客員教授であり、アミューズメント産業研究所所長である美原融氏から「カジノができる?〜その効果と諸課題、実現のための条件〜」の講演会に参加しました。内容の詳細は割愛しますがカジノが注目されている要因について簡単に記します。
 観光産業は外国からお金を呼び込む重要な手段ですが、地域ごとに異なる観光資源があり、地域が訴えるポイントは様々です。
さらに最近の傾向として、エンターテイメントが人を呼び込む観光資源として注目されています。

 景観やまち並み、自然などは伝統的資源ですが、それらに加えて現代的要素である、遊ぶ、観る、楽しむ、参加する、時間を費やすなどの要素を持った資源が地域にあると、双方を組み合わせた観光資源としてお客さんを呼び込むことに優位性が発生します。
 現代的要素とはイベントやエンターテイメントであり、カジノはその代表的な観光資源なのです。

 日本に来る外国からの観光客は年間、約1,000万人弱ですが、ラスベガスには年間約4,000万人のお客さんが来ていますから、その観光資源としての規模はケタ違いのものがあります。カジノは単なる賭け事の施設ではなく、今では複合観光施設となっています。カジノと宿泊、飲食、ショッピング、ライブアトラクション、そしてコンベンションなどが組み合わさった、集客力があり高い消費効果のある観光施設なのです。

 カジノの法制化は簡単ではありませんが、極めて高い安全性と透明性を確保させ観光立国としてカジノ・エンターテイメントを観光資源として装着させることも政策のひとつとして検討されるべきだとしています。

【地場産業】
 和歌山県は林業が産業のひとつで、そこから発生する間伐材を活用した新技術に関して伺いました。和歌山県発の産品として世に送り出すための検討を行っているようです。上手く行くかどうかはこれからですが、動向を見守りたいと思います。

【崖崩れ】
 今年の夏は集中豪雨が多く、土地が緩んでいるところもあります。崖の側面が緩んでいると民家や道路への崖崩れなどの危険性があります。そのため側面の補強などが必要ですが、人口の側面が崩れ落ちた場合の補強の支援策を講じるのは難しいようです。崩れ落ちた側面を補修するためには、場合によって違うので一概には言えませんが、自動車を購入する程度のお金が必要となります。放置しておけないのに補修するためのお金もない場合があり、危険性が分かりながらもそのままの状態で放置せざるを得ない事例が発生しています。解決策は厳しいものがあります。
8月3日(日) 「わくわく広場」
【わくわく広場】
 夏休み恒例の子ども達とのふれあいイベント「わくわく広場」が、福崎空中広場で開催されました。毎年、子ども達と一緒に遊べることを楽しみにしていますから、スタッフとして参加してきました。もうすっかり顔馴染みになっている東京と大阪のスタッフの皆さんと一緒に、遊び場所を作成し遊び場を運営しました。遊び場は、的あてゲーム、ヨーヨーすくい、輪投げ、しゅり剣遊び、輪ゴムのピストルでの的あて、手作りボーリング、
(わくわく広場にて。子ども達と。)
モグラたたきなど、手作りのゲームが勢揃いしました。

 子ども達がここで遊ぶためには仕事体験をする必要があります。仕事と言っても、お手伝いや困っている人を助けてあげることです。ゴミ拾いをすることや、ピザ焼きのお手伝いをすることなどをしてポイントを貯めて、「わくわく広場」内で通用する通貨「WAKUWAKU」を「わくわく銀行」で引き換えます。仕事でお金を稼ぐことを知ってもらい、そのお金を使う訓練にもなるのです。そして仕事とは、困っている人を助けてあげることであり、飛躍すれば、社会に役立つことをするとお金が集まってくることを学んで欲しいとの大人の願いが遊びの形で表現したものです。


(わくわく広場で遊び場を担当。)
 さてこの広場では、その獲得した通貨を利用して広場内の遊び場、どこでも遊ぶことができます。広場に集まった子ども達は、遊ぶために仕事をして通貨をもらい遊び場に向かいます。私の担当場所は、しゅり剣と輪ゴムピストルのコーナーです。大勢の子ども達がやってきて夢中で遊んでくれました。子ども達の真剣な顔と一所懸命の姿に接すると暑さを忘れてしまいます。子ども達は無中になっていますから、暑いと感じていないのです。
 そうです。夢中になると暑さなど感じている暇はないのです。このことは大人も見習うべきです。夢中になれるものがあると、気温や気候などを気にすることはないので
す。イライラしたり、上手くいかないことを暑さのせいにするのは、責任の転嫁かも知れません。

 子ども達は元気いっぱいに広場内を駆け巡っていました。その姿は夏休みの中の一日を満喫しているようでした。後にも先にも訪れることのない今年の「わくわく広場」を楽しんでいるのです。別に昨年が良かったとも思いませんし、今年は駄目だったから来年に期待しようなんて思っていません。いまこの時を楽しんでいるだけです。私達は、過去や未来に生きることはできませんから、今を生きています。その今の瞬間を楽しむことの継続が生き続けることなのです。

 子ども達の楽しい表情から、「今を大切に」と教えられたような気がしました。
 途中、チーム対抗玉入れ合戦が二回ありました。チームとは、それぞれの遊び場を担当しているスタッフと子ども達で構成しているものです。大人も童心に帰って楽しめる玉入れでしたが、結果は大人が入ったことによって70個も入ってしまうなどハプニングもありました。

 夕方になって「わくわく広場」を閉会しましたが、今年も記憶に残る楽しい集まりとなりました。企画も良かったのですが、集まった子ども達とスタッフが素晴らしかったのです。目的を持った良い集団には良い人達が集まります。「わくわく広場」に集まっているスタッフは子ども達との時間を大切に考えられる人ばかりです。素晴らしいスタッフと子ども達に囲まれた、素敵な今年の夏休みの一日を過ごせました。
(わくわく広場終了後、参加した
皆さんと記念撮影。)

 素敵な時間は素敵な人達との交流の中に存在しています。流れ落ちる汗が気持ちの良いものであることを思い出させてくれた一日でもありました。全ての子ども達とスタッフに感謝しています。

【遠藤市議会議長を励ますつどい】
 夜は和歌山市に戻って、和歌山市議会議長の遠藤富士雄議員を励ますつどいに出席しました。和歌山県選出の国会議員の皆さんと大橋市長も来賓として出席されていて、また約500人に及ぶ皆さんが集まった賑わいのある懇親会でした。

(元世界Jフライ級王者の具志堅用高さんと。)
 ゲストに元Jフライ級チャンピオンの具志堅用高さんも出席されていました。今も日本人の世界タイトルの最多防衛記録を保持しています。具志堅選手の現役時代の雄姿は、今も覚えている程です。
 出席された皆さんとお話させていただくと、遠藤議員のお人柄が良く分かる素敵な懇親会でした。遠藤議長、和歌山市政のために全力で頑張って下さい。
8月2日(土) 「大会出席」
【大会出席】
 午前は関電労組和歌山支部定時大会と、きんでん労組和歌山支部定時大会に、午後からは関電労組田辺支部定時大会にお招きいただき、それぞれ出席いたしました。いずれも新年度の活動方針を樹立する大切な大会です。
 三か所で挨拶の機会をいただきましたので主旨を要約します。

 大会のご盛会、誠におめでとうございます。また本日はお招きをいただきありがとうございます。和歌山県の置かれた状況は大変厳しいものがありますが、少し明るい材料もあります。余り知られていませんが、昨年度だけで17件の企業が和歌山県内に立地してくれています。中には東証上場企業もあり、それぞれの会社が地元雇用を図ってくれているので地域の雇用が増えています。企業が来てくれることは和歌山県内の経済の振興と雇用創造につながるものですから、本年度も引き続いて成果を出すための活動を展開していく予定です。

 特に昨年度は和歌山市から橋本市にかけての紀ノ川筋への企業立地を推し進めるための計画を国に承認していただき弾みをつけています。この県が指定する地域に企業が来てくれると不動産取得税の免除と固定資産税を三年間減免する条例も成立させ、本年度も同等の企業に来てもらうことを目標にしているところです。
 加えて紀中から紀南地域にかけても企業に来てもらう施策が必要ですから、この地域に企業立地を推進するための計画を策定中で、これも先の計画と同じように国の認定を受け優遇制度まで持って行きたいと考えているところです。

 ただし自然環境が豊かなこの地域に製造業は似合わないものです。地域に応じた企業誘致を図ることが必要ですから、紀ノ川筋の誘致目的である集積型産業を初めとする製造業に対して、紀中と紀南地域は観光産業や第一次産業の産品を加工する工場などを誘致することが好ましいと考えています。

 まず地域活性化と経済振興を図るためにはその前提となる雇用創造が第一で、県内全域に拡げることが重点取り組みであると考えています。ただ成果が出ているものの、あえて課題を挙げるとすれば、関西の中の和歌山県は、投資家の視点からすると、一般的に投資を呼び込める地域ではありませんから、更に迎え入れるための施策を講じることを考える必要があると言うことです。

 和歌山県に進出してくれている企業は、和歌山県に縁がある関係者がいるだとか、和歌山県出身の経営者が故郷のことを思って進出してくれてるい場合があります。これらの決断は本当にありがたいものですが、今後は和歌山県と今までご縁がなかったとしても、和歌山県自体に魅力を感じて、投資または進出してくれる企業を作ることです。これからも地域振興のための重点施策として企業誘致活動は停止することはありませんから、皆さんも知っている会社がありましたら、お知らせ下さいますようお願いいたします。

 また現在検討されているのが県の景観条例に基づく景観計画です。私達の生活やこれからの経済活動に影響が出てくるかも知れません。勿論、和歌山県の歴史や文化財の周辺の景観を守るためには景観計画は必要なものですが、余り規制が過ぎると経済活動が停滞することや、届け出と認可の手続きが発生し、それに時間がかかり過ぎるようなことがあれば、私達の不満は高まりますし、この景観計画が厳しいと知れ渡るだけで県内に進出してくれるデベロッパーなどが少なくなることも考えられます。バランスが取れた景観計画に仕上げる必要があると考えていますので、ご意見をお寄せいただけると幸いです。
 本日は代議員の皆さんの活発な討議により、立派な活動方針が樹立することを心から祈念して挨拶とさせていただきます。本日のご盛会、誠におめでとうございます。ありがとうございました。

【懇談】
 田辺市から和歌山市に戻り市内で、世界を相手に活動している方と懇談しました。アングロサクソン的な経済活動が世界を席捲していますが、成果を挙げるのは取引価格だけではないようです。価格も大切な要素には違いありませんが、それよりの大切なものは信頼関係です。世界を相手にビジネスをするには何よりも信頼関係です。兄弟のような衣食を共にするような関係が信頼関係と言えるかも知れません。

 今日もこのような問いが多くありました。「その相手は信頼できる人ですか」。「その人と知り合って何年ですか」。つまりあなたは信頼しているけれども、私がまだ見ていないその人は、信頼に足る人物ですかと尋ねているのです。
 ビジネスで最も大切なことは信頼であり、決して裏切らないことです。仮に失敗を感じる展開になったとしても信頼する相手は最後まで信頼し続けることが次につながります。

 一見、数字が全てのように思えるアングロサクソン的市場経済圏でもビジネスの根本は信頼関係ですから、現在の日本のように数字が信頼や長年の付き合いよりも有利に傾くのは、長期的に見れば得策ではありません。
 世界でビジネスをするためには、一に信頼、二に信頼、三に本物、四でやっと数字といったところでしょうか。

 難しいのは信頼を得るまでには、相当の時間が必要なことです。それをショートカットしようとすれば、信頼できる人とパートナーとなることです。大抵の場合、ここで問題が起こるそうです。ビジネスの成果が表れると、依頼者が自分ひとりで仕事を仕上げたような気になり、パートナーがいなくても成果を挙げられたと勘違いすることです。ですから報酬の支払いをケチることが多くあります。
 でもそれは間違いです。発明者や起業家も素晴らしいのですが、実は、世の中には役に立つも発明品や世界を変える発明は石ころのように数多く存在しています。その人にとって世界一の価値を持つと信じているものでも、世界では珍しくも何ともないのです。ですから、発明者や起業家が世に出るためには、それをつないでくれた人を信頼してくれる投資家や世に出すために尽力してくれる人が同等以上に素晴らしいのです。何故ならモノになるかならないものに投資するには、相当のリスクを抱えるからです。

 発明者と投資家、そして仲介者は同じだけ重要な役割を果たしていることを忘れてはならないのです。比率で言うと全員33%オール。発明者や起業家が成果を世に出した後に、その技術や製品が自分達のものだと勘違いすれば、もう後は続きません。その理由は簡単です。世界のビジネスは信頼で動いているからです。その世界で信頼されている人を使うだけ使って、成果を挙げた後は知らないと言うような人は相手にされないからです。信頼を失った人は、その後、再び二度と成功することはありません。
 信頼が世界の全て。このことを忘れないようにしたいものです。
8月1日(金) 「家庭用太陽光発電」
【打ち合わせ】
 今日も暑い一日が始まりました。朝から訪問活動を行いました。
動産市業を営む方は「夏休み」でした。仕事の「夏休み」とは、土地取引が少なくて仕事がないということを意味しています。土地を仕入れしても商品化して売りに出す時には、購入時よりも価格が下がっているので商売として成立しない状態です。それなら数年先などを見込んだ仕事に切り替えたいところですが、土地価格の先行きが不明で、仕込む判断も難しいところです。
 不動産取引が不活発なのは需要が少ないこと。中古住宅の動きはそれなりにあるようですが、新築物件は本当に少なくなっているようです。現状を打破するためには、企業誘致による県内居住者を増やすことや、商業施設を整え交流人口を増やして土地価格を向上させることです。これらは和歌山県の大きな課題として捉えています。

道路問題に関しての現場での打ち合わせ。住宅地を通る道路ですが、やや曲がっているため見通しが悪く、自動車事故の不安を感じていると話してくれました。運転者に注意喚起するためにセンターラインを引くことを始めています。また最近この地域にマンションが建設されているため、大型トラックの走行が多くなり道路が傷み始めているので、改修も含めて総合的対策に取り組むことにしています。

その曲っている道路の突き当たりに住居を構えている方と懇談。先日も単車が自宅の壁に突っ込んできました。「これが自動車だったら大変なことになっていました」と話してくれましたが、今日も自宅前から眺めると、センターラインを割って走ってくる自動車が多くあり危険性を感じました。先に記した対策を講じる予定ですが、何か起きてからでは大変ですから、年内着手を目指しています。

児童虐待の防止に取り組んでいる方がいます。以前から活動を続けているのですが、更に自身の資質向上を目指して公的資格も取得するため放送大学に入ることも考えているようです。児童虐待は増加の一途ですが、個人の活動では公的機関の支援は殆どない状態です。この問題の大きさから考えると、支援体制が必要だと考えています。

【家庭用太陽光発電】
 和歌山県では家庭用太陽光発電システムを採用して家庭への補助制度を設けています。この施策によって条件によっても異なりますが、一軒当たり最大125,000円の補助金を受けられることになっています。この施策によって家庭用太陽光発電システム設置に弾みをつけたいところですが、先に福田総理が「次年度から家庭用太陽光発電への補助制度を検討する」といった主旨の発言をしたことから国の制度への期待感が高まり、和歌山県内では買い控えが起きています。消費者の心理としては、同じ製品を購入するのであればできるだけ安価に仕上げたいと思いますから、購入を先延ばしにすることもやむを得ない判断です。
 しかし地球環境保全を考えるのであれば、買い控えより一日でも早く導入を促す方策が必要なのです。ただこの件に関して国の具体的施策が発表されていませんから、説明のしようもありません。

 ところで太陽光発電システムへの補助に関しては、設置コストへの補助への期待よりも、税制と組み合わせた制度を望んでいる声があります。つまり家屋への太陽光発電システム採用を促したいのであれば、一回で終わってしまう補助金は有力な誘因とはならないのです。それよりも太陽光発電システムを採用した家屋を建てた人に対して、例えば、固定資産税を三年間減免する施策の方が誘因となるというものです。国策で家庭用太陽光発電システムの導入を図ろうとするなら、太陽光発電システムを採用しない人よりも、不動産に関する税金優遇措置が有効だとの考え方です。

 生活をする上で必ずしも必要ではない太陽光発電システムですから、地球環境問題を捨象するなら、本来設置する必要のないものへの余計な投資となります。余計な投資を地球環境保全のために、そして日本国の名誉のために設置しようとする人に対して、国が税制面で優遇措置を講じるべきだとするものです。

 そして事業者が自らの工場や事務所の屋上に、太陽光発電システムを採用した場合の補助施策は限られているのです。投資額に対する補助割合が低かったり、予算枠が少なく直ぐに満杯になっている現状があります。法人は個人と違うことは理解しますが、法人だから太陽光発電を採用すべきとの理由は成立し難いのです。ISOの取得や維持するために太陽光発電システム導入が求められる場合がありますが、基本的に、太陽光発電システムは法人にとっても余計な投資なのです。通常であれば、その投資分を良い製品作りに直結する整備投資や株主配当、内部留保や社員の給与などに使いたいものなのです。

 その原資を地球環境保全のために使用してくれる経営判断に対して、税制などへの優遇措置も検討して欲しいところです。平成21年度の制度設計に関する情報を収集し、本当に歓迎される制度になるように取り組みたいと考えています。

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