【会合での挨拶】
午前中、素晴らしい企業グループの事業構想発表会にお招きいただいた上、挨拶の機会を与えてくれました。本当にありがとうございました。本企業の決算は8月から翌年の7月までの一年間となっているため、年度始めの重要な会合でした。グループ全体のCEOを初め、各企業からの取締役、そして主要な皆さん達、総勢約150名の会でした。
式典の最初に紹介をしていただき挨拶をさせていただきました。以下主旨を記します。
本日は、平成18年度事業構想発表会と言う重要で、素晴らしい式典にお招きいただき、また挨拶の機会も設けていただけたこと、冒頭御礼申し上げます。本当にありがとうございました。このような機会を設定していただきました社長にも心から御礼申し上げます。
最初に御社の社訓、社是を皆さんと一緒に唱えさせていただきました。全てにおいて企業は社会と地域の発展と共に存在すること、そしてお客さんに満足を提供する姿勢を持つことが訴えられていると解釈していますが、これは企業グループだけに通用するものではなく、社会活動において暮らしの中の人間関係においても心掛ける必要がある事柄ばかりです。企業内でこのような素晴らしい社訓を身につけていることは、社会においても更に活躍が期待出来る方達であると思っています。
さて、御社のように全国規模で成長を遂げているグループが和歌山市を拠点として活動を展開してくれていることに対しまして、心から嬉しく思っていますし、御社の期待に応えられる地域でありたいと思うばかりか、活性化を果たさなければならないと強く感じています。
残念なことに、和歌山市の置かれている環境は決して順調ではありません。御社が和歌山市で事業を開始した当時の人口は40万人を超えていて、更に人口増加を目指していた時期でした。それが平成18年現在、市の人口は37万人台に迄低下しています。更に市には、和歌山大学や県立和歌山医科大学が存在していますがそれに続く私立大学が少なく、若い人達が少ない状況は依然として変わっていません。
このような市の状況にあって不動産仲介市場の領域は拡大しているとは言い難いところです。市を発展させるためには働き場所の確保、人の交流が不可欠です。そのために新産業の創造など地域に活気を呼び起こす取り組みを行っているところであり、地域が活性化することでグループとして活躍出来る舞台が整うものと考えています。
そこで和歌山市の新しい方向性を示す取り組みを紹介させていただき、挨拶とさせていただきます。
和歌山市が持つ地域資源を活用した観光と医学、医療、そして健康サービス産業への取り組みが始まっています。和歌山県立医科大学で観光医学講座を開設するように、観光と医学を組み合わせた分野は和歌山市が他地域に先駆けているもので、和歌山市の可能性を高めてくれるものです。
実はこの観光立県和歌山の取り組みは、平成18年度経済産業省の事業として認定をいただいています。和歌山市として初めてのことでもあり、地域の可能性を発見する企画とビジネス性があれば半島に位置していても、国が可能性のある事業として認めてくれるのです。国が認めてくれたことは、即ち、観光と医学、医療を組み合わせた新産業の可能性を和歌山市にあることを認めてくれているものです。
この新しい取り組みの方向性を決定する迄の期間は1年です。計画に長い時間を掛けても成功するとは限らないからです。それ以降は計画に基づいて具体的に行動を行います。新しいビジネスモデルを打ち立てて、人の流れを作りたいと考えています。交流が起きれば更にビジネスチャンスが拡がりますから、様々な業種から参画する機会も発生する筈です。新産業創造と人の交流こそが地域を発展させてくれるものだと信じています。
さて和歌山市の不動産仲介の市場規模は4億円超とも言われています。この市場を増加させるには、地域の発展なくしてはあり得ないことです。具体的な取り組みが決まりましたら、是非ともこの地域活性化策に協力をお願いしたいと思います。
和歌山市が活気を取り戻し地域の特徴を活かして発展することがビジネス機会を拡大することにつながります。民間と地域が共に発展するようにお互いの協力関係を築きたいと願っています。
御社グループの益々の発展と、本日ご参加されました皆さんの健康とご活躍を心から祈念いたしまして、御礼と挨拶に代えさせていただきます。本日は事業構想発表会のご盛会おめでとうございます。ありがとうございました。
引き続いて壇上でグループのCEOからの訓示が行われました。その冒頭に、温かい励ましの言葉を頂戴いたしました。
「政治活動が良くならないと経済活動は良くなりません。その基本は有権者が選択する機会を活かすことです。先の市長選挙の投票率は約44%と戦後最低の結果でした。投票にも行かないで政治に文句を言うことは出来ません。無関心でいることは市政の品質を落とすことになります。
さて、来賓の片桐議員の今までの活動を拝見している中で、地域のために活動していることや私達の要望に応えてくれている姿があります。わずか3年の活動で成果を生み出していることで、今後更に期待が出来るものと信じています。
私は予てから、和歌山市だけの活動に留めておくことは得策ではないと感じていました。本人の意向もあるので詳しくは申しませんが、和歌山県全体を良くするための活動を行ってもらいたいと思っています。県全体を見渡せる立場になって、より一層活躍してもらいたいと思っています。
是非、私達グループを挙げて支援することを考えています。皆さんにもその時が来たら、協力してもらえるようお願いしておきます。よろしくお願いいたします」
壇上から本当に温かい励ましをいただき感激いたしました。心から感謝申し上げます。
またCEOから従業員の皆さんへのメッセージは心のこもったものでしたので要旨を記します。
会社を興して25年が経過しました。25周年を迎えていることは日数にして9,000日が経過していることを示しています。9,000日、一日一日の積み重ねがあって初めて今日があるのです。毎日、信用と実績を積み重ねてきた結果が現在なのです。現在まで関わってくれた皆さんは6万世帯に及んでいます。実に多くの皆さんにお世話になっているのです。会社で関わっている皆さんが会社の宝物であり、お客さんを大切にする価値観を感じて欲しいものです。
経営陣と従業員が同じ価値観持って仕事が出来る集団であることが発展に欠かせないものですから、これからも価値観を共有出来る集団でいたいと願っています。
安全、安心、清潔、これらのサービスを提供し他との違いを感じてもらえることがお客さんの満足度を高めてくれます。お客さんの大切な生活の場所である不動産を提供する仕事とは、街づくりの一端を担っていることでもあります。綺麗なレンガの家が立ち並んだ一角はまちを綺麗に演出してくれます。カードキーを標準装備することでお客さんに安全と安心を提供することが出来ます。
街づくりに役立っていることや、お客さんの生活における安全と安心を提供出来る仕事に誇りを感じてもらいたいのです。一生の内に何度も買い替えられない住宅を扱っている仕事に誇りと責任を持って下さい。
仮に毎月5万円の家賃を頂戴しているのであれば、それが当然と思わないで、支払ってくれていることに感謝しながら、その価値に見合った満足を提供して下さい。共用部を清潔に保つことやゴミが落ちていない環境を提供するなどお客さんが気持ち良く過ごせるようにして下さい。それが会社と個人の信用になり、継続的なお付き合いが可能となります。
従業員の皆さんには豊かな人生を過ごして欲しいと願っています。経済的豊かさもありますが、真の豊かさとは人生に対する考え方です。会社のためではなく自分のために働いて下さい。自分を高めることで会社が発展する、それで良いのです。
会社が発展すれば経済的価値は後から付いてきます。まず自分のために家族のために働くことが全ての基本です。大切な人生の大半を会社で過ごしているのです。その時間を豊かなものにしていくことで人生が豊かなります。
人生に対する考え方が全てを支配しています。働く場所があって嬉しい、お客さんに信頼してもらって嬉しい、仲間に恵まれたことに感謝するなどの気持ちを持つことで人生は豊かになります。
如何ですか。私は感銘を受けました。
【励まし】
お話しするのは2年ぶりでしょうか。大阪府下で活躍中の経営者から励ましをいただきました。グループのCEO招待を受け、大阪から事業構想発表会に出席していたそうです。かつては和歌山市でも仕事をしていたのですが、市場の大きい大阪府で現在会社を経営しています。新しい領域にも進出して忙しい日々を過ごしていると充実感を持って話してくれました。
あなたのために和歌山市にも応援に来るから。そして和歌山県全体のために活動出来ることが、県の利益を生み出すものと信じていますから頑張って下さいと、励ましの言葉をいただきました。
【懇談】
日頃から支えてくれて、子どもの頃のように可愛がってもらっている方を訪問して懇談してきました。お昼に心が安らぐ1時間を与えてもらいました。
お二人とも少し体調を崩していたのですがすっかり元気を取り戻し、今後のことについても協力してくれました。近くに空き地があるので、事務所に使えないかなどと暑い中にも関わらず、現地の下見にも連れて行ってくれました。
子ども達が大学生になったので、来年は応援出来るからとも話をしてくれました。暑い中、心にオアシスのような時間と会話をもらえただけでも有難いことです。
【肯定】
日頃から大変お世話になっているカウンセリングルームの代表者の方と打ち合わせ。先生の活動の理念などを再確認させてもらえる機会となりました。
人は人に出会って話をするだけで救われることがあります。それ程、人に話を聞いてもらうことは重要なことです。人は人に裏切られて傷つくことがあります。そんな時は、自らの存在を肯定してくれて、精神的に安心感を提供することが大切です。人を信じることから人生を再生することにつながります。
自分の存在を否定される程厳しいことはありません。相手を肯定すること、相手から肯定されること、これが自信になり人を信頼することになります。
いくつかの事例を通じて肯定することの大切さを学びました。
【NPOに関する打ち合わせ】
現時点において、和歌山市には活動主体が存在していない活動をするに当たって、NPO法人の設立と今後の進め方に関する打ち合わせを行ないました。
約1時間設立準備関係者で話し合った後、
和歌山県NPOセンターに移動して、センターから設立に関する意見をいただきました。既に先進地では取り組みを開始しているところもあり、和歌山市でも欲しいと思っていた事業であると話してくれました。
ただ最初の取り組みはどんなものでも高い障壁があります。それを乗り越えてNPO法人を設立し、活動を行いたいところです。これも長い時間をかけて協議するものではなく速度が必要なものです。しかしNPO活動を行おうとする者は全員スピード感がありますので、年内で目処を立てたいと考えています。
【衝撃】
市長選に関して衝撃を受けたとの意見があります。本日もたくさん意見交換をさせていただきました。
ただある程度の数が結集した民意は、その時代、その地域において常に正しいと考えるべきです。今回は継続的な安定を求めるのが和歌山市の民意だったと捉えることが正解です。
改革と言う言葉は小泉総理が使い古してしまった言葉であり、候補者は誰もが使用しているものなので、既に新鮮さがありません。これからの取り組みに対して改革の言葉では他との違いを引き出せないばかりか、行き過ぎた格差社会や地域間格差の問題を抱えだしている中で、日本文化に基づいているしくみを改革することが本当に進むべき道なのか、疑問も感じる空気があり、使用するとこは難しくなっています。
格差社会と言われだした現状を分析することなく、改革を加速させることは、地域によって必ずしも受け入れられないかも知れません。
改革のあり方も問うべき課題になった感があります。