【打ち合わせ】
和歌山市長選と来春の統一地方選に関して会合を行いました。市長選に関しては各候補の推薦状況と支持団体の確認、統一地方選に関しては現状確認と立ち位置をどうするのか意見交換を行いました。初回の話し合いのため結論は出ませんでしたが、早い目に意思決定するつもりです。
【問い合わせ】
市議会議員の海外視察に関して問い合わせをいただきました。公式訪問団を結成して首長と市議会議員が姉妹都市などを視察するのは、両都市の文化交流などが図れるため問題ありません。本日指摘があったのは、個人で海外視察をした際に職員さんが同行している事例があるかないかの確認です。個人の海外視察に職員さんが出張で同行することは考えにくいのですが、噂があるため市の名誉のためにも確認いたします。
【打ち合わせ】
体育振興策に関しての打ち合わせ日程を調整しました。和歌山市内では国体を目指して各競技関係者達が熱心な活動を開始し始めています。基礎体力づくりや楽しみながらスポーツをなど楽しむ人口が増えることで競技人口の底辺拡大につながりますから、それも勘案した取り組みを行おうとする計画を立てています。楽しみな活動が展開されそうです。
【調整】
昨日お会いした虐待を受けた方の身辺と将来の安全確保を第一に考えて各方面と調整を行いました。メンタル面での早期対応と安全な社会生活を過ごせるまでの道筋をつなげるための方法を模索しています。早速、いつも助けてもらっている方達の協力を得て本日の第一歩を踏み出しました。
人の生命や安全に関わることは何よりも優先事項ですから、道筋をつける取り組みを行っています。
【都市政治研究所勉強会】
(都市政治研究所研修会にて、
代表の長谷川さんからの挨拶) |
本日の懇談テーマは「腐敗した地方政治とどのように闘うか」です。全国的に話題になっている神戸市の市議会議員の親子が逮捕されたことを受けて神戸市での汚職が発覚した事件に関して、現役の神戸市議、高山晃一市議会議員が説明をしてくれました。
神戸市役所と悪徳議員との癒着の構図と、神戸市としての対応策に関して神戸市議会議員から話を伺えたことは貴重なものでした。
神戸市の市議会議員逮捕と神戸市政に関しての問題点は以下のようなものです。
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汚職疑惑として犯罪捜査が行われているのは、大手産廃処理業者の参入妨害、資源リサイクルセンター管理運営への参入、市有地を安い価格で売却したことなどです。
○大手産廃処理業者の参入妨害に関しての経緯は次のようなものです。
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大阪の業者が六甲アイランドに産業廃棄物処理施設の建設を計画。 |
A |
神戸の産廃業者が村岡市議に、大阪の業者に設置許可を出さないよう依頼した。 |
B |
神戸市が環境保全審議会に「廃棄物施設の許可ルール」について議論を依頼した。 |
C |
環境保全審議会が「4車線道路を挟んだ隣接者の同意は不要」とした答申案に対し、一部の議員が「産廃施設要綱をもっと厳しくし、ルールを明確にせよ」としつこく発言したため内容の変更に向かった。 |
D |
環境保全審議会が、「4車線以内の道路を挟んだ隣接者の同意が必要」という最終答申を行った。 |
E |
神戸市が産廃施設要綱を「28メートル未満の道路を挟んだ隣接者の同意が必要」と変更した。 |
F |
大阪の業者の進出予定地と25メートル道路を挟んだ隣接者が同意せず、計画は白紙となった。 |
G |
村岡市議が神戸の産廃業者から現金300万円を受け取った。 |
○資源リサイクルセンター管理運営への参入に関しては次のようなものです。
今回逮捕された神戸市議会議員が、神戸市が知的障害者雇用の場として検討していた福祉工場を建設する計画を撤回させて、産廃処理会社を管理運営に参入させました。このことで、神戸市民が分別したリサイクル品の売却益は産廃処理会社の利益に変化させています。
○市有地を安い価格で売却したことに関しては次のようなものです。
布引車庫跡地とコンテナバース跡地、御影工業高校跡地の市有地の売却に関して、神戸市は価格だけではなく土地の利用計画内容を合わせて評価するコンペ方式に変更したことにより、神戸市は約45億円を損することになりました。
具体的には、布引車庫跡地の落札価格20億円に対して最高入札価格は31億円。コンテナバース跡地の落札価格は17億円、最高入札価格は19億円。御影工業高校跡地の落札価格は84億円に対して最高入札価格は116億円となっています。3箇所の最高入札価格と落札価格の差額は45億円になっています。果たしてこれらの差額は誰の元に渡っているのか、現在調査中です。 |
(報告者の高山神戸市議と。) |
○神戸市政の課題は次のようなものです。
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市役所と議会とのもたれあいの構造があること。予決算がスムーズに承認されるための与党対策としていること。議員個別に便宜を図り、見返りに議案の承認を得る構造となっています。 |
A |
市役所職員は問題点を分かっていても、見て見ぬふりをしいることが問題 |
B |
審議会や選定委員会など、市議会のチェックが行き届かないところでルールを作っている現状があります。また条例ではなく要綱や内規によりルールを作ったりコンペ方式を決定していることが問題です。 |
○神戸市としての予防策について検討されています。
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民主主義の先進国イギリスでは「政管分離」が図られ、政治家と官僚が接触することを禁止しています。 |
A |
市職員と市議会議員が接触する場合は音声録音を課すこと。ICレコーダーが普及していることから交渉記録を残すことが容易になっているとこから、抑止力につながることが期待出来ます。 |
B |
談合や汚職に厳しい罰則を設けること。 |
C |
議員が誓約書や宣誓書に署名すること。議員としての地位や議会発言を利用して特定の業者や神戸市民に便宜を図った結果、金品を得た場合は辞職することを誓約させることで抑止力が発生します。 |
現状では、今回の汚職問題に関してこのような対応策が検討されています。
【協働を考える】
夜間は和歌山市内の主なNPOメンバーと県と和歌山市の職員さんとが集り、協働を考える会合を開きました。約2時間の会合は内容のお互いの立場からの本音の意見を出し合ったので濃い内容の話し合いとなりました。
今回の会合の主旨は、先の平成17年度和歌山市民提案事業の結果報告会の場において、和歌山市長から「協働は嫌いです」の発言があったことに衝撃を受けたNPO活動家達が、「では協働の意味を考えてみよう」と呼びかけ集ったものです。
結論からすると、NPO活動家と行政関係者が協働の意味を真剣に考えた和歌山市で初めての機会となり、お互いの立場を理解出来たことで、これからの活動が有効になることが確認出来たことに意味がありました。
そして、和歌山市において協働のルール作りブックを行うことが決定したことが一番の成果です。
このことに関しては、本日参加していた市役所職員さんが話し掛けてくれました。「協働の市長発言に関しての問題点は、(私の)ホームページを見て確認させてもらいました。実はこのホームページの内容は波紋を呼びました。ここに端を発して市長から、和歌山市としてNPOと協働出来る仕組み作りをするよう指示があったのです。部長と相談した結果、企画部ではなく、NPO・ボランティア推進課のある市民部で作成することになりました。
市長が任せてくれたことに関して誇りに思いますし、市役所だけで協働のしくみを作成するのではなく、本日集ったNPOメンバーと市役所職員で協働して作成していくことにしています」と言うものです。
NPO活動を行っている人達にとって問題発言となった協働発言ですが、これを前向きに捉えて改善する意向を示してくれていることは嬉しい成果です。問題提起を行った結果、早々と成果が表れています。1年程時間をかけて、和歌山市のNPO法人と行政機関が協働出来るような全国に誇れる「協働のルール作りブック」を完成させて欲しいものです。
協働活動に関して大きな前進を見せています。
協働に関してどう考えているのかの質問に対して、私の回答は次のようなものです。
協働とは、行政機関とNPO法人が対等の立場で事業を行うことを言います。しかしNPO法人のレベルが行政機関とパートナーを組めるほどのレベルに達していないことから協働出来ないと言っても、NPO法人は行政のように歴史を通じて確立された機関でなはなく、発足してまだ期間の短い組織ですから、直ぐに対等の活動が出来ている訳ではありません。しかし誕生して成長している子どもを親が育てるように、親の立場にある行政機関は子どもであるNPO法人の活動を、事業を通じて育てる義務があります。それは子どもであるNPO法人であっても行政機関が行うべき一部分を担っている場合があり、早く一人前になってもらう必要があるからです。
子どもであっても、国語が得意な子どもや算数の得意な子どもがいるように、福祉分野が得意なNPO法人や観光施策に通じているNPO法人などがありますから、行政機関はこれらの組織を信頼して立ち上がりを支援して欲しいものです。子どもが自立するまでに支援する必要があるのと同じように、NPO法人の自立も同じことが言えます。組織が活動を開始する時は、初期の事業資金調達が問題となっています。最初の立ち上がりをクリア出来るとビジネスモデルを構築することでランニング費用を捻出することが出来ますから、そうなると行政機関からの援助は必要なくなり、事業において対等の立場で協働活動をすることが可能となるのです。
一方が優位な立場で協働するのは本当の協働でないとしても、自立したNPO法人と対等の立場で事業を行うことは協働以外の何者でもありません。行政機関には、協働出来るまで初期の支援をして欲しいのです。それは資金提供、ノウハウ提供、行政関係者との道筋をつけてもらうことなどが考えられます。最初はこれらの支援は絶対に必要なものと捉えてもらいたいものです。最初から対等に協働出来るNPO法人など存在しませんから、まだ子どもの段階にあるこれらの組織を大人である行政機関が成長させて欲しいのです。
大人から見ると頼りなく映りますが、NPO法人は構成員が専門分野の活動を行っていますから確実に成長しているのです。やがて人事異動や組織改正を行っている行政機関よりも専門的なノウハウを保持するに至ります。その時に行政機関が、専門知識を身につけて活動しているNPO法人に業務委託を行うなど、真の意味で協働活動が出来るのです。
それまで過程を長い視点で導いて欲しいものです。
そこで、和歌山市の施策にある市民提案事業は協働のために必要な施策です。NPO法人が市の活性化のために実現したい企画を市に提案し、行政機関がそれに関するアドバイスと資金補助などの支援を行うことは協働活動への第一歩となります。この施策で改善すべき点を挙げるとすれば、審査と結果報告の場面で行政機関が関与している現状から、活動の中に行政機関当該部署の方がNPO法人の企画や活動に参画したりアドバイスを加えたりして欲しい点があります。
入り口と出口だけ協調している現状から進歩して、真ん中にも参画することで全ての工程で行政機関が関わってくれたらNPO法人の成長は早くなりますし、行政機関の職員さんも理解が深まります。お互いの立場を理解することも協働活動に必要なことです。