10月31日(月) 「決算委員会三日目」
 決算委員会三日目は産業部他の審議が行われ、本日も活発な議論が交わされました。質疑事項は次の通りです。
 企業立地促進奨励金について。
 和歌山市でも企業誘致を進めているところで、企業が和歌山市に進出しようとした時の経済的支援施策が企業立地促進奨励金です。市外、県外から和歌山市に進出してくれる企業を誘致する仕事は和歌山市にとって重要な仕事であることは間違いありません。
 まず平成16年度の奨励金支出額は1,177万円ですが、和歌山市外から進出してきた企業件数について確認しました。回答は、市外からの進出企業について平成16年度実績はゼロであるとのことでした。5件の奨励金は全て市内にある企業が工場を拡大するなどで支払われています。本社が和歌山市にある企業であっても、和歌山市内に工場を建設または増設してくれると税収は増加するため問題はありません。ところが市の施策としては物足りなさを感じます。もっと和歌山市のセールスポイントを広報して、市外からの企業進出を図って欲しいものです。地域の活性化を図るには和歌山市に適した企業の誘致が必要です。
 新規企業誘致にも力を入れていないし、市内の起業家育成のためのSOHOの部屋を73室から30室に減少させる方向性を打ち出していることから、企業が和歌山市にあることの貢献度合いを分かっていないのです。企業が和歌山市にあることによる地域の価値増大、固定資産税増収などの経済的効果、人が交流することによる活性化、市外企業が進出してくれることによる新規雇用の発生など、企業の存在価値は依然として大きいものがあります。行政が主体を担っている地域では今後の見通しは明るくないのです。
 折角、企業誘致施策があり予算化しているのですから、企業誘致施策を積極的に行う姿勢を見せて欲しいと要望しました。

 中心市街地活性化について。
 商店街活性化対策として、チャレンジショップ支援事業補助金が365万円、空き店舗活用支援事業補助金が672万円支出しています。総額1,000万円を超過する施策となっています。商業者に元気になってもらう施策は必要で、特に使用行の中心部の空き店舗が目立っている中において支援策を講じているのは、市長が中心市街地活性化を図ろうとする意図の表れです。
 ただ継続的に補助金を支出するだけでは、何時までも支援策を継続しなくてはなりません。行政の仕事は補助金を出して生きながらえさせるのではなくて、商業者にとって魅力ある地域にすることで自然発生的に入居希望者が増えるように仕向けることです。
 チャレンジショップ支援事業は3年間の限定施策のため縮小させていますが、その分空き店舗支援事業の支出額が増加しています。二つの施策の支出額を合計すると1,000万円程度と同額となります。二つの施策の違いは前者が商店に限定しているのに対して、後者はコミュニティ施設でも補助金支出対象にしていることが挙げられますが、単に施策を取り替えるだけではなく活性化に実効性のあるものに仕上げて下さい。
 理事から中心市街地活性化については、商売をしている人が自立してもらわないと行政が支援している限りは限界があると答えているように、行政が施策を講じて商店街の指針を示しているようでは展望はありません。
 民間が中心地に進出する動きも数件あります。民間が進出する意向を示している場合は民間主導で活性化を図れる機会ですから、進出の支援策を考えて欲しいと要望します。
 TMO(株式会社ぶらくり)に対する補助金が300万円あります。この予算の用途は、北ぶらくり丁内にある「ぶらっと」の運営補助と情報発信誌「ブラボー」の発行費用の補助金です。平成16年度限りの施策ですが、ぶらくり丁が自立したと考えての打ち切りなのか、支援策を継続する必要性がなくなったことからのものなのかを確認しました。
 和歌山市の考え方は、平成15年度は国からの補助事業としてこの二つを立ち上げたことから、軌道に乗せるまでには時間がかかるため平成16年度は和歌山市が補助金を支出し自立を期待してのものでした。
 立ち上げは経済的にも支援し、自立体制が整った段階で側面支援にしている姿勢は好ましいものです。

 この中心市街地活性化のための基本計画に関して、データ収集などの基礎データ取りまとめについて委託しています。全体の取りまとめは市職員で行っているのに、比較的簡単なデータ主集を外部委託しているのは勿体ないことです。236万円の予算で委託するに当たって和歌山市の会社はコンペに参加していますがプレゼンの結果外れています。
 和歌山市の中心地のことを知っている和歌山市の会社に参画してもらうとより成果が挙げられたのではないでしようか。特にSOHO入居者も良い会社がありますから、これらの起業家を育成する観点からも、市の委託事業に関してSOHO入居者やSOHO経験者にコンペ参加してもらうことも考えて欲しいと要望いたしました。

 委員会前は福祉に関する打ち合わせ、終了後は行政施策に関する会合の機会を持ちました。
10月30日(日) 「自治会研修会」

(太陽の塔)
 秋の自治会研修会に参加、行程は日帰りで万博公園、岩間寺、ハーベストの丘の3ヵ所の訪問です。会長、副会長を始め会員さんによるバス研修会です。万博公園は1970年のエキスポ70大阪万国博覧会が開催された跡地を活用したレジャー施設で、当時の面影を残すものに太陽の塔があります。太陽の塔は岡本太郎さんが制作したオブジェで、今なお斬新なデザインが異彩を放っています。
 人類の科学と進歩がテーマだったと記憶していますが、あれから35年経った現在、人類は確かな進歩を刻み続けています。
当時の叡智を結集した施設が古さを感じさせているのが、それ以降の歩みを証明しているようです。
 奇しくも愛知万博が開催された年に、日本で万博の先駆けとなった万博公園に本当に久しぶりに行く巡りあわせとなりました。大阪での国際博覧会以降、再び大阪で花博が開催され、地方都市でもジャパンエキスポが開催されてきました。ジャパンエキスポとは経済産業省(当時の通産省)が優れた企画であると認めたものだけを認定する地方博覧会のことです。

 和歌山県でも世界リゾート博、南紀熊野体験博が開催された歴史があります。いずれも当時の時代の課題をテーマに掲げ私達に訴えかけてくれています。
 世界リゾート博には企業広報担当として関わりを持ち、南紀熊野体験博では実行委員会職員として直接関わりを持ったのは、今でも大きな財産となっています。博覧会は私達が認識すべき課題を問いかけるのと同時に、地域の人材を育成することにつながっています。
 大きな課題をパビリオンやイベントの形にして実現させたり、大きな舞台を踏むことで人はそれまでよりも一歩前進することが出来ます。博覧会開催には多額の資金が必要なことから、21世紀に入ってから地方博覧会の開催は止まっていますが、地域の活性化と可能性を広く訴えることができ、地域が自身を持ち実力をつけるには絶好の機会です。

 愛知万博が名古屋で開催出来たのも中部地域が元気である証拠です。中部地域が首都圏に次いだポジションにあることを全国に示しているのが、愛知万博の役割でもあったような気がします。
 またここから中部圏を支える人材が生まれ育っていくことは確実です。関西地域、そして全国で他にないジャパンエキスポを二度も経験している和歌山県は、現在でも大きなテーマである観光と癒しに関して全国に先駆けて課題を解決に向けた取り組みを行い、成果を訴え続けています。博覧会を通じて深めて知識と実践経験を持った人材が各所の中堅所となっています。実力が発揮出来る場所に立つことで一気に花開くことがありますから、これからの和歌山に期待です。
 博覧会の時代でもあった1970年から2005まで、この間に発生した課題を克服し発展してきたわが国の中において、和歌山県も逃げることなく二度も地方博覧会に挑戦するなど歴史の中に名前を刻んでいます。これからも地域の課題に挑戦する姿勢を持った取り組みが出来る筈です。
 万博公園の研修会は時代を一気に遡り、現在に至ったような気がする一日でした。
10月29日(土) 「構想日本」
 構想日本の加藤秀樹代表から地方財政改革について講義を受ける機会を得ました。雨の中、日帰りで東京を往復して来ました。
 加藤代表は地方財政改革には「3種の神器」がキーワードだとしています。それは「事業仕分け」「公会計」「国のコントロール撤廃」の3つの条件が必要不可欠だとするものです。
 行政機関の仕事を見直しすると、現在の事業範囲を70%まで絞ることが可能です。不必要とされる30%は、止める、民間へ移行する、他の行政機関に移管する方法があります。もうひとつの軸となる行政機関の事務コストも無駄を省くことで70%まで減らすことが可能です。一定の基準に従って無駄を省き、事務手続き上の時間

(構想日本加藤代表)
の無駄を削減することで達成出来るものです。仕上がりとしては70%×70%で49%、凡そ行政機関の仕事は現在の50%程度まで縮小することが可能です。
 それなのに何故余計な仕事をしているのかというと、事業の是非について地方自治体が深く考えていないことがあります。前年から、或いは過去からの継続事業なので、時代背景が変化しているにも関わらずそのまま予算化している場合があります。

 もうひとつの要因は国からのコントロールです。法律や中央省庁からの通達や基準に基づいて仕事をしているため止められない仕事があります。
 ですから国と地方自治体のあるべき姿は、仕事の背後にあるコントロールを切るべきなのです。お金の問題、つまり財政問題だけが議論されていますが、それだけでは行財政改革につながりません。一定の仕事は法律や規則に縛られて硬直化していることから、見直しても廃止や移管することが出来ないのです。よって国と地方自治体は並列の関係にすることで、仕事とお金をそれぞれの機関で自己完結すべきなのです。
 残念ながら現在の行政の仕事は、仕事とお金が一体となって地方自治体に下りてきています。一体となっているため、規制に縛られ国から関与される仕事に対してお金が配分されているため地方自治体の行政改革は進展していないのです。地方自治体の事業ごとに仕事とお金を仕分けし、仕事の背後にある国の関与と規制などの紐を表面化させることが第一です。国のコントロールがなくなると、自由で安価に行政の仕事が可能になるものが出てきます。
 既に実際に仕事を仕分けしている事例があります。仕事の仕分けは、最初に必要な仕事か不必要なものかを分けます。必要であれば民間でも実施出来ないかを考えます。民間で出来るものを除外した後は、効果的に行政サービスが提供出来る行政機関はどこかを仕分けます。該当する仕事は、国や都道府県、市町村に振り分けていきます。

 その結果、市町村では71%が継続すべき仕事となり、16%が国や都道府県で実施すべき仕事、13%が実施不要または民間で実施可能であり、その方が効率的であるものと見做されています。
 都道府県では60%が継続すべき仕事で、30%が国や市町村の仕事、10%が民間で実施可能な仕事となっています。
 ある県で事業仕分けをしている時の事例を紹介します。
 その県ではポニーに子どもを乗せる事業を実施していました。
 職員さんに理由を聞くと、青少年育成事業として子どもの心身の健全な発達のために個必要ですと答えがありました。それに対して具体的に何を行っているのかを確認すると、公園で子どもをポニーに乗せていますとの回答でした。そこで、子どもをポニーに乗せることが必要だとするなら、事業を実施している公園がある市に任せたら良いのではないですかと聞くと、青少年育成事業がいらないと言うのですかと怒り出す次第です。
 事業仕分け作業は、批判をするのではなくて県が実施すべきなのか中身を考えてみようというのが主旨です。
 さて真の行財政改革を実施するためには、事業コストを明確にする公会計の考え方を取り入れる必要があります。予算コストと実際のコストは同じではないことを知っておく必要があります。1億円の予算コストでも実際は1億3,000万円コストを要している場合があります。
 それは予算コストと真のコストにズレがあるためです。地方自治体が認識しているのは、直接人件費や材料費などの支出コストと減価償却費、退職給与引当金などの発生コストまでです。民間企業ではそれらのコストに加えて、バックオフィスでの仕事に伴う間接人件費の按分計上などの間接コストを入れたものを総コストと考えます。更に進んだ企業になると、その仕事に付随して保有している不動産などの逸失利益などの機会コストを含めたものを真のコストと考えています。
 地方自治体の決算のやり方では真の事業コストが分からないのです。真のコストを算出して事業の見直し要否を検討しなくては真の行財政改革に結びつきません。
「事業仕分け」「公会計」「国のコントロール撤廃」を実現する地方自治体が改革競争から抜け出すことになります。

 後半は憲法改正草案の考え方について説明を受けました。
10月28日(金) 「決算特別委員会二日目」
【決算特別委員会】
 決算特別委員会二日目は、市民部、生活環境部、福祉保健部の審査です。まちの美化に関する事項について質疑を行いました。
 和歌山市では市を美しいまちにするためまち美化対策事業に力を注いでいます。直営事業として、内川美化啓発や内川清掃、ポイ捨て防止推進事業、一万人大清掃や美化推進委員などを設置するなど対策を講じています。
 それに加えて美化団体に対して年間約620万円の交付金を支出しています。交付金は事業費の100%を支出することが可能な性質を持っているためより精査する必要があります。直営事業に加えて美化3団体に交付金を支出している理由を質しました。それによると和歌山市美化推進協議会は、美化推進大会開催、町内清掃、一万人大清掃などの事業を行っています。和歌山市内川美化推進会は、内川の浄化啓発活動、市民運動の展開、内川美化に関するチラシの配布事業を行っています。内川をきれいにする会は、他都市の視察、内川美化に関する立看板の設置などを行っています。
 これらの3団体の活動に対して交付金を支出していることが分かりました。自治会にも協力していただき美化を進めるためには必要な交付金であると言そうです。事務局は生活環境部内に設置していることから、事務局費用を削減するなど経費削減努力もしています。
 ただ内川の浄化は水質改善を専門にしているところでも難しさがあり、浄化するためには多大の費用を要します。逆に言えば数千万円超の投資をすれば内川の水質を改善し浄化することも可能な訳です。
 本当に内川の水質改善をするためには単なる啓蒙活動やイベントをするのではなく、費用をかけて専門家に水質改善を委ねること以外にありません。長年にわたって間接的な対策に過ぎない啓蒙活動を継続するよりも、必要だと考えるのであれば一気に投資する覚悟がいります。
 美化団体への交付金に対する当局の見解は支出命令書によると、内川を浄化し悪臭を取り除く、汚濁原因を究明し防止することを求めての支出となっています。専門家ではないところが原因究明と対策を講じるのは難しいと言わざるを得ません。
 美化啓蒙稼動を行っている団体は各所にあることから、諸団体との連携を図っての啓蒙活動を行うことを求めました。美化対策を支援するためには、過去から交付金を継続している団体だけではなく、活動を継続していてやる気のある団体との協力を呼び掛けてもらうよう依頼しました。

 もう一点確認を行っています。平成16年度は歳入として約500万円株式配当がありました。和歌山市が株式を保有している会社の業績が良いことから出資金に対する配当を受け取っています。この会社に和歌山市が出資しているのは、和歌山市内の各家庭の水洗化が進んでいる現状において新規参入する企業は少ないと思われることから、行政機関として行政サービスを行える体制を敷いていることからです。市内の家庭で水洗が進むと、この業界の市場は縮小していきます。そのため和歌山市が出資した株式会社がある訳です。この会社は投資に対するリターンが良いので出資を止める理由はありませんが、高配当体質であるから状況が不透明だと疑問の声も聞くので、資金の流れの透明化を求めました。
 和歌山市が出資している会社のため役員には和歌山市幹部職員も就任していますが、会社から報酬や配当は受け取っていません。

【打ち合わせ】
 来年度の新卒の就職戦線に関する打ち合わせを実施。企業における社内教育に関する打ち合わせを実施。中村修二教授特別講演会の後行程の仕事。明日の研修会参加に伴い旅行会社を訪問。夜は東洋医学の先生と久しぶりにお会いしました。とても充実している様子で、和歌山市で働いている人の元気を支えてくれていることが伺えます。
10月27日(木) 「決算特別委員会」
【決算特別委員会】
 決算特別委員会初日は教育委員会の審査となり、遅くまで活発な議論が交わされました。
 私からは財団法人文化体育振興財団への業務委託について質疑を行いました。文化体育振興財団が委託を受けている施設に和歌山市子ども科学館があります。
 ここは年間約6,700万円で和歌山市から財団法人文化体育振興財団に委託されています。それに対して入場収入は約500万円ですから収支は一桁違っています。収入が500万円だけなのに和歌山市は簡単に文化体育振興財団の委託見積もりの6,700万円を支出していました。
 見積もりに対して和歌山市が査定をしているのかは定かではありません。つまり会館の清掃費用が年間約200万円、プラネタリウムソフト制作費用が年間約700万円の支出となっていることなど、収入が限られているのに大幅に委託費用が超過しているのです。教育委員会の使命は子ども達への教育投資ですから教育委員会の業務はお金では図れないのは理解しています。しかし聖域なき行政改革を行っている現状において、外郭団体への業務委託については甘さがあります。
 教育への投資は行政改革にそぐわないとしても、収入約500万円に対して設備の修繕費用として単年度で約570万円を投資しています。収入見込みがないにも関わらずいとも簡単に設備が老朽化しているので修繕費として収入を上回る支出をしています。自治体経営の感覚があるとすれば考えられない行為です。
 収入が見込めないのであれば、通常であれば稼動している設備の修繕費は支出しない筈です。将来的にも増収が見込めない施設の、単年度収入よりも高額の修繕費の支出はあり得ないのです。
 教育委員会から答弁をいただいたように、設備が老朽化しているため修繕の必要性があるとすれば、子ども科学館の修繕費用は予算化出来ているのですから、年度始め、つまり平成16年4月に修繕工事を実施しているのが自然です。ところが、必要性に迫られている修繕が行われているのは平成16年9月10日ですから、設備運営に支障があったのかどうかは明らかではありません。
 責任者である射場助役からは、自治体経営を念頭に置いて財団法人だとしても費用対効果を最大限に考慮しながら運営していくと回答をいただきましたので、同じことが繰り返されないように歯止めがかけられたと認識しています。
 最後に、和歌山市役所と財団法人文化体育振興財団との契約書では、和歌山市役所が必要と認めた場合は、契約の変更や委託金額の変更も可能である条項を設けているのですから、業務内容が不透明であれば契約を変更する位に強硬な態度を示していただきたいと要望を行いました。
 専門知識を要するなど必要性があることから、財団法人文化体育振興財団と随意契約をしているのですから、厳格な契約履行を求めると共に収入がないにも関わらず安易な修繕を容認する態度は今後やめて欲しいと訴えています。

【特別講演会】

 和歌山大学で中村修二教授の特別講演会を開催、和歌山大学が主催、NPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークが共催で行いました。青色発光ダイオード生みの親中村教授が和歌山市内で講演を行ってくれるのは、もしかしたら最初で最後かもしれません。それだけに前日まで的確な運営に関して心配していましたが、今日の特別講演会を 終え、良い反応があったことで安堵感を感じています。
 大規模な企画を立案して開催するに当たっては精神的に重圧ですが、やり遂げた後は心地よい充実感を感じることが出来ます。
中村教授が和歌山大学から関西空港に向かうのを見送った後は良い意味での疲労感と開放感がありました。それだけ充実した特別講演会だったと実感しています。
 小田和歌山大学長から配慮をいただき、特別講演会冒頭で挨拶をさせていただきました。挨拶の主旨は次の通りです。
 和歌山大学で中村修二教授をお迎えして講演を聞けるのは私達にとっては素晴らしい幸運です。アメリカ在住の中村教授が日本に来ていただいた、しかも和歌山市に来ていただいているのです。日本のどこの都市でもなく和歌山市で開催出来ているのです。
講演会に来ていただいた方、特に学生にとっては世界レベルの考え方を学ぶ機会になります。
 この企画が実現したのは、今夏早稲田大学で中村教授が講演を行っているのを拝見したのがきっかけです。この素晴らしい講演会を和歌山市で実現出来ないかを中村教授に働きかけました。和歌山大学にもシステム工学部の生徒、未来の研究者がいるから元気と希望を与えて欲しいと依頼したところ、快く引き受けてくれたものです。二度とはないかも知れない和歌山での企画ですから、現状を打破する考え方を聞いていただき将来に向けて役立てて欲しいと願っています。

(中村修二特別講演会)
 意味のある特別講演会になることを記念して挨拶とさせていただきます。是非とも有意義な研修会になることを期待しています。

 中村修二教授は非常に気さくな方で、特別講演会の他にも小田学長との対談、和歌山大学新聞の記者によるインタビューでも全力で答えてくれました。若い人達に育って欲しいと熱意を感じることが出来ました。
 日本の現状を変え世界を相手に活躍している人物が和歌山市に来てくけただけでも有意義です。やる気、意識改革、現状に甘んじない心意気を感じ取ってくれていると信じています。
 特別講義終了後、大学生に聞くと大半の学生は熱心に聴いていた様子で、普段では余り見られない光景でしたと意見を述べてくれました。
 中村修二教授の特別講演会の企画が実現したことで、和歌山市が自信を持つことにつながります。参加者は約1,200名あり、今日の特別講義の感想は、NPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークのホームページに意見提案コーナーを設置したのでお寄せ下さい。
 まちが元気になる企画、まだまだ継続していきます。

【大会挨拶】
 夜は某所の大会に来賓として招待をいただいたので出席いたしました。景気が回復傾向にありますが従業員の処遇改善は二の次になっていることが課題です。つまり成果をあげてもリターンがないことから意欲的な問題が発生しています。会社に成果が出たら従業員にも反映をさせることで組織は活性化しますから、やった分だけ報いて欲しいものです。
 挨拶の要旨は次の通りです。
 今日から和歌山市決算委員会が始まっています。クラブを代表して、皆さんから預かっている税金の活用が適切に行われているのか審査しているところです。明日からも継続して審査を行いますからご意見をいだたけたら反映させていきます。
 さて本日は中村修二教授に和歌山市に来ていただきました。和歌山市に来てもらえたことは光栄で、教授の講演に対して約1,200名が集まってくれました。中村修二教授から学んだことで私から皆さんに伝えたいことは、現状を変えるためには声を上げるべきだと言うことです。団結力が欠如しつつある現状においては、日本企業の技術者がまとまることが大切です。今後の日本は技術者の声を集約してポジションを高めることが発展につながりますし、技術者が団結できないといつまでも現状をブレイクすることは出来ません。一緒に市政や県政、国政に意見提議を行って行きたいと願っています。

【懇談会】
 夜は過日開催したイベントの反省・懇談会に参加しました。
10月26日(水) 「土地価格」
【打ち合わせ】
 午前中は、防災時の非難誘導看板についての打ち合わせを実施。設置地点を選定したので依頼先を検討しているところです。
 引き続いて約束をしていたある地域の自治会長に来ていただき懇談を実施。地域資源の有効活用について話し合いを行い現地確認に行って来ました。

【会合】
 ライオンズクラブ会合に出席。レオ委員長も参加があり若い会員との交流を行いました。当クラブとしては年家の活動の重点として環境問題への関心を高めるために、エコオフィスへの参画と呼びかけを実施すること、パキスタン地震への対応を行うことに決定しました。エコオフィスの呼び掛けは献血例会を活用することとし、パキスタン支援活動については駅前などで呼びかけることを中心として拡がりを持たせる活動に展開していきます。

【NPO会合】
 明日に迫った中村修二教授の特別講演会について、日程と役割分担についての最終確認を行いました。和歌山大学の学生に声を掛けたところ特別講義については知っているし参加する予定だと聞きましたし、ある私立高校からも出席してくれるとの連絡があり、学生を中心に関心を持ってくれていることは嬉しいことです。各企業からも出席の連絡をいただくなど関心の高まりを感じています。若い学生達が何かをつかんでくれることを期待しています。

【懇談】
 県庁内で地域雇用創造についての懇談を実施。和歌山市は有効求人倍率が低位にあり、雇用創出が最大の課題のひとつです。雇用を生み出すことが地域活性化、経済浮揚に直結することから重点的に取り組みを行うため、意思統一と連携を図るための懇談の機会を持ちました。ただ雇用問題は一地域だけで解決出来る問題ではないため、国を巻き込んだ支援方策を考えています。そのため労働問題の所管官庁からもアドバイスをいただきながら地域の絞込みと支援体制を確立するための方策を確認したところです。
 平成17年度は成果を残すには残された期間が短いため、本年度中に計画書を仕上げて平成18年度から取り組み出来る準備を整えていくことにしました。

【土地価格】
 和歌山市の価値を考えるための懇談を行いました。教育関係者と不動産鑑定士と一緒に現状分析を行いました。景気回復基調にあることを裏付けるように全国的に土地価格は上昇傾向ですが、和歌山市の土地価格は下落しています。特に商業地としての中心地であるぶらくり丁の下落傾向は歯止めがかかっていません。
 ぶらくり丁は旧丸正ビルと旧ビブレ、映画館だった帝国座を含めた通りが賑わいの中心でしたが、人の流れを作っていた丸正、ビブレ、帝国座が全て破産または撤退してしまったため人の流れが作れなくなっています。最近、ドンキホーテの進出により人の流れが出来ていますが、まだまだ核となる施設が欲しいところです。
 ぶらくり丁の価値を高めるためには、何と言っても旧丸正ビルの活用と旧ビブレ跡地利用が必要不可欠で、ここに集客施設が出来ないと人の流れは出来ません。現実問題として大学や集客出来る施設の進出を受け入れることが中心地活性化につながるのは明らかです。これら進出意向を表明している施設を受け入れることが、中心地に人を呼び戻しこの地域に活力を生み出すことになります。これらの施設は商業地に相応しくないと考え受け入れないのであれば、中心地活性化のための代替案を示す必要があります。
 それをしないと土地下落傾向に歯止めはかからないのです。土地価格はその地域の魅力を計る市場における指標です。人の流れがない商業地の価値が下がるのは市場からすると当然です。
 和歌山市でも土地価格が上昇している地域があります。JR和歌山駅周辺、吹上小学校周辺、ロイネットホテル周辺は地価が下げ止まり反転しています。これらの地域の土地価格が上昇しているのは、利便性が良く人が集まっていること、教育環境が良いこと、核施設が進出したことが要因です。 
 結果が示すとおり商業の中心地であるぶらくり丁にはこれらの土地価格が上昇する要因は組み込まれていませんから、土地価格は低迷しています。低迷している要因は明らかですから、対策を講じるのは比較的容易です。事例にあるように、人が集まるように仕向けること、教育環境を整えること、核になる施設を誘致することです。

 また土地は取引可能な商品ですから、価格は需要と供給の関係で決定されます。需要が多いほど土地価格は高くなります。需要が増加するのは、集客出来ていることや土地の売買取引が頻繁に行われていることなどの要素が必要です。
 中心地の土地価格は、以前は京橋からぶらくり丁に向けての地域が高かったのですが、今では京橋から和歌山城に向けての地域の方が土地の価値は高まっています。このことは中心地がぶらくり丁から、和歌山城からJR和歌山駅に向いての地域に移っていることを顕著に示しています。
 このように土地の選別が始まっていて二極化が進んでいます。都会と地方都市の二極化、地方都市でも良い土地とそれ以外の土地に分けられています。

 ぶらくり丁の土地価格を高める方策を考えて見ます。
 人が集まるようにするためには、集客するのではなく定住人口を増加させることです。人に住んでもらえる地域にすれば賑わいがありますし、周辺には小売店が自然に集まりだします。簡単に言うと、ぶらくり丁周辺にマンションを建設し定住してもらうことです。
 中心地に住むことは日常生活においては利便性が良く、通勤にも便利なため希望は高い筈です。この地域の容積率を緩和することで高いビル、マンションを建設することが可能となります。ぶらくり丁は商業地でありながら住宅地でもある地域ですから、ビルの1階と2階をテナントとし、3階以上をマンションとすることで商業施設と住宅の両立が可能となります。住んでいる家族とお客さんが一緒になるのを防ぐために、商業と住宅を分離させるのであればエレベータを別々にすれば良いのです。

 岡山市の事例があります。岡山市の玄関口である目抜き通りには一時期、空き地が目立っていましたが東京資本が参入したため景観は一変しています。地元の常識では目抜き通りは商業施設と決まっていたのですが、東京資本はここにマンションを建設したのです。
 初め地元は岡山市のことを知らない人が事業をしても失敗すると冷ややかでしたが、マンションが出来ると完売していくことで周辺に店舗が進出し、賑わいを取り戻していきました。地元の常識が正解ではないことを知ったのです。
 人が住むことでそれを当てにした店舗が出来ます。まず人を集めることが第一で、人が集まらない地域に店舗は進出してくれません。商業地だからマンションは駄目と決めつけるのは間違いです。
 まちは人が集まることで元気を取り戻します。和歌山市のように落ちている地域が進出する対象を選択するなど安全策を取っているようでは、活性化は絶対に無理です。ビルの容積率を緩和する、外の資本を受け入れるなど定住してもらえる環境を整えること、核となる施設の進出見込みがあり、地元の大半が受け入れを望んでいるのであれば受け入れることです。
 商業地はごちゃごちゃしているから面白く人が集まります。利便性を求めて中心地で住みたい人もいますし自然の中で暮らしたい人もいます。前者の希望に応えられるまちづくりの視点も大切です。
 土地を利用しないと土地もまちも可愛そうです。土地は活用することで利益をもたらしてくれますし地域に活気を呼び込んでくれます。土地を泣かすようなことをしている地域に活気は戻りません。
 全体に土地価格が上昇しているのに一部地域の土地価格が下落しているのは、そのまちの魅力が乏しいことを示しています。
 土地も人も有効活用をすることが大切です。有効性を肯定することでやる気か発生しますから、住んでいる人が土地の価値を高めるための取り組みをしないと誰もしてくれません。市場はその土地とまちの魅力を正確に反映していることを知るべきです。

【ハロウィン】
 ハッピーハロウィンがまちを彩っています。夜にお邪魔した飲食店舗の玄関には巨大なカボチャが飾られていました。北海道から取り寄せて細工をしたようです。10月であることを感じさせてくれるひと時でした。
10月25日(火) 「活動支援金贈呈式」
【障害者福祉懇談】
 障害者福祉に関して民間事業者と行政関係者とで集まり懇談を行いました。障害者福祉に関する行政の支援体制を整えてくれると民間企業も参加の可能性があるというものです。和歌山県内でも初めての形態の障害者福祉施設が誕生していますが、和歌山市には支援体制がないため実現までは時間がかかりそうです。
 ただ問題意識をお互いに共有し、民間事業者の意向を市役所でも確認してもらうことで前に進むことがあります。引き続き協議体制を整えておきます。

【活動支援金贈呈式】

(シャンソン協会贈呈式)
 和歌山シャンソン協会が主体となりチャリティーシャンソンフェスティバル実行委員会を構成し、平成17年7月17日に開催した和歌山巴里祭の入場収入などの全額を和歌山市で社会福祉活動に励んでいる14団体に活動支援金として贈呈することに決定し、本日はその団体に対する贈呈式を挙行しました。
 贈呈式は和歌山市内のあいあいセンターで、市役所の福祉関係者の皆さんも集まってくれての式典となりました。和歌山市を活動の拠点として社会福祉に取り組んでいる団体で、本年度の活動支援を決定した14団体は次の通りです。

 和歌山盲ろう者友の会、社会福祉法人平成会「みずほ園」、社会福祉法人ハッピーステーション、日本自閉症協会和歌山県支部、ワークステーションかめのこ、ワークショップフラット、ピュア作業所、日本ニ分脊椎症協会和歌山支部、共同作業所エルシティオ、盲導犬育成グループ、スペシャルオリンピック和歌山世話人会、社会福祉法人和歌山いのちの電話協会、NPO法人紀の国被害者支援センター、和歌山市善意銀行の皆さんです。
 活動支援金を贈呈できたのは和歌山シャンソン協会会員の活動の結果です。シャンソンを広めるための活動を通じて理解者を拡大し、コンサートの収益金と企業の協力を得て利益を生み出しています。シャンソン協会員の活動は全てボランティアで、収益の全額を社会福祉に役立てるため毎年活動支援金として活用しています。
 和歌山シャンソン協会を代表して挨拶をさせていただきました。
 本日の活動支援金贈呈式は本年開催した和歌山巴里祭での収益金を、和歌山市を中心として社会貢献活動に取り組んでいる14団体の皆さんの活動に役立てていただくために贈呈するものです。この活動支援金は橋本代表や池内副代表を初め和歌山シャンソン協会会員全員でチケット販売と企業広告をいただき生み出した貴重な原資を基にしています。

 和歌山シャンソン協会は、和歌山市に歌の文化を定着させるためにコンサート活動とシャンソン教室を定期的に開催しています。かつて橋本代表が和歌山市にやって来てくれた時には、和歌山市でシャンソンを歌い、聞いてくれる人は少なく新しい音楽文化を形成するのに大変な苦労をされたと聞いています。しかし音楽を愛する気持ちを活動を通じて浸透させてくれたお陰で、今ではシャンソン愛好家が増え和歌山巴里祭も好評を得ています。一日で成り立った活動ではないことを理解していただき、私達のシャンソンへの支援もお願いいたします。
 今年開催した和歌山巴里祭は大変盛り上がり、過去最大の入場があったように感じています。そのお陰で活動し遠近贈呈先が14団体となっていますが、これも過去最大の規模となっています。
 和歌山市シャンソン協会は音楽文化の定着させる活動を通じて地域のために、そして福祉を側面から支援しています。それぞれの得意分野を活かして和歌山市を発展させるために取り組むことが大切だと考えているからです。今後とも音楽活動を通じて福祉を支援していく覚悟を持っています。そのため和歌山シャンソン協会は、民間で福祉に取り組んでいる代表者、県議会議員、教育関係者の皆さんにも顧問に就任していただき万全の体制を整えています。
 和歌山市で、福祉だけが突出して良くなる、或いは音楽文化だけが飛びぬけて良くなることはあり得ません。全体の取り組みが活性化し福祉も教育も音楽も、全ての分野で底上げすることが活力を生み出します。そのための取り組みを継続して行いますので、共に発展していけるようにと心からお願い申し上げます。本日はお忙しい中、贈呈式にお集まりいただきましてありがとうございました。

【その他】
 市内各地で痛み出した道路のあり方について懇談、地域防災対策について協議、医療関係者と行政との連携のしくみについて協議、長期療養患者を考える懇談、エネルギー・環境イベント反省会などの活動を行いました。夜はイベント関係者との懇談会に出席しています。
10月24日(月) 「セラピーハウス」
【セラピーハウス】
 和歌山市がセラピーに適した環境であることを調査しています。和歌浦が適した地だと思う人が多いところですが、和歌山市の山間も良いところがあります。岡崎地域のある山頂に上り西を見ると和歌浦を見渡せますし、東を見ると山が重なって美しく見えます。
 貴志川線岡崎駅から徒歩10分程度の山に登るとさわやかな場所に辿り着きます。ここにセラピーハウスの建設が進められています。
 建設中のセラピーハウスに入ると、いやされる風景の中にいることが実感でき窓から風が通り抜けていきます。名前は未だ決まっていませんが、地域特性から「風の音」と「風の通り道」が候補として挙がっています。 このセラピーハウスはNPO法人Fプロジェクトが建設しているもので、ここで音楽療法を中心としたセラピーを行う予定にしています。虐待を受けた子ども達の治癒、精神を病んでいる人に対する音楽療法などの拠点にすることになっています。そのため和歌山市内のビルよりも、癒される山間にあるこの土地


(セラピーハウス「仮称風の音」)
にセラピーハウスを建設することになりました。道なき道があっただけですから自動車が上れるように道路も舗装し、平成17年12月の竣工と開所を予定しています。

 講師は音楽療法関係者、心理カウンセラーのFプロジェクトの構成員が担います。開所後は毎週講習を実施し、私達の役に立つセラピー活動を本格的に実施してくれます。NPO法人の活動を経験した人なら理解出来るのですが、活動拠点を設置しないと根を張った活動を行うことは困難です。打ち合わせや活動に集える場所が定位置に設けているのと、そうでないのを比較すると雲泥の差があります。
 Fプロジェクトではカルチャーセンターなどで活動を行っているところですが、自分達の活動を定着させるために活動拠点を設置する構想を以前から聞かされていました。2年前からこの山間にハウスを建設したいとの希望がありましたが、時間をかけて竣工間近まで漕ぎ着けています。願えば適うことを地で行っています。
 私達が拠点と考えている和歌浦でもFプロジェクトと協力体制をとっているため、活動場所決定などの条件が整えば定期的に講座を開催してもらう予定です。和歌山市の山と海でセラピー体験がいつでも受けられる場所として、和歌山市の存在価値を高めていきたいものです。

【相談】
 経営と労働に関する紛争は専門家と事例が少ないことから解決が難しいものです。スムーズに解決に向けて話は進まないため根負けして妥協する場合があります。ひとつの問題が解決したとしてもそのまま放置しておくと再び問題は惹起します。そのため問題点が発覚した時点で、労働協約などを整備して歯止めをしておかないと同じことが繰り返される恐れがあります。
 労使問題は専門家に相談することで解決の糸口が発見出来ます。人が関わる問題は簡単には進まないことを認識しながら解決の道を探ることが求められます。そのために、法律と協約と照らし合わせながら時間をかけないで案件を整理することが大切です。


(県展入選作品「面」の前で。)
【県展】
 第59回和歌山県美術展覧会が開催されています。知人の写真作品が入選しているので、お招きを受け会場に向かいました。入選作品は「情緒」「たのしい雪祭り」「面」の作品です。作者を含む三人が会場で出迎えてくれ作品の解説をしてくれました。知人は毎年入選を果たしているように常に研鑽を続けています。
10月23日(日) 「着物でシャンソン」
【着物でシャンソン】
 毎年恒例となった着物でシャンソンのこの日、イベント会場は満員、和歌山シャンソン協会会員さん達が一年間に及ぶ練習の成果を発揮する場として定着しています。約二時間思いのあるシャンソンを披露してくれました。
 男性会員が熱唱したのはフランク・シナトラの名曲「マイ・ウェイ」、久しぶりに聞きました。蘇ったのは遠く高校時代の文化祭、当時の上級生が和訳をした紙を配布してくれ歌ったような記憶があります。
「今、船出が近づくこの時に、振り返ればなつかしい日々よ」で始まった冒頭を覚えています。今日の曲は「やがて、私もこの世を去る時が来るだろう」で始まりました。訳する人の思いにより日本語の詞は異なりますが、やがて人生を振り替えるのに十分すぎる年を重ねた時、このような気持ちになるような気がしています。
 人生を生きるとは選択の連続ですから、選択しなかった選択、もしかしたらあり得た人生を捨ててまで、今の人生を生きている訳です。選択なんかしていないと思う人でも、今のままで良いから何も選択しないという選択をしているのですから、もし行動していたらあり得たかもしれないもうひとつの人生を確かに捨てて人生を歩いています。
 永遠に実現することのない、捨て去ったもうひとつの人生よりも今の人生を充実させないことは許されるものではありません。

(着物でシャンソン)
たったひとつの選択肢を生きるのは自分の選択によるものですから、現状に不満を言う前に行動する行為があるだけです。あり得たかもしれない人生は、選択しなかった瞬間からあり得ないのです。積極的な選択によるものなのか、自然にそうなっただけなのかの違いがあるにしても、目の前には自分の選択で捨て去った多くの可能性を土台にして、最も可能性のあると信じて選択したたったひとつの人生が残っているだけです。
 ですから選択した限り、少しばかりの後悔はあるにしても確かに生きた実感を残しておきたいと思います。私達の日々は平凡で、飛びぬけた出来事に遭遇することは稀ですから、手ごたえは感じにくいのですが、大きな幸運が突然巡ってくることは基本的にあり得ません。小さなことでも達成していく日々の積み重ねが生を実りあるものにしてくれます。
 社会経験を重ねると、勝者の人生が幸運に満ち足りたもので、それ以外の人の人生が不運であることはあり得ないことに気づきます。毎日を充実感で満たすことが出来る人はそれ程多い訳ではなく、心掛けにほんの少しの違いがあるだけです。日常生活の節々に、充実感と達成感を持たせている人が人生を謳歌出来るのです。同じことの繰り返しの中でも、そこから少しはみ出す勇気を持つことが人生にスパイスをふり掛けることになります。
 人生のメインディッシュは肉料理か魚料理か選択する違いはあるにしても、一日24時間と活動出来る時間は同じものが用意されています。そこへのスパイス加減によって味付けは大きく変わります。
誰でも毎日に大きな変化はありませんが、少し変化をつけようと心掛けるだけで差が生じます。この差が年月を積み重なることで大きな違いになります。言い換えると、少しの違いをつけるための工夫そのものが人生の醍醐味なのかも知れません。
 捨て去った料理がもしかしたら美味しかったと考えるよりも、今自分が選択した料理に自分オリジナルのスパイスをふり掛けて、素材を活かせるような工夫をし続けたいものです。選択したものを最高のものに仕上げることが人生の目的です。


(紀州レンジャーバス)
【紀州レンジャーバス】
 和歌山市内でとうとう紀州レンジャーバスに遭遇しました。通称国体道路沿いでいるところ、近くの子ども達が「あっ、紀州レンジャー」と言うので振り向くと、信号待ちで止まっていたのです。夕方でしたが車体をきれいに確認出来ました。一台だけの紀州レンジャーバスを目撃したことで何か良いことが起こるかもしれません。 紀の国戦隊紀州レンジャー:http://www.kishu-ranger.jp/
【三冠馬】
 無敗の三冠馬が誕生した日として多くの人の記憶に残る一日です。ディープインパクトが菊花賞を勝ちシンボリルドルフ以来、無敗で三冠を達成しました。シンボリルドルフは昭和59年に無敗の三冠馬となり史上最強、サイボーグなどと呼称されていた記憶があります。
 その前年の昭和58年にはミスターシービーが三冠馬になっているので二年連続三冠馬が誕生しているのです。その年の菊花賞当日、京都へ行ってレースを見たこともありミスターシービーは記憶に残っている馬です。昭和59年の菊花賞は凄まじいレースでした。いつも最後尾から追い上げて直線で差すのがミスターシービーの勝ちパターンですが、この菊花賞では途中でかかってしまい先頭に立ってしまいます。それをそのまま他馬を押し切って先頭でゴールします。
 その時の杉本清アナウンサーの実況は「ものすごい競馬をしました。ダービーに次いでものすごい競馬をしました」でした。それくらい、ものすごい競馬でした。19年ぶりの三冠達成ですから二度と見ることがないと思っていたのに、翌年簡単に達成してしまう馬が現れるとは嘘のような話です。しかも史上最強の形容がついていますから、直接対決でミスターシービーは結局勝てなかったのです。そのため三冠馬でありながら強い馬の印象が薄いような気がします。
 三冠馬は滅多に現れませんから三冠馬同士の直接対決はなく、競馬ファンは「もし」の仮想の下で三冠馬歴史上最高のホースをイメージします。オールドファンならシンザン、昭和後半の時代のファンならシンボリルドルフ、平成だとナリタブライアンとなります。
 そしてディープインパクトはシンボリルドルフとどちらが強いのかが話題になっていくことでしょう。しかしその中にミスターシービーの名前が挙がることは少ないのです。それはシンボリルドルフとの勝負付けが終わっているからです。もしもう連続して現れたのではなくてもう一年間が空いていたなら直接対決はなく、ミスターシービーも最強馬の比較対象として今でも話題になっている筈です。
 あの時代を生きた目撃証人としては少し残念なことです。本日のディープインパクト三冠の目撃者は恐らく歴史上最強馬を見たことになるのでしょう。夜のニュースで見るとそう感じます。長く語り継がれる名馬を目撃したことも、人生の変化のひとつです。自分の生きた時代に歴史に刻むような出来事があることはそれだけで嬉しいことです。
10月22日(土) 「金田まりさんデビュー一周年」
【紀州子ども語り部反省会】
 第一回紀州子ども語り部研修会の反省会を開催しました。第一回研修会の参加者は約30名、熱心に受講してくれていたことから上々のスタートを切ったと評価しています。和歌山城の今とむかしに関するオリジナルテキストも仕上がり、受講した学生と保護者の皆さんからも好評を得ています。
 和歌山市内でも和歌山城周辺の小中学校からの受講者が多く、日頃から和歌山城を身近に感じている生徒の関心が高いことが分かります。普段から接しているからこそ和歌山城に関して学びたい気持ちを持ち、誇りに思ってくれているのかも知れません。富士山は素晴らしい山で日本を代表する山であることは間違いありませんが、富士山を見たことがない人にとっては、富士山が見える土地に住んでいる人よりも日本人の誇るべき存在であるとの認識は低い筈です。
 和歌山城も同様で、城周辺に住んでいると日常で見ていることから和歌山市の象徴であることを無意識のうちに認識しているようです。和歌山城を中心に和歌山市の歩んできた近世の歴史を知ることでこのまちに誇りが持てます。
 第一回研修会終了後、ファックスで新たに第二回目からの受講希望が送信されてきたように次回の受講者が増える見込みです。そのためテキストの増刷と文房具の準備、第三回目の現地実習に群れての交通手段について対応策について対策を講じました。
 今回の研修会は第五回までですが、テキストと研修の成果をまとめて和歌山市教育委員会に提案を行い、総合学習で取り上げてもらえないか要望することで今日の反省会では一致しました。総合学習で和歌山市の歴史を学ぶことは和歌山市で育つ生徒にとって意味のあるものなので実現に向けて取り組みを行います。

【特区】
 全国で地域特性を活かした、或いは地域の将来の方向性を志向するために特区を活用している地方自治体があります。全国で初めて英語教育特区に認定されたのは群馬県太田市の小中高校英語一貫教育校のぐんま国際アカデミーです。
 和歌山市内の教育関係者とこの件について話し合いました。太田市のこの一貫教育に対しての反応は良く、首都圏から学びに来ている生徒もあるようです。特長のある教育で生徒と家族を惹きつけるのは、教育効果と地域の活力を生み出す効果があります。
 学校区によって家をどこに建てるのかを判断する保護者がいることや、土地の価格が左右されるなど教育に関する大人の意識は高いものがあります。教育に熱心なのはどこの地域で同じですから、教育対策をやっていますよと言うだけでは地域の特長であるとは言えません。英語教育をしっかりと実施する、或いは日本語教育を徹底するなど教育に具体的特長を持たせることが教育に熱心に取り組んでいる地域であることを示すものです。
 そのためには特区申請は有効な手段です。特長ある教育制度があると市外からの人口転入も図れますから、地域活性化と教育レベルの向上にもつながります。和歌山市の土地価格は依然として下落していますが、これは地域の魅力がないと市場に判断されていることを意味しますが、教育を受ける環境の選択肢が無いことも要因の一つだと考えます。
 この点についてこれからも研究を行います。

【金田まりさん】
 金田まりさんデビュー一周年記念ディナーショーが開催されたので出席いしました。会場は240人と満員で熱気に包まれました。知り合いの尺八の師匠がゲストとして登場するなど、和歌山色を出したコンサートとなりました。
 金田さんは民謡、詩吟、演歌の全てを身につけている歌手で、演歌を中心に各地で幅広いコンサートを行っています。デビューから一周年を向かえ、これからも和歌山を盛り上げるための活動を展開してくれます。

(金田まりさんコンサート)
【プレーオフ】
 スポーツの話を市政報告に掲載すると反応をいただきます。勝負の世界は勝ち負けがはっきりしているから分かり易いのです。先週もある方から、報告を読んで感動しましたと話をいただきました。職場においてあったのを何気なく読んでくれてのものです。
 さて平成17年度、プロ野球日本史シリーズ始まりましたが、先週はパリーグのプレーオフ、福岡ソフトバンクホークスと千葉ロッテマリーンズの試合が行われていました。手に汗握る戦いとは今回のような試合を指します。
 千葉がニ連勝した後、福岡がニ連勝して五分となり、最終戦は8回表に千葉が逆転をしてそのまま逃げ切りパリーグを制覇しましたが、どちらのチームも強くて素晴らしい戦いを繰り広げてくれました。
 観戦している立場からすると、平成16年も福岡はシーズン一位で通過しながらプレーオフで敗退、平成17年度もシーズン一位だったのにプレーオフで敗退した結果に対しては心が痛みます。スポーツにはルールがあり、そのルールに沿った戦いをした結果ですから仕方ありませんが、福岡の選手の気持ちを思うと言葉がありません。
 メジャーリーグのようにリーグと地区が異なる場合、各地区の一位チーム同士が戦い勝敗を決する方法なら納得出来ます。しかし同じリーグで長いシーズンを戦い抜き一位になったのに、短期決戦で敗れるとその1年間が無駄になるのは辛いことです。
 せめて一位で通過したチームはリーグ優勝の扱いをしてあげたいものです。敗者は歴史に名を刻むことは出来ませんが、シーズン一位通過は決して敗者ではありません。それを無に帰するのではシーズンの価値がなくなるような気がします。
 今回のプレーオフは第四戦と第五戦の終盤を見ることが出来ました。印象に残ったのは第四戦でした。福岡が勝った試合ですが、試合後のヒーローインタビューで、本塁打2本を放ったズレータ選手は「あきらめない。絶対にあきらめない。明日もかんばります」と日本語で語ったのが最も深く心に残っています。
 簡単な日本語ですが、あきらめない姿勢が勝利を呼び込むこと、そして結果はどうあれ、明日もかんばることの大切さを改めて教えてくれました。ズレータ選手はサムライという言葉を良く発しますが、日本人が忘れてしまっている日本人の精神を外国人が先生になって教えてくれています。
 スポーツで感動するのは、スーパープレイを見るだけではなく勝つことだけでなく、決着がつくまであきらめない姿勢があるからです。私達は普段の生活において、決してあきらめない姿勢を貫く場面は少ないのです。
 現実の生活では程よいところで妥協して、丸く治めることに終始していることに気づきます。物事を成すには根回しや下準備が必要で、段取り八分という言葉があるように、表舞台での真剣勝負よりも事前に根回しをしてある程度方向性を見出しておくことが出来る人間だと評価されています。真剣勝負の場であっても実はそれ以前に決着していることがあり、真剣に生きている場面が少ない自分にとってスポーツの真剣勝負に感動するのです。
 勝敗が明確になるスポーツの世界には根回しも段取りもありません。あらめないこととがんばることだけが結果を導いてくれます。簡単な法則で動かせる世界に人は憧れます。でも最後まであきらめないこと、がんばりぬくことは簡単ではなく、それを貫き通せた人だけが結果を出すことを肝に銘じておきたいものです。
10月21日(金) 「市政報告会」
【福祉関係会合】
 福祉関係者が訪ねてくれ懇談。高齢化率が高い和歌山市で福祉サービスを充実させるために活動してくれています。民間事業者がお互いに共同しながら発展を目指す考えを示してくれています。

【熊野古道】
 南紀熊野体験博実行委員会の数人が集まり懇談の機会を持ちました。熊野古道に親しんでいるメンバーですが、歩く場合には体調管理を万全にしておくこと必要があることを認識させられました。
 今月初め、軽い気持ちで大辺路を歩いた元実行委員会メンバーが体調を崩して一週間入院しました。無理をして歩いたため変調をきたしたのです。現在は元に戻っているため笑い話で済んでいますが、運動をする場合は最新の注意を心掛けたいものです。
 熊野古道は健康ウォーキングというよりも山登りのイメージを持って臨んだ方が良いのです。特に大辺路は熊野古道中辺路ルートの最難関コースで、山登りをするつもりで歩くことをお勧めします。
 
【市政報告会】
 最近の活動に関して市政報告会を行いました。今は市議会の合間に当たりますが、地域活性化に資するための活動を行っているためその報告を中心としました。要旨は次の通りです。
・中村修二教授特別講演会について。
 和歌山大学との共催で開催します。世界的技術者の中村修二教授が和歌山市で講演してくれるのは恐らく最初で最後の機会です。技術者の地位を高めてくれた行動から学ぶべきものがあります。

(市政報告会)
何事も先駆者になるのはリスクを背負うことを覚悟しなければなりません。その覚悟を決めた人だけが時代をリードすることが可能となります。 中村修二教授以降、日本企業は知的財産に関する取り決めを行い始めました。企業内の業務改善程度の報酬と扱いだったものが、企業に収益をもたらしてくれる研究に関してはその価値を認め金銭的報酬を供与する方向に向かっています。
 挑戦、そして壁を打ち破る行動が時代を切り拓きます。時間があれば和歌山大学にお越し下さい。

・紀の国戦隊紀州レンジャーについて。
 和歌山県の物産や名品を広報するために誕生したのが紀州レンジャーです。産品の広報だけではなく和歌山県のイメージ向上を図ってくれる程の活躍をしてくれています。和歌山県の自然を広報し、地球環境問題を和歌山県から訴える役割を担ってくれています。これからの活躍を期待して下さい。
紀の国戦隊紀州レンジャー:http://www.kishu-ranger.jp/

・藤原紀香写真展報告について。
 平成17年8月に開催した藤原紀香写展では約1,400人の来場があり、入場料、グッズ販売などで約100万円を集めることが出来ました。企業からいただいた協賛を含めると約1,000万円になっています。これは過去に開催した本写真展の収益金を遥かに上回るもので、和歌山市が元気なまちであることを全国に示すことが出来ています。 昨日、藤原紀香さんのマネージャーとセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの方が東京から和歌山市に来てくれました。
そこで収益金の活用方法について協議を行いました。アフガニスタンの子ども達の教育のために充当する方向性を持たせたものにしています。

(市政報告会)

・熊野健康村構想について。
 世界遺産効果以降、いやしの地熊野を売り出すための戦略を策定し活動を展開しています。世界遺産だけでいつまでも集客は図れませんから、いやしを具体化させた取り組みが必要です。それが熊野健康村構想で、和歌山県挙げての取り組みを行っています。全県下に関係する活動ですから関心を持って今後の取り組みに注目しておいて下さい。

【懇談会】
 市政報告会終了後、別の会場に向かい懇談会の機会を持ちました。市政報告会の資料を流用して活動報告を行いました。懇談会では、和歌山市の課題、熊野古道、和歌山市長選挙の動向など話題は尽きませんでした。
10月20日(木) 「佐野安佳里ライブ」
【開所式】
 和歌山市内で新しい福祉施設が開所しました。最近、きめ細かく地域の中に福祉関係施設が開所しています。この運営者の本社は横浜市で、全国で福祉関係施設を運営しています。和歌山市では二箇所目、全国で300番目の施設となります。
 ご招待を受けたので開所式に出席させていただきました。
 オーナーの思いは、自分の資産を個人としての利益追求だけを考えるのではなく、地域の中で福祉関係施設として活用することで貢献したいというものです。個人で福祉施設の開設は難しいため専門の企業と話し合いを続け、オーナーの土地に福祉施設を設置することに決まりました。地域に住む一人として高齢化社会に貢献するための思いを福祉事業者に託して開所に漕ぎ着けました。オーナーの熱い思いと和歌山市に出店してくれた事業者の思いに触れさせていただきました。
 来賓としての挨拶の主旨は次の通りです。
 和歌山市は高齢化率が高く福祉施策の充実は重要な課題として位置付けられています。そのため福祉施策は各種ありますが、和歌山市自体が赤字基調のため財政的に十分でないのが現状です。そのため民間事業者が福祉分野で進出してくれ、地域的に補ってくれること、きめ細かい福祉サービスを提供してくれることから喜ばしいことです。最近、中心地である本町にもケアセンターが開所したように、むしろ市内の中心部の高齢化率が高くなっているにも関わらずケアセンターが存在していない状態でした。このように福祉施設の少ない地域の福祉サービスを担ってくれるのは大変ありがたいことです。
 地域社会においては、民間と行政機関が協働した福祉への取り組みが求められていて、社会の要請に応えてくれる民間事業者がいることは大変心強いものです。
 和歌山市は関西地域において最もきれいな海に囲まれた地域であり、高齢者の皆さんが快適な生活を過ごす場所として適しています。地域においては官民で協働したケアセンターの開所により福祉サービスを提供すること、大きな施策としては幾つになっても健康を保つ予防医療の考え方を地域に導入出来ないか検討しています。
 筑波大学が所有している健康施策のノウハウを和歌山で実践している団体もありますし、水中運動についても研究しているところです。またセラピーを導入する場所として最適なのは関西では和歌山市をおいて他にありません。いるかセラピーを実践した研究者にも和歌山市に来てもらって適正を見てもらったことあります。
 このように高齢化社会に対応した地域づくりを志向し、福祉サービスが整っているまちづくりを和歌山市で実現させたいものです。全国で福祉事業を展開している事業者の福祉サービスを和歌山市でも受けられることを素直に喜びたいものです。本日は誠におめでとうございます。

【NPO活動】
 大阪府下でNPO活動を展開している方が来年から和歌山市でも活動してくれることになりしまた。本日の話し合いで、和歌山市でもNPO活動を行ってくれる意向を確認出来ました。障害や病気に苦しむ子ども達のためにこの会社では基金を設立し、収益の一部を基金として積み立て、一定額が集まると各所に図書を寄贈するなどしています。最近寄贈した文庫は約1,500冊あり子ども達が活用しています。図書を寄贈するのは子ども達の活字離れを危惧してのものです。本が身近にあると読書の習慣が身につき、そのことが国語力を高めてくれます。和歌山市に来てくれ、一緒に活動出来る日を楽しみにしています。

【写真展のその後】
 藤原紀香写真展の収益金はアフガニスタン支援のために全額寄贈しますが、その打ち合わせを行いました。本日は東京から藤原紀香さんマネージャーとセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのメンバーが和歌山市に来てくれて活用方法について協議を行いました。


(佐野安佳里さんライブ)
【佐野安佳里ライブ】
 東京から佐野安佳里さんが和歌山市に戻ってライブを行いました。場所は和歌浦にあるシーソーでチケットは前売り段階で完売、会場は満員となり佐野さんの歌声を楽しみました。本来はピアノ演奏を行いながらのライブですが、本日はギター一本のライブで従来とは雰囲気が異なっていました。ひと回り大きくなった佐野さんの今後の活動に期待しています。
10月19日(水) 「中村修二教授特別講演会」
【特別講演会案内】
 中村修二教授特別講演会に関する情報提供のため、和歌山大学との打ち合わせと各企業への挨拶に伺いました。大学の理事と担当部と共に最終的な当日の進行と役割分担を確認、その後、知的財産に関係する医療関係企業、市内にある研究施設、デジタル関係企業への挨拶を行いました。大学内には特別講演会の立看板も設置されました。
「中村修二教授特別講演会」
 和歌山市の和歌山大学で中村修二教授の特別講演会を開催します。 主催は和歌山大学で共催はNPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークです。和歌山大学の小田学長に対して、

(中村修二教授講演会)
和歌山大学で学ぶ若い研究者予備軍のために世界レベルの講義を受講してもらいたいと話を持ちかけたところ、学長はその主旨を理解してくれて、お互いが実現をさせることを目指して行動した結果、特別講演会という形で実現したものです。
 実現出来ると思って行動することで実現出来ることがあることに気づきます。実現させようと思う気持ちを持つことで今回の講演会が開催出来ることになったのです。和歌山市で開催出来ることは、中村修二教授のタイトなスケジュールを知っている人なら誰でも奇跡のような出来事であることを理解してくれる筈です。
 和歌山大学と和歌山市に暮らしている若い人達のために協力してくれる企業があることから実現出来ました。この企画を行えることはNPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークにとっても自信になり、各界からの期待感は励みになります。
 和歌山大学で行う最初で最後の機会となる中村修二教授による特別講演会に是非起こし下さい。学生も社会人も、きっと得るものがあります。
 開催概要は次の通りです。

○和歌山大学特別講演会
1.講 師 中村修二教授(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)  
2.テーマ 「ブレイクスルー 全ての壁をぶち破れ!」
3.日 時 平成17年 10月27日(木)13:00〜14:30
4.場 所 和歌山大学基礎教育棟(定員450名)
5.プログラム
  13:00〜13:10 開会挨拶(小田章和歌山大学学長)
  13:10〜14:30「ブレイクスルー 全ての壁をぶち破れ!」
    中村修二教授(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授) 
    コメンテーター:石田雅彦氏(ジャーナリスト)、
    小平尚典氏(フォトジャーナリスト)
  14:30 閉会挨拶(平田健正和歌山大学システム工学部長)

○開催に当たって
 高輝度青色発光LEDの世界初の実用製品化に成功した中村修二教授は現在、カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授として世界レベルで活躍しています。
 中村修二教授は自らの研究活動の傍ら若い研究者たちの育成に力を注ぎ、特に自らの経験を基に、研究と教育を通じて若い技術者達に意識改革の必要性を訴えています。
 技術の空洞化が進み、子ども達の理系離れと学力低下が言われる中、技術者の誇りと未来を切り開くための先導役を果たしてくれています。米国において研究者は優遇され、社会的にも成功者としての地位を獲得している方も珍しくありません。

 一方では日本の技術者や研究者たちの将来への不安を拭い去ってはいません。依然として文系社会である日本において、社会においては理系の方は厳しい状況に追い込まれています。
 しかし理系の力がなければ技術立国、知的財産立国を目指す日本の将来はありません。
 日本を離れ、米国からわが国の研究者の置かれた状況を客観的に把握している教授は自らの行動を示すことで、技術者や研究者が意識と見聞を高め、率直で強い意見を表せることが大切であることを教えてくれています。

 さて中村修二教授は、日本において早稲田大学や九州大学などで理系の学生を対象に講演を行った実績があります。首都圏や政令都市においては、世界トップレベルの学者の考え方と行動に触れることが出来ますが、残念ながら地方都市である和歌山市ではそのような恵まれた機会はありません。
 このままでは都市と地方の差は開くばかりですし、一流に触れることが出来ない和歌山市になってしまいます。

 和歌山市に暮らす青少年の成長を支援することも活動の柱にしている私達は、機会がなければ機会を作り出すことが大切だと考えています。普段の授業に加えて、日本が生んだ世界レベルの方の講義を受けることは、和歌山大学システム工学部を初めとする学生にとって有意義なものになることを確信しています。

 通常であれば絶対実現不可能な中村修二教授を、この度、和歌山市にお迎えすることが可能となりました。和歌山市にいると世界で活躍している研究者の講演を聞くことは難しい情況がありますが、和歌山市には人材はいるのだから、是非とも和歌山大学の学生が今よりもう一段成長するきっかけ作って欲しいと粘り強く交渉した結果、中村修二教授とそのチームがその思いに対して深く賛同してくれました。

 今回、和歌山大学の学生に対しての講演を快く引き受けてくれサンフランシスコから和歌山市に来ていただけることになりました。実現不可能と思っていた講演会を実現するまでに漕ぎ着けたのです。このチャンスを逃すと二度と和歌山市に来ていただける機会はありません。
 是非、世界レベルで活躍している中村修二教授の特別講演会開催により、学生達が世界に目を向け成長する機会として欲しいと願っています。
 
【教育懇談会】 
 教育関係者の方々と懇談会の場を持ちました。教育現場第一線で活躍されている皆さんから教育に関する課題や取り組みを聞くことが出来たので、これらの意見は今後の活動に役立てられます。こちらからは、中村修二教授特別講演会の案内を行いました。
10月18日(火) 「道路行政」
【道路行政】
 和歌山市内の道路は全体的に痛み始めています。補修が必要ですが財政難で道路補修費用も削減され続けているため、市内の各所で傷んでいる道路が放置されています。少しの穴でも自転車が引っかかって転倒したり、少し大きな穴だと単車が突っ込んで転倒しています。アメリカなら訴訟ものですが、幸い日本ではそのような事態に及ばないで我慢しています。
 ただ40年以上も補修されていない道路は、さすがに路面が磨り減っていて危険な状態になっています。市民の皆さんの安全のために、道路行政の大切さを痛感しています。

【解散】
 お世話になった会社が解散しました。社長の死去に伴い存続が難しくなったため、在籍していた従業員さんを解雇し財産を清算してしまいました。会社は人ではありませんが、人と同体であることが分かります。会社を興した人と共に成長、発展し、人に陰りが見え始めると会社も業績が右下がりとなり、後継者に恵まれないと人の死去に伴い法人は解散となります。生命のない法人でも限界があるのです。
 人の死に遭遇したのと同じように、秋の風が吹く中で寂しさを感じました。

【大新幼稚園】
 平成18年3月で廃園となる大新幼稚園、最後まで保護者の皆さんは子ども達のために全力で環境作りに奔走しています。運動会を成功させ転園のための懇談会と受け入れ先の幼稚園の視察など、忙しい日々を過ごしています。廃園問題に係わっている人にとって終わりの時は来ていません。
 受け入れ予定の公立幼稚園は、本町幼稚園と中ノ島幼稚園です。保護者は夏休み中に見学を行い家族会議によりどちらの園が適しているのかを協議しているところです。
 わが子をスムーズに新しい環境に馴染ませるために市教育委員会に対して配慮を求めるのは当然で、市教育委員会は最大限の配慮を持って対応してくれています。入園式の取り扱い、身体測定について、転園に際しての扱いの明確化、市報などによる廃園になることに対する広報活動などが主な項目で、本日は保護者と共に市教育委員会と懇談の機会を持ちました。
 市教育委員会は保護者の意向を配慮をしてくれますが、人間味のある対応をお願いしたいものです。
 廃園に伴うセレモニーは、平成18年3月25日に西山東幼稚園、3月26日は大新幼稚園で行われます。

【障害者対策】
 和歌山市の観光事業者と、民間施設の障害者対策について協議を行いました。和歌山市ではバリアフリーマップを作成中ですが、障害者対応の施設が少ないのが現状で、民間施設でも身体障害者への対応を行うことが求められていて、ここでも行政機関との協働が求められています。
 福祉や教育問題は民間と行政機関が協調することが如何に大切なのか、話し合うことでより分かります。和歌山市内の観光事業者も観光客や地域の方々を受け入れるために前向きに改修に取り組んでいます。それに対する行政機関の支援があると心強いものです。

【打ち合わせ】
 10月21日に開催予定の市政報告会はゲストを迎えて懇談も行うため、先方の秘書と簡単に打ち合わせを行いました。前段で私が報告を行い、後半の時間でその方に報告をしてもらいます。誰もが改革を叫ぶ時代ですが、現実を知ったうえでないと、どの部分を誰が改革を進めるのか決定出来ません。今回は日本社会の現実を少しでも分かってもらうための市政報告会に仕上げます。

【各所挨拶】
 中村修二教授の特別講演会を来週に控えて、和歌山市内の各事業所へ挨拶に伺いました。中村教授の来和に対しては喜んで受け入れてくれる環境にあると感じています。和歌山市に足らない部分を補ってくれること、通常では実現不可能な講演会が実現出来ることに対して驚きをもって受け入れてくれました。
 早速ポスターを掲示してくれる事業所もあり反応は上々です。
10月17日(月) 「和歌浦写真展」
【お礼】
 トータルソリューションフェアで講師をしていただいた皆さんに御礼に伺いました。エクレア教室では先に厚生労働大臣表彰を受けた方が講師を引き受けてくれました。自分お店ではないのに自ら先生役を担ってくれ、楽しく真剣に参加者へ指導をしてくれました。進捗が遅れた参加者には、ついお弟子さんを指導するように厳しくなったり、またセンスの良い小学生には将来性を感じて真剣に指導をして声をかけていました。
 熱意のある教室となったため申し込み人数が多く抽選で参加者を決定した程です。本日はお会いしてその熱意に触れることが出来ました。

【編集委員会】
 市議会だより編集委員会が開催されたので参加しました。次号は11月10日に四大紙に折込されることになっています。今回は平成17年9月市議会の報告と決算特別委員会の委員構成などが中心です。
 表紙は和歌山市の重点的な取り組みである防災対策として昨年度の防災訓練の写真を掲載することにしました。

【福祉打ち合わせ】
 障害者施策についての打ち合わせを行いました。現代社会においては障害者でも自立することが求められています。障害者も社会に参画する環境が整えられていることから、確かに自立は望ましいことです。しかし両親の支えや施設の支えがないと自立出来ない障害者の方がいることを忘れてはなりません。呼吸器の障害で生きるために吸引機や吸入器を必要としている子どももいます。両親は大切な子どもの命を守るために懸命に生活を行っていますから、現場の実態も知らないで簡単に自立すべきだとは言えないのです。
 障害者に対する補助金でも、消耗品に関する補助は打ち切られている現状があります。呼吸器に関しても、吸引機や吸入器に対しては支援がありますが、それを動かすバッテリーは保険対象外でもあり補助制度もありません。障害と医療の間に対する支援制度の必要性が感じられます。大きな問題で単独市だけで解決出来るものではありませんから県にも相談を行います。

【懇談会】
 人の世話を続けている先輩ですが、さすがに嫌気がさした案件がありました。今日はお会いし話を聞かさせていただきましたが他人事ではありません。社会において人は信頼で生きているのですか、それを簡単に袖にされると本人にとっての影響は大きいのです。長い間をかけて信頼を構築してきたのが、他人が間に入ることで一瞬のうちに崩れることがあります。身近な事例を示していただき、この事例から学んで欲しいと教えてくれました。

【和歌浦写真展】
 和歌浦を撮影し続けている写真家松原時夫さんの写真展を訪れました。和歌浦に拘り続けている松原さんの今回の展覧会は、和歌浦の過去から現在までを表現しています。作品は1954年(昭和29年)の和歌浦の風景から始まっています。昭和30年代の和歌浦は、当時の和歌祭(現在、和歌浦の若手の皆さんが復活させています)、明光通りの賑わい、海岸で遊ぶ多くの子ども達、市電を待つ人など、今では見られない光景が拡がっています。
 何年にも亘って同じ場所を撮り続けている写真もあり、和歌浦の変化の様子が分かります。これからも時代と共に変化を見せる和歌浦を撮影し続けてくれる松原さんの活躍を期待しています。

【特別講演会】
 和歌山大学において、来週に迫った和歌山大学特別講演会の打ち合わせを行いました。講師はカリフォルニア大学の中村修二教授です。世界レベルの研究者である中村修二さんが和歌山市に来ていただける時が迫って胸が躍ります。案内チラシとポスターの作成、支援企業への配布計画などの打ち合わせを行い準備が整っています。和歌山大学新聞部からもインタビューの申し込みがあり調整することにしています。学生が興味を持ってくれ、世界一流の方へのインタビューを体験することで学生のレベルは上がります。

【通夜式】
 小さい頃にお世話になった方の通夜式に訪れました。ご本人は今朝4時突然亡くなり、残された家族の悲しみが伝わってきました。幼馴染の喪主を務めた長男からは、母親があんなに泣いたのは初めて見たと聞きましたが、その長男も目が真っ赤に染まっていました。
一人が欠けることで周辺に影響を及ぼしますが、やがてその穴は埋まっていくことになります。この世から人の存在がなくなるのは不思議ですが、自分のその後を誰も見ることは出来ません。
10月16日(日) 「走れ未来へ貴志川線」

(貴志川線の集いに参加した
和歌山電気鉄道の皆さん)
「走れ未来へ貴志川線〜貴志川線の存続を祝う集い〜」が貴志川町生涯学習センター、通称かがやきホールで開催されました。主催は貴志川線の未来をつくる会で、貴志川線存続活動の主体となっている組織です。
 貴志川線存続が決定したのはこの組織の存在抜きには考えられません。貴志川線廃線問題がNHKの番組で取り上げられたのを契機に、全国的に地方鉄道の存続が厳しくなっている中、存続させるためには沿線と利用者を中心に声をあげることが条件であることを感じ取り今まで素晴らしい活動を展開してきました。
 短期間で和歌山県、和歌山市、貴志川町に働きかけ、後継事業者決定までつなげた成果と実績は他の地方にも展開出来るも貴重なノウハウとなっています。
 さて本日の集いは、和歌山鉄道株式会社の小嶋光信社長や両備グループデザイン顧問の水戸岡鋭治氏も出席する意味のあるものでした。
 小嶋社長は、日本でどうすれば地方鉄道が残っていくのか考えているところで、貴志川線を残すことは他の地域にも影響を与えるものだと話してくれました。
 地方鉄道はどこの路線でも年間3%〜5%程度乗客は落ち込んでいます。これを逸走率といいますが、この率を高めることが最大の経営課題です。貴志川線の現在の乗客数年間約200万人では自立的経営は難しくこの数字を150%まで高めることが必要です。つまり300万人の方が利用してくれると自立的経営が可能となり、将来にわたって貴志川線が走り続けることになります。
 私達が考えるべきこと、そして関心事は地球環境問題、地域環境問題そして健康です。鉄道はこれらの課題を解決する要素を満たしています。歩くことが少ない日本人になっているので、鉄道を利用して自宅から会社まで意識して歩く時間を設けるように考えてくれるだけでも利用者が増加します。
 さて貴志川線沿線の特徴は、昭和30年代にタイムスリップしたように感じる田園風景が広がっていることです。映画のロケにも活用出来る風景ですから、貴志川線を走らせることでこの風景を残したいものです。走らせるのは会社がしますが、駅舎の整備などには行政機関の支援を求めたいものです。
 和歌山電機鉄道からは、和歌山市のことを良く知っている地元から貴志川線利用した活性化策を提案して欲しいと提案があります。既に活性化のために、貴志川線沿線の神社を活用したイベントや画家の竹下夢ニ氏の展覧会、貴志川線沿線に多いどんぐりの木の種を、環境問題を考えるために植林することを全国呼び掛けるになどの活性化計画があります。
 しかし鉄道と地域に係わる事業者としては、地域の力を引き出すことが重要で、事業者が勝手に何もかもするのは良くないとしています。
 躍動する地域にするために一緒に考え実現させていく姿勢が必要です。行政任せ、事業者まかせでは10年後以降の存続は適いません。

 水戸岡氏から貴志川線車両のデザインは、地域の文化をデザインすることを基本にしているので大幅な変更はしなくても良いレベルにあるように認識してくれています。貴志川線の未来をつくる会の活動の経過を知ると、貴志川線に対しては半端なデザインは出来ないと強く思ってくれています。利用者の考え方、熱意、思いをデザインに反映させていき、日本一心豊かなローカル線を作りたいと考えを示してくれました。
 五感で感じる物を形にして残すことが基本で、貴志川線に関わっている人々の熱意が貴志川線のデザインとして平成18年4月に姿を現してくれます。

 特別に参加した大橋市長は、和歌山市の職員さんで貴志川線を利用出来る地域に住む方に対して、通勤費を現金ではなく定期券で支給する方向で検討する考えを示しました。過去よりも貴志川線で通勤している職員さんが多いと市長は話してくれましたが、更に利用者増加を目指した市役所全体の課題として取り組みをしてくれますから期待しています。

 貴志川線の存続が決定した現在、残した後を考える時期に差し掛かっています。もし当初の予定であれば、平成17年10月に入った今頃、貴志川線は廃線になっていました。南海電鉄は平成17年9月末で廃線を予定していたからです。和歌山電鉄が後継者として事業を引き継いでくれることで営業運転を半年延長してくれています。全ての関係者の協力があって貴志川線が走っていることを認識させられます。
 今回存続活動を行った皆さんの思いを乗せて、未来に向かって走り続けて欲しい貴志川線です。
10月15日(土) 「紀州子ども語り部研修会」
【紀州子ども語り部研修会】
 
第一回紀州子ども語り部研修会を開催しました。本事業は和歌山市民提案事業のひとつとして採択されたもので、和歌山城と城下町として歴史を育んできた和歌山市の今とむかしのことを良く知ろうと考えて事業化したものです。
 本日は和歌山城の歴史と徳川家などを中心に、講師は高橋克伸氏にお願いして「和歌山上の今とむかし」を開講しました。準備は午前9時からで、演題、テキストと文房具などを揃え生徒の参加を待ちました。

(紀州子ども語り部研修会)

(紀州子ども語り部研修会の
元気な参加者)
 集まってくれたのは和歌山市内の小学校5年生から中学3年生までの約30人です。雨の名でしたが午前10時30分からの開講に合わせて集合してくれました。
 和歌山城の簡単な歴史を記します。

 1585年豊臣秀吉が紀州を攻め和歌山城を築き始めます。天守台と本丸周辺の建設はこの年に開始されています。豊臣秀長が初代城主で、桑山重晴が初代城主となります。 
 1600年、関が原の合戦で徳川家にとって功績のあった浅野幸長が紀伊国をもらい入城、天守を建て城の修築を行いました。
 1619年に徳川家康の十男徳川頼宣が紀伊国をもらい受けます。以降徳川家が和歌山城主として君臨することになります。紀州5代城主の徳川吉宗は後の8代将軍です。紀州13代城主の徳川慶福は後の徳川14代将軍です。紀州15代城主の徳川茂承で紀州徳川家の歴史は終わります。
 和歌山城の歴史は豊臣家、浅野家、徳川家の三代の歴史でもありますが、豊臣家は2代、浅野家も2代で終わっているのに対して徳川家は14代も続き、紀州徳川家と言われているのはこのためです。
 現在の和歌山城は1945年に空襲で焼失したため、1958年に鉄筋コンクリートで外観が復元されています。
 今回は和歌山城の歴史を学びましたが、次回は城下町として発展してきた和歌山市の歴史について研修を行います。

【トータルソリューションフェア】
 昨日に引き続いて「トータルソリューションフェア2005in和歌山」運営を行いました。
 午後、木村竹志氏による記念講演会が行われました。木村竹志氏は元箕島高校の投手で、昭和54年には甲子園で春夏連覇の偉業を達成した時のエースです。その後、社会人住友金属で都市対抗、社会人選手権でも優勝、プロ野球西武ライオンズでも日本シリーズで優勝するなど野球人として数々の栄冠に輝いています。現在は地元有田市に戻り、野球を通じての子ども達の健全育成と環境問題への取り組みをするためNPO法人を設立して活動しています。

木村竹志氏講演会

 木村竹志は野球を始めた小学校4年生からプロ野球生活を終えるまで、毎日朝のランニングを欠かしませんでした。

(ソリューションフェアに
ウメレンジャー登場)
好きなことに対して、そしてプロとして当然の訓練だと言いますが、毎日ランニングを欠かさない姿勢が、甲子園出場とプロ野球という目標を達成させた要因です。才能だけでプロ野球に入れるほど甘い世界ではありませんから、何年にも亘る努力の積み重ねが才能を伸ばし目標を達成させてくれます。
 ひとつの道を究めた人から努力の様を聞くと、継続することの大切さが実感出来ます。
 また今日は紀州レンジャーのひとりウメレンジャーが登場、会場内を走り回り子ども達に大人気でした。今後も環境問題を考える各地のイベントに、紀州レンジャー隊が登場します。
10月14日(金) 「トータルソリューションフェア」
 和歌山市のイベント会場ビッグホエールで、和歌山初の「トータルソリューションフェア2005in和歌山」を開催しました。これはエネルギー・環境問題に関心を持ち地球環境問題を考える契機を提供することを目的としています。
 企業や行政機関の環境問題担当者、ビルオーナー、設計事務所の皆さんを初め、直接的に環境負荷を左右する方を中心に、ご家族でも楽しめるコーナーも設け約1,000人の来場者がありました。専門的な展示と説明内容にも関わらず大勢の方が来場してくれたことは環境問題・エネルギー問題への関心の高さが伺えます。身近な取り組みから世地球規模の環境問題への対応を考えてくれるきっかけとなれば、本イベントの効果はあったといえます。
 省エネルギー診断や環境負荷の低減を図るための新製品の紹介、各メーカーからの展示物などにより訴求力があるものに仕上げています。

 途中、飲食店経営者向けに神村護氏の記念講演会がありました。神村護氏は飲食店の業態変更により人気店に変身させている飲食プロデューサーで、自らも店舗経営を行っている他、全国で講演活動を行っています。講演は飲食店経営者の参考になるものでした。
 現在外食産業の市場規模は約25兆円と巨大産業となっています。これは核家族化、共稼ぎ夫婦の増加、結婚年齢の上昇、個人の時間を有効活用することなどが要因です。これからも伸びる市場だと思われますが、外食を追いかけているのが中食と呼ばれる新しい業態です。

(神村氏による講演会)

 中食とは、デパ地価やコンビニで仕上がった食材を購入し、家庭や事務所などで食する形です。家での食事を内食とするなら、外食、中食が増加し、内食が減少傾向にある社会状況にあります。
 さて最近の外食の特長をあげます。ひとつは客単価が高くなっていることです。満足と新しい発見、感動を味わうために外食の機会が増加しています。単においしいだけでは顧客をひきつけるのは難しくなっています。何度も店舗に来てもらうためには、感動体験が必要です。料理の仕上げを自分で行うことや、既存の店舗と異なる驚きを与えることなどが感動を与えますからリピータ客となっていきます。リピート性を持たせられない店舗は長続きしません。
 ふたつは健康、安心、安全志向です。この三要素を備えていない店舗の存在はあり得ません。
 最後のひとつは、高級品か低価格か両極化していることです。気分や状況に応じて高級品を味わう時もあれば、家族全員で出掛けるから低価格の店舗を選択するなどの行動をとりますから、中間的な飲食店舗の経営は難しくなっています。
 これらの三要素を勘案して飲食経営を行う必要があります。首都圏や大阪の飲食店舗は、これらのキーワードを追求した店舗展開を行っています。古い価値観の都市になると、昔はこうだったと言い張り現代の感覚を取り入れようとしていません。そのことが外からの資本が県内に入ってくると既存の飲食店が淘汰される一因となっています。首都圏の経営者が優れているのではなく、首都圏の経営者が若いため業態転換が出来ているだけだといえますから、地方でも若い経営者が若返る、または若い発想を取り入れることで繁盛店に変身させることは可能です。

 イベントは夜の8時まで開催したため会社帰りの方も参加してくれました。明日も10時から開催いたします。環境・エネルギー問題を考えるためにも是非お越し下さい。
 終了後、政治活動委員会に引き続いた会合に参加しました。
10月13日(木) 「観光施策」
【熊野】
 熊野地域を訪れる方々に癒しのサービスを提供するための取り組みを開始しています。
木村知事は熊野健康村構想を掲げ、世界遺産の地熊野の特徴を活かした地域づくりを志向しているのでそれに呼応しているものです。プロジェクト関係者が集まり、本年度下期の活動方針について意思統一とスケジュール確認を行いました。熊野に関する会合は毎月行っているところです。

【会合】
 夜はある企業の社長と懇談を行いました。企業は社会貢献活動への取り組みを行うことが公器としての役割であると認識したうえで、和歌山市を元気にそして全国レベルの存在となるための企画を検討しました。
 この若手社長の同級生である東証一部上場企業の社長も、一時期和歌山市に関心を持ち店舗を展開してくれていたのですが現在は撤退しています。この企業は全国で店舗展開を行っていますが和歌山市には店舗がないのが残念です。過去に一度、和歌山市に講演に来てくれたことがあるように、和歌山市活性化のために支援してくれたのですが、地元が主体とならなかったことなどが原因で撤退しています。
 元気で良い企画は取り入れる姿勢が大切であることを再認識させられます。一度和歌山市という市場から撤退されると二度目はありません。若い社長が率いるこの上場企業のサービスは全国的に若い人達に人気があります。和歌山市の若い人達がこのサービスを享受出来なくなっています。
 外部資本が流入しにくい状況であるなら地元から投資したくなる企画案を打ち上げたいものです。本日はその企画案を検討して方向性を確認しました。来年度には動きを明確にしたいと考えています。

【観光施策】
 ところで先週末に和歌浦で「ドラゴンボート大会」がありました。日曜日は和歌山県予選で、翌日の月曜日は全国大会だったそうです。選手と応援団を合わせると約1,000人規模だったのにも関わらず、観光事業者に大会のことが伝わっていませんでした。
 全国大会で宿泊需要があった筈ですが、市内のホテルでは体育の日を含む三連休の宿泊客は伸びていません。理由は全国大会だったことを知らなかったことから営業活動が出来ていないばかりか、ドラゴンボートに合わせた宿泊プランを作っていなかったからです。
 通常、大規模大会が開催される場合は、行政機関とホテル業界は情報連携を行います。スポーツ大会に参加する団体は人数が多いことから、高い宿泊費用を支払うよりも安価に宿泊出来る方を希望します。受け入れる市では安価で安心出来るホテルプランを示して要望に応えようとします。
 全国大会の受け入れに慣れている市では、地方自治体がコンベンションビューローを組織化していますし、民間の観光事業者と協調しながらお勧めの宿泊プランも作成しています。更に大会終了後にもう一泊してもらうため、事前に参加団体に観光周遊プランを示し提案活動を行っています。
 大会の誘致と成功へ導くこと、後工程の楽しみ提供などを組み合わせて参加者に満足感を提供しながら、地元にとっては最大限の経済的効果を享受出来るように仕向けています。
 これが観光都市の姿です。
 ところが和歌山市では大規模な大会にも関わらず、民間の観光事業者が知らなかったのです。主催団体と地方自治体の観光部門、そして民間事業者の情報が連携出来ていないことを示しています。
 先進地ではコンベンションビューローの設置や観光協会の民営化などの活性化策を取っています。何度も同じことを繰り返して市全体としてのビジネスチャンスを逃がしているのであれば、現在の受け入れ体制が良いのかどうか検討し変更する必要があります。何度となく観光に関わる民間事業者から、情報連携のしくみと体制強化の指摘があります。観光事業者は会費を支払って協会員になっているのですから、費用に対する効果を期待しているのです。付き合いで会費を納入しているわけではありません。
 観光都市であることを謳い文句にしているのに関わらず、いつまでも協調出来てない姿に多くの観光事業者は落胆しています。和歌山市のホテル界の課題は、金土日の宿泊客を増加させることです。月曜日から木曜日までは宿泊需要はあるのですから、完全に和歌山市はビジネス需要が中心で(市場の規模はこの際問いません)、観光都市とは言えない側面があります。観光施策を重視するのであれば、観光に関わっている民間が期待している週末の観光客増加施策を打ち出す必要があります。
 全国大会も誘致しているので、週末に和歌山市を訪れるお客さんも増加している筈ですが何故か宿泊客増加に直結していないようです。
 観光協会のしくみがありますから、行政機関と民間事業者が連携するのはそれ程難しくない筈です。一般質問でも提案して改善を図る方向で動いていると期待していますが、改善が進まないのは一体何がネックになっているのか不思議です。
 観光都市和歌山市、本物かどうかの正念場です。
10月12日(水) 「紀州子ども語り部養成事業」
【紀州子ども語り部養成事業】
 ある小学校の校長先生、副校長先生と、紀州子ども語り部養成事業について話し合いの機会を持ちました。この小学校では以前から生徒に和歌山市の歴史と文化を教えている経緯もあり、この事業に関心を示してくれました。
 本事業はNPO法人が主体で、和歌山市が支援してくれている民間と行政が協働した最初の事業です。本事業の目的は、和歌山市で育った子ども達が城下町としての和歌山市の歴史を学ぶことにより故郷の良さを認識してもらうことにあります。直ぐに観光客を案内出来るとは思っていませんが、歴史を学んだ成果は大学生や社会人になり和歌山市を離れ他府県に行っても、出身地は和歌山市であると自信を持って話して欲しいと願ってのものです。江戸時代からの城下町として栄え、歴史を大切にしながら現在に至っているまちが和歌山市ですから、古きものと自然環境を大切にしながら徐々に新しいものを取り入れているのです。発展の速度はゆっくりかも知れませんが、他都市にはない城下町と新しい文化の融合が見られるまちとしての存在に誇りを持ちたいものです。
 紀州子ども語り部養成事業はこのように短期的に成果を出すものではなく、長期的な視点に立ってのものです。
 元来、和歌山城について学習する機会を積極的に取り入れている学校です。校長先生達も目的に賛同してくれて協力を約束してくれました。
 合わせて議員としての活動についても話させてもらいました。冒頭、議員の印象を聞くと、時代に合わない古臭い存在であると認識していました。結局、住民の代表であるのに、行政改革の足を引っ張っているのは議員である、そして普段の活動は何をしているのか分からないと、その印象を話してくれました。
 議員の印象を総括すると、古臭い体質、ご老体、活動が分からない、新鮮味がない、改革のブレーキなど、とても好印象とは言えないものになっています。さらに議員は自ら行動を起こさないで役所内部で口利きをしているだけの印象があり、それが暗い印象につがっています。これからの議員は、自らの行動で示すことによってこれらの印象を払拭していくことが求められています。
 皆さんが期待を持ってくれているのと、あきらめの気持ちで見てくれているのでは、活動の原点から違います。期待を担って活動すると肯定的な活動になりますが、「どうせ」と思われていると否定的な活動になります。
 そこで印象を払拭出来るように、現在の活動について話をさせていただきました。和歌山市の未来にあまり期待は持てないのではとの問いに対しては、そうではないと答えさせていだたきました。起業家、福祉関係者、NPO活動家、観光事業者などの間から現状を打破しようと活動を行っている若い人達が同時に現れている事例を示し、各分野において期待感があることを知っていただきました。
 一気に変化を起こせる期待可能性は十分にあります。ただ活動に当たって若い人達は自事業計画の初期資金に窮しています。ですから行政の支援は何よりも立ち上げ時に必要です。期待可能性には先行投資を行って欲しいものです。これは資金面だけではなく活動環境や人的支援を与えてくれるだけでも良いのです。
 若い人達が世に出る環境を整えている地域が次の時代をリードすることになります。

【平和ポスター】

(子どもの絵推薦作品その1)

(子どもの絵推薦作品その2)
 平和ポスターコンテスト優秀作品選考に推薦するため、提出された約200の小学生の絵画作品から推薦作品を選びました。私を含めて3人の視点で選考させていただきました。小学生の生徒が熱心に書いてくれた作品ですから、推薦作品3点を選ぶのに苦労しました。

審査基準はマニュアル化されていませんから、私達のセンスによります。 大まかには、色づかい、構成、テーマの訴求性、丁寧さなどを基準としました。200点の作品の中からまず20点に絞り込み、その中から3点を選出しました。

 この3点は和歌山県での選考会に入り、関西地区での選考を通過すれば全国での選考会に送られます。最終結果は分かりませんが、この3点の作品がより高いレベルで入賞して欲しいものです。

【訪問】
 和歌山市に本社があり全国展開している大手企業を訪問しました。昨日紹介していただいたもので、一緒にある企画を行うために私達のNPO法人の設立主旨と活動状況、そして今回の企画についての主旨説明を行いました。
 企業活動の主旨と合致していることから協力体制を取れることになりました。若い会社で夜でも職場は活気がありました。
10月11日(火) 「特別講演会」
【特別講演会】
 和歌山大学学長、理事と一緒に中村修二教授特別講演会に関しての協力依頼に廻りましたが、訪問した会社の反応は様々でした。会社によって、或いは技術系と文科系によっても捉え方が異なる反応は面白く勉強になりました。
 基本的に経営者からは中村修二教授に関して好印象はありませんでした。理由は、会社が時間も素材も機材も提供して青色発光ダイオードの研究をさせていたのに、発明した途端に会社への恩を感じないで自分一人だけで発明したような気になり、渡米後訴訟を起こしたことに関して快く思っていないからです。日本企業は従業員を大切に思っていますし、成果が現れない時代でも報酬を提供しています。企業が従業員を働きながら育てている一面があり、若い時代には報酬以下の仕事、中堅時代は仕事と報酬が同等、高齢者になれば仕事よりも企業への貢献度から報酬が多く設定されているのが日本型経営であり日本企業です。
 製造業ではチームワークが大切ですから企業は伝統的な一面を有しています。全面的に成果主義を取り入れると従業員個人の能力に左右されることになり、企業の研究体制は宝くじのようになります。研究者が自由に研究する環境を提供すると、企業内研究者には良い条件となりますが、企業にとっては当たるか当たらないか分からないものに投資を続けることになります。製造業はチームとして仕事をすることで成果を高めているため、総合力でライバルを上回るべきなのです。
 決して個人の力で発明は出来るものではないことを指摘しています。

 これに対して研究者は異なる見解を示してくれます。企業は研究者の仕事の段階で表すと0から10までを創り上げること、製品開発は発明された10から100までを引き受けます。営業、販売部門はその100から1,000のまでの段階を分担しています。0から1,000までの工程があるとすれば、1,000の仕事をチームで行う点では同じです。
 どの箇所を評価するかが問題となります。最もポイントが多いのは、営業、販売部門が請け負っている900ポイントです。研究者のポイントはわずか10ポイントですから比較になりません。
 ところが研究者の評価はそうとは考えません。一番難しいのは0から1へ持っていく段階だからです。最も困難である0から有を生み出すのが研究者の仕事であり、これは優れた個人が存在することで有形のものとして世の中に生み出されます。100人が束になっても創造力を持ち合わせていないと創造力のある1人の研究者に敵いません。無から有を生み出す研究者の仕事は、それ程価値のあるものなのです。最初のステップがあるから次の工程に進むことが可能となりますから、研究者の発明の成果が最も評価されるべきで、日本では研究者が正当に評価されていないと考えています。
 日本の研究者は企業内で地位も報酬も押さえつけられているため、社会的評価がされていない点も指摘しています。プロスポーツでは、野球のイチロー選手は世界を相手に戦いっていることから、世界レベルの能力に見合った報酬を得ています。サッカーの中田選手も世界トップレベルの能力に見合った活躍の舞台にいますし、その結果に見合った報酬を得ています。
 ところが日本の研究者は世界レベルの能力があるかどうか試す機会が少なく、仮に世界レベルの発明をしても報酬は追従していない現実があります。中村修二教授がひとつの壁を破ったことで日本の研究者の地位はあがりましたが、さらに研究者の仕事が魅力的にならないことには、誰も研究者の道を歩まなくなる恐れがあります。省資源国であり、自給出来るだけのエネルギーがない日本においては知的資源が頼りです。ですから研究者の地位を高め処遇してあげるべきだとの考え方もあります。

 このように立場が異なると考え方は180度異なります。理屈では分かっていても実例に出会うと本当に勉強になります。ところで研究者をどう考えるかについては、どちらの主張も正解です。
 何もかもアメリカ型経営が優れている訳ではありません。それは成果の全てを金銭で置き換えることは出来ませんから、金銭絶対主義を前面に出すことは日本人の文化にそぐわないところがあります。
 日本型経営で組織力を高めチームで仕事をする方が、より成果を挙げられる場合もあります。全体の力を底上げすることで企業力を向上させること、これも正解です。
 それに対して一人の突出した研究者が登場することで、企業を成長させることもあり得ます。その研究者を大切にすることも企業の役割です。和歌山市にある企業は、研究者への報酬も適切なものにしていますし決して冷遇はしていません。日本人の文化に合った日本型経営と研究者の処遇も考えることを同時に実現させることがアメリカ型とは異なる経営となります。
 いずれにしても、一人の研究者が和歌山市に来てくれることで教授の生き方を素材にして経営を考える契機になることは喜ばしいことです。波紋を起こすことで人はそのやり方が正しいのか否かを考えますから、それだけでも特別講演会開催の意味はあります。

【相談】
 皆さんから市政に関する相談をいただきお話をさせていただきました。日常生活の中で人それぞれのドラマがあり、生活上で困難に直面した時に地方自治体のバックアップ体制を考える契機になります。福祉施策や教育施策は普段考えることは少ないのですが、自分が直面すると真剣に向き合いますから不具合も見えてきます。市の施策は過去からの積み重なりによって最大公約数的で多くの人が納得出来ると思われる施策になっていますから、
一人の意見で全てを改善するのは難しいものがあります。しかし多くの方が疑問に思うのであれば、その制度は時代に即していない場合があり再検討の時期にあることも考えられます。
 生活の数だけ違った視点があります。

【打ち合わせ】
 文化活動と伝統芸能をマッチさせた活動を実施するに当たって課題があったため、関係者が集まり解決策を出し合いました。それぞれで出来ていたことを混合させるだけなのに、違う文化を一緒にして進めるのに当たって意思疎通の難しさを感じます。でもそこから別の何かが生まれる可能性がありますから実践する価値はありそうです。
 
【ライオンズ会合】
 夜は和歌山市内の9つのライオンズラブの合同例会に出席しました。ライオンズクラブから和歌山市の「わかちか広場」への誘導掲示板を贈呈したことから、和歌山市植松助役から表彰されました。

【懇談】
 ライオンズ会合終了後、懇談を実施。福祉関係事業構想とオリンピックを目指してある種目の練習場建設に着手している方がいます。和歌山県から未来のオリンピック選手を輩出することを夢見

(ライオンズクラブ合同例会)
ての投資です。この夢も和歌山市に元気を与えてくれるものです。
10月10日(月) 「ホースセラピー」
【高速自動車道】
 本日、白浜町へ仕事のため日帰りした方との話です。高速自動車道の帰り道、混雑していたためサービスエリアに立ち寄った時、丁度障害者の乗った観光バスと一緒になったのです。障害者対応のトイレが一箇所だけだったので、用を足せずに長い時間を要したのです。更に男性用トイレは和式トイレのため、障害者の方は使用出来なかったのです。この方は男性だったため男性用トイレの状況を確認してくれたのですが、女性用トイレも未確認ですが同様のトイレではないかと推測しています。せめて簡易の洋式トイレに変更して欲しいと要望を受けました。
 世界文化遺産の和歌山県となり紀南地域への観光客は増加しているため、トイレのバリアフリー化を早急に進めないと観光県が泣いているとの指摘です。和式トイレは高齢者も使用が辛いので洋式トイレに変更して欲しいとの依頼があると、観光事業者からも聞いたことがあります。
 サービスエリアでの光景を見た時の不具合を、和歌山県の観光施策と結びつけて提案をいただきました。

【ホースセラピー】
 ホースセラピーの取り組みがラジオ大阪で取り上げられています。NPO法人ホース・フレンズ事務局の芦内理事長がメインで馬を通じた人と地域の関わり方について話を展開していきます。番組名は「ホースフレンズ〜ライフ・イズ・ビューティフル」です。
 ホースセラピーは代表的な動物療法です。社会的ひきこもりの療法としても障害者の方も体験出来ます。ホース・フレンズ事務局では、不登校の子ども達を対象として実践活動を展開していて、既に実践に基づいたホースセラピーによる不登校から脱却するプログラムを開発しています。
 初回は10月8日に放送されています。放送は毎週土曜日、午前11時45分から15分間の予定です。ホース・フレンズ事務局の活動の他、各地でのホースセラピーに関する活動や取り組みについても番組の中で紹介されます。
 芦内理事長との話では、和歌山市の可能性についても評価してくれているため、勿論、和歌山市の和歌浦で開催されたアニマル・ケアランドの紹介があり、イベント会場となった和歌山市も取り上げてくれることになりました。いやしの地としての和歌浦の可能性は、ホースセラピーイベントを実践したことで評価されていますし、北海道や阿蘇ではホースセラピーが行われていますが、青い海を背景にした砂浜でホースセラピーを取り入れられる環境を持っているのは和歌浦をおいて他にないと確信しています。
 平成16年に開催したホースセラピーイベントには、障害者の方々も参加してくれていますし自治会の皆さんも関わってくれました。地元からはこのイベント以降、いやしの地和歌浦の名を高めるため予防医療を実践したいとの要望もあります。
 ホースセラピーを初めとするアニマルセラピーを和歌浦で導入するための検討も行っているところですが、ラジオでの紹介により注目度を高めていただきます。
 
【紀州子ども語り部】
 紀州こども語り部第一回研修会が平成17年10月15日に近づいてきました。案内状の郵送準備と会場で用意するものについて打ち合わせを実施。研修会の三回目と四回目は実践研修とすることから、参加者用車の手配について確認を行いました。限られた予算内で成果をあげるための知恵を出し合っています。
10月 9日(日) 「中村修二教授特別講演会」
 和歌山市にある和歌山大学で中村修二教授による特別講演会が開催されます。地方都市の和歌山市で開催出来るまでには、中村修二教授との日程調整と和歌山市で開催する意義を理解してもらうことなど、関係する全員の努力を要したうえ長い時間がかかりました。
 世界を駆け巡っている中村修二教授に、日本の地方都市で講義をしてもらうのは大変な出来事です。実現させようとする強い思いと行動があって初めて実現に向かいました。主催は和歌山大学で、企画したNPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークが共催で参画させてもらっています。
 和歌山市で開催する意義は次のようなものです。

 高輝度青色発光LEDの世界初の実用製品化に成功した中村修二教授は現在、カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授として世界レベルで活躍しています。
 中村修二教授は自らの研究活動の傍ら若い研究者たちの育成に力を注ぎ、特に自らの経験を基に、研究と教育を通じて若い技術者達に意識改革の必要性を訴えています。
 技術の空洞化が進み、子ども達の理系離れと学力低下が言われる中、技術者の誇りと未来を切り開くための先導役を果たしてくれています。米国において研究者は優遇され、社会的にも成功者としての地位を獲得している方も珍しくありません。

 一方では日本の技術者や研究者たちの将来への不安を拭い去ってはいません。依然として文系社会である日本において、社会においては理系の方は厳しい状況に追い込まれています。
 しかし理系の力がなければ技術立国、知的財産立国を目指す日本の将来はありません。
 日本を離れ、米国からわが国の研究者の置かれた状況を客観的に把握している教授は自らの行動を示すことで、技術者や研究者が意識と見聞を高め、率直で強い意見を表せることが大切であることを教えてくれています。

 さて中村修二教授は、日本において早稲田大学や九州大学などで理系の学生を対象に講演を行った実績があります。首都圏や政令都市においては、世界トップレベルの学者の考え方と行動に触れることが出来ますが、残念ながら地方都市である和歌山市ではそのような恵まれた機会はありません。
 このままでは都市と地方の差は開くばかりですし、一流に触れることが出来ない和歌山市になってしまいます。

 和歌山市に暮らす青少年の成長を支援する機会を作り出すことが大切だと考えています。普段の授業に加えて日本が生んだ世界レベルの方の講義を受けることは、和歌山大学システム工学部を初めとする学生にとって有意義なものになることを確信しています。
 通常であれば絶対実現不可能な中村修二教授を、この度、和歌山市にお迎えすることが可能となりました。和歌山市にいると世界で活躍している研究者の講演を聞くことで、和歌山大学の学生が今よりもう一段成長するきっかけ作って欲しいと粘り強く交渉した結果、中村修二教授とそのチームがその思いに対して深く賛同してくれました。

 今回、和歌山大学の学生に対しての講演を快く引き受けてくれサンフランシスコから和歌山市に来ていただけることになりました。実現不可能と思っていた講演会を実現するまでに漕ぎ着けたのです。このチャンスを逃すと二度と和歌山市に来ていただける機会はありません。
 世界レベルで活躍している中村修二教授の特別講演会により、学生達が世界に目を向け成長する機会にして欲しいと願っています。
10月 8日(土) 「商工まつり」
【幼稚園運動会準備】
 本日は大雨だったのですが、明日はお世話になっている幼稚園運動会のため出演する動物のぬいぐるみを準備しました。運動会準備委員の保護者の皆さんは雨の中ですが、テント貼りや機材搬入などに走り回っています。明日は保護者が動物のぬいぐるみを着用して運動会に華を添えますから、秋晴れに恵まれて欲しいものです。

【商工まつり】
 和歌山ビッグホエールで和歌山商工まつりが開催され、雨天でしたが賑やかな会場風景が見られました。会場の外では紀州レンジャーのひとりクジレンジャーが登場し子ども達に囲まれていました。その成果なのか分かりませんが、クジレンジャーが出演したブースの食材はたちまち完売でした。
 会場内では商工会女性部による飲食部門が人気です。女性の元気な姿を見ると社会の元気は女性から始まっているような気がします。社会への女性参画どころか、女性はその能力を持って社会を引っ張ってくれています。

【紀州子ども語り部打ち合わせ】
 紀州子ども語り部育成事業の運営するNPO法人代表者達と10月15日に迫っている第一回研修会についての打ち合わせを行いました。当日までの準備物と当日の進行について計画を立てました。
 講義テーマも講師と打ち合わせの末決定しています。第一回目は「和歌山城の今とむかし」第二回目は「城下町の今とむかし」です。二回の座学を経た後の第三回目は「和歌山城での実習」、第四回目は「城下町実習」で現場での経験を積みます。
 座学と実体験によって短期間で和歌山城と城下町についての知識を得ることにしています。昼間会った幼稚園の保護者からも参加したいと申し出がありました。子どもと保護者が一緒に学べるように会場を設営しますから、親子でご参加していただけます。親子で一緒に和歌山市史を学んでいただきます。
 研修会では正統派の研修と共に、意外と知られていない和歌山に関するワンポイントレッスンも行う予定です。

 一例として、牡蠣と言えば広島県が産地として名高いのですが、牡蠣を生産していたのは和歌山市が最初だったと記されています。江戸時代の前の時代、紀州藩が浅野幸長(あさのよしなが)城主の時に和歌山市で牡蠣の生産を行っていました。ところが城主交代に伴い浅野幸長城主が広島県に配置転換になることに伴い、浅野幸長城主は牡蠣職人を一緒に広島県に連れて行ったのです。そのため和歌山市における牡蠣養殖は衰退し、広島県で盛んになっていきました。既に400年以上も前の話ですから、今では牡蠣は広島県が産地で和歌山市の名前が出ることはありません。数百年も実績が積み重なり、時が経過すると文化に昇華します。城主が交代した当時の広島県には牡蠣養殖技術はありませんでしたが、人材が移動することで生産が始まり継続することで文化になったのです。文化も最初はゼロからのスタートですし、その文化を創るのは人材です。
 また和歌山市では和菓子の老舗「駿河屋」があります。和歌山市なのに駿河は不思議ですが歴史を見ると納得します。紀州初代徳川藩主は駿河の国、現在の静岡県から配置転換されています。そのため和菓子職人も和歌山市に移動してきたため、駿河屋が和歌山市に存在しているのです。400年も経過した現在、駿河屋は和歌山市の老舗として地位を確保しています。これも人材が文化を築いた例です。
 このような和歌山市に住む大人にも知られていない豆知識も提供していきます。

【会合】
 夕方から会合の機会を持ちました。地位のある人が定年を機会に地域社会に入ると人が変わってしまった例を話してくれました。トップでいる間は面倒見が良く信頼が厚いと思っていたのに現役を退いた途端、人に冷たくなり随所に信頼出来ない行動を見せています。
 これほど極端に変わると信頼しにくくなります。現役時代は何だったのか不思議に感じているようです。
 人は本音で生きることが大切だと感じさせられます。自分を社会的に無理に作りこんだらやがてきしみが発生します。本心で日々生きたいものです。
10月 7日(金) 「ケアセンター開所式」
【中村修二教授特別講演会】
 和歌山大学学長室にて中村修二教授特別講演会についての打ち合わせを行いました。和歌山大学長とシステム工学部の教授先生方と共に約3時間、スケジュールの確認と役割分担を決定しました。中村修二教授は、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の教授で、青色発光ダイオードの研究者として世界レベルで活躍しています。和歌山市に来て若い大学生に話を聞かせて欲しいという願いが通じ、和歌山大学基礎教育棟で特別講演を行ってくれることになりました。
 和歌山市で世界レベルの講義を受けられることは私達にとって幸福な出来事です。過去、中村修二教授は早稲田大学や九州大学で講演会を行ったことがありますが、恐らく和歌山市で講演会を開催することは考えてなかったのではないでしょうか。是非、和歌山市で、そして工学部のある地元の和歌山大学で講義を行い、理系の学生を中心に夢を与えて欲しいと強く依頼して実現の運びとなりました。
 受け入れの和歌山大学でも万全の受け入れ態勢を整えています。来週末には案内チラシが完成する予定で、和歌山大学生以外の皆さんも受け入れてくれます。和歌山市で世界レベルの研究者に触れられる機会を大切にして、多くの方に来場していただきたいものです。

【ケアセンター開所式】

(ケアセンターぶらくり丁開所式)
 ケアセンターぶらくり丁の開所式に招待を受け出席させていただきました。開所式には大橋市長、植松助役、地元商店街会長の皆さんの出席があり期待の高さが伺えます。事前に和歌山市役所からは、民間の福祉施設開設式典には市長は出席しませんと聞かされていたのですが、中心地での開設に意味があると感じてくれての市長と助役の出席です。
 和歌山市商業の中心地であるぶらくり丁で開所したことに意味があります。和歌山市内では60歳以上の方の比率は20%超なのに対して、中心地である本町は以外と高齢者の比率は約30%と高くなっています。
そのような状況ですが今まではデイサービス施設がありませんでした。
 そこで若い福祉に関係している事業者達が長い期間準備を進め平成17年夏に組合を結成しました。名称は和歌山福祉企業組合で、福祉に関する組合は和歌山県では始めてことです。
 各事業主が利害や活動範囲などの条件を抜きにして、和歌山市が福祉のまちづくりを進めるためには中心地にケアセンターを作る必要性を感じていました。そこで本日開所した場所のオーナーと交渉した結果、場所を提供してくれることになり、組合結成と同時に開所準備を進めてきました。構想から企画、準備開所、交渉、組合結成、行政の調整など、短期間で初めての取り組みである時に発生する壁を乗り越えて開設に漕ぎ着けました。主体となっているのは福祉に関係する若い事業者の方々で、福祉に賭ける熱意と斬新な企画力、高齢化率の高い中心地の皆さんへの福祉サービス提供とぶらくり丁活性化にも資する取り組みとなっています。
 若くて小さい組織体の集まりですが、組合を結成して集まることで大手にも負けない活動を行っています。ケアセンターぶらくり丁は計画段階と同様に、若くて小さいことの利点である企画力、行動力、瞬発力、情熱力を活かして運営して行く予定です。和歌山市の福祉分野にも新しい風が感じ取れます。
 あいにくの大雨で開所式に引き続いての記念ショーはケアセンターぶらくり丁施設内での開催となりましたが、近隣の高齢者の皆さんが集まり賑わいを見せてくれました。
 それぞれが福祉施設を経営しているため、新たにケアセンターの運営を行うのは大変な労力を伴いますが、それでも希望に燃えて、この施設への流れが出来るまで責任者達はケアセンターぶらくり丁を重点にする覚悟を決めています。
 単にケアセンターを開設するだけではなく介護関係の法改正にも対応した中長期的な考えを持ち、中心地における小規模多機能施設の拠点となり得るような活動を継続していく予定です。

【紀州子ども語り部打ち合わせ】
 紀州子ども語り部育成事業に関する打ち合わせを行いました。この事業には和歌山市内のあるロータリークラブが関心を示してくれ、研修会とコンテストへの協力を約束してくれました。修了証や修了記念品などにも協力していただける予定です。
 また5回の研修会終了後も、和歌山市外からの来客対応に努めて欲しいと依頼かありました。例えば、少年野球や少年サッカー大会後の和歌山城案内やボーイスカウト、ガールスカウト活動時の和歌山城の案内などで、紀州子ども語り部修了者が活躍出来る舞台があります。いよいよ来週、第一回研修会が開講します。
 
【会合】
 夜は会合を持ちました。先月末で和歌山市内の会社を退職した方のねぎらい会を兼ねてのものです。とても明るくて仕事に合っていたのに退職したのは少々残念ですが、まだ若いのですから今後に期待しています。幸い、その能力を買われていくつかの会社から採用の話があるそうです。
10月 6日(木) 「紀州レンジャー取材」
【紀州レンジャー取材】
 一日かけて紀州レンジャーの取り組みについてNHKから取材がありました。紀州レンジャー誕生と活動について、紀州レンジャーバス登場について、紀州レンジャーグッズなどを中心に撮影が行われました。本日の模様は「おはよう関西」で放送されます。
 和歌浦での撮影では、晴天の中和歌浦の空と海の青さに5人の紀州レンジャーが映えていました。和歌浦の風景に溶け込んだ紀州レンジャーを見ると和歌山県のキャラクターらしさを感じます。 本日は冬のシーズンを控えて、紀州レンジャーネクタイの試作品も初お目見えとなりました。ニット製のネクタイは感触が良く、一日も早く製品化される日が待ち遠しいものがあります。頑張れ紀州レンジャー達。

「紀州レンジャー取材。
和歌浦にて。」

【トータルソリューションフェア】
 環境とエネルギー問題を訴える「トータルソリューションフェアinわかやま2005」の案内に各所を訪れました。このフェアは10月14日と15日の二日間、和歌山ビッグホエールで開催されます。会場では記念講演会も同時に開催されます。神村護氏から「エネルギーが飲食店を変える」。田林伸元氏からは「高野山石道世界遺産の道を歩く」。木村竹志氏の「野球人としての環境問題との関わり」です。
 大阪市では毎年開催していますが和歌山市では初登場です。環境とエネルギー問題を考える契機になって欲しいものです。

【福岡政行氏講演会】
 和歌山市内で福岡政行さんの講演会に招待を受け出席しました。講演会では今夏の政界についての話が中心になりましたので以下抜粋します。
 国会議員の質が問題視されていますが、これを選んだのは私達ですから結果責任をとらされることになります。赤坂の議員会館に入居する国会議員は家賃月額60万円の内、個人負担はわずか5万円ですから、差額の55万円は税金で負担しています。国会議員の質の問題が議論され始めて収入が明らかになっていますから、報酬に見合った質の国会議員を選択する重要性を感じている人が多いのではないでしょうか。
 今夏の総選挙のキーワードは大都市、女性、若者で、詳しい分析の途中ですが、予測としてはこの層の70%が自民党を選択しているようです。小泉首相の掛け声は、白か黒か、勝ちか負けか、善か悪かの二者択一を迫るようなものでした。テレビゲームのような世界に導入したことが若者の投票率を上げ、義理や人情のない選択をさせたのです。
 ポピュリズム、即ち大衆迎合主義の気配すら感じる国政選挙の結果を残したことに今更ながら気づきます。
 日本は益々二極分化していくことが予想出来ます。二極化と言っても、勝ち組は首都圏と中部地区で後の地域には活性化する兆しも保障はありません。今夏の総選挙結果からも負け組は切り捨てられてしまう社会に突入しています。
 鉄鋼王のアンドリュー・カーネギーの墓には次のような言葉が記されています。「自分より優れた者を周囲に置いた者、ここに眠る」とあります。今の時代において次のリーダーに求められる資質は、カーネギーのように人の話に耳を傾け聞いてあげられる気持ちを持っていることです。いつまでも自分に歯向かう人を切り捨てるような時代が続く筈はありません。
10月 5日(水) 「子どもの絵」
【子どもの絵】

「集まった子どもの絵」
 和歌山市内の三カ所の公立小学校に依頼していた子どもの絵の作品を各校で集めてくれたので受け取りに行きました。四つ切の画用紙いっぱい使って色とりどりに描かれた生徒の作品は見るだけで楽しくなってきます。テーマは世界平和で小学校5年生には難しいテーマではと思っていたのですが、平和を感じさせる作品に仕上がっていました。
 小学校によって提出してくれた作品数は異なりますが、校長先生と各校の5年担当の先生方の熱心な取り組みのお陰で大勢の生徒が参加してくれたことに感謝しています。
 M小学校からは58枚、J小学校からは27枚、M2小学校からは112枚、合計197枚が集まりました。来週には全ての提出作品から優秀賞などを選出する作業に入り、優秀作品は平成18年初めに和歌山近鉄百貨店で展示する計画です。
 
【打ち合わせ】
 夕方からの打ち合わせでは、人間関係の複雑さに関する事例を幾つか紹介してくれました。元都市銀行に勤務していた人から関西の地元に帰りたいので地方銀行を紹介して、採用試験と面接を経て就職が決まりかけている段階で、やっぱり就職を辞めると言い出したのそうです。地方銀行とその人との間に入って尽力した方は、地方銀行から信頼されていたのにこの案件で後の仕事がやり難くなったと言います。
 人を紹介するのは物品を紹介するのとは訳が違います。人を紹介するのは信頼を供与するものであることを認識しておく必要があります。ですから話が煮詰まって来た時に態度を変えられるのはやっかいな問題となります。態度を変えたその個人に関しては仕方ありませんが後々の仕事に影響を及ぼします。
 再び別の人がその地方銀行を紹介して欲しいと依頼があった場合は、地方銀行はまた話がひっくり返るのではないかと警戒します。人に仲介を頼む時には、自分だけの問題にならないことを認識して依頼したいものです。

 次の事例は、ある大規模店舗にポップコーンを店頭においてもらって販売している生産者の話です。生産者は米作を行っているので、そのお米を活用しポップコーン(ポン菓子)を作って販売委託をしています。そのポップコーンに虫が入っていたことから、商品購入者から大規模店舗に苦情が入りました。大規模店舗の責任者がお客さんにお詫びをしたので問題は大きくならなかったのですが、大規模店舗の責任者が生産者に対して説明を求めたところ「お米に虫が混ざっているのは当たり前のことだから問題ない。そんなことで文句を言うのが間違っている」と応えたそうです。
 生産者からするとそれが当たり前かも知れませんが購入者にとっては問題です。ポップコーンに虫が入っていると想定しているお客さんは、生産者が思っている程多くはないからです。
 結局、生産者は謝ることをしなかったので大規模店舗との関係が悪化しました。本日お会いした方は生産者から相談を受けたので諭したそうです。「生産者からすれば当然のことでも、逆の立場になって見ると違うことが分かります。もし自分がお菓子を買ってその中に虫が入っていたら食べられないだろう」
 生産者は「それはそうですね」と応えたのです。しかし生産者と大規模店舗との関係は改善していません。問題が起きた時に、客観的に見て非がある方から謝らないと後々しこりを残しますから素直になる必要があります。
10月 4日(火) 「平成17年9月定例会最終日」
 市議会定例会最終日は採決です。提案議案と採否については次の通りです。
☆承認案件(1件)→可決
承第1号 市長専決処分事項の承認を求めるについて

☆議案関係(54件)→全て可決
議案第1号 平成17年度和歌山市一般会計補正予算(第4号)
議案第2号 平成17年度和歌山市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
議案第3号 平成17年度和歌山市水道事業会計補正予算(第2号)
議案第4号 平成17年度和歌山市工業用水道事業会計補正予算(第1号)
議案第5号 和歌山市加太総合交流センター条例の一部を改正する条例の制定について
議案第6号 和歌山市職員恩給条例の一部を改正する条例の制定について
議案第7号 和歌山市立体育館条例の一部を改正する条例の制定について
議案第8号 和歌山市立市民スポーツ広場条例の一部を改正する条例の制定について
議案第9号 和歌山市立市民テニスコート条例の一部を改正する条例の制定について
議案第10号 和歌山市立市民温水プール条例の一部を改正する条例の制定について
議案第11号 和歌山市地区集会所条例の一部を改正する条例の制定について
議案第12号 和歌山市コミュニティセンター条例の一部を改正する条例の制定について
議案第13号 和歌山市立少年自然の家条例の一部を改正する条例の制定について
議案第14号 和歌山市立こども科学館条例の一部を改正する条例の制定について
議案第15号 和歌山市民会館条例の一部を改正する条例の制定について
議案第16号 和歌山市地区会館条例の一部を改正する条例の制定について
議案第17号 和歌山市栄谷南地区センター条例の一部を改正する条例の制定について
議案第18号 和歌山市共同浴場条例の一部を改正する条例の制定について
議案第19号 和歌山市夜間・休日応急診療センター条例の一部を改正する条例の制定について
議案第20号 和歌山市市民憩の家条例の一部を改正する条例の制定について
議案第21号 和歌山市地区福祉館条例の一部を改正する条例の制定について
議案第22号 和歌山市あいあいセンター条例の一部を改正する条例の制定について
議案第23号 和歌山市社会福祉会館条例の一部を改正する条例の制定について
議案第24号 和歌山市ふれ愛センター条例の一部を改正する条例の制定について
議案第25号 和歌山市救護施設条例の一部を改正する条例の制定について
議案第26号 和歌山市西庄ふれあいの郷条例の一部を改正する条例の制定について
議案第27号 和歌山市母子生活支援施設条例の一部を改正する条例の制定について
議案第28号 和歌山市児童養護施設条例の一部を改正する条例の制定について
議案第29号 和歌山市児童館条例の一部を改正する条例の制定について
議案第30号 和歌山市立保育所条例の一部を改正する条例の制定について
議案第31号 和歌山市託児所条例を廃止する条例の制定について
議案第32号 和歌山市入院時食事療養費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について
議案第33号 和歌山市勤労者総合センター条例の一部を改正する条例の制定について
議案第34号 和歌山市発明館条例の一部を改正する条例の制定について
議案第35号 和歌山市共同作業場条例の一部を改正する条例の制定について
議案第36号 和歌山城条例の一部を改正する条例の制定について
議案第37号 和歌山市営片男波海水浴場駐車場条例の一部を改正する条例の制定について
議案第38号 和歌山市都市公園条例の一部を改正する条例の制定について
議案第39号 和歌山市手数料条例等の一部を改正する条例の制定について
議案第40号 和歌山市営駅前広場駐車場条例の一部を改正する条例の制定について
議案第41号 和歌山市税条例及び和歌山市下水道条例の一部を改正する条例の制定について
議案第42号 和歌山市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例の制定について
議案第43号 和歌山市火災予防条例の一部を改正する条例の制定について
議案第44号 市道路線認定について
議案第45号 市道路線廃止について
議案第46号 物品購入契約について
議案第47号 損害賠償の額を定めるについて
議案第48号 損害賠償請求調停申立事件の和解について
議案第49号 和歌山周辺広域市町村圏協議会を設ける地方公共団体の数の増減及び規約の変更について
議案第50号 工事請負契約の締結について
議案第51号 工事請負契約の締結について
議案第52号 工事請負契約の締結について
議案第53号 工事請負契約の締結について
議案第54号 工事請負契約の締結について

☆請願関係(1件)→承認
 請願第8号の取り下げについて(中学校教科書採択についての請願)[教育民生委員会⇒取り下げ承認]

☆公営企業決算関係(2件〜認第1号から同第2号)→特別委員会で審議をします。
認第1号 平成16年度和歌山市水道事業決算の認定について
認第2号 平成16年度和歌山市工業用水道事業決算の認定について
 ※公営企業決算特別委員会の設置
 ※公営企業決算特別委員会委員の選任[13人]

☆決算関係(16件〜認第3号から同第18号)→特別委員会で審議をします。
 平成16年度和歌山市一般会計歳入歳出決算
 平成16年度和歌山市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算初め15特別会計歳入歳出決算
 ※決算特別委員会の設置、※決算特別委員会委員の選任[13人]

(報告関係2件)
 平成16年度和歌山市土地開発基金運用状況
 報第6号 平成16年度和歌山市一般会計継続費精算報告書

☆和歌山市農業委員会委員の解任(井口委員〜異議なし)

☆和歌山市農業委員会委員の補欠委員の推薦(浅井委員〜異議なし)
  
☆追加人事案件(6件)→可決
議案第55号 教育委員会委員の任命について ⇒中迫氏
議案第56号 人事委員会委員の選任について ⇒香山氏
諮第1号 人権擁護委員候補者の推薦について ⇒岡崎氏
諮第2号 人権擁護委員候補者の推薦について ⇒山本氏
諮第3号 人権擁護委員候補者の推薦について ⇒上野氏
諮第4号 人権擁護委員候補者の推薦について ⇒中氏
☆発議関係(1件)→可決
発議第1号 アスベスト大作の充実強化を求める意見書
☆その他(1件)→承認
 議員派遣の件について
 第22次和歌山市友好訪中団

議決状況は以上です。

(本日の提案資料)

なお決算特別委員会の設置に伴い、私は決算特別委員会委員に選任されました。
10月 3日(月) 「紀州子ども語り部育成事業」
【子ども絵画】
 和歌山市内の小学校から21件の絵画を預かりました。夏休みを利用して平和に関する絵を描いてくれたものです。小学生にとって難しいテーマですがテーマ性に捉われないで自由な発想で平和を表現してくれています。

【アート展】
 来春開催する障害者のアート展に関して会場を貸与してくれるオーナーと打ち合わせを行ないました。障害者の皆さんのために自由に活用してくれたら良いと話していただき感謝しています。

【クラブ総会】
 明日の市議会最終日を控えクラブ総会において、今議会提出議案についての是非を確認しました。

【紀州子ども語り部育成事業】
 平成17年10月から事業開始予定の紀州子ども語り部育成事業について打ち合わせを行ないました。全5回の研修会を開催しますが、第一回は和歌山城について、第二回は城下町について、第三回は和歌山城を案内する現地研修、第四回は城下町を案内する現地研修、第五回は和歌山城にて紀州子ども語り部コンテストとなります。第四回開催時に、和歌山城で観光語り部の要請があった場合は、紀州語り部の方と一緒に語り部実習を行なう予定にしています。
 講師として第一回、第二回は学術員の高橋先生、第三回、第四回は紀州語り部の松浦先生と決定しました。第五回のコンテストにおいては両先生に入っていただきコンテストと表彰を行ないます。

(和歌山城と御橋廊下)
更にテキストは子ども用にオリジナルのものを用意します。研修会だけではなく、家に帰ってから読み返しただけで理解出来るものに仕上げる予定です。
 本日は両先生と研修会のカリキュラムについて詳細を詰めましたが、和歌山市の元気を伝えたいと意欲的でした。和歌山市のことを知らないので自信が持てない現状を解消するためにも、子どもに和歌山市の歴史を伝え誇りに持してもらいたいと願っています。
 和歌山城と和歌山市の歴史を主体として、和歌山で日本一のものを紹介する、和歌山から情報発信している紀州レンジャーについても知ってもらうなど、現在の和歌山市の姿と取り組みについても情報を子ども達に伝えていきます。

(和歌山市観光協会にて)
 和歌山市では世界に誇れる成果があります。スペースシャトルの塗料は和歌山市の会社が開発したものですし、卵に日付印字をする技術を開発、保持しているのも和歌山市にある会社です。和歌山市にも先端技術があるのに、ここで生活をしている私達が余り良く知らないのです。
 日本や世界トップレベルの技術を和歌山市から提供していることを知るだけでも、和歌山市民としての誇り持つことにつながります。歴史以外にも現在の和歌山市が誇るべきものを伝えていく研修を予定しています。

 学芸員さんから明治時代の文献に基づいた話を伺いしました。それによると、明治時代にフランス人と日本人が議論していた中で、フランスは大国だけれども日本は小国であるから相手にならないとフランス人から指摘されました。それに対して日本人は、フランスは大国だとしても世界と比較するとどれ程のものですかと反論したと言います。基準をどこに設けるかで視点は変わりますから、大きいことや強いことが物の価値観を比較するうえで絶対ではありません。
 和歌山市が他府県に劣っている部分があるにしても、勝っている点もありますから自信を持って議論すれば良いのです。
 紀州子ども語り部研修会では単に歴史の知識を付与するのではなく、和歌山市民としての誇りを醸成出来るようにしていきます。子ども時代に少しの間学んだことは忘れてしまいますが、学生になって和歌山市を離れた時、大人になって帰ってきた時に思い出せるような研修会になるよう準備しています。
10月 2日(日) 「運動会」
 秋晴れの一日は宮小学校の運動会を楽しみました。和歌山市内の公立小学校では、先週と本日に運動会を開催しています。宮小学校は和歌山市内でも生徒数が多い学校で、運動場は保護者で囲まれて一杯になってしまいます。いわゆる場所取りは前日の夕方4時30分から列を並んでいる方達もいるようで、わが子の姿を良い位置で見ようとする親心が伝わってきます。

 生徒が練習を重ねてきた真剣な演技は、見る人を楽しませるのに十分です。特に6年生にとっては小学校最後の運動会ですから真剣さが伝わってきます。最後の種目では指導の先生から「見ている人も疲れているから疲れを吹き飛ばすような演技をして下さい」と呼び掛けがあり、それに応えた演技で会場は引き締まったのが分かりました。
 校長先生が最後の挨拶の中で「今日の素晴らしい演技を見て、この生徒達は将来この地域をそして日本を支えてくれるものと信じています」とありましたが、生徒達の真剣な協議と演技は将来の安心感を与えてくれるものでした。

(運動会)
 一方保護者の観戦には疑問符がつきました。小学校からは事前に、運動会が開催される運動場では禁酒、禁煙を厳守して下さいとあり、本日も本部席から生徒がいるためタバコは吸わないで下さいとアナウンスがありましたが、模範を示すべき保護者が約束事を守られていないのが残念でした。社会のルールを作っているのは私達大人ですから、自分達で決めたルールを自分達が守らなければなりません。
 まして生徒達は大人の姿を見ているので、学校で決めた運動会のルールを生徒が守っているのに大人が破っているのも知っています。

 終了後、小学校2年生から「見に来ている大人が、演技中やお弁当の時間にもタバコを吸っていて煙たかった」「大人が約束を守らないと駄目なのにね」と話してくれました。全くその通りで生徒への教育に影響があります。先生が懸命に教えても家庭の大人が模範を示していないとしつけは完成しません。家庭教育と学校での教育が両立させて初めて子どもの人格が形成されていきます。
 地域の大人達が、例え小さくてもその社会の中で決めた約束事を守ることで秩序ある地域社会を築くことになります。小さなことが守れないところから、社会秩序は崩壊していく怖さを感じ取っておきたいものです。自分一人ぐらい守らなくても大丈夫と思う心から秩序は崩れます。例えば和歌山市では資源ゴミ回収のためにプラスチックごみの分別回収に取り組んでいますが、このプラスチックごみの回収量が回収を開始した当初よりも減少しています。これは分別が面倒くさいこと、自分一人ぐらい分別しなくても環境問題への影響はないなど思っているからです。

 わずか1年半程でプラスチックごみ分別回収のルールも一部では守られなくなってきています。このように一人が約束事を守らないことが積み重なって地域社会全体に影響を及ぼします。
 一人が守らないと結果として他の人も守らなくなります。自分が守るか守らないかはその事象が起きる起源に関係ありませんが、破ることが簡単なルール程、最低限自分が守らなければ他人も守らないものと思っておくべきです。自分も守らないし他人も守らないのでは秩序を保てません。
 子ども達の真剣さと比較して大人が考えさせられることがあります。
10月 1日(土) 「紀州レンジャー和歌山初登場」
【神前大祭】

(神前での大祭)
 神前で秋の大祭があり出席いたしました。春と秋に二回の大祭がありますが、毎回参加していると、季節が過ぎ行く早さと季節が巡ってくる嬉しさを同時に感じます。大祭は年二回ですが、地元の皆さんが管理をしているのでいつもきれいに保たれ、大祭の朝からは買出しや神社敷地内の準備で慌しくなります。
 資金も管理も全て地元の皆さんが行っている自主自立の大祭です。手作りで行う神事に立ち会うと清新な気持ちになります。いつも皆さんは市政に関する話も聞かせてくれます。自分の住むまちについて感心は高く、市長の行動や施策の是非、評判についても聞かせてくれます。穏やかな秋の一日です。
【紀州レンジャー登場】
 愛知県で開催されて愛・地球博で初登場した話題の紀州レンジャーが、地元和歌山で初登場しました。和歌山近鉄百貨店の県産品のイベントに5体の着ぐるみが勢揃いして、ダンスと写真撮影を行いお買い物に訪れた皆さんと楽しみました。ダンス曲も和歌山県出身の歌手のラップ音楽を採用しています。子ども達は「紀州レンジャーや」「ウメレンジャーが来ている」など大きな声を掛けていました。和歌山県に関するクイズにも応えてくれるなど子ども達の素直な笑顔に接すると、和歌山県を誇れるまちにして次世代に引き継ぐ必要性を感じます。
 和歌山市におけるカレー事件の発生や現職の和歌山市長の逮捕などにより、和歌山県を他府県で話しをすることを恥じる一時期がありました。長期に亘る経済の低迷や恥じるべき事件の発生により、和歌山県出身であることを誇りに思えない経験をした人が多い筈です。明るく先駆的な事例で全国的に話題になることは少なく、政治家の汚職や変わった刑事事件が世間を賑わせました。
 これからの子ども達がこのような恥じるべき経験をしないように、明るく和歌山県のことを話せるためにもレンジャー隊の活躍で和歌山県の名声を高めたいものです。

(紀州レンジャー登場)
いつの日か、他府県に勉強や仕事で行くことになる今の子ども達が「生まれも育ちも紀州レンジャーのいる和歌山県です」と言えるように、そして会話の相手から「あの紀州レンジャーがいる和歌山県ですか。一度行ってみたいですね」と言われるようにブランド化を図りたいものです。

 県がキャラクターを使用して県をPRする事例はそれ程多くありません。県内で通用するキャラクターは数多くありますが、紀州レンジャーは最初から全国へのPRを意識したキャラクターであり、東映から認められたレンジャー隊でもあります。一過性のキャラクターにするのではく息の長いキャラクターにしたいものです。県産品の変遷に応じて新しきキャラクターを登場させ、世代を超えて和歌山県で認知されるキャラクターであり続けて欲しいものです。
 本日登場した紀州レンジャーは、ウメレンジャー、クジレンジャー、ミカンレンジャー、タチレンジャー、スミレンジャーの5人です。和歌山県下の名産品をキャラクターにしたこれらのレンジャー隊は、和歌山県産品のPRと自然保護と環境保全のPRのために活躍しています。
 本日を皮切りに、県内各地にキャラクターから飛び出した着ぐるみの紀州レンジャーが登場していきます。

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