8月 31日(水) 「心臓の話」
【心臓の話】
 突然襲ってくる心筋梗塞について話を伺いました。この方は、平成17年5月に人間ドックを受診して異常なしと判定されていたのに同年7月、突然胸に強烈な痛みを感じ救急車で運ばれました。幸い早期だったので心臓動脈カテーテルで完治しましたが、運ばれるのが遅れていたら大変な事態に発展していた可能性もあります。手術が成功して元気になったので人間ドックを受診した病院に行って心臓のレントゲンを見てもらい医師の所見を再確認したところ、「そう言えば血管が細くなっているかも知れないですね」と言われたそうです。命に別状がなかったので後日談で済みますが、一体どこを見ていたのか疑問が残ります。人間ドックを受診した時点で精密検査などを行っていたら倒れることはなかったかも知れません。
 疾病の早期発見を目的に人間ドックを受けていますが、発見が遅れるようでは受信の意味は低下します。この方も受診する場合は、信頼出来る病院と医師を選定することが最大のポイントとして記してくれています。とは言っても情報が不足していますから、良い病院の見分け方は分かりません。
 この話を聞いた友人は早速心臓に良い習慣をアドバイスしていました。近くの友人は大切にしたいものです。

【朗読の楽しさ】
 戦争体験のある方から話を伺いました。戦争体験をしていることから日露戦争の最中、与謝野昌子さんが「君死にたまふことなかれ」の詩を発表した勇気を称えて話してくれました。日露戦争真っ只中に反戦の詩を発表すしたことは物議を醸したように、国が一つの方向に向かっている時に反対の意見を述べることは社会から発言を抹消される危険性もあり大変なことだったようです。
 リーダーのポピュリズム(人気主義)には危険が伴います。政策内容によって是非を議論するのではなくムードによって流されるからです。反対する者は反体制と見做される怖さから人は社会の流れに従います。
 流行によって考え方が流される愚を繰り返してはいけません。

【時間の価値】
 白浜のホテル会員になった方と懇談。人生を楽しむために会員権を買ったように、所有物ではなく時間を購入する人が増え始めています。物よりも時間のほうが貴重な資源であることは分かっているのですが物を大切にしがちです。同じ時代に生きる人と一緒の消え去る時間が貴重なものであることが最近分かり始めました。
 その人達と過ごす時間を楽しく演出するための場所を確保することも時間を有意義にするものです。人の価値観は確かに変わり始めています。

【感謝】
 人が集まってくれるのは嬉しいものです。行事では内容よりも人が集まるだけで成功だと言います。自分のことでもないことに貴重な時間を提供してくれるのに、どれだけ感謝してもしすぎることはありません。他人の時間を買うことは出来ないからです。
 人が集まってくれるだけで何かが起きそうな気がします。人が集まることはエネルギーが集まることを示しますから集団は力となります。志ある人の集団が未来を作るのは確かです。利権やしがらみではなく志でつながる集団でありたいものです。
8月 30日(火) 「資質と選択肢」
 総選挙公示日、一斉にスタートを切り熱い戦いが始まりました。
 そこで私達が考えておくべき政治家の資質と選択肢について懇談を行いました。政治は誰が司っても同じだと思っていますが、実は人の資質によって同じものに仕上がりません。むしろ全く違う結果を導き出しますことを理解しておくべきです。市民の活動に関心がない人が市民の活動を促進するような取り組みをする筈はありません。NPO法人の活動に参加していない人はNPO法人が公共サービスを担うことに理解を示す筈はありません。
 地方自治体レベルでの例を挙げましたが、このように課題に対する関心度と活動レベルは比例します。課題をもっている人にとっては、他人の話を聞くことが大切なことが分かります。
 民間が出来ることは民間で行うことをスローガンに、公共分野が担っている仕事を官から民へ移行させようとしています。政府は私達の税金を一旦預かってくれた後に必要な行政サービスを実行するために教育や福祉、道路などの各分野に配分します。市場と決定的に異なる点があります。市場では実際に商品を見たり触ったりした上で、気に入った商品を吟味して購入します。商品を買うか買わないかは私達が意思決定出来るのです。市場で何を購入するのか分からないままに1万円を支払い、商店の経営者があなたには1万円相当のこの商品を渡しますと言われたらどうしますか。商品購入の決定権が需要側にあり供給元に選択権がないのが自由市場です。

 ところが政府事業場合は市場主義と異なります。私達需要側は何の行政サービスを受けられるのか分からないままにお金を支払います。お金と引き換えに直接的に行政サービスは受けられません。政府は集められた税金という姿のお金を私達に公共事業や行政サービスの形で供給を受けます。福祉サービスを受けたい、或いは子どもの教育にお金を使って欲しいと思っても自分では決定出来ません。予算案を作るのは官庁で政府が政策案を最終決定し国会で承認を受けたら税金の使い道の配分が決定します。
 基本的に自分達の意思を市場に委ねた方が、場合にもよりますがより好みに近い結果が得られます。そして行政サービス部門を適切に民間へ移行することで、仕事の効率化が図られ原資の低減が可能となりますから歓迎すべきことです。

 さて自分意思で税金の使い道を決定出来ない私達は、国会議員に思いを託すことになります。自分の考えに近い人に国会議員になってもらうための行動を通じて私達の意思を政策に反映してもらいます。教育分野を充実して欲しいと思っている人が、少子化だから教育は必要ないから教育予算は縮小しますと公約を掲げている人を選択することはないのです。
 ところが教育と福祉の充実を図って欲しいと思っている有権者がいたとします。一人のある国会議員候補Aは、教育は充実させるが福祉は不必要と訴えています。別の一人Bは、教育は必要ないけれど福祉は充実させるべきだと訴えていたとします。どちらを選択すれば良いのでしょうか。
 選択肢は三つです。Aの候補者を選択する。Bの候補者を選択する。どちらも選択出来ないので棄権する。正解はありませんが、可能であれば積極的理由によってAまたはBのいずれかを選択したいものです。少なくても教育か福祉のどちらか一つを実現する可能性が自分の選択により残されます。
 AもBも、自分の考えた方と異なりどちらも気に入らないから選択の機会を棄権するのは消極的です。何故なら自分が棄権してもAかBのどちらかの候補が選ばれることになりますから、他人の選択肢により結果が導かれることになります。

 このことを簡単に説明するために投票率50%のケースとして、全4人のうち2人だけが投票行為を行った場合を考えます。この場合の投票率は50%ですから、最近の投票率と良く似た数値です。自分ともう一人が棄権したことにより投票行為をした人の一票の価値は二倍になります。棄権しても自分の意思は反映させられないばかりか、意思表示しようとする他人の意思決定行為の価値を二倍に引き上げることになります。この場合、自分の意思決定が関与出来る余地は無く思いが実現するとこはありません。ただ選択された候補者が政策実現のため活動しますから、自分の思い通りの結果が得られることがあるかも知れません。でもそれは偶然性によるもので積極的に意思関与したものではないため不満の残るものになります。
 選択する機会を棄権することは他人の意思決定に任せることに他ならず、投票率50%は自分の価値をゼロにして他人の価値を2倍にすることを意味していますから、思っている以上に大きなものです。
 中立と言う名の関与否定は意思決定を放棄したものと同じですから、何も変化を起こすことは叶いません。変化を期待しているのであれば激流に飛び込む勇気が必要です。
8月 29日(月) 「対話懇談会」
【西本社長】
 OB会会長が早朝から訪ねてくれました。西本貫一社長の告別式の時間を知らせてくれました。写真が趣味の人にとって西本貫一社長は神様のような存在で、感慨深いものがあるようです。私にとってもノーリツ鋼機西本社長と島精機製作所社長は飛びぬけた存在で、一昔前に松下幸之助さんが神様と言われていたように、お二人は和歌山市にとってかけがえのない人物だと思っています。一代で大企業を育て上げた人は誰に対しても親切に応対をしてくれ決して偉そうにしません。
 実るほど頭をたれる稲穂の例えのように、本当に苦労をして成功を収めた人は他人に対して思いやりがあります。多くの人が西本貫一社長がこの世を去ったことを悲しんでいます。

【告別式】
 西本貫一社長の告別式に参列、本日は葬儀委員長の島精機製作所社長や喪主の西本カメラ西本会長の焼香があり涙を誘うものでした。西本社長と島社長は同じ時代にお互いに切磋琢磨により会社を成長させてきた良き友人だったと聞きます。友人であり好敵手を亡くした島社長の寂しそうな姿が印象的でした。
 多くの参列者を見ると社会的価値のあるものを社会に送り出した人の影響は凄いものであることが分かります。社会のために尽くした人は自分でも気づかない内にその恩恵を受けた人の拡がりがあるのです。人の評価は知らないところでなされています。

【地元訪問】
 地元の方と懇談しましたが、皆さんの関心ごとは政権をどこが握るのかにあります。ここ数日で盛り上がりを見せています。本日は国政や市政に関して十分な議論が出来ましたが、ここでの結論は人物本位であることです。政党が政治をするのではなく政治家が政治を司るのですから人物で判断することが大切です。
 いつでも場所を使ってくれたら良いですからと声を掛けてくれたことに感謝しています。

【打ち合わせ】
 紀州子ども語り部事業の日程と場所が決定したので研修内容と広報についての会合を持ちました。子ども達への広報は9月に予定されている小中学校の校長会で説明すると共に散らし配布を依頼する方法をとります。研修内容については講師の方と詳細の打ち合わせを別途実施します。
 引き続いてTOEIC推進協議会の進行について話し合いました。9月に総会を実施いたしますが、進行方法と出し物について詳細を話し合いました。和歌山市に在住の外国人の方も招待して交流を深めることも決定しました。
 最後は指定管理者制度についてです。締め切りが近づいている施設がありますが、昨今の事情により作業は停滞しています。施設管理面では誰が実施しても問題はなく、今回参加する事業主体が先行事業者と比較して差を見せるのがソフトです。ソフトはひとつの団体ではなく専門技能を持つ複数の団体が協働して実施主体となる必要があります。単一のソフト提供ではなく複数のソフトを提供することで施設の価値向上と利用者の増加が図れます。誰と組むかが指定管理者制度の鍵だと言えます。

【飲食店】
 4年前に開店して流行っている飲食店の経営者を訪問、困っている点について話し合いました。夏場は作業環境が良くないため空調の重要性が増しています。厨房の温度が上がると魚料理が出来なくなるそうです。新鮮な料理を提供するためには調理場の温度設定に気をつける必要があります。
 更に客席の空調温度も難しいそうです。暑すぎるとお客さんに早く帰れと思われますし、寒すぎるとビールの売り上げが落ち込みますから、温度設定が売り上げの増減を左右しています。現場に関わっている方と話をすると新しい気づきがありますし、関係する私たちの改善努力が必要であることが分かります。
 
【対話懇談会】
 夕方からNPO法人を持っている方やNPO活動を行っている皆さん、現役で働いていて労働環境を良く分かっている皆さんに集まってもらいました。問題提起は次の通りです。
 和歌山市を活性化させる鍵のひとつはNPO活動であることは間違いがありません。
 その理解を深めるためにはNPO法人自身の活動は当然のこと、行政機関と政治家との関わりが不可欠です。これがないと清く正しく貧しくの状態になりますから、理想の活動は出来ません。清く正しく、そして行政機関と政治家との連携により収益構造を確立することがNPO活動を活性化させます。

 そのためにはNPO法人に理解のある政治家が登場することが必要です。政治は誰が舵取りをしても同じではありません。関心度合い、志や熱意によって結果は全く違ってきます。NPO法人に理解の無い、或いは自分で活動していない政治家に課題の依頼をしても協働して欲しいと頼んでも実質的に出来る筈はありません。自分が関心のないことや自分が活動していないことを出来る訳がないからです。
 全て同じ考え方をする他人はいませんから、多くの価値の中から自分が最も価値が高いと判断する項目について意見が一致する、または考え方似ている人があれば一緒に行動してみることです。考え方の全てが一致しないと行動を共にしないと思っていては大きな選択は出来ません。その結果小さなことは出来ても大きな事業は行えません。

 本当の人物を見抜く方法は難しいのです。個人的に思っている見分け方の指標として、志を持っていることと理想を持っていることが前提として、決してそれがぶれないで貫き通す人物であることです。短絡的なことでは改革は出来ませんから、考え方と行動方針が正しいか正しくないかは歴史が判断してくれますのでそれに委ねることです。
 目先のことに囚われていては本質を見抜けません。劇場は面白いかもしれませんが、面白く見せるのが劇場ですからそれは本質を表していません。ぶれのない選択肢を持って欲しいものです。
8月 28日(日) 「時代」
 子ども達にとっては夏休み最後の日曜日でしたが、国政を決定する大切な日が続いているため時間がとれないまま過ぎていっています。

【時代】
 和歌山市が生んだ偉人ノーリツ鋼機西本貫一社長が亡くなりました。闘病生活の末、昨日お亡くなりになったことは残念でなりません。西本社長は一代で写真現像機製造メーカーのノーリツ鋼機を世界的企業に押し上げ、まちの写真店として西本カメラを展開してきました。
 西本社長は戦災で何もなくなった和歌山市で、米国兵から見せてもらった写真の楽しさを知りました。写真が自分の思い出になること、家族や友人との一瞬を永遠にする大切なものであることなどから、写真を日本人にとって身近なものにしようと志を持ち、小さな写真店から開業をしました。腕の良い西本社長の写真は評判となり写真店から、素早く写真プリントが可能な現像機製造メーカーへと発展を遂げていきました。
 かつて写真プリントが仕上がるのに、写真店へ預けてから1日から2日の時間を要していましたが、現在では約30分でプリント出来るようになっています。撮った写真を早く見たいとする要求を満たしたQSSと呼ばれる製品を市場に登場させたのがノーリツ鋼機です。
 和歌山市が生んだ偉大な発明家と事業家としての西本貫一社長は、生涯現役を貫いた方でもありました。現役の社長のままこの世を去ることになりました。
 和歌山市に暮らす私達にとって西本貫一社長は、生前から既に伝説の人物となっていました。JRきのくに線の宮前駅にあった工場から発展させた現在の本社と工場は、和歌山市栄谷の広大に敷地内にあります。和歌山市の高台に位置するノーリツ鋼機は、風力発電の風車と共に本社ビルが和歌山市のシンボル的存在です。

 通夜式では、ノーリツ鋼機佐谷新社長と西本カメラの西本社長の姿が寂しそうに写りました。そしてノーリツ鋼機と共に和歌山市を代表する世界企業の島精機製作所島社長も、好敵手を亡くして心なしか寂しそうに写りました。
 和歌山市にとってひとつの時代が終わったような気がする夏の一日でした。夏の終わりはいつの年も季節の華やかさと対照的に寂しさを伴います。期待で胸がワクワクする夏休み前は何かが起きる予感でいっぱいです。8月に入りお盆の時期は懐かしさを何故か感じ、テレビ観戦することもなくなった高校野球甲子園大会が終わると、夏休みが終わりに近づいてきたことを感じます。そしてまだまだ暑い日が続いていますが、これから季節は加速度的に秋に向かいます。
 思い出多い夏の季節はそれぞれの心に思い出を刻み込んで人生に年輪を記します。暑い日が過ぎて欲しいと思う一方で、過ぎ行く夏を惜しむ日が続きます。
 永遠に繰り返し巡って来るような錯覚に陥る夏という季節。しかし夏を感じられる回数はそれ程多くありません。暑い暑いと文句を言う前に、希望と惜別を感じられる人生の夏を楽しみたいものです。

【女性ベンチャー】
 女性初のベンチャー企業家が和歌山市にやって来ました。ベンチャーの名称が無かった時代に企業を立ち上げ40年後の今、経済同友会の幹事にも就任しているなどベンチャーと女性企業家の草分け的存在の方です。全国にネットワークを張り巡らして福祉や子どもの教育問題に力を注いでいます。
 企業で成功するとその後は社会貢献活動に進む方が多いようです。個人としても企業としても育ててもらったお礼として社会貢献に務める姿勢は見習いたいものです。
8月 27日(土) 「一周忌」
【一周忌】
 昨年9月9日に亡くなった義父の一周忌を執り行いました。1年が経過するのは早いものです。暑い夏から数えて1年、再び巡ってきた違った意味での熱い夏です。ただ今日は義父の弔いを行いました。

【会合】
 夕方から自治会長と懇談の機会を持ちました。自治会長は民生委員と児童福祉委員も兼任した活動をしていて、平成17年上期発刊の和歌山県民生委員会機関紙に活動報告が掲載されました。毎朝7時から8時10分まで小学校の生徒の安全を確保するために貴志川線日前宮駅付近の踏み切りで朝立ちをしています。雨でも台風でも児童の安全を見守り続けています。実践に基づいた体験談記事は読む人を納得させるものがあります。

【築映】
 和歌山市中心地のぶらくり丁にある映画館が築映です。築栄興行の山本哲也支配人とお会いしました。子どもの頃から知っている映画館がこれで全て消え去ることになりますが、まちから文化が無くなるのは寂しいものです。
 文化的生活をおくっているか否か測る質問の中に、年に何回映画館へ行きますか、何回美術館に行きますか、何回コンサートに行きますか。という項目があったように記憶しています。映画館がまちから消え去る、しかも商業施設が集まっている市の中心地から映画館が消え去るのは尋常ではありません。最近の映画界は元気があり、娯楽や文化的趣味としての映画鑑賞は息を吹き返していると認識していました。
 ところが和歌山市の老舗の映画館が67年の歴史を終わらせることになりました。和歌山市の凋落振りと中心地がまた寂しくなります。ぶらくり丁に映画館がある時は観客が少なくなったと言っても年間20万人、築映だけでも16万人が映画館を、そしてぶらくり丁を訪れていました。人口38万人弱の和歌山市にとって、この映画館が持つ集客力は無くてはならないものだったのです。

 商業施設として再生を図っているぶらくり丁にとって、映画館がなくなることは集客施設を失う意味を持ち、年間20万人のお客さんを集められる魅力ある施設を誘致するか作り出すことが新たな課題となりました。これは決して簡単ではない数字です。
 山本さんは平成17年8月31日にラストショーを上映し、午後8時45分から関係者と築映を愛した人達がスクリーンの前に集まりお別れのラストショーを行います。それ以降は、地域や学校に赴いて上映会を継続していく予定です。映画と共に歩んでいる人生、これからもより地域に密着して映画との関わりを保ち続けます。映画を通じて私達に映画の素晴らしさを教えてくれた築映、そして山本さん、これからの子ども達にも映画の素晴らしさを伝え続けて欲しいと願っています。

【NPO会合計画】
 夜はNPO法人を持っている、或いは関心を持っている、これから作ろうとしている方々の活動について懇談する機会を持つための会合について打ち合わせを行いました。和歌山市ではNPO法人は150団体を超え、かなり熱心な活動を展開している方だと認識しています。勿論、関わっている人によって評価は異なりますが、実際に活動をしている人にとって和歌山市でのNPO活動の実態をその様に実感している筈です。
 これから公共部門に市民参加を高めるためにはNPO法人の参画が不可欠です。公にお金が無い和歌山市にとってNPO法人との連携は絶対であることを知って欲しいものですし、まだまだ協働した取り組みが必要です。同様に、結局掛け声だけで本質的に関わらない政治家ではなく、本当にNPO活動に理解ある政治家も必要です。

【市民代表??】
 本日ある政党の候補予定者の決起集会で大橋和歌山市長が来賓として登場しました。その席で大橋市長は特定の政党を応援する旨の挨拶を行いました。記憶に間違いがなければ確か大橋市長は、無所属で市民派として登場していた筈です。
 和歌山市を良くしたいと願う多くの純粋な市民の皆さんの支援があって市長になったと認識していました。ところが特定の政党色のある市長であることが判明し、真の市民派ではないことにショックを受けた人から連絡がありました。木村和歌山県知事は総決起集会に欠席していたように無所属で全体の代表である人は全体の幸せを実現する姿勢が望まれます。特定の色を出したいのであれば政党に所属して党員として立候補すれば良いのです。
発言の本意は分かりませんが、市民の間から意見が出されています。
8月 26日(金) 「年金」
【NPO】
 本年10月以降のNPOによる活動の調整のため和歌山市のNPOセンターを訪れました。10月から5ヶ月連続で紀州子ども語り部研修会を行いますが、その会場を和歌山市NPOセンターとします。日時と会場が決定し研修内容に沿ったテキストを作成出来れば準備完了となります。子ども達に和歌山市の文化と歴史を学んでいただくこと、和歌山城に関する知識を習得してもらい大人と一緒に観光案内出来るレベルまで高めることを目標にしています。

【年金】
 私達の知らない間に企業年金制度が変わっています。企業が安全に運用してくれていた企業年金ですが、401K導入により自分で金融商品を組み合わせて運用するように変化が起きています。正確な金融知識を持ち利率などの変動に注意を配っておかないと、受け取れる企業年金額が変わってしまいます。
 定期預金の組み合わせにすると現在のような低金利では元本からそれ程増加させることは出来ません。逆に株式での運用を基本にすると元本割れの可能性を否定出来ないため、老後の年金の意味からすると難しい選択となります。
 結局、定期預金、債権、株式を組み合わせた金融商品を選択し、運用をプロに任せることになります。債権と株式にはリスクがありますから、現在企業年金を受け取っている方と比較して運用利率は低くなり高いリスクでの運用となります。

 誰もが老後の心配をして年金のことを考えている訳ではありませんから、どうしても専門知識に欠けますし、まだまだ先のことと思うため深く考えないで運用先を決定しそうになります。運用方法によって受取額は異なる自己責任となります。自分のお金ですから自己責任は当然ですが、現在の成果主義に加えて年金の運用も自分で行う環境に変化することで今、自分のやりたいことに全力を尽くすことが難しい環境になっているような気がします。

 年金は自分の掛け金を受け取るのではありません。自分が支払っている掛け金は現在の受給者に支払われるために使われています。現役世代が受け取る年金は、今の子ども達が大きくなって働いた所得から支払ってくれる掛け金から受け取ることになります。これで世代間の公平性を保とうとしているのです。
 しかし現在4人の現役世代で1人の年金受給対象となる高齢者を支えているのに対して、2025年には現役世代2人で1人の年金受給対象となる高齢者を支えていくことが予想されています。子どもの人数は決まっているので、これは予想ではなく限りなく訪れるであろう将来の姿なのです。さて、私達は年金の掛け金を支払っていますが、本当に受け取ることが出来るのでしょうか。疑問と不安を感じますから年金改革が争点のひとつになるのは間違いないことです。

 年金は会社員や公務員だけの問題ではありません。企業年金と共済年金の一元化は可能だとしても、国民年金の性質は他の年金と異なるため一元化は難しいのです。個人事業主も考えないといけない問題ですが、今回の争点は郵政民営化一本に導かれているのが危険です。年金問題を考えてくれない候補を通してしまうと、郵政民営化問題は良いとしても、後々困った問題に発展します。
 著名人や落下傘候補は報道されている限り年金で困るような人ではありません。国民の現在生活環境の苦労を知らない郵政民営化の刺客候補に、この国の将来を託すことが出来るのか流行に踊らされないで考える必要があります。
 国政は国政を担う能力がある人を選択すべきです。

【副議長就任の会】
 夜は和歌山市議会副議長就任を祝う会があり出席して本日の活動は終了しました。
8月 25日(木) 「早朝懇談」
【早朝懇談】
 朝から慶応大学研究員の方と話す機会がありました。早朝から台風に向かって慶応大学に向かいました。さて和歌山市は外部との交流が少ないので少し保守的なところがありますが、NPO活動が盛んな様子なので地域活性化の期待感を感じられるとのこと。行政機関に地域活性化を頼っているようでは永遠に地域の活性化を図ることは無理で、市民が主体となり行政機関が支援する関係があれば今後の展開が期待できます。和歌山市でもNPO法人による活動を活発にすることを目的としたNPO中間支援組織があるように活性化の種蒔きは出来ていますから、今後はNPO法人、行政機関、NPO法人活動に自ら参画して理解のある政治家との協働が必要です。
 政治家との関わり方が難しいのですが、基本的にNPO法人を主体とした活動は公的機関が独占して来た公的サービスを民間組織が担うことですから、保守的な体制を打ち破ろうと行動している人なら真剣に取り組んでくれます。普段の姿勢と選択肢が現れた時に取る姿勢を比較するとその人が分かりますから、行動に矛盾のない人と組みたいものです。
 和歌山市は他都市と比較して寂しい部分は、政治家を選択する機会があるのに市民の関わりが少ないことだと言います。他都市では自分達の考え方に近い候補者を支援して、それ以降の活動において協働する姿勢を取っています。それが地域を活性化しNPO法人による活動が活発になります。三者が上手に組み合うことで地域活性化につながっていきます。

【写真展お礼】
 写真展に協力してくれた企業へお礼に伺いました。大手企業ですが副社長が対応してくれたうえ、今後の写真展開催に対しても協力してくれることになりました。人は顔を見ると行動が本物かどうか分かります。売名行為なのか人生をかけた取り組みなのか、関わりのない人は色々言いますがその人の顔を見ると目的は読み取れます。本物の活動を読み取れない人は猜疑心の強い人で自分の価値を下げています。
 批判を受けると精神的に落ち込みますが、一つの批判があるとその陰に10の評判があると信じて自分らしい行動をとりたいものです。
 参考までに、藤原紀香さんがアフガニスタンを訪れた時に宿泊した首都カブールのホテルは崩壊して跡形もなくなっています。イラクの紛争に世界の注目が行ってしまいアフガニスタンには関心が持たれなくなっていますが、厳しい状況は依然として続いています。藤原紀香さんが写真展で集まった資金を活用して建設したバーミヤンにある青色校舎の学校を未だ訪問出来ていないのです。それは危険地帯のため外務省から渡航を見合わせるような勧告があるからだと聞きます。
 私達が平和の中で政権選択の機会が与えられていることに改めて感謝する気持ちが芽生えると同時に早くアフガニスタンに平和が訪れ、子ども達が学べる日が来ることを願わずにいられません。
 藤原紀香さんの事務所からは、全国から和歌山市に続いて写真展を開催したいと申し出があるのですが、本気で平和の支援をする気があるのか判断が難しいので未だ次の開催地を決めていないと聞きました。効果的な運営を行い学校や医療施設を建設するお手伝いをするために収益を上げるにはかなりの本気度で取り組む必要があります。

【夢】
 小さい頃に両親から捨てられて孤児院で育っている小学生がいます。幼児体験が後を引いた精神的後遺症で未だに言葉を発することが出来ません。一言も話さないし話しかけても反応してくれないのですが、ひとつだけ反応する言葉があります。それは「松井」と言う言葉です。松井とはニューヨークヤンキースの松井秀樹選手のことです。この子どもは松井選手の大ファンでヤンキースのユニホームとバットが宝物、そして松井の言葉だけに反応するのです。
 言葉を話さないために人との交わりを避けているのですが、精神的問題は簡単には解決しないのが現実です。勿論、当代超一流の先生も関わってくれているのですが回復具合は地道です。そこでNPO法人として松井選手にアクセスし、このメジャーリーグのシーズンオフに松井選手が日本に帰って来た時にこの子どもと会ってもらえることになりました。
素晴らしいプレゼントです。この衝撃的な体験により精神的な問題を自分で乗り越えて、他の小学生と同じような生活を送れるように心から応援しています。
 NPO法人の活動の素晴らしさと可能性を感じると同時に、松井選手の素晴らしさにも感銘を受けました。
8月 24日(水) 「教育民生委員会」
【教育民生委員会】
 教育民生委員会が開催され、和歌山市の課題となっている事業である湊御殿整備事業と車駕之古止古墳整備事業についての現地視察を行いました。このふたつの事業は和歌山市の財政難から進展が止まっているものです。
 湊御殿整備事業は個人所有地である養水園内に移転を終えているのですが、賃貸借契約内容で意見の相違があり現在和歌山市と所有者との間で調停中となっています。調停はあと数回で終了する見込みですが、早期に解決して一般公開をしないと貴重な財産が誰にも触れることなく放置されることになります。和歌山市の予算で移転し、移転後整備を行ったうえで一般公開する予定が大きくずれ込んでいます。
 折角の和歌山市の財産ですから早期に問題を解決して一般公開出来るように働きかけていきます。
 また車駕之古止古墳整備事業は、今まで約10億円近くをかけて古墳周辺の用地を買収しているのに財政難のため整備が出来ない状態で計画が止まっているのです。あと約3億円の事業費を追加すれば古墳の整備が図れるのですが、予算が配分されていないため夏草が生え放題の現場となっていて、とても貴重な前方後円墳には見えません。計画では古墳を再現し周囲は公園として整備し地元の方の憩いの場所としては勿論、観光客を呼び込めるだけの施設に仕上げることになっています。財政難の現状では、当初計画通りの進展は難しいのですが、約10億円もかけている事業が整備されずに放置されているのは問題です。財政難は分かっていたことで、それでも和歌山市中期計画で整備事業を文化事業の柱にしていた点に計画性のなさが浮き上がっています。
 教育委員会では計画を進めたい意向があるようですが、財政問題が絡んでいるため市長部局との調整が必要になっているところが計画進展させるのに難しくなっています。
 どちらも現場を視察したのですが、写真や図面で見ていたのとは印象が異なり立派な建物と大きな古墳でした。どちらも整備すると見応えがある内容のものです。
 今までの経緯と今後の見通しについては平成17年9月議会で報告される予定ですが、少しでも進展させていることを期待しています。

【NPO活動と市民参画についての懇談会】
 衆議院和歌山一区の新人候補者岸本周平氏を迎えて、NPO活動などについての懇談の機会を持つことが可能となりました。これは昨日の公開討論会でNPOによる活動が和歌山市の活性化に必要な活動であるとの考えを示したこと、公的部分の仕事はNPOで行うことは可能であるとの見解を示してくれたことから、更に考え方と取り組み方について伺おうとして開催するものです。和歌山県のNPO法人は約150団体と増えていますから、今後はより行政機関と連携を図ることが活性化の鍵となっています。ところが施策の重点で市民参加やNPO活動を掲げている方は少ないのです。NPO法人を立ち上げ活動している方々にとっては政治家の皆さんと、このテーマで議論を深めたい希望があります。
 そこでこのように市民活動やNPO活動に理解をもっている岸本周平氏が忙しい中、懇談する機会を持ってくれることになりました。新人候補の考え方を知っていただく絶好の機会となりますから大勢の人に聞いて欲しいと願っています。皆さん是非ともご参加いただけますようお願いいたします。
 開催日時は、平成17年8月29日、月曜日、午後7時から約1時間程度を予定。
 開催場所は、和歌山市勤労総合センター4階会議室(和歌山市役所西と隣の建物です)
 参加は自由無料。NPO活動や市民活動を実践している皆さん、関心のある皆さんに呼び掛けています。
 NPO活動を行っている団体が、国政に関する候補者の考え方ら触れ意見を聞いてもらう機会はそれ程多くありません。この機会は和歌山市におけるNPO活動の更なる活性化を図れる機会となります。

【ボーリング大会】
 夜には電力総連のボーリング大会があり、この場で挨拶をさせていただきました。私の考え方について記します。
 和歌山市に暮らす私達にも選択の機会が訪れました。誰が良いとかの議論ではなく、選択肢を与えてくれることの大切さを感じたいものです。今まで49都道府県の県庁所在地の市で、二大政党のどちらかを選択出来る機会が唯一なかった地域が和歌山市でした。それが解消出来たことを素直に喜びたいものです。選択する機会が少ない環境にいると、いくつかの考え方の中から一つを選択するのは以外と難しいことが分かれます。ひとつを選択することは、他の一つを選択した場合の可能性を捨て去ることを意味します。
 大きな選択になればなるほど、もうひとつの可能性を捨てることを躊躇するので安全な選択をすることが多くなります。つまり保守的な考えが心を支配し、その結果行動も保守的になります。現状に多少の不満はあるものの、違う道を選択した場合に訪れる危険を冒したくない考えが蔓延すると、現体制にしがみつく以外の可能性を消してしまいます。消し去るのは他人ではなく全て自分からです。
 今までと違う選択をした場合、他人の評価と考え方が気になりだします。自分が正しい選択を行ったのか否か、結果が出ない間は不安感がつきまといます。そして大きな選択ほど結果が出るまでには長い時間を必要としますから強い精神力が求められます。ゴールが先にある場合、ゴールを目指した活動を継続するのは本当に強い精神力が必要です。
 日常生活でも小さな選択の繰り返しですが、大きな選択の機会は多くはありませんから突然、選択肢を与えられると戸惑いがあります。しかし大きな選択肢が現れるのに予告はなく何時も突然です。準備が整わないまま、時間的猶予がない場合に選択しなくてはならない場合、その判断基準は損得ではなく自らの志と合致しているか否かです。自分の思いに背いて選択した場合、思い切った行動をとることが出来ませんから、何時も他人の視線を気にしながら生きることになります。
 でも思う道を選択する勇気がない場合には第三の道があります。それは選択しないことです。選択する機会があるのに選択しないのも手段ですが、所詮は逃げの姿勢ですから評価対象にもなりません。リスクを取る覚悟を持って選択することが行動に結びつくのであって、選択するとリスクがあるからどちらも取らない姿勢では、決して得られるものはありません。
 出来るならば第三の道を歩むことは避けたいものです。
 悩むのは夢と希望と志がある場合の選択肢が難しいことです。夢と希望と志は現実社会において漫然としていては実現しないものである場合が多く、実現を目指すためには少数派の立場をとる場合が圧倒的に多いのです。何故なら現実社会で実現が容易なことを求めるような夢や希望や志を持つ人は少ないからです。
 確立されている体制の中では実現が難しいけれども夢の実現を目指して行動を起こすことで実現可能にしようとすれば、少数派から出発して道を切り拓く他にありません。でも少数派に身をおくことが怖いため、不本意でも多数派として存在することを欲する人が多いのです。
 改革を目指す人、現状から飛び出したい人が素晴らしいのは、リスクに恐怖することなく志のある方向に向かった選択をするからです。志を持っている人は100%を待って選択しているのではありません。少ない可能性でもあればリスクを覚悟して選択し、その方向性を外に向かって意思表示をします。
 そこから物事は動き始めます。自分の思いが内心に留まる限りリスクはありませんが、絶対に物事が動くことはありません。
 選択肢が与えられる幸運に出会った場合、損か得かではなく、志にそったものを選ぶことで世の中はその方向で動き始めます。気持ちと行動が一致することで周囲と社会がゆっくりと動き始めます。
8月 23日(火) 「懇談」
【懇談】
 国政に関する懇談を実施。今回の和歌山一区は自民党と民主党の候補者が立候補する予定になっています。過去、和歌山一区で民主党の候補者が出たことはなく、二大政党時代の政権選択肢が与えられた初めての戦いとなっています。前回の総選挙では、49都道府県の県庁所在地で民主党が候補者を立てられなかった唯一の行政区が和歌山市でした。
 ですから自民党と民主党から二人の候補者が登場したことで、各界でねじれる場面が見られます。改革が進むと摩擦が起きる現象が和歌山市でも起こり始めました。他地域で起きていることが和歌山市でも起こり始めたことは、改革に踏み出す第一歩の苦しみです。
 何も変化がない内は一見平和な関係が築かれています。しかし突出することを良しとしない地域となりますから活力のない地域となります。
 地域に摩擦が起きると誰が、どこが抵抗しているのか面白いように浮き彫りになります。二つに分かれると正々堂々と戦っている人同士は陣営がはっきりしていますから、相手が分かる限りにおいて変な誹謗中傷合戦は起きていません。得に今回、候補者が政策の議論出来るレベルにあるため堂々とした戦いとなっています。和歌山市において政策論争を行える候補者と環境があるのは好ましいことです。議論が出来るか否かはやはり候補者によることが分かります。
 ところが態度を明確にしていないところは変な動きをしているのですが、それらは周辺には分かっています。思うとおりに行動出来ると正々堂々とした態度になりますが、使い分けていると綻びます。分かり易い構図が私達の望んでいることです。

【懇談その2】
 サービス業経営者達と懇談の機会を持ちました。今回、政権選択の機会が与えられたことは望ましいことだと評価しています。和歌山市は余りにも低位で安定していました。そこに波風が起きていることは新鮮なことであり、和歌山市がどのような選択をするのか楽しみでもあります。
 和歌山市の市場規模が小さいのは民間企業が少なく、県民総生産の多くを公共事業に頼っていることが挙げられます。民間企業が供給力を増しお金の流れを作ることで地域は活性化します。公共事業に頼っていると長い年月の間に官民の癒着が起き、資金の流れが固定化します。そこに活力は生まれないのは明らかです。
 和歌山市で爆発的な企業誘致は進まないのですから、サービス業への支援をすることで資金の流れを作ることが必要です。観光業や起業家育成などを施策の柱にしているのは和歌山市にとって正解ですが、それに関わっている民間企業の方々との接点が希薄です。そのため行政施策が民間のサービス業援助になっていないのです。
 一例として和歌山市にはコンベンションビューロがありません。財政難ですから、持ち出すばかりで黒字化転換が難しいコンベンションビューロを設立する必要性は現在ありませんが、観光行政に携わっているものとして意欲の問題が残ります。経済活性化策として和歌山市では全国大会誘致を行っていますが、一部の行政関係者は全国大会を誘致してもホテルが儲けるだけで活性化につながらないと話しています。宿泊客が増加すると人と物の流れが出来るので少なくとも誰も来ない地域よりも活性化につながるのは確実です。
 それを理解しないで全国大会を誘致しても一部が潤うだけだから必要ないと考える行政関係者がいることは残念です。
 摩擦が起きることが予想されても、まずやってみることが活性化の第一歩です。波風を恐れている業界に明日はありません。

【懇談その3】
 ある経営者の方達と懇談。この経営者の奥さんは歌手で10月にコンサートを行いますが、このバックで和楽器を演奏することになったのが私の知人です。昨日、突然電話をいただいてそのことを知りました。先日初対面で声と和楽器を合わせたところ、一発で合ったそうです。その縁があってコンサートで競演することになったのですが、知り合い同士が競演するのは嬉しいことです。
 話している最中に和楽器の奏者に電話をかけて話しました。私のホームページの活動報告を読んで嬉しく思っていると話してくれました。今まで、政治家は毎日何をしているのか全く分からなかったけれど、活動報告を読むと活動の様子が良く分かると感想を述べてくれました。家族にもホームページを見るように話しているよと励ましてくれました。ありがとうございます。10月のコンサート競演を楽しみにしています。

【公開討論会】 
 平成17年9月11日に予定されている衆議院和歌山一区の候補者三名による公開討論会を傍聴しました。候補者は下角つとむ氏、岸本周平氏、谷本たつや氏の三名です。2時間の公開討論は具体的な話の応酬があり聞き応えがありました。
 同じテーマで議論を交わすと人柄や考え方が良く分かります。選択する参考になる議論でした。
8月 22日(月) 「環境問題を考える」
【環境問題を考える】
 環境問題とエネルギー問題を考えるイベントを、平成17年10月に和歌山市内にあるビッグホエールで実施する予定です。地球規模の環境問題は避けては通れない課題ですが、テーマが大き過ぎて何が問題なのか、日常生活で何を心掛けたら良いのか良く分からないのではないでしょうか。その問題と解決策の糸口を模索するためにイベントを通じて考えてもらおうとするものです。
 世界的名声があり集客力のある講師にも声を掛けて和歌山市に来ていただけるように調整しています。

【写真搬出】
 アフガニスタン・カンボジア写真展で使用したアフガニスタンの写真パネルを東京に返却するためアバローム紀の国から搬出を行いました。協力してくれている運送会社の社長も手伝いに来てくれて作業は全て終了、明日午前中には東京に到着します。写真パネルが和歌山市を離れて次の開催地が決まるまでしばらくお休みです。
 但し、カンボジアの写真パネルは主催者が制作したものですから、次回開催まで保管していますし、写真展会場となったアバローム紀の国と県立美術館で一部展示する計画としています。
 まだまだこの写真展は終わりません。

【打ち合わせ】
 平成17年度TOEIC推進協議会の会合日程が決まり、進行内容について打ち合わせを行いました。このTOEIC推進協議会は全国組織で、和歌山市でTOEICスコア向上を目指しての協議会が発足しての活動は今年で10年目を迎えています。10周年記念の懇親会も実施する予定として、関係する団体と企業からの出席もいただきますが、現在TOEIC推進協議会の企業会員は33団体に増加しています。発足同時は20団体でしたから国際化に向けての取り組みへの理解が深まっています。企業によっては従業員にTOEIC受験を推奨しているところもありますし、採用に当たって履歴書にTOEICスコアの記載を求めているところも増えています。
 今回の会合では会社内でTOEIC受験に向けての取り組みを行っている企業からの活動報告も受けることになっています。和歌山市での活動をより活発にしていきたいものです。

 引き続いて指定管理者制度についての打ち合わせを実施。重点をどこに持っていくのか
協議を行いました。企画内容も去ることながら、重点となるのは確実で安心出来る施設管理と運営にありますから、この部分に力点をおいて資料作成を行うことにしています。
 安定した経営を行うためには季節を通じて平均して集客を図る必要があります。夏のシーズンの施設利用は現在でも図れていますから問題は少ないのですが、冬場の集客が課題です。毎年2月頃はお客さんの利用がない日もあるので難しいのですが、これを解消する取り組みが必要です。また利用料金制を採用していますから、現状維持の経営では民間に開放する意味は無くなるため、利用者拡大を図ることを前提しての運営計画が必要です。

 最後に紀州子ども語り部事業についての打ち合わせを実施しました。開催月を10月からとして毎月1回講習会を開催、講習は4回、語り部コンテストを1回の合計5回で子ども語り部を養成するプランを立てました。
 今月中に案内チラシとポスターを制作して、平成17年9月の小中学校の校長会で案内出来るように追い込みを図ります。

【紀州レンジャー】
 紀州レンジャープロジェクトを進めています。9月2日には愛知県で開催中の愛・地球博で紀州レンジャーの着ぐるみ5体がデビューします。このイベントのため会場に乗り込む観光バスのボディに紀州レンジャーのラッピングを施す予定です。
 本日お会いしたのですが、和歌山県を売り出すために紀州レンジャーのラッピングを採用してくれるバス会社は郷土愛に溢れています。観光事業者として最初に和歌山県のPRに一役買いたかったと話してくれているように、本業を通じて地域活性化のために活動してくれる企業には好感が持てます。
8月 21日(日) 「和楽会」
【和楽会】
 和楽会総会に出席しました。今回は総会の後にフルートとピアノリサイタルとマジシャンの都々さんによるテーブルマジックの懇談会も企画しました。森友美さんはフルート、若田奈己さんはピアノで、二人とも名古屋市を中心に活動している音楽家です。
 選曲はグノーのアヴェ・マリア、シュテックスメストの歌の翼による幻想曲、リストの愛の夢、フォーレのシシリエンヌなどです。日頃音楽に親しむ機会が少ないので、ピアノの調べは心が清らかになるような感じです。
 後半は都々さんによるテーブルマジックを楽しみました。都々さんは東京で活躍中のマジシャンで、今回は和楽会の催しのために和歌山市にやって来てくれました。各テーブルを廻り目前でマジックを披露してくれるのですがタネは全く分かりません。指先から見事な術が生み出され、笑いで日常を忘れるひと時となりました。
 和楽会では、今後とも和歌山市で文化に親しむ機会を設けていく活動を計画しています。次回は10月16日、地元の熱意で復活している和歌祭についての講演会を予定しています。

【会合】
 本当の国政や行政改革とは何なのでしょうか。改革の核心は、しがらみと利権、癒着と馴れ合いを絶つことです。民営化論議や小さな行政府、公共事業の見直しなどが言われていますが、実はこのことに尽きるのです。形を変えて議論されていますが、肝心なところに踏み込めない現状があります。
 郵便局にあるはずの郵便貯金など約340兆円は、道路公団や各種外郭団体の事業で活用されているので、成長期には効果や期待がありました。しかし民間事業ではないので競争原理が働かないため無駄な事業が浮き彫りにされ始めています。政府に預けたお金が利権で動いているのは私達の本意ではありません。適正な規模と金額で国益のために使用されるのが正当な使用方法です。
 本日は元官僚の話を伺いました。官僚は国益を願って理想の政策を立案しますが、政府与党で捻じ曲げられてしまうのが現実だそうです。現在社会においては理想通り実現することは難しいのですが、微修正ではなく捻じ曲げられるのは問題です。捻じ曲げているのは族議員と呼ばれる方達で、それぞれに関係する法案が出されると登場してくるそうです。

 結局、官僚でいても思いが実現することは少ないと言います。折角日本国のために尽くそうと理想を描いて中央官庁に入庁しても、理想を持たないで利権集団に成り下がっている一部の政治家のために志は挫折する場合があります。
 その利権集団と族議員による連鎖を断ち切るのが本当の意味での改革です。単に郵政民営化に賛成か反対かの議論ではないのです。郵政民営化賛成であっても、次の改革では反対に廻る議員もいる筈です。私達は自分の利権集団を守るためだけに行動する力を抑制するための行動を取るべきです。
 でもそれを見分けるのは難しいのです。一番簡単で効果的なのは、議員や候補者と話をすることです。今時点の活動の旬は、地方においては市民参加活動やNPOへの理解、教育問題などですから、それらに関する話し合いをすると地方議員の本質が分かります。市道を改修したとかガードレールを取り付けたなどの問題は地方議員の資質とは関係はありません。
 国政に関しては官業の民営化や年金、税制問題などについて話し合うと考え方は良く分かります。話し合いをしていても改革の機運は一気に拡がることはありませんが、大切な活動です。利権の維持か改革なのか、子どもや孫の世代のために考えて行動するターニングポイントになる時期が今だと言えます。
8月 20日(土) 「危ない会社」
【危ない会社】
 危ない会社について教えていただきました。統計上の景気が上向き始めていることから事業拡大を図ろうとしている企業があります。本業とは異なる分野に進出するため、毎日会議と残業を行い報告書もまとめています。一見充実感があるのですが何か違うと感じているそうです。
 本日は元銀行員の方との懇談の中で、危ない会社の見分け方を教えてもらいました。数々の融資に関わってきた方ですからポイントをつかんでいます。それによると危ない会社は三つの事象が起き始めます。
 それは残業が増えること、会議が多くなること、そして報告書の作成業務が増えることです。共通しているのは三つとも頑張ったとしても収益を上げられないことです。収益の上がらない仕事を、しかもその仕事の目的を知らされないままに従業員が携わっていることは危ない前兆です。目的を理解した上で報告書をまとめ残業をするのであれば、まだ効果は期待出来ます。目的を達成するために資料のまとめ方を工夫し営業員につなげることが出来るからです。
 ところが新しい仕事を十分な説明も受けないで付加されると不満が積み重なります。元銀行員の方がこの企業の従業員から相談を受けた時に三つの前兆の話をすると、その従業員は「それうちの会社じゃないですか」と驚いて答えたそうです。上司から指示されたことを会社に戻ってから本業以外の新規事業の資料作成のために残業を行うだけでは、遣り甲斐を感じないと言います。3つの条件が揃ったことで危機感を募らせて本業に邁進しています。
 がんばれ和歌山市にある会社。

【会合】
 和歌山市で改革のムードを高めるためにどうすれば良いのか会合を持ちました。首都圏や大阪圏などの都会ほど現状打破を目指した動きがあるのですが、地方へ行くと保守的になっています。少しずつ変わりつつありますが、それでも変化を起こさせない原因のひとつはしがらみです。小泉総理が目指しているのは、改革の動きを止めようとするしがらみを持つ政治家から、しがらみのない新鮮な政治家を誕生させることです。しがらみで動きが鈍い政治家は改革の速度を遅らせます。
 改革を目指すのであれば郵政民営化問題の賛否だけではなく、候補者の資質を見ることが何よりも重要です。郵政民営化問題だけに囚われると、深い考えもなしに損得にポイントをおいて民営化賛成の態度を取る候補者がいないとも限らないので、判断を見誤る恐れがあります。郵政民営化は改革の第一歩ですから、改革を続けようとすれば次々にしがらみが表に出てきます。それらを乗り越えないと改革は成功したとは言えません。
 小泉総理の態度に関する賛否は別にして、強力な姿勢で改革を断行していますが総理に留まれる任期は後1年です。その後を継ぐ人が余程しがらみがなく、しかも強力なリーダーシップを取らないと続けての改革は難しくなります。しがらみを排除するには体制を変える事が一番効果的な対策です。
 改革はこのように人を変えることが重要ですから、今回は候補者の資質が一番のポイントとなります。人間は誰でもおかれた環境が様々でも、その環境の中において大きなものに巻かれていきます。数や声の大きなところに巻き込まれない資質を持つ人を選択していきたいものです。
8月 19日(金) 「貢献活動」
【社会貢献活動】
 文化活動を通じて地域活性化を考えている人がいます。本日は和歌山巴里祭の話の中で、
社会貢献活動を行っている和歌山市内の団体への協力について打ち合わせを行いました。
 地域で活動している団体の支援を行うことで地域のレベルが上がることを期待しています。ここで問題なのは、各種団体やNPO法人の中には経営感覚を持ち合わせていないため、年中資金難のため本来の活動が出来ていないことです。資金援助を行政や募金に依存していては地に付いた活動とは成り得ません。NPO法人もボランティアではなく経営ですから、収支バランスを取る必要があります。これを度外視する長続きする活動にはならないのです。私達の行っている文化活動を通じて社会貢献活動をしている団体ヘの支援を行いますが、これを契機として経営感覚を持った活動に転換し末永く社会貢献活動を続けて欲しいと願っています。

【挨拶】
 アフガニスタン・カンボジア写真展の結果報告に伺いました。写真パネルを制作してくれた企業は、引き続き和歌山県立美術館などでカンボジア写真の展示が決定したことを喜んでくれています。作品は品質の良い写真パネルに仕上げて恒久的に展示するための協力をしてくれることになりました。和歌山発の技術が全国に発信出来ることは活動の成果のひとつです。
 次に訪れた企業でも成功を喜んでくれました。感謝を述べるつどいには社長自ら参加してくれましたのですが、社長は社業に専念しているためこのタイプの懇親会には参加しないのが通例だそうです。それが当日になって出席可能であれば出席したいとの話になり急遽出席してくれました。和歌山県を代表する大手企業のトップが揃う懇親会の機会はそれ程多くありませんから、この企画に対する格付けをいただけることになりました。

【地域貢献活動】
 地域貢献活動を行うため、事務所ビルを改装し健康体操や小学生向けの実験教室などを毎週開催している企業とNPO法人があります。本日伺ったところ、健康体操とヨーガ教室を行っていて参加者が健康的な汗を流していました。プログラムは健康体操、太極拳、ヨーガなどが中心で1回の参加費用は1,000円となっています。一般的なカルチャーセミナーとは異なるのは、運営がNPO法人で低価格、教室終了後も講師と談笑する時間を設けているので参加者同士の交流が図れる点などが挙げられます。
 平成17年9月以降は、講師を充実させプログラムを拡大し参加者を増やして交流の機会を増加させること、NPO法人へ部屋を貸し出すことも検討していています。人が集まると何かが起きますから、その出会いの場を提供する民間スペースの出現は喜ばしいことです。
 NPO法人の交流の機会は和歌山県や和歌山市が場所と講習などを提供していますから、重複する部分もありますが、民間企業が採算よりもNPO法人の活動の支援を重要視する姿勢を持ってくれるのは希望が持てるものです。まだまだ試行錯誤の段階ですが、中心となる方が自分の指針を持ち計画と行動をしているので活動の機会は拡がりそうです。
 この方が運営するに当たって困難に直面した時には、私のホームページのコラムを見てくれ元気を出していると聞きました。コラムに励まされている方がいるのは今後の活動の大きな支えとなります。
8月 18日(木) 「熱い一日」
【市の施策】
 和歌山市では企業振興策の一環として、企業家向けの運転資金や設備資金の低利貸付制度があります。対象は企業家か独立して事業を開始しようとする方で、いずれも和歌山市在住が条件となります。アイデアがあっても立ち上げ費用が必要なことが壁になる場合があるため、和歌山市で起業する人が上手く活用して欲しいものです。今日は新規事業を検討している方のために制度の確認と打ち合わせを行いました。

【絵画募集】
 夏休みも終盤に入っています。明日は和歌山市内の公立小学校の登校日であることから、ある小学校を訪問して絵画コンテストの案内をしました。校長先生と教頭先生のお二人に募集要項と絵画のテーマなどを説明し募集をしてくれるよう依頼しました。テーマは平和、夏の終わりに平和を考える機会になって欲しいとの願いを込めた募集です。

【写真展】
 アフガニスタン・カンボジア写真展に協力していただいた企業を訪問して結果報告を行いました。お盆明けのため企業活動が再開していたため数人の皆さんが集まっていたので一緒に報告させていただきました。1,400人の来訪があったことなど成果を確認していただき写真集を見ながら平和について話し合いました。
 地雷は生命を奪う兵器ではなく、手足を吹き飛ばす位の破壊力を持つ陰湿な兵器であることを報告。地雷に触れたために手足を失った子ども達が多く、それは生きる希望を奪うこと、他人への警告の意味を持っています。このような卑劣な武器がいまだに数多く埋まっていて、犠牲になるのは防衛手段を持たない子ども達です。
 報告を行いながら世界平和を一緒に考えました。丁度話し合っている最中に衆議院一区の候補者の訪問がありました。争点は色々ありますが、世界平和の実現を考えてくれる候補を選択することを思いました。

【シャンソン】
 先般終えた和歌山巴里祭について懇談を行いました。今年もたくさんの人に来ていただきコンサート内容も充実していたことから来年への期待を話し合いました。早くも来年に向けて期待が膨らんでいきます。

【和楽会】
 和楽会の総会が8月21日にありますが、総会終了後の懇親会での出し物のひとつであるコントラバス演奏が中止になりました。理由はコントラバス奏者が宮城県在住で、先日の宮城県で起きた地震により楽器のコントラバスが壊れたためです。プロの奏者は楽器が壊れたからと言って、他の楽器で代用出来るものではない程デリケートです。まさか宮城県で起きた地震が和歌山市のイベント企画に影響を及ぼすとは考えても見ませんでした。
 開催は週末の日曜日ですから延期は無理なので、懇親会は演奏を中止にして実施することになりました。

【指定管理者制度】
 指定管理者制度に関して、設備管理を行える資格と実績を持つ方と打ち合わせを行いました。運営のアイデアはあっても基本的な設備管理は資格を持つプロの協力が不可欠です。
そして設備管理を主にする方にとっても、やる気のある主体と仕事をすることを望んでいます。無気力な施設管理者との仕事は面白みのないものとなるためで、人は仕事を通じて充実感を求めていることが分かります。

【写真展お礼】
 アフガニスタン・カンボジア写真展のお手伝いをしてくれた方を訪問、夏の一日ボランティアの活動として関われたことに満足してくれていて、今後も企画があれば参画したいと希望を話してくれました。和歌山市で今回の写真展のような企画は初めてのことで、開催出来たこと自体信じられないことだと話してくれました。これを契機に和歌山市に元気を与え続けて欲しいと希望を述べてくれました。
 
【紀州レンジャー】
 紀州レンジャーが本日の読売新聞の夕刊社会面に掲載されたように、キャラクターの認知度は徐々に高まってきました。県内企業から観光バスへの紀州レンジャーデザインのラッピングの依頼があり、リアルなラッピング技術を持つ企業と会合を持ちました。秋の旅行シーズンに間に合わせられるように採寸とデザインに取り掛かります。
 また冷凍車への企業広告ラッピングの依頼もあり合わせてデザインについて打ち合わせを行いました。企画が決まると早速実際の車を撮影し、明日中にはデザインを起こしイメージを具体化する作業に入ります。ラッピング技術を持つ企業の社長は、この企画には打ち合わせとスピード感が大切だと話してくれました。

【NPO活動】
 和歌山市ではNPO法人による活動は活発だと認識しています。自主的な事業を展開しているNPO法人もあれば、ボランティア団体がNPO法人に移行して活動している場合もあり、そしてNPO法人を作ったものの活動を休止している組織もあります。県内全てのNPO活動が活発だとは言えませんが、その一面を捉えてNPOは活動していないと言う人は、現状認識をしていないかNPO活動に参加していないかのいずれかです。
 NPO法人の参画者は清く正しく貧しくの人が多いのは、政治との関わりを意図的に避けているためです。政治は関与してはいけないものと考えるのは時代錯誤です。そもそもNPO法人が誕生したのも政治家が法案提案しそれを国会で可決したからです。政治との変わりは誕生の経緯からあります。自然発生的にNPO法人が生まれた訳ではないのです。
 ですから国政に関しても関係ないからとの認識ではなく、誰がNPO法人の理解者なのか市民参加活動に関わってくれるのかを知っておく必要があります。候補者の考え方を知り関わることもNPO法人としての活動を活性化させるために必要なことです。
 政治家にNPO法人の活動を支援してもらうことは汚いことではなく、活動を進める上で行政機関と共に協働すべきですから、協働してくれる政治家を選びたいものです。

【懇談会】
 夜は夏のホテル企画イベントに参加、多くの方が詰め掛けていたように夏の季節は仲間同士のイベントが良く似合います。夜の時間帯が静かな和歌山市ですが、サービス事業者が演出を行ってくれると人は集まります。
 そして受付では紀州レンジャーの取り扱いがされていました。昨日木村知事からグッズを取り扱っている店舗がまだまだ少ないと指摘されていただけに嬉しい出来事です。
8月 17日(水) 「知事報告」
【知事への報告】
 アフガニスタン・カンボジア写真展の結果について木村知事に報告に伺いました。入場者総数は約1,400人、入場収入とグッズ売り上げで約100万円あります。この写真展の規模からすると過去最大級となっています。木村知事からは、和歌山の活性化につながったことから継続的な取り組みにして欲しいと依頼がありました。木村知事と藤原紀香さんとの対談の様子は9月に県民チャンネルで放映される予定ですが、その席上知事は「NPOの熱意と地元企業家の方々のお陰で実現した」と話してくれています。民間から企画を出してもらって具体化することが県の活力につながることを示す事例であると認識してくれています。
 今後、写真展開催記念として会場としたアバローム紀の国と県立美術館にカンボジア写真パネルを恒常的に設置する計画があり、更に協力企業との連携を図ることを考えています。
 またその他の活動として、熊野健康村構想への取り組みについて、指定管理者制度を活用した和歌浦活性化策についての報告を行いました。熊野健康村構想は知事の重点施策のため、成果を検証したあとを具体化することが求められています。具体的に取り組み二例を挙げて事業化の報告としました。

(紀州レンジャーグッズ)
 また指定管理者制度について木村知事は、民間の参入を求めていることから公募に応じてくれる民間があることを評価してくれ、和歌浦活性化のためのアイデアを盛り込んで欲しい旨の依頼がありました。
 紀州レンジャーについては、商品を販売するお店を増やして欲しいと依頼がありました。どこで購入出来るのか分からないこと、また販売所が限られていることから入手困難であると意見をいただきました。今の技術を持ってすれば、ポロシャツの生産拡大は難しくないので需要対応出来るため生産と販売体制を確立して欲しいと要望を受けまた。
なおキャラクターの中に紀ノ川筋の特産品である桃と柿がなかったので今後キャラクター化を検討して欲しいと併せて依頼を受けました。
(紀州レンジャーグッツ取り扱い店:http://www.kishu-ranger.jp/shop/netshop.html

【同窓会】
 南紀熊野体験博職員の同窓会の日程が決定しました。毎年10月頃開催しているもので、もう6回目となります。開催年は1999年でしたから、もう6年も経過していることに驚きます。熊野古道とサンティアゴの道、祈りの道同士で姉妹道提携を行ったのが開催の前年で、道同士の姉妹提携は世界初のことでした。それが契機となり博覧会そして世界文化遺産登録と、全国的には評価されていなかった熊野古道が脚光を浴びていくことになります。
 南紀熊野体験博の職員は約70人、今は職場も違っていますが同じ経験をしたことは代えがたいものです。

【ライオンズ会合】
 本日は通常例会と異なり中央ライオンズクラブとの合同例会となり、お互いの活動報告を行うと共に親睦を深めました。合同例会は年一回の交流を図っています。

【会合】
 今後の和歌山市のあり方について懇談を行いました。国政、県政、市政の連携が図れるしくみが必要であること、そこにNPO法人など民間団体の活動も一緒になる必要があることを話し合いました。市民活動の少ない地域柄ですが、NPO法人による活動、そして市民参加意識が芽生えていることは今後の和歌山市に期待が持てるものです。
 今日は国政から市政までの連携のしくみを話し合いました。明日はNPO法人で活動している方と懇談の機会を持つことにしています。
 今まで和歌山市になかった連携のしくみを築くことが出来たら、まちの活性化は限りなく図れます。
8月 16日(火) 「争点」
【争点】
 衆議院解散による総選挙がまちの話題になりつつあります。昼食後とても楽しい会話がありました。

 国の借金とは何ですか。統計上のものなら返す必要はないのでは。
→国の借金とは国債の形で国民や投資家に引き受けてもらっているものです。長期国債でも償還は10年ですから、10年後に買い手にお金で返す必要があります。10年前の国債は今償還期を迎えているように毎年償還しています。借金は無形のものではなく債権の形で実際に借金として存在しています。

 国の借金はいくらあるのですか。
→国と地方自治体の借金合計が700兆円もありますし、特殊法人も加えると1,000兆円とも言われています。家計に置き換えると年間収入が400万円に対して支出が800万円あるようなもので、借金の額は毎年増え続けています。

 ではお金を印刷して増やすと借金は帳消しになりますが、それは出来ないのですか。
→印刷して通貨供給量を増やすことは出来ますが、そうすると円の価値は下落しますし、インフレが起こります。個人で考えると長年に亘って苦労して預金してきたお金の価値が下がります。物価が需給バランスの均衡がとれるまで上昇するため、物価が安定している生活は今よりも厳しくなります。
 国レベルで見ると日本国への信用がなくなりますから、貿易や国間の取引が出来なくなります。国同士の取引は相手国の通貨安定を信頼してのものですから、その信頼を失すると交換は成り立たなくなります。日本国が借金返済のために通貨を印刷する行為は、円の価値を低下させるため国際的信頼を失墜させることになります。

 そのなる前に外貨に換金しておくと安全だと思うのですが。
→確かに外貨で預金しておくと円が下落しても安全は確保されます。ただ自分の国を見捨てる行為となりますから道義的問題が残ります。多くの人が円を売り経済成長が期待できる国の安定した外貨に換金すると、円は下落し日本国経済が不安定になります。

 では借金を返す方法はありますか。
→現在の日本国の借金は莫大なので今すぐ返済するための手段はありません。出来るのは先に話したお金を印刷してインフレ化図ること。もうひとつはデフォルト、借金を返さないよと宣言することです。どちらも形の上では実行可能ですが現実問題としては無理です。
 時間がかかりますが構造改革により小さな行政府を目指し、無駄な公共事業を減少させる方法を追及する他ありません。国会の承認を得なくても自由に使える外郭団体にメスを入れることが課題です。郵便局の問題ですが、既に2年前、郵政公社に変革しているので国会のチェックが入るようになり無駄な支出は出来なくなっています。
 地方自治体においても外郭団体の支出については議会のチェック機能が働かせることは出来ないのです。 

 経済は難しいですね。前のイチローの話は良かったです。スポーツに例えてくれると分かり易くなりますよね。
→そうですね、イチローなど分かりやすい例を引用します。

【お見舞い】
 心臓の動脈血管が切れそうになり救急車で運ばれ緊急手術をして成功、復活した方のお見舞いに訪れました。この方は約一ヶ月前、ボーイスカウト活動をして家に帰った途端、急に心臓が締め付けられるように痛くなり救急車で和歌山県立医科大学病院に運ばれました。レントゲンで見ると心臓の動脈血管が切れかかり約2mmだけつながった状態のため接続手術を施したのです。更に手術中、十数秒心臓が停止したので電気ショックで心臓の働きを蘇らせました。
 原因は様々ですが、考えられるのはタバコ、脂っこい料理の摂取、ストレスなどです。タバコは10歳代から約40年間吸い続けていたのですが手術後は止めています。死を感じるような経験をすると嗜好品を止めるのは簡単だそうです。
 現役時代から人付き合いが良く、また対外折衝のある役職位だったため毎日のように飲み会がありました。暴飲暴食で健康管理を二の次にしたことも原因の一つです。更に若い頃からストレスの溜まるポジションを歴任していたため、それらの複合要因で負担が増したようです。
 どれだけ忙しくても健康管理を第一に考えることの重要性を話してくれました。心臓が張り裂けそうになる経験をすると仕事よりも生命、自分の人生の大切さが分かると力説してくれました。血管にチタンを巻きつけた心臓のレントゲン写真を拝見したら、やはり生命について考えさせられました。
 これから歩行訓練など日常生活を取り戻すための運動を開始します。早く元の状態に戻して元気で活躍して欲しいものです。
 
【塀】
 自宅の塀にひびが入ったため取り壊す計画をしている方を訪問。塀を取り壊して駐車場として活用することにしています。そのため歩道と車道を分けるブロックを取り除きたいと市役所に申請をしたところ、歩道と車道を隔てる目印なので駄目だと言われたそうです。
 自宅の通用門前にブロックを積み替えるなら取っても結構ですと指導されています。そうすると通用門を塞ぐ形になりますが、そこには収納子がありプロパンガスなどが収められているため車が入れないと不自由をきたします。公共道路の問題ですが、個人が日常生活で不便を感じるような画一的な規制はどうにかならないものでしようか、施主さんは84歳の高齢です。
8月 15日(月) 「中心地再生計画」
【国政】
 今後の和歌山市のあり方について論議。和歌山市選挙区の一区は小選挙区となって初めての激戦となっていて期待が高まっています。出来れば和歌山市民から国政への意見をより多く反映させるため二人を国会へ送り込みたいと話している組織もあります。そんなに簡単な事ではありませんが、和歌山市の民意が投票率を高められたら不可能ではありません。にわかに国政への関心が高まっていることを感じます。

【懇談】
 昼間を利用して懇談を実施。どこの団体でも世代交代が活性化の鍵だと分かっているのにスムーズに交代出来なくて困っているようです。構成員が特定の人と利害関係が一致として結びついている場合には交代を阻む力が働きます。その結果、その団体は社会の動きから取り残されるのですが、団体の中にいると気がつかないのです。若い人達が意見を述べても通らないことが多く、やがて改革意欲の熱は冷め従来通りの慣行で流されることになります。
 将来とも和歌山市内だけで競争が続けられるのであれば問題はないのですが、県外から大手が市場を求めて参入している現状において自分達のなわばりを守ろうとするだけでは侵食されてしまいます。特定業種で構成されている団体はその業界が発展するために設立されたものなのに、いつの間にか業界ではなく団体の利益を守るための団体になっていることがあります。団体を守ることを主眼とした結果、業界を取り巻く環境変化に対応しきれないと大手資本に敗れ去ります。人が絡む問題なので難しいのですが、団体内の権力争いではなく健全な発展に資するような舵取りが必要です。

【中心地活性化】
 和歌山市中心市街地活性化は和歌山市政の大きな課題となっています。中心地とは繁華街ぶらくり丁のことを指し、その再生を図ることが和歌山市全体の活性化につながっていくとする考え方です。
 本日はぶらくり丁周辺の自治会役員の皆さんと懇談する機会がありました。かつてぶらくり丁は歓楽街としての位置づけで買い物と遊べる空間を持っていました。ところが近年は商店街の色が強くなり、楽しめる場所ではなくなっています。楽しめる場所でないことから人は遠ざかっています。役員の皆さんは、ぶらくり丁アーケード内の通りは衣料品などの商店街として、大通りはレジャー中心のまちづくりを行うことで再生を図りたいとしています。遊びの要素が消えた結果、ぶらくり丁から人通りが消えていることに注目しています。ただ現状は厳しくシネマブラザ築映が8月末で閉館されるなど遊びの要素は更に消え去ろうとしています。
 このような状況下、どのように中心地を再生していくのか議論を交わしました。本来賑わった歓楽街として再生するためには、ぶらくり丁に進出を考えてくれる企業や団体があれば排除しないで受け入れる姿勢が必要であることを確認しました。来る前から失敗するかもしれないからと受け入れを拒否するのでは錆びれていくばかりです。
 再生に寄与する可能性があるものは受け入れる姿勢を持つことから始めたいものです。
 何でも反対、何でも制約を設けるのでは人に来ないで下さいと言っているようなものです。

【話し合い】
 これからのまちづくりについて話し合いを実施。現状で良しとするのか、それとも可能性を求めて前へ進めようとするのか、和歌山市に住む私達は岐路に立たされています。明日も話し合いを継続します。
8月 14日(日) 「閉館」
【閉館】
 和歌山市に住んでいる方なら一度は行ったことがある映画館がシネマプラザ築映です。
そのシネマプラザ築映が8月末で閉館することになりました。理由は、今年に入って郊外に10スクリーンを持つシネコンが開館したため、お客さんがそちらに流れていることが影響しています。それまでの3分の1程度のお客さんの入りになったと聞きます。
 山本支配人は本当に映画を愛している方で、地方新聞に書いている新作映画の掲載記事を楽しみに読んでいました。時代の流れとはいえ、思い出の場所が消えるのは寂しいものです。中心地の拠点がまたひとつ消え去ることになり、改めて中心地活性化施策の難しさを感じます。
 閉館についてのコメントは次の通りです。

「シネマプラザ築映」閉館のお知らせ
 平素より「シネマプラザ築映」を御愛顧いただきましてありがとうございます。さて、まことに突然な事でたいへん御迷惑をおかけいたしますが、弊社の映画館・シネマプラザ築映は、2005年8月31日をもって閉館する事になりました。
 1938年「文化ニュース館」として開館以来67年の長きにわたって、みなさまがたに映画をご覧いただいてまいりましたが、このような形になった事を深くお詫び申し上げます。
 なお、併設の「喫茶築映」の営業は継続いたしますので、引き続き御愛顧いただきますようお願い申し上げます。

 中心市街地の集客装置としての役割を果たせなくなった事には大きな責任を感じています。残り1月足らずですが最後までよろしくお願いします。
                  築映興行株式会社 取締役支配人・山本哲也

【エピソード3】
 スターウォーズエピソード3が上映されています。主人公のアナキン・スカイウォーカーが正義から悪へと転落する過程を描いた衝撃の作品です。この作品から学べることは数多くあります。以下は個人的解釈です。
 若い人が社会そして組織から認められるのは大変なことです。才能があっても若いという理由で意思決定の中に加えられない事があります。そんな事が何度も続くと社会に対して不信感を抱くことになります。そこから既存の体制を打ち破り新しい体制の必要性を見出そうとします。改革は若い世代の体制に対する疑問から始まります。評議会から認められなかったアナキンが評議会から心が離れていく過程は、今の体制が若い人達にとって過ごし易いものではないことを示しているようです。そこからどこに向かうのか、人の一生を左右することになります。

 正義の心を持っていても、社会には少しのきっかけで悪の道に転落する危険性が潜んでいます。頼っている人から信頼されないと感じた時、不安感や恐れを持つと逃げ道を模索するのは必然です。その時身近に導いてくれる人がいると助かるのですが、師となる人がいない場合には道を外れることも有り得ます。正義と悪は紙一重、そして一度転落すると社会的評価や精神的強さがより必要なことから、元の立場に戻るのは困難です。転落する前に留まることが人生を拓きます。

 映画ではひとりの指導者が全体を誤った方向に導きますが、これは映画の中だけの物語ではありません。歴史を見てもカリスマ的な指導者が国の行く先を暗黒に導いた事例があります。後の時代から眺めると多くの人が何故そんな誤った道を歩んだのか不思議に思いますが、時代の中にいるとそれが分からなくなります。私達が得られる情報は限られていますから、与えられた情報により指導者が言う方向性を信じ込ませられると、社会が誤った方向に導かれたとしても分からないのです。
 それを防ぐには、海外の評価や客観的に事象を捉えている人の評価を参考にして個人として判断することです。民主主義は個人の考えの積み重ねですから、自分の考えを持ち行動出来れば恣意的な誘導を防ぐことは可能です。熱狂的な渦の中に巻き込まれると今が分からなくなります。
8月 13日(土) 「盆踊り」
【盆踊り】
 最近は公園や空き地での盆踊りの光景を見ることが少なくなっています。紅白幕をかけて櫓を組んだ会場を町内の方々が一緒になって踊るのは日本の風物詩のひとつです。今日はある自治会の盆踊り大会にお招きいただき参加してきました。
 和歌山市では紀州ぶんだら節が定番ですが、今回はよさこい祭りの踊り集団の参加があり、よさこい踊りを披露してくれました。よさこいの自由で激しい踊りは会場を盛り上げるのに十分な役割を果たしてくれました。このよさこいチームは150人も会員がいて、毎月の地元小学校で練習を行っています。
意外ですが、踊りの文化がなかった和歌山市で夏の一日を目指して一年をかけて練習を行っている姿に、地域の活性化の鼓動が感じられます。しかも地元自治会に溶け込んで一緒に踊りを楽しむ

(盆踊りでのよさこい)
光景は、新しい形での盆踊り会場と言えます。形を変えながらも日本の伝統が地域で継承されていくことを願っています。

【写真展挨拶】

(カンボジア写真案内パネル)
 アフガニスタン・カンボジア写真展は先日終わりましたが、嬉しい意見をいただいています。「和歌山市でこのようなメッセージ性のある写真展が開催されるとは思ってもいなかった。本当に嬉しいことです」「藤原紀香さんが来たうえ、講演まで行ってくれるなんて、素晴らしい和歌山の夏休みでした」など、順次機会を見つけて紹介させていただきます。
 さて写真展会場の正面で紹介していた藤原紀香さんの感動的なメッセージを知りたいとのご意見がありましたので以下に掲載させていただきます。

「2002年の夏、私がアフガニスタンで 私が会って、話をして、遊んで、手をつないだ子どもたちは長い間続いた内戦で医療や教育などの社会的基盤が破壊された中で暮らしていました。
 地雷原に囲まれて、不発弾の落ちている道を使って、暮らしていました。
 字が読める女の子は10人に2人しかいません。
 でもタリバン支配時代は禁止されていた「学校に行って勉強する」ことが楽しくて仕方ないという子ばかりで、毎日片道2 時間、往復4 時間歩いて地雷を避けながら学校に通っています。
「先生になって、子どもたちに教えたいの。」
「お医者さんになって、病気の人たちを治してあげたいんだ。」
「この国が好きだから、この国をよくしたいんだ。」
 アフガンの大地で一生懸命、たくましく生きている子どもたちから、私は逆にパワーをもらいました。この子たちがいれば、この国は大丈夫だ。 そして自分にも喝をいれなくてはと思いました。

 2004年10月。プライベートで行ったカンボジアでも、たくさんの子どもたちに出会いました。
 今は平和が訪れたカンボジア。しかし内戦が続き人口の約四分の一が失われてしまった悲しい歴史はまだ記憶に新しく、いまだ多くの地雷が埋まっています。
 そして戦争が終わっても地雷は容赦なく子どもたちに襲いかかります。
「毎日たくさんの人たちが来て、疲れちゃうときもあるけど、僕たちのような子どもが増えないように地雷の怖さを伝えるんだ。頑張るから、また来てね!」地雷記念館で働いていた彼ら。

「お姉ちゃん、僕たちを撮って。そして伝えて。」地雷で犠牲になったその腕を精一杯振って、こぼれんばかりの笑顔でさようならを言ってくれました。
「あ〜い〜う〜え〜お!」と大きな声で日本語を学んでいる子どもたちにも出会いました。「ガイドになって、日本の人を案内してあげたいんだ」「日本の人たちがこの国によく来てくれるから、私も勉強して日本に行ってみたいの」と夢を語ってくれました。
 アフガンと、カンボジア。国や歴史は違えど、子どもたちの笑顔や夢や希望や瞳は同じでした。
 子どもたちの笑顔に国境はない。まさに、NO BORDER。そして、ひとつの新たな考えが浮かびました。
‘世界の子どもたちの笑顔に会いに行こう。’

 私はこれからも私にできることをひとつずつ、やっていきたいと思っています。 世界の子どもたちが抱えている現実、それでも抱いている夢や希望を見つめ続けること。 そしてそこで考えたり感じたりしたことを、日本の皆さんに伝え続けてゆくこと。 それが、今の私にできることなんじゃないかと思っています。 」
8月 12日(金) 「写真展その後」
【竣工式展】
 高齢者福祉施設の竣工式に出席しました。和歌山県知事と和歌山市長の代理として福祉保健部長と助役から、高齢化率が近畿で一番高い和歌山での福祉施設の存在意義について挨拶がありました。
 
【写真展その後】
 アフガニスタン・カンボジア写真展が終了しましたが和歌山として今後の展開を考えています。和歌山市内でカンボジア写真パネルを数箇所に常設します。一過性のイベントに終わらせないため、可能であればこの活動を和歌山県下にも拡がりを持たせたいと考えています。
幸いカンボジア写真コーナー設置を検討してくれる方もいるため、早速連携を図っていく予定です。
 また東京のスタイリストから、和歌山におけるデザイン技術が優れているので研修に伺いたいとの話をいただき、午後から受け入れ体制について調整を行いました。

(写真展会場にて)
スタイリストが思い描くデザインをそのまま衣装として仕上げられる技術を、このスタイリストは絶賛してくれています。芸能界でも影響力のあるスタイリストが和歌山市にお越しいただけたら光栄なことですし、和歌山ブランドの発信強化にもつながることが期待出来ます。
 お伺いした先は快く受け入れ体制を整えてくれました。

【写真データ】
 写真展で撮影した写真データの整理が終了しました。オフィシャルカメラマンがイベント毎にデジタルデータをまとめてくれたので、これを参加してくれた方用にプリントアウト作業に入ります。参加していただいた方にとって、この夏最高の笑顔が収められています。

【指定管理者制度】
 和歌山県施設に関して指定管理者制度による公募説明会が順次開催されています。民間活力を活用するための公募は地域活性化に資することは間違いなく関心を呼んでいます。本日の和歌公園の公募説明会にも20近い団体が参加していたと聞きます。参加業種も様々であることから、各業界はビジネスの機会と捉えてアイデアを施設運営に反映させるための動きがあります。毎年同じことを繰り返してきた運営ではなく、違った発想で運営する団体が登場してくれることは地域にとっての利点となります。
 本日夕方から幾つかの県施設について成果の上がる運営が可能かどうかの検討を行いました。単に施設管理だけでは民間が参入する動機には至りません。運営方法によってお客さんに喜んで来ていだたけるしくみを導入することが出来たら公募する意味があります。
 本日話し合いに加わってくれた社長からは、硬直化した施設運営を変えていくには、30歳代から40歳代の人が運営に関わっていくことが必要だと世代交代の必要性を話してくれました。社会のしくみや制度が変わる時は、同時に世代交代を図ることが改革を成功させるための条件です。制度が変わっても運営者が変わらないのでは形式上は変わっても中身は変わらないものになります。制度と人が変わることで改革が進みます。

【懇談会】
 地域防災対策についての懇談会を実施。関係者4人で、津波発生の危機が迫った時に海岸部の避難方法誘導についてのしくみについて検討しました。地域事情や予算の制約があるため中々スムーズには進みませんが、まず活動してみることに決定しました。やってみないと山は動かないこともあります。盆明けから活動はスタートです。
8月 11日(木) 「写真展最終日」
 早いものでアフガニスタン・カンボジア写真展の最終日を迎えました。先週の今頃は最終段階の打ち合わせを行っていたのに本当に早いものです。構想から1年間をかけての企画でしたが開会した後は駆け足に時間は経過しました。
 本日も100人を超える方の来場があり会場は賑わいました。この写真展を一昨日新聞で知り、昨日は残業して仕事を終えて本日は休暇を取って来てくれた方もいます。絶対に自分の目で見たいからとの理由での来場は嬉しい限りです。
 多かったのが自分の子どもに見せてあげたいと思ってくれた母親で、本日もその目的を持って来られた方がいました。子どもにもメッセージカードに感想を書いてもらって提出してくれました。心が暖まる感想をいただきました。
 女性の方々は、藤原紀香さんの目的を持った自由な生き方に憧れを見出しています。世界の子ども達の笑顔に接してその様子を写真で日本にいる私達に伝えようとする、人生を通じての目的を見つけた彼女を眩しく感じているようです。若くして人生の目的を見つけられる人はそれ程多くないため、性別を問わず目的を持って活動している人は憧れの対象となります。
 昨日のシンポジウムでも写真展のことを紹介したので、その後直ぐに写真展会場を訪れてくれた方もいますし、本日来てくれた方にも出会いました。この写真展の主旨を話したことにより関心を持ってくれて来てくれたこと、少しでも写真展に貢献出来ていることを素直に喜びたいものです。


(写真展では熱心にメッセージ
カードに記入してくれています。)
 午後3時で終了の予定でしたが、午後4時頃まで来場者があったため少し延長して観ていただきました。最後まで熱心にメッセージカードを書いてくれている姿を見ると、開催して本当に良かったと思います。
 写真展会場から出てくる人の中には涙を溜めている人、目が赤くなっている人が何人もいました。
これは写真を見ても同じ地球上で生きているのに、これほどの差がある現状を直視したからです。現状を知っても直接的には何も出来ない自分への不甲斐なさを感じ、何か行動を起こしたいなどの思いから来るものです。
 今回の作品からそれを感じ取れる心の持っている人は、もう気持ちを通じて貢献してくれています。思いをメッセージカードに託して届けようとする行為、関連商品を購入してくれる行為など、その気持ちは間接的に伝わるのは確実です。熱い気持ちや思いは確実に伝染します。

 さて最終日、お手伝いとカンボジア写真パネルの発送の仕分けのために東京からマネージャーが和歌山市まで来てくれました。大変忙しい中なので日帰りで往復です。
 今回の和歌山市での開催から新体制での準備と開催となりました。和歌山市でもカンボジアの作品を作成する、行政機関と教育委員会との連携を図るなど、今までの写真展から前進させた企画に仕上げました。東京はマネージャーが、和歌山市では私達のNPO法人が中心となって完成させました。企画、作品作成、進行管理、運営などのノウハウが蓄積されたことから、今後の開催に向けても協働出来ることが可能となりました。
 委託ではなく自分達で実行委員会体制を取ることで思いがズレることがなく信頼関係が築けました。
 写真パネルを段ボールに片付けて会場に作品がなくなると寂しい光景となりました。賑わいから元の静寂へ、イベントの宿命ですが終わりの時は寂しいものです。それでもまた熱い思いを感じたくて人は活動を開始するものです。
 会期を通じて来場していただきました皆さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

 マネージャーとの話の中から一部紹介します。
 藤原紀香さんは英語が話せるため海外に行っても通訳は不要です。更に日常会話だけではなく要人と対談する場合も通訳を介さなくても大丈夫だと聞きました。国連でアナン事務総長と話した時も通訳を用意したのに直接会話をしたようですし、先般東京でパウエル前アメリカ国務長官と話した時も直接会話したそうです。忙しい合間ですが努力家で時間を捻出しては英語の学習を続けているそうです。

 8月6日、土曜日に木村知事との対談が終了し、夕方からの「感謝を述べるつどい」までの時間、和歌山の名物となっている和歌山ラーメンを食べるためスタッフと一緒に井出商店に出掛けています。夕方6時にアバローム紀の国に戻ることを約束して、車三台で10人、大急ぎで店へ行って並んだ末、ラーメンを食べてきたようです。マネージャーが先頭に立って下を向いて入ったので、お客さんには気づかれずに済んでいます。但し、お店の人は気づいていたようです。和歌山ラーメン、凄い。
8月 10日(水) 「シンポジウム」
【シンポジウム】
 和歌山市内で「和歌山市の現状と課題―まちの再生をめざしー」が開催され、パネラーとして出席させてといただきました。出席は司会者NPO法人わかやまNPOセンター事務局次長の島久美子さん、パネラーとして和歌山市議会議員の5名です。
 論点を絞るため、サブテーマとしてNPO活動、そして市民参加によるまちづくりが掲げられました。
 まちづくりは行政だけで行うのではなく、民間からの参画は今では欠かせないものになっています。和歌山市でも市民の底力提案事業が採用され、NPO法人などが事業提案を行ない、その結果まちづくりに資すると思われるものは採用され具体化に向けた取り組みがされています。私の発言の要旨は次のようなものです。

 最初のテーマは個人としてNPO法人との関わりについてです。

 今ではNPO法人はまちづくりに欠かせないものになっています。施策を具体化するためにも、まちを活性化させるためにも民間、特にNPO法人に関わってもらうことが不可欠です。NPO法人は各分野で専門的知識を持った人が活動しています。個人的ですが、いくつかのNPO法人で活動を行っています。
 和歌山観光医療産業創造ネットワークは、平成16年度に国土交通省に対して地域再生プランを提案し採用されたことから事業化を図るために法人化しました。活動はそれ以前から行っていましたが、本格的に地域再生を目指すためにNPO法人としての取り組みを開始しました。最初の事業は和歌浦で行った「アニマル・ケア・ランド」です。これは観光地としての和歌浦を舞台装置としてセラピーや癒しをソフトに組み込むことで、観光としての賑わいと都会では味わえないリラクゼーションが体験出来ることにつながり、この地域を再生可能と考えて取り組んでいるものです。
本日参考資料として配布されている和歌山県の広報誌「W−ing第27号 NPO始動」の表紙は「アニマル・ケア・ランド」イベントのものです。このイベントは和歌浦の海岸でホースセラピーとドッグセラピーを行ったもので、本格的なアニマル・セラピーイベントは初めてでした。
 海岸美と文化の変わり漂う和歌浦でセラピーの取り組みが支持されたことで、今後の地域活性化のための主体と成り得ると考えています。国土交通省へはこの取り組みについて年度末に成果を報告しています。

(W−ing第27号 NPO始動)

 ギャラクシーブライト関西支部では子ども達の支援活動を行っています。毎年夏にはイベントを行ない関西と東京を結んでのコミュニケーション活動を展開しています。今年のイベントは先週末に2日間開催しました。
 他にもDNAチップを活用して遺伝子レベルまでエストロゲン活性の有無の調査可能な検査体制を敷いてNPO法人化を目指しています。環境ホルモンの影響は世代を超えて現れますからやっかいな問題です。このDNAチップを活用すると、私達が使用しているシャンプーやインスタント食品などが人体に影響がないのかも判別することが可能で、解析を行うことで市場の要望に応じて、速く安全な製品を送り出すことが可能となります。この活動を全国で展開していき安全な環境作りに努めていくこともNPO法人として取り組み始めています。
 このようにNPO法人化の利点はいくつかあります。課題に応じて対応可能な体制が容易に取れること。思ったことや好きなことアイデアがあれば、直ぐに取り組むことが出来ますから、企業や行政組織と異なり迅速性があるため課題解決には適しています。しかも何重もの決裁行為がいらないためメンバーによる迅速な意思査定も図れます。
 また法人化することで契約の主体と成り得ます。企業や行政機関との契約行為も可能で、個人の活動よりも格段に活動領域が拡がります。
 行政機関と協調することで更に公的な部分も担えることがあり、専門性やメンバーの特徴を活かした活動を行えますし、社会的責任を担えることで遣り甲斐も発生します。
 このように優れたNPO法人による活動はまちを活性化するものです。但し、NPO法人は企業と同様の経営感覚が必要です。問題になるのは資金ですからどうして活動資金を工面するのか、収益性を高めることも考える必要があるため運営が難しい一面もあります。

 続いては、行政への市民参加についてどう思っているかの問いです。

 行政への市民参加は必要ですが、例えば市民参加条例を設定したら市民参加になるかと言うとそれは違うと思っています。首都圏では市民活動の進んだ地方自治体がこの条例を
定めているところがありますが、今時点では例外だと考えています。
 つまり行政が市民活動の枠組みを作ってあげて、さぁこの土俵で活動して下さい、支援しますよ、のしくみでは活動が活性化しないのです。NPO法人に求められているのは企画力、提案力、実行力の能力です。能力を持って活動しないと行政機関は相手にしてくれません。優れたアイデアがあれば、プレゼンテーションするだけの資料作成と説明を行えるだけの実力が必要です。行政担当箇所を説得できる位の企画力と熱意を持つことが市民参加の意味です。
 口をあけて待っているだけでは行政との連携、つまり市民参加は叶うことはありません。まずNPO法人の能力を高めることが大切で、それを和歌山市でも和歌山県にでも企画をぶつけたら、それに応えてくれるだけの体制を取ってくれています。説得するだけの熱意と企画を持つNPO法人が増えてくれば、自然に行政機関はNPO法人との協働を図ろうとしてくれますし、それが市民参加だと言えます。
 実力を持ったNPO法人が増加してきて課題が出てくる様であれば、市民参加条例を設けて一般的な取り扱いを統一すれば良いと思います。

 中心市街地活性化について案はありますかの問いです。

 歴史を見ると農村地帯での生活から各地で都市化が起こりまちに人口が集中した経緯があります。中心地だけに人口が集中した時期はそれ程長い期間ではありません。今また中心部から郊外へ人口の移動が始まっています。この流れは和歌山市だけの課題ではなくて全国的なもので、車社会においては私達の生活リズムが中心地に行くよりも郊外に出る方が便利になっていることから止められないと思っています。環境問題やスラム化などの問題を除外すれば郊外型のまちづくりに向けかっていますから、中心地の活性化を図るための処方箋は現在のところありません。
 ただハード面での取り組みは資金が必要なため難しいのですが、ソフト面で出来る取り組みがあります。和歌山県ではNPO法人と連携して紀州レンジャープロジェクトを展開しています。関連グッズも開発されて、和歌山県の名産品を統一的なブランドイメージを持って全国に売り出そうとするものです。シャツやステッカーは好評で、ホームページを通じて関連商品購入を希望されている方も出始めています。
 活性化を図るのは人の集約だけではなくソフト面での対策も効果があると思います。

 最後にひとこと。

 恵まれた立場にいる人ほどNPO活動に取り組んで欲しいと思います。行政機関や企業、組織などの強い立場と市民の立場の両方を同時に経験することで視点が拡がります。お互いの立場が理解できるのでそこから本業としての仕事の幅も拡がります。現役の内にNPO活動に取り組んでみて下さい。
 そしてNPO法人の立場で活動資金集めをするとお金の大切さが身に沁みて分かります。多くの人がその気持ちが理解出来たら、市民参加のまちづくりが完成していきます。
 最後に、明日まで和歌山市内のホテルアバローム紀の国で、NPO法人が主体となってアフガニスタン・カンボジア写真展を開催しています。作品も素晴らしいのですが、来場された皆さんが書いてくれたメッセージを是非読んでみて下さい。今では用意した壁のボード一面にアフガニスタン・カンボジア写真展を観た感想のメッセージカードで一杯です。これを読むだけで間違いなく感動します。明日までですから時間がありましたら、是非ご覧いただきたいと思います。平和な日本で生活していることがどれだけ恵まれているのか分かりますし、世界に目を向ける絶好の機会となります。そして入場料金は全てアフガニスタンとカンボジアの現地で学校や病院などを建設する資金として充当されます。
8月 9日(火) 「衆議院解散余波」
【和歌山一区】
 衆議院解散の余波が覚めやらぬどころか色々な思いが交錯した一日でした。和歌山市に住んでいる者にとって注目は和歌山市の選挙区である和歌山一区です。現職は自民党の谷本龍哉代議士に対して、民主党では和歌山市出身の岸本周平氏の擁立を決めました。岸本周平氏は竹中大臣の側近でありながら、改革を進めるにはしがらみのある自民党よりも民主党を選択したと聞きます。いよいよ衆議院解散が現実のものと認識出来る状況となり、早くもムードは高まってきました。
 ある方からは昨夜、岸本周平氏から決断をした電話をいただいた話を伺い、ある方との打ち合わせでは岸本周平氏決定に至る経緯を伺いました。中央大では60年に亘ってきしみだした自民党政権から政権交代に向けての熱い夏が加速、大変な事態となりました。
 昼間、和歌山一区の情勢について話し合いの機会を持ちました。一体何が改革なのか、日本にとっての本質的課題は何なのか懇談しました。方向性を見誤らないように対処したいと思っています。

【指定管理者制度】
 衆議院解散により関心は国政に向かっていますが、地方自治体での改革の焦点のひとつは公的施設の民営化に向けた動き、つまり指定管理者制度による公募があります。和歌山県の公的施設で指定管理者制度による公募を行っている施設では平成17年9月初旬、公募を締め切りプレゼンテーションが行われる計画になっています。
 本日は公募を考えている団体の関係者が集まり会合を持ちました。外郭団体が管理を行うよりも民間が実施主体となった方が、全てではありませんがコスト低減と優れたアイデア導入が図れる場合があります。
 青少年育成のために施設を利用することを主体とした考えを持って施設運営を行うことは和歌山県にとって意義があります。本日は施設運営の考え方、運営体制、導入ソフトについて検討しました。他の施設にも公募に応じる団体がある情報も入りましたが、このように民間で公共的な話題で盛り上がるのは和歌山市にとって極めて良い傾向です。和歌山市内でも、各施設への公募を目指してあちらこちらで検討がされています。
 明日は和歌山市内におけるNPOやボランティア活動と行政との連携についてのシンポジウムが開催されます。パネラーの一人として関与しているNPO法人による活動事例を発表し、NPO法人の活動領域の拡さと行政単独では成し得ない限りない可能性について話す予定です。

【写真展】

(写真展会場)
 本日も写真展には約90人を超える方々が来てくれました。女性の来場者が多いのですが、これは平日だからなどの理由だけではなく、世界に視野を拡げているのは女性の方かも知れません。男性は自分の周囲のことだけの活動領域に留まっている場合があり、女性の方が自由に生きている様に感じられます。
 写真展のメッセージと作品は本当に素晴らしいものです。8月11日まであと二日ありますから見学に来ていただけたら幸いです。 和歌山市では二度とないか知れない企画です。是非ご覧になって下さい。

【法律相談】
 法律問題は実情に応じてケースが異なりますから、よく似たケースや判例を基にして対応策を練りますが全く同じ事例はありません。それだけに解決に至るまでには難しいものがあります。裁判を闘っている当事者の利害が一致することは稀ですから、解決までに長い時間がかかります。最大の敵はもういいか、というあきらめです。
8月 8日(月) 「再び写真展」
【藤原紀香さん写真展】
 藤原紀香さんの写真展が話題になっています。会場を訪れてくれた皆さんからたくさんのメッセージが寄せられています。どれも真剣で心を打つメッセージで、読む人の心を捉えています。
 今日お会いした方は戦争体験者です。子どもの頃に遭遇した戦争体験は今も忘れることはないと言い切ります。絶対に起こしてはならないのが戦争で、悲惨な敗北を経験した日本から平和の雄叫びを挙げなければならないのに、平和と逆行しているように感じるのは怖いことだと話してくれました。戦争経験のない若い世代が、戦争の現実を知らないままに自分の考えを持たないで流されると取り返しのつかないことを危惧しています。
 映画スターウォーズでは、民主化された共和国議会が仮想敵国と戦うために軍隊を正当化するように法改正が行われ、知らない間に議会は形骸化され、民主化から帝国へと移り変わりました。民主主義と言いながら、一人ひとりがしっかりとした考えを持たないと、時代の趨勢に流されてしまいます。ある問題に関して、賛成でも反対でもどちらでも良いので自分の考えを確立しておくことが必要です。形の上では民主主義のようでも、事実を知らされないままにその他大勢になっている場合がありますから注意をしたいものです。
 写真展は月曜日にも関わらず70人以上の方が訪れてくれました。和歌山市で月曜日の絵画展はあまり人が入らないのですが、一日を通じて人は途切れることはなくこれは嬉しいことです。
 ホームページを見て大阪市内から来てくれた方、新聞報道を見て来てくれた方、日曜日に来てくれた人の反響から来てくれた方、そして昨日写真展に来て平和の尊さを思ったので子どもにも伝えたいと思い、自分の子どもを連れて再び来てくれた方もいました。作品を見た後に涙ぐみながら出てくる人も大勢いました。そして驚くのは会場を訪れてくれた方の多くがメッセージカードに感想を記入してくれることです。その全てが真剣な感想であり平和への思いです。会場を訪れてくれた方々の思いを伝えることが実行委員会ですべきことであり、そのための行動することです。
 会場前廊下の壁に貼られたメッセージカードの束は平和を感じ取った方々の思いが託されています。とても重い言葉の束となっています。心に灯った平和の灯は多くの人に伝達されることが確信出来る光景です。

 今日、気がついたのが会場正面の写真パネルです。アフガニスタンにいる子ども達が並んでいるありふれた集合写真だと思っていましたが、よく見ると子ども達の顔は土埃で汚れていて、顔が傷ついている子どももいます。集まっている場所は植物のない岩場のような所で、子ども達が生きる環境としては最悪に近い場所の様に感じます。
突然、日本で暮らせていることの幸せを感じました。
 最近は、顔が土埃に覆われている子どもを見かけたことはありません。顔が傷だらけなのに手当てをしていない子どもを見かけたことがありません。快適な環境が当然と思っていることに気づいた瞬

(土埃の子どもの顔が輝く写真展)
間でした。彼らは今日を生きるたけでも大変なことなのです。しかも希望を持って生きることは更に難しいことなのです。恵まれた環境にいる私達は、自己実現することは思うだけで可能となります。それなのに思わないのは、実にもったいないことで、懸命に生きている方に対して申し訳ないことです。
 希望を持てる社会。思えば夢が実現する社会。移動の自由がある社会。好きなものを好きな時、好きな場所で出来ることが可能な社会。思い立ったら何時でも勉強が出来る社会。生命の安全がある程度保障されている社会。そして思想、信条が自由な社会。このように恵まれた社会は継承する必要がありますし、世界の国々にこのような社会を拡げることが気づいた私達がすべきことです。
 8月6日、かつて広島に原爆が落とされたのと同じ日に、アフガニスタン・カンボジア写真展を和歌山市で開催出来たことは必然だったように感じます。何という巡り合わせなのでしょうか。決して平凡ではない平和という二文字の重さが伝わってくる夏になっています。

【衆議院解散】
 郵政民営化法案が参議院で否決されたため小泉首相は衆議院を解散しました。予想はしていたものの驚くとともに、改革の難しさを思い知らされました。いつの時代でも思いを貫き通すとその前には困難が立ち塞がります。
8月 7日(日) 「藤原紀香さん写真展二日目」
 一夜明けて写真展二日目は午後からの講演会がメインとなります。10時からチケットと引き換えに整理券を発行しました。直ぐに100人程が並び賑わいの予感がします。開催までの間、講演会の司会者との話し合いと、会場の下見を行い本番に臨みました。
 12時開場で50人毎に入場していき、午後1時の講演会開始の時には550席は全て埋まりました。
講演会も感動を呼ぶものでした。前の方に座っている女性で目頭を押さえている方がいて、藤原紀香さんもその姿にもらい泣きしそうになった程です。それ程心の入った講演会となりました。アフガニスタンやカンボジアの現状を知ると平和な日本で生活出来ることの幸せに感謝したくなります。同時にこの平和を守るだけではなく、自分達で出来る国際貢献を行うべきことに気がつきます。

 講演会終了後、午後2時10分から少し懇談の時間をいただきました。アフガニスタンやカンボジアの現状を伝え何らかの支援をする活動を行うべきこと、和歌山市のメンバーはこの先も藤原紀香さんの活動を支援し一緒に活動していくことなどを話しました。
 その後、和歌山市大橋市長との対談の機会を持ちました。世界平和と和歌山市についての話など、和歌山を好きになってもらえたら最高です。

 懇談場所の会場から外に出ると研修会が行われていたのですが、藤原紀香さんに気づくと研修会場は空っぽらなり、全員廊下に出てきて列が出来また程です。人を轢きつけるのはその人の持つ気持ちで、気持ちが表れるのはその活動を通じてです。人は活動を通じて気持ちを理解します。気持ちと正反対の活動は続きませんし輝きもありません。気持ちに従って活動すると苦労ではなくなります。藤原紀香さんの活動は気持ちを表すものですから多くの人に支持されているのです。一緒にいると気持ちが良くなります。

 さて別れの時がやって来ました。午後3時45分、会場となったアバローム紀の国を出発します。スタッフとのお別れのために藤原紀香さんが関係者室を尋ねてくれました。最高のお土産と思い出です。
 スタッフがお別れのメッセージをビデオに向かって行いました。
 写真展の3日間本当にありがとうございました。あっという間の時間でしたが最高の時間をプレゼントしていただいきました。夏の3日間はいつまでも心に残るものです。昨日も写真展を通じて教えられた平和への貢献活動について話をしてきたのですが、これからも色々な場所で発言していきたいと思っています。
 藤原紀香さんの活動をこれからも支援していきます。本当にありがとうございました。
 Smile Please!!
 収録された画像は直ぐに藤原紀香さんが再生していました。真剣な表情と笑い、どの部分でそう感じたのか分かりませんが、和歌山市の出来事が思い出に残ってくれるように祈っています。

 藤原紀香さんを囲んで今回の写真展スタッフ全員で記念写真をパチリ。Smile Please!!!本日のイベント最後の一枚となりました。この瞬間、若い頃にスタッフをしていたイベントの最終日と同じ感動を思い出しました。この気持ちが次の活動の原動力となります。
 藤原紀香さん、お母さん、マネージャーさん達とお別れの握手を交わしましたが、本当に感慨深いものでした。藤原紀香さんの優しさ、お母さんの暖かい気持ち、写真展開催力を注いでくれた遠藤マネージャーには心から感謝しています。今までの打ち合わせや会話が蘇ってきました。全ての皆さんに感謝しています。
 2005年8月、夏休みの夢のような3日間、非日常の思い出を残してくれました。心に残るかけがえのないふれあいの写真展でした。藤原紀香さんが和歌山市に来てくれた3日間、奇跡のような夢の時間をいただきました。ありがとうございました。
 夢を持って行動する、そして人生は二度とないのだから悔いのないよう生きることを学べました。迷った時に選択する基準は、夢に即しているか、そしてその決断をしたら後悔しないかを心に問うことです。二つの基準を満たしたら迷わずにゴーです。
 実に簡単なことですが、実現するためには何度も苦しい決断の時を迎え乗り越えることです。大きな舞台と大きな決断をしてきた藤原紀香さんだから簡単に活動しているのです。私達も怯まないで大きな舞台を目指したいものです。
8月 6日(土) 「藤原紀香さん写真展初日」
【大会挨拶】
 藤原紀香さん写真展の初日を迎えました、待ちに待った瞬間です。最初は記者会見、そしてテープカットの式典、写真展会場での内覧と続きました。
 ただその間、朝9時から海南市において大会挨拶を行ってきたので式典には立ち会えませんでした。挨拶の主旨は次の通りです。
 どこの地方自治体でも財政難が言われて久しいのですが、和歌山市や和歌山県も例外ではありません。行政機関が財政難だから公共的な仕事が出来ないというのはおかしなものです。財政難なところに少ない原資を取りに行くばかりでは、地域が縮小に向かうだけです。少ない予算を上手く活用するためには、行政機関の予算は民間団体が公的な仕事の部分を補完するための施策にマッチングさせることが肝要です。
 民間にお金がないから冒険的な取り組みは実施したくないので、行政機関に予算配分を依頼する姿勢は好ましくありません。公的な要素を持つ事業を民間で取り組むので協働しましょうと言うのがこれからの地域社会のあり方です。
 幸いNPO法人の活動やボランティア活動を行政機関は支持してくれていますし、最近では指定管理者制度を活用して公的施設を民間で管理運営する動きも出てきています。このように民間団体が活躍する場はその気になればありまかすから、地域活性化のために自分の能力を活用することも大切になっています。
 仕事で培った能力を活かせる機会が増大していることを現していますから、日頃からの取り組みの大切さが分かります。
 さて民間団体の活力を活かした事例として、今日から開会しているアフガニスタン・カンボジア写真展があります。NPO法人が和歌山県や和歌山市と協働しながら平和のメッセージを全国に発信しようとする活動です。写真は藤原紀香さんが現地で撮影したものをパネルにしたもので、見る人すべてに平和の尊さを訴えてくれます。
 昨日、藤原紀香さんが本日開催する予定の紀香スクールのリハーサルがありました。ここで聞いた話は心に響くものでした。学校へ行きたくても行けない環境にいるアフガニスタンの子ども達、病気になってもお医者さんにいけない環境、食べる物も履く物もない環境、それでも夢を持っているのです。勉強をして学校の先生になる、エンジニアになって飛行機を直すなどの夢を持っています。カンボジアでは地雷が埋められた道を歩いて学校へ通う子ども達がいます。いつ地雷を踏み、体の一部が吹っ飛んでしまうかも知れない環境です。

(写真展開会)
 そんな環境が世界の国の中であります。日本のように勉強が出来るのは当たり前という環境はありません。勉強する環境などは与えてくれるものではなく自分達が勝ち取るものです。内戦で混乱している国では武力で勝ち取る必要があるかも知れませんが、日本においては議論、論議によって課題を解決しています。私達は意見を述べ行動することで環境を変えることが可能となります。
 与えられるものだから自分のことだけをしていれば良いと考えるべきではありません。藤原紀香さんの写真を見て感じ取ることが出来ました。写真展の期間は今日から8月11日までですから是非ともご覧いただけたら幸いです。

【藤原紀香スクール】
 午後から写真展に参画出来ました。催しは紀香スクールです。和歌山市内に住む小・中学生を対象にして藤原紀香さんが先生役を担います。和歌山市に住む生徒には夢のような企画です。藤原紀香さんの講義は大人が聞いても涙が出るような話です。現地にいってアフガニスタンの子ども達と話をしてきたので話には迫力があります。
 アフガニスタンに到着して最初に見た光景はカブールの飛行場でした。そこでの光景は破壊されて飛行機が横たわっている信じられないものでした。カブール国際空港は関西で言うところの関西空港のような存在です。そこにある飛行機が破壊されて滑走路に横たわっている光景、日本にいては想像も出来ないものです。アフガニスタンの子どもは、将来エンジニアになって飛行機を作るんだと夢を語ってくれたように、子どもにとっても普通ではない傷つく光景なのです。
 またある子どもが画用紙に絵を描いた光景は、ムチを持ったタリバンにお母さんが打たれている絵でした。何故こんな悲しい絵を描くのかと尋ねると、実際に見た光景が脳裏に焼きついているからだと言うのです。日本の子どもはこんな悲しい絵を描くことはない筈です。おかれた環境によって描く内容が変わってくるように、精神が傷つけられると癒すのに長い時間がかかります。
 様々な話を聞かせていただきましたが、講義内容も話し方も心に残るものでした。和歌山市の教育長と話をしたところ、現場での体験を分かり易く話せる最高の講師だと褒めていました。社会を変え

(紀香スクール)
るには子どもに興味を持ってもらうことが一番です。世界平和に関心を持ってくれた子ども達が大きくなる20年後、地域社会も日本の社会も変わります。平和な社会を築いた日本が変わればそこから世界も変わります。
 世界を変えるのは一人ひとりの力です。変革には時間がかかりますが時間経過だけでは社会は変わりません。誰かがきっかけを作らないと時間だけが経過します。参加した子ども達にとって忘れられない夏休み期間中のスペシャル授業になったと確信しています。一緒に参加していただいた保護者の方々も変わる契機になっている筈です。

【知事との対談】
 藤原紀香さんと木村和歌山県知事との対談を収録しました。懇談の中で和歌山市において写真展を開催することになった要因について触れてくれました。
 藤原紀香さんからは、一年前位に和歌山市の方からオファーを受けたのですが、その提案内容が地域に根ざしたものたったこと、そして何よりも熱いメンバーが集まっていたことから写真展の開催を行うことにしたものだと話してくれました。熱いメンバーの熱い気持ちが藤原紀香さんの気持ちを動かしたことで開催が決定したのです。
 木村知事もこれを受けて、主体となっている和歌山市のNPOの方は熱心で熱い心を持った方ばかりですからと話してくれました。本当にお二人から嬉しい言葉をいただき感謝のする次第です。

 藤原紀香さんが応えてくれたのは、気持ちが込められていないと何も動かないことを示すものです。私達の気持ちに応えてくれた藤原紀香さんに感謝する気持ちで一杯です。事実、過去には写真展開催を心に描いていた人は何人かいた様子です。ところが和歌山市での開催は実現していませんでした。その原因は分かりませんが、時期、実行委員メンバー、企画力、行動力が重なったことが、過去の条件とは異なり今回写真展が実現した要因ではないかと感じています。
 藤原紀香さん達によると、和歌山市の写真展は10回目の開催となりますからどんなメンバーが関わっているのか、単にイベントとして実施するだけではなく地域の特性を織り込んだものになっているのか、メンバーの熱意などを選択する力があると言います。芸能界の藤原紀香さんではなく、子ども達の未来のために活動している藤原紀香さんの内心を理解しておかないと実現出来るものではありません。
 私達のNPO法人が取り組んできた、地域再生に向けた取り組み、ホースセラピーやドッグセラピーイベント、熊野健康村シンポジウム、ワンワンフェスティバルなどはいずれも地域の未来を作ることを目的としたものばかりです。未来を作るのは社会の健全化と子どもへの投資が不可欠です。これらの継続した具体的実績からイミテーションではない自信が今回の開催の原動力となったと感じています。
 和歌山城を背景にした対談は実り多いものになりました。

 この間、藤原貞子さんとお話しをする機会がありました。対談の様子を隣に椅子を並べて眺めていたからです。藤原紀香さんのお母さんは和歌山県出身です。紀ノ川のほとりに咲くれんげ畑でデートしたことから紀ノ川の香りで紀香が名前の由来です。和歌山市民にとつて大変嬉しい話です。
 小さい頃から和歌山県内のあちらこちらをご家族で周った様です。那智の滝、串本の海中水族館、ホエールウォッチングなど思いで話を伺いました。道成寺や南高梅もお気に入りです。
 現在は捨て犬の里親探しや募金活動を行っているなど素敵な方です。兵庫県と和歌山県ですが、一緒に活動の輪を広げて行きたいと話と夢が膨らみました。藤原さんのご家族は夢を語れる方ですから、話がどんどん良い方向に膨らみます。これから実現を目指すべきことでも、話の中では既に実現してしまいます。その夢を持ち続けると今の話が現実のものとなるのです。どれだけ貴重な時間となったことでしょうか。残念なことがひとつ。話をしている途中に私達の隣に座っていた方から「静かにしてください」と注意を受けたことです。藤原紀香さんの対談内容に即してお母さんが説明してくれたことで話の内容がより具体化され、和歌山県との関わりなど背景が良く分かったのに惜しいことです。関係のない第三者に貴重な話を止められたこと、その損失した価値は取り返せない程大きく計り知れないと思っています。一体謎のその人物は誰だったのでしょうか。

【感謝を述べるつどい】
 夜は今回の写真展開催に多大なご尽力をいただきました方々と、感謝を述べるつどいを開催しました。大きな背景もないのに、しかも過去開催してきた都市と比較しても比較的小さい和歌山市で開催できたことは奇跡のようなものです。それが実現したのは、心ある方々のご支援のお陰です。藤原紀香さんも大手だけに頼らない和歌山方式を理解していただいていて、関係してくれた皆さんと一緒に懇談する機会を持ちたいと依頼があり開催したものです。
 感謝を述べるつどいの冒頭主催者を代表して挨拶をさせていただきました。
 アフガニスタン・カンボジア写真展実行委員会副代表をしています片桐です。本日はようこそ藤原紀香さんとの感謝を述べるつどいにお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。皆さんのご協力をいただいたお陰で和歌山市において写真展を開催することが出来ました。
 この写真展作品をご覧いただき、また藤原紀香さんのお話を通じまして世界平和の意味を改めて感じ取っていただきましたら幸いです。
 昨日夜、本日開催いたしました子ども達を対象とした授業の紀香スクールのリハーサルがありました。私も生徒役で参加したのですが、その講義は素晴らしいものでした。学校へ行くのが当たり前、勉強出来て自己実現する機会があるのは当たり前、などの価値観を変えられる程のものでした。アフガニスタンやカンボジアで学校へ通ったり勉強したりするのは本当に難しいことです。
 藤原紀香さんの話を伺うと、日本でいると当たり前のように思っている社会環境を守るための行動を起こさないといけないと思いました。早速今朝からの会合で、アフガニスタンやカンボジアの状況を伝え、自分達で可能な行動を起こそうと思う気持ちの大切さを話してきました。現状を変えるためには、写真を見るだけではなく、話を聞くだけではなく自分の言葉で伝えることが大事だからです。是非、本日お集まりの皆さんも今日の感謝を述べるつどいで藤原紀香さんと懇談をいただき、世界が平和であることの尊さを、他の誰かに伝えていただきたいと思います。それが現状を変えていくと信じています。
 世界を変える第一歩が和歌山市から始まるなら、これに勝る喜びはありません。難しくないと思います、私達が思いを伝えるだけで達成可能なものです。
 本日は感謝を述べるつどいにご参加いただきまして誠にありがとうございます。最後までお楽しみ下さい。

【終了後】
 感謝を述べるつどいと写真展が終了した午後10時頃、スタッフで後片付けをしていました。そこに突然Tシャツとジーンズに着替えた藤原紀香さんとマネージャーさんがやって来ました。写真展会場で予期せぬ懇談の輪が生まれました。和歌山の話、写真展の話、今までの経緯そして明日の話、一日の疲れが吹っ飛んでしまいました。藤原紀香さんは状況に応じて様々なポーズを取ってくれて雰囲気を高めてくれました。本当に元気な藤原紀香さんです。
8月 5日(金) 「藤原紀香さん」
【関労和歌生支店支部大会】
 支店支部大会が開催され出席、挨拶をさせていただきました。主旨は次の通りです。
 和歌山市を初め財政状況が良くないので、どこでも挨拶は暗い話題と抽象的な展望があるだけです。それでは地域社会の未来を開くことは適いません。
 支店支部の一年間を振り返ると多くの活動を行っているなど、確かな足跡を残していることが分かります。まだ記憶に新しい和歌山市出身の歌手佐野安佳里さんのミニライブ、私達の所で行ってくれた後、今年6月1日に東京へ進出しました。既に東京で活動を開始していて活動の足掛かりを得ていると聞いています。10月には和歌山市に戻って凱旋ライブも予定されています。
 他にも、関労の森事業を受けて関係のある企業から問い合わせをいただいています。先月も大手企業がボランティアのために熊野古道を訪れてくれています。これも関労が森林保護と環境保全活動に先駆けて取り組んでいることが評価されたものです。
 そしてアテネオリンピックに出場した女子470級代表の吉迫・佐竹ペアの講演会もありました。吉迫さんは新しいペアでチームを結成し北京オリンピックを目指して始動しています。佐竹選手は現役を引退し、後進の指導に当たっていますがヨットとの関わりを持って新しい道を歩んでいます。
 私達と関係する方々がこの一年の間に新しい道を歩き始めています。これは本当に嬉しいことですし、私達を勇気づけてくれるものです。志を持った身近な人達が自分を信じて新しい世界を目指しています。
 ところで明日から藤原紀香さんの写真展が開催されます。既にご案内している通り講演会などを行う予定ですから、時間の都合がつけば是非とも参加して欲しいと願っています。
 世界平和を願い実際に世界を見てきた藤原紀香さんの話は、きっと私達の価値観を揺さぶり、生活や仕事のやり方も変えさせられるものになります。日本レベルで活躍している方から学べることは多いと思います。組織として個人の活動として生き方を考える契機とするために写真展にもお越し下さい。
 
【藤原紀香さん】
 和歌山市に藤原紀香さんがやってきました。明日から開催する「Smile Please!アフガニスタンで感じたこと、カンボジアで考えたこと」写真展のため来てくれたものです。仕事で藤原紀香さんが和歌山に来るのは初めてのことですから、関係者は一同感謝しています。
 今回の写真展開催にあたり、アフガニスタン・カンボジア写真展in和歌山実行委員会を立ち上げて準備を進めてきました。多くの方のご協力をいただきましたが、皆さんのご協力があってこそ開催できるものと深く感謝しています。
 藤原紀香さんに会って伺った話は素晴らしいものでした。2002年にアフガニスタンを訪れたのですが、その実体験から学ぶことはたくさんあります。お客さまは神様からの贈り物だと言うアフガニスタンの子ども達は、自分達が食べるものがなくても少ない食料をお客さんに分け与えてくれます。主食のナンは日本人が食べているような柔らかい生地ではなく、硬くて味わいの少ないものですが、子ども達の気持ちがこもった食べ物です。この食料に慣れていない日本人は腹下しするから食べないで下さいと案内人から言われていても、無駄にすることは出来ずに食べたそうです。少し体調を崩してしまいましたが、同じ思いを共有するためには平気だったと言います。
 内戦で苦しんでいる子ども達を励ましに行ったのに逆に勇気をもらったそうです。内戦状態の中のアフガニスタンでは学校へ行きたくても行けません。タリバン政権下では女の子は学校へ行けませんでしたし、男の子でも家庭の事情で勉強をするよりも家庭の家計を助けるために行かない、行けない子どもが多かったのです。仮に学校へ行けたとしても、校舎がある訳ではなく青いシートで周囲を囲ったテントの中で学ぶ程度です。
 でも子ども達は希望を見つめています。藤原紀香さんが子ども達に将来の夢はと尋ねると「飛行場にある飛行機が模型のようにバラバラになっているでしょう。だからエンジニアになって直したいの」、或いは「勉強をしてお医者さんになって病気で困っている人を助けてあげたいの」などの夢を語ってくれたそうです。
 勉強することがどれだけ有り難いことなのか日本にいては感じることは稀です。当たり前のように勉強出来るのは実は当たり前ではないのです。勉強をしたくても出来ない子ども達がいることを知ると、勉強ができ知識を得られる幸せは何事にも代え難いことだと分かります。
 アフガニスタンのまちでは今でも地雷が埋められている場所がたくさんあります。そこに暮らしている子ども達は死と背中合わせです。片道2時間もある学校へ通学するのに地雷が埋まっている可能性の高い道を歩きます。往復4時間をかけて、しかも死を感じる環境の中で勉強をしているのです。
 子ども達に将来の夢を聞くと「日本語を勉強して日本の人に遺跡の案内をしたい」「お医者さんになって手足のない人達を助けてあげたい」と話してくれたようです。苦しい環境にあってもしっかりと夢を持ち大人に夢を語れるのです。
 地雷の埋まっていない安全な道路の幅はわずか2mの場所があります。石に赤い印をつけていてその範囲だと安全、赤い石の外に出ると危険という場所です。決して子ども達が安全に通行できる環境ではありません。
 それでも生活の場所としてその地で暮らさないといけないのです。世界平和に貢献すると言っても世界の現状を知らないと助けることは出来ません。今でもアフガニスタンは日本人が簡単にいける国ではありません。実際に行けない私達は、藤原紀香さんのように現地を訪れた経験のある方から、現地の様子を伺い出来る支援を行いたいものです。
 
 カンボジアの地雷博物館で働く子ども達からは、藤原紀香さんに対して「僕の写真を撮って下さい。そして皆んなに知らせて下さい」と依頼があったのです。それは僕のような子どもがいることを世界中に知らせて、これ以上不幸な環境の子どもを増やさないで欲しいとの願いから来るものです。この子ども達は、地雷によって足や手を失っています。地雷を踏みつけたり、手で触ってしまって手足を失くしているのです。触ろうとして触ったのではなく、小さい頃地雷とは何かを知らずに触れてしまったり、安全な道路から少し外れてしまったことなどが原因です。

 一日話を伺っただけでも平和がどれだけ尊いのか良く分かります。ご飯を食べられる、好きなものが食べられる、ビールが飲める、勉強が出来る、将来なりたいものを目指すことが出来る環境は、一人では作れないかけがえのない環境です。私達が信じきっている当たり前のことが、実は当たり前ではないことを認識すると行動は変わってきます。
 好きなことが出来ることがどれだけ素晴らしいことなのか、考えてみるべきテーマです。
 全て自分を中心に考える人では理解出来ないものです。相手の立場に立った考えが出来る人に自分が変化しないと、この平和は与えられるものではなく築くべきものだという事実を受け入れることは出来ません。
 カンボジアで義足工場に行って義足を持つとそれは大変重いことが分かります。でも実際は人間の足の方が重いのです。自分の足だと自分のものなので重さは感じませんが、地雷の爆破によって足を失うと、自分のものではない義足が重いものであることが分かります。重い義足をつけて歩くだけでも大変なことです。
 身体が健全で勉強することが出来る、夢を実現できる環境にあることの幸せを感じて、未来を信じて後悔のない人生を歩き出したいものです。藤原紀香さんは阪神淡路大震災によって友人を失った経験があります。その時も芸能界入りを父親に反対されていたのですが、好きなことをしないで死んだら後悔すると思って芸能界へ進むことを決めたそうです。好きな道を選択して失敗しても後悔することはありませんが、他人の意見に左右されて他人の示唆する道を選んだ場合、失敗すると後悔することになります。人生は後悔を何度も繰り返すほどチャンスはありません。自分の意思で進むべき道を選択したいものです。


(写真パネル展示するための
組み合わせ作業)
 さて写真展会場の準備作業は深夜にまで及びました。藤原紀香さんは東京から着いた当日なのに疲れた様子も見せないで、写真パネルを吊り下げる作業や紀香スクールのリハーサルなどを行ってくれました。スタッフ全員で作業を行いましたが、不思議なことに疲れはありませんでした。むしろ幸せな時間を一緒に過ごした感覚です。二度と訪れないかも知れない写真展の成功に向かっての作業とリハーサルの時間は、かけがえのない時間だったと気づく時が来ます。
 今出来ることを出来るまで行うことが今を充実させることなのです。この積み重ねがある人生が充実した人生だと言えるのでしょう。
 藤原紀香さんは「和歌山に熱い思いを持つ人がいてくれたので、同じ思いを持って和歌山市で写真展を開催出来ることに感謝している」と話してくれました。三年前にアフガニスタンの写真展を開催する時も数人からスタートしています。和歌山市でも思いを共有しているメンバーが集まり、東京のスタッフと一緒に最終作業を行っています。この経験はかけがえのないものであることを実感しています。
 大変忙しい中にも関わらず、スタッフと一緒に日付が変わる深夜まで作業を手伝ってくれた西本カメラの新谷社長と鷲本統括マネージャーには深く感謝をしています。
 藤原紀香さんの平和を願う活動に心から協力してくれたノーリツ鋼機様、和歌山市で開催することの意味を理解してくれて、最大限の支持をしていただいて島精機様には特に深く感謝しています。
 皆さんのご協力があって開会前日を迎えています。と言うよりも、数時間後には写真展開会の時間となっています。和歌山市で開催できる喜びをかみ締めながら、同じ思いを感じてくれる人がたくさん現れてくれることを心から期待しています。
8月 4日(木) 「写真展最終確認」
【防災対策】
 東南海・南海地震に備えて地域で防災対策を講じる動きがあります。地域のことは地域で行おうとする意識の高まりを感じます。和歌山県は沿岸部が多く津波対策を講じている地方自治体が増えていますし、自治会でも会員の安全を確保するために非難場所の表示、予想される津波の高さの表示、標高の表示など看板を設置することにより意識啓発を行おうとしています。
 関西電力和歌山支店では地域との連携を図り貢献するために公共に資するもので、防災と安全対策のため電柱に看板を設置する場合に協力するための枠組みを確立しています。安全であり電柱への昇柱作業の支障にならないこと、当該市町村の屋外広告物条例などが決められている条例の条件などをクリアすることを前提に、看板製作費用と取り付け費用の負担があれば電柱を活用してもらえることにしています。
 紀伊半島の紀南地域では危機感と防災意識が高いため、地方自治体がこの制度を活用して津波を警告する看板を電柱に取り付け始めています。和歌山市でも活用していきたいと考えています。
 一方、年間の広告料金を受領する場合があります。基本はメンテナンス費用込みの取り付けとなりますから、広告看板の年間維持費用が発生します。年間維持費用が発生するのが広告を掲載するもの、年間維持費用が発生しないのが公共的で防災目的などを目的とした看板となります。目的に応じて使い分けることで、地域社会のお役に立てることにつながります。

【写真展打ち合わせ】
 昼間を利用して写真展準備についての打ち合わせを実施、準備物と行動確認を行いました。6年前のJAL機内誌の記事のコピーをいただきました。それには藤原紀香さんがインタビューを受け、紀香さんの名前の由来を「両親が和歌山の生まれで、紀ノ川のほとりのれんげ畑でデートしたことから紀ノ川の香りで紀香。本名でよかったと思っています」と話しています。和歌山市在住者のひとりとしては嬉しい話です。
 藤原紀香さんにこの記事を渡したいとのことですが、私達の知らない隠されたエピソードが蘇ります。

【懇親会】
 夜は懇親会に出席、話題の中心は藤原紀香さんが来和することです。お迎えする関係者の期待は高まっています。お蔭様で講演会のチケットは既に完売、紀香スクールの参加者も和歌山市教育委員会を通じて決定しています。各イベントの参加人数が確定し数量の準備に取り掛かっています。
 
【最終打ち合わせ】
 夜9時から写真展実行委員会スタッフが集まって最終確認と作業を行いました。準備物は各イベントの進行台本作成、記者会見用資料、紀香スクールの進行台本、講演会の進行台本の作成など行ったうえ、藤原紀香さんのマネージャーと意思統一を図りました。芸能界は著作権が厳しいですし、実施行程や発言内容、写真撮影の範囲の確認など、通常よりも格段厳しいチェックが入ります。
 写真展の開催主旨を理解し協力していただけた多くの方々のお陰で、明後日の開催まで辿り着くことが出来ました。約1年をかけて構想から企画を行い、実現に至ろうとしています。最終確認したものの作成物がまだ残っていますし、本人とマネージャーと顔を会わせての確認作業も残っています。
 作業は深夜にまで及びました。東京にいるマネージャーさんは明日5時に起きて和歌山市に向かってくれる予定ですから、今からだと寝る間がないような気がします。追い込み作業、本当にありがとうございます。
8月 3日(水) 「企業進出」
【写真展打ち合わせ】
 朝一番で写真展に協力していただいている企業を訪問し、日程の打ち合わせを行いました。懇談会には社長以下常務も参加していただけることになり、お忙しい中時間を割いていただき感謝しています。今日も東京に出張で忙しいのに、出張前の貴重な時間を頂戴出来ました。

【企業進出】
 和歌山市内の未利用地二箇所に企業進出があるとの情報があり確認に赴きました。進出予定企業の計画書が提出されていて進出は本決まりのようです。人口減少と税収減少に悩む和歌山市にとって、企業進出をしていただくことは最もうれしい出来事です。ただ未利用地はそのままでは活用出来ませんからインフラを整備する必要があるので、地元として協力体制を取るための準備を行う予定です。

【シンポジウム打ち合わせ】
 平成17年8月10日午後2時30分から5時まで開催するシンポジウム「和歌山市の現状と課題」についての打ち合わせを行いました。参加は事務局となる和歌山市地域労福協会長、事務局長、司会者のNPO法人わかやまNPOセンターの島久美子さん、そして私もパネラーに選んでいただいたので私を含めたパネリストの5名です。
 テーマが大きすぎるためサブテーマを「NPOボランティア活動から見た和歌山市」と決定して議論を深めることにしました。司会者の島さんはNPO活動とボランティア活動の実践者ですから問題提起していただき市議会議員が応える方式となります。島さんからは、市民と行政が協働することで出来ないと思っていたことでも出来る事例を示してくれます。出来ないとすれば何が課題なのか、どうすれば連携できるのかについてパネラーと意見を交わします。指定管理者制度による市民参加についても議論をしたいところですが、これからの取り組みとなるため、この課題については議論を深めるまでには至らないようです。
 ただメインテーマとなるNPO法人による活動は、生活者である市民と行政が結びつく良い機会であることを認識して関与していきたいものです。
 
【紀ノ川市】
 和歌山市の隣接する貴志川町、粉河町を初めとする町村の合併が決定しているため、平成17年11月に紀ノ川市の新市長が選ばれます。ふたりの市長候補がいて激しい前哨戦が繰り広げられているためその情報提供を受けました。紀ノ川筋でも地方自治において市民が主体的に関わる必要性を感じているようです。問題意識、参加意識、民意の高まりが感じられる動きです。

【教育委員会】
 教育委員会で紀香スクールの打ち合わせと校区についての解釈について話をしました。また和歌山市内の公園にペットが入れない現状があり、子ども達が動物への愛情を感じなくなることや共生意識が薄れることを危惧しています。動物も一緒に公園を活用出来るように改革しないと、自己だけが存在しているという意識を持った人が増えきそうです。地球上において人類だけが生き残り他が絶滅することは起こり得ません。共生するしくみを構築することがお互いのためです。

【商工会議所】
 商工会議所で写真展開催前の挨拶のため訪問しました。和歌山市が活性化する企画なので大賛成、好意的に受け取ってくれています。何かを行わないとジリ貧ですから、民間から企画を発信し実現させることが必要だと共通の認識を持ちました。

【写真展】
 写真展協力依頼を行うため訪問活動を実施。留学センターでは運営を手伝ってくれる方を派遣していただけることになり、文化教室からは15名の参加を約束してくれました。いずれも和歌山市に活気を吹き込むための企画に対して賛同の意を表してくれています。

【留学準備】
 8月6日、土曜日、午前1時にイギリスへ語学研修に向かう学生さんが渡英前に語学研修を受けています。励ますために教室を訪れました。ロンドンでのテロ騒ぎがありイギリスに行くか行かないか考えてきましたが、最後は本人の判断で今夏行くことに決定しました。行くからには効果を出したいと、熱心に事前学習を行っています。将来的には留学も視野に入れているため、今回の渡英で環境に慣れておいて欲しいものです。

【橋本にて】
 橋本市で最近の活動に関する報告を行いました。木下橋本市長も参加しており、橋本市の人口減少に歯止めをかけ活性化を図るための最大の作戦は企業誘致にあると断言していました。そのため3名の企業誘致チームを結成し、京阪神を中心に橋本市への企業誘致活動を行っています。机に座っていては仕事にならないため、庁舎外に出ることを命題にしています。
 このように地方自治体への企業誘致は、全国どこの地方自治体においても最大の課題となっています。
 企業が地域にあること、そして企業と共存することで地域の発展があります。地域が企業からお金を出させようとする姿勢は消え去っていると思っていたのですが、依然としてその考え方は続いているようです。地域にいる企業に文句を言ってお金を出させようとする地域の姿勢は如何なものでしょうか。
 企業誘致した結果、折角立地してくれることになっても、進出して操業開始した途端、迷惑料や地元への協力などの目的を示して企業からお金を出させようとするなら、企業は地域に定着しないことになります。新規立地には地方自治体は熱心ですが、既に地域にある企業からはお金をむしり取ろうとする態度が気になります。
 一回目は支出してくれても二度、三度となると簡単にはいかなくなります。まして地域に迷惑をかけているのは企業だから、地域にお金を出すのは当然とする考えや態度は受け入れられないものです。
 企業に来て欲しいとお願いしておきながら、来た暁には地域への協力金との名目でお金を搾り取ろうとする姿勢は関係者を立腹させるのに十分過ぎます。企業が地域にあることは固定資産税、住民税、社会インフラの整備など効果は計り知れません。私達は市民税を支払っていますが、法人が支払う税金と比較するとその差は明らかです。企業は行政的な義務を果たしてそれだけ地域に貢献しているのですから、それ以上に地域が申し立てをするのには疑問が残ります。
 地方自治体が企業を訪問して立地していただく。その立地していただけた企業に対して地域から地域社会のために協力するように要求が行く、この地方自治体と地域とで異なる構図は果たして良いのでしょうか。法律を遵守しない企業は社会から受け入れられない時代であることは、企業の方が良く知っています。地域と企業が共存共栄することで地域活性化が図れるのですが、それを理解していない古い体質の人もいるようです。

 他の話題提供は、藤原紀香さんの写真展紀州レンジャーについてです。橋本市での認知度を高めて欲しいものです。

【空弁】
 空港で販売している弁当を空弁と呼んでいます。和歌山市加太の蛸を素材とした「蛸いなり」は関西空港で販売されて人気を集めています。加太は紀伊水道の潮の流れが強い海域のため鯛や蛸は身が引き締まっていておいしいのです。毎日、製造元から関西空港まで配送している「蛸いなり」の評判が良いことは、和歌山市の食の評判を高めてくれるものです。
 明日、和歌山県のキャラクターである紀州レンジャーのPRを関西空港の内で行ってくれます。徐々に和歌山が元気になりつつあります。

【ボランティア】
 写真展のボランティアの依頼を行っています。土日の二日間の来場者が輻輳することを予想しているため当初よりもボランティアスタッフを多く集める必要が生じています。本日5名の参加をお願いしましたが、明日も協力依頼を行う予定です。
8月 2日(火) 「環境と建築」
【指定管理者制度】
 指定管理者制度についての会合を持ちました。企業とNPO法人の組み合わせで管理体制と得意分野のアイデアを実現させるのが新しい姿です。企業だけでは収益が目的に感じられますし、NPO法人だけなら実績と信頼感を企業と比較するとやや欠ける部分も感じられるところがあるかも知れません。お互いの長所を組み合わせてパートナーを組み、公益事業に民間の力を捧げようとする姿勢は好ましいものです。
 指定管理者制度で地方自治体が求めていることなどを議論しながら、和歌山県が各施設の管理を公募していることに感謝している方が多くいることを報告しておきます。

【環境と建築】
 和歌山大学システム工学部の教授を訪問し、環境問題と都市の建築物についての論議を行いました。環境保全と地球温暖化防止は誰もが取り組むべき課題です。両立が難しいテーマですが、両立するための取り組みをしているのが大学のシステム工学部環境デザイン学科です。
 古い建築物を壊して新しく建て替えるのが一般的な日本のスタイルで、建て替えるに際して廃棄物を減量させたり環境負荷の少ない材料を使用しています。これも良いのですが、ヨーロッパでは町全体の環境調和を図るために、古い建築物を活用してリニューアルする事例があります。
 日本で古い建築物を利用すると言うと、懐古主義で新しいものを拒否する考えだと思われることがありますが、古い建築物を大切にする考え方とは実際は異なります。耐震性と耐久性がある場合、建物のフレームを活用し内装を中心に建て替えをするのが古い建物を活かしたリニューアルです。建物の概観が良いという理由で壊さないで、しかも活用が難しいのに保存目的で永く残すのは正しくありません。既にそのまちの中の景観として定着している建築物であれば、その概観を活かして内装を実用的に変えます。暮らしを第一に考えて過ごし易い部屋とユニバーサルデザイン、バリアフリー思想は当然取り入れます。広い風呂と快適なトイレ、介護用ベッドも設置するなど最新の考え方を取り入れながら、外観は極力周囲とマッチするような設計を行います。
 これが景観と文化を大切にする建築物の考え方のひとつです。
 特異な外観を狙うのではなく、まちの雰囲気と自然環境に調和しながら日本の素材を活用した建築物は、まちの中でしっくりと安定します。

 数年前、和歌山県内にある古い小学校の建物は老朽化したため、そのまちの議会では取り壊すことを可決し決定していました。跡地には数十億円をかけて新しい校舎を建築する計画でしたが、環境を守りまちに馴染んだ景観を重視したある設計者は、外観を活かした設計案を示して教育委員会と議会に提案、粘り強く考え方を説明しました。その結果環境を守りまちの景観と文化を維持するのは、新しい校舎を建てることではなく、また古い校舎を残すのでもなく、古い外観を維持するため耐用性のある素材を残し、最大限現在の外観を維持し生徒が利用し易い内装に変えることであることを認識してくれ、議会の決定を覆してくれました。現在の校舎を活かしてリニューアルする設計案が議会で承認され、その方向で設計が進められています。
 現在、校舎の建築に取り掛かっていますが、材料の発注と発注先は全て公開し不正が入り込む余地がないような進め方をしています。この進行管理も新しい取り組みです。完成する日が楽しみです。

【写真展打ち合わせ】
 藤原紀香さんによる写真展に向けての打ち合わせを行いました。当日の衣装や和歌山市入りした後の行程、会場の下見についてなど前工程の詰めを行いました。本日の読売新聞でも写真展開催について大きく取り上げてくれたため、多くの問い合わせをいだきました。

【指定管理者制度】
 夕方から指定管理者制度にいて打ち合わせを行いました。主要施設の調査結果と現状把握を行い、民間で進めるとしたらどの点を重点にすべきかの議論を交わしました。管理は安価で確実に、運営はアイデアを盛り込んで集客見込みのある内容を織り込むことが肝要です。公的施設の民間開放を行うことで、和歌山市内のあちらこちらで議論が交わされていると思います。それだけでもまちを活性化させるのに十分な役割を果たしています。今までは、公共のものは公的機関で管理していたため、自分達のまちのことを議論する機会はそれ程多くなかったのですから。
8月 1日(月) 「写真パネル完成」
【イベント打ち合わせ】
 平成17年10月14日と15日の二日間に亘って開催予定のイベントについての打ち合わせを実施。場所は和歌山市内の和歌山ビッグホエールで、環境問題を考える契機とするための大規模なイベントです。京都議定書が発効して以降、官民挙げて省エネルギー対策に努めているところですが、産業界とご家庭の皆さんに講演と展示物によって更に必要性を訴えることを目的にしています。
 本日は企画会議を持ちましたが、詳細については今後詰めて行きます。
 余談ですが、和歌山市内の公立高校の教室に順次空調設備が設置されています。私立高校では勉強の環境を整えるため教室に空調設備は設置されている所が多いのですが、和歌山市内の公立高校での導入は遅れていました。勉強する環境を整えるためには空調設置は時代の要請ですが、快適さと引き換えに学費の負担が増加しています。生徒一人当たり年間3,600円の負担となっています。大阪市では年間4,000円ですから妥当な金額と思われます。快適さを得るためには金銭負担を伴なう必要があります。無償で得られるものは少ないのが資本主義社会ですから快適さと引き換えに負担増は当然なので、高校生の皆さんにはエネルギーを使用する環境負担について考えて欲しいものです。

【市議会だより編集委員会】
 市議会6月定例会の結果を掲載する市議会だより6月号編集委員会が開催されたので出席しました。発行は8月20日で、新聞折込により和歌山市内のご家庭に届けられます。
 
【指定管理者制度】
 全国的に指定管理者制度による公募が始まっています。本日は東京から専門家にアドバイスに来ていただいたので和歌山市内の対象施設の案内を行いました。首都圏でも公募が開始されていますが、提出書類と説明会から公募締め切りまでの期間を見ると、本気で公募により行政改革を行う気持ちがあるのかどうか分かると言います。
 提出書類の記載項目で公募する団体の提案力に差がつかないような様式なら、外郭団体に委託を継続させる割合が強いと見るべきですし、募集期間が二週間程度なら説明を受けて資料作成に取り掛かっても、十分な内容を織り込んで仕上げることが出来ませんから、運営に関わり資料も持っている外郭団体に有利に働きます。
 目的を明確にさせる様式と募集期間が一ヶ月程度あれば、本気で公募内容で指定者を決めようとする姿勢があると言えます。
 首都圏にある某施設では募集期間は二週間のため準備が整わなかったため、応募者が少なかったようで、プレゼンテーション前に結果が推測出来るような事例があったそうです。ある地方自治体では公募に応じる民間が少ないと出来レースと思われるので、明らかに応募する動機が不明な民間組織が応じている事例もあるようです。
 地方自治法改正という外的要因の変化があったにも関わらず、本当の行政改革を行うのは思っているよりも難しいものです。

【写真展】
 写真展に関する活動として数箇所の企業を訪問させていただきました。ある企業は最大限の応対を考えてくれています。これほど親切な応対をしていただけると、どのような要望にもお応えしていきたいと心底思っています。元来、社会貢献活動を熱心に行っている企業ですが、今回のアフガニスタンとカンボジアの子ども達に教育施設と医療施設を作るための活動に賛同をいただいています。
 社会貢献活動には色々な支援方法があります。直接現地に出向いて活動する方法、現地の様子を伝える媒介者としての活動、そして気持ちを共にして作品展などに出向いて気持ちを預ける方法、そして活動している人を激励するために最大のおもてなしをすることで気持ちを預ける方法などです。
 どの方法が優れているなどはありません。自分が可能な方法で関わろうとする気持ちが大切で、その気持ちを持つ人は輝き続けています。そんな気持ちを持つ人と触れ合い、会話することで、身震いがするような感覚を持つことが出来ます。
 地域のために貢献する、社会に貢献する、世界平和に貢献する、様々な貢献の手段がありますが、貢献する気持ちを持っている人は、金銭を通じて自らの気持ちを相手に提供していることが分かります。その気持ちは活動している媒介者を通じて現地までバトンをつないで届けられます。強い気持ちであるほど、高く強く長く相手に伝わります。
 そして社会貢献する気持ちを持っている方の思いは、相手がその思いを増幅させて再び戻ってきます。ひとつの社会貢献をした結果は何倍にもなって戻ってきます。社会に施しをしたなら、社会はその思いに利息をつけて戻してくれます。この利息は払い戻すことは出来ませんが、元本と共に複利で増え続けます。使うことの出来ないものは自分の信頼として貯まりますから、これは使うと無くなるものよりも価値があります。
 私達は形のあるモノに価値を見出しています。価値があると思っている不動産や自動車、ブランド物には、必要であれば対価を支払ってでも入手しようとします。ところが通常であれば、形のないモノに対価を支払おうとは思っていません。それは自分のモノとして得られる満足感が味わえないからです。
 読書をして身につけられる教養はどの程度積み重なっているのか分かりません。人間関係もどの程度深いのかは分かりません。社会貢献活動をしても他人が知り得るものではありませんから確かな感触はないかもしれません。
 でも形あるモノはやがて消え去る運命ですし、市場で流通させないで自分の下にある限り価値はありません。ところが見えないモノの価値は年月の経過と共に輝きを増します。信頼、人間関係、知識、教養、ノウハウなどを取得するのには金銭以外の取り組みが必要ですから時間を要します。身につけるのは難しいのですが、一旦自分のモノにすると他人が踏み込む余地はありませんし、金銭では計れない価値として輝き続けます。形のないモノをどれだけ積み重ねられるか、それが人生の価値を作り上げます。社会貢献活動はその形のないモノを積み上げるための大きな手段となります。これは味わった人だけが分かる感覚です。

【写真展パネル】
 写真展のパネルを製作してくれている企業から、カンボジアの写真パネルが完成したからと連絡をいただいたので、早速事務所にお邪魔しました。出来栄えは素晴らしいの一言です。デジタル時代ですから写真は自分のプリンターで簡単に出力出来ますが、プロの仕事として仕上げられたプリントの仕上がりは全く異質のものです。
 カンボジアの写真パネルは、来場者の皆さんに作品を堪能してもらうためのプロの仕事の結果です。迫力、やさしさ、思いがパネルから伝わってきます。言葉がなくても訴え力がある、それを表現するのがプロの仕事です。

(仕上がったパネルの数々)

 短時間の内にカンボジア写真パネルを完璧に仕上げてくれたことに感謝します。写真展公式パンフレットも出稿でき、講演会入場券も既に完売、写真パネルも完成しました。後は会場で訴える力を持った展示をするだけです。
 写真展を通じて思いが形になる、私達は今人生において貴重な経験をしています。

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