2月28日(月) 「総務委員会」
【自治功労者礼遇条例】
 平成16年度予算の補正予算案の審議を行いました。補正予算に加えて「自治功労者礼遇条例」の一部改正が提案されています。改正点は、10年以上和歌山市職員として主幹以上の職にあった人も自治功労賞を対象となる点を削除する改正です。一般的に自治功労賞を受賞するのは、自治会長や女性団体の代表者、教育委員会委員、農業委員会委員などですが、それらの職位にあった人が受賞するのに15年以上務める必要があります。それに対して市の職員は10年で受賞対象になるのは理解しにくいばかりか、給料を貰って行政の仕事をしている人と、ボランティアで地域のために尽くしている人が同列で評価されるのはおかしいとの意見を聞いていました。
 そもそも昭和30年3月に制定された本条例が、受賞対象者について改正されないまま今日に至っている点に問題がありました。
 今回の改正で、和歌山職員は自治功労者表彰の対象から外れることになります。過去に受賞され自治会関係者からの要望もあったことから、表彰対象を見直しする改正は正しい判断です。

【補正予算】
 財政部の審査についてです。補正予算案が出されていますが、その中で市の施設の使用料減少により軒並み減額補正されています。この点に関して質疑を行いました。
 市民税と固定資産税が7億7,000万円の減収、国からの地方消費税交付金が2億5,000万円増加補正、生活保護費2億6,000万円増加するなど市の財政基盤が揺らいでいます。
 つまり自主財源が減少し福祉費用などが増加する一方、国からの交付金に頼っている現状で三位一体改革が進展すれば、財源確保は今以上に非常事態となります。地方自治体としての財政基盤が余りにも脆弱です。

 入場料収入が減少している理由を尋ねても、分析が出来ていないとのことです。歳入の見込みは決算状況から立てていることから見込み誤りではないことは明らかです。それなのに減少している要因分析をしていないのでは、市の施設が市民活動にとって今や不要になっているのか、それとも市の活力が失われているのかさえ分からないのです。
 市では各分野の歳出を削っていますが歳入を確保する方策を採らないと、一律の歳出削減は応急措置に過ぎないのです。今や地方自治体は自治体経営の時代に入り、自治体間競争を繰り広げています。歳入を確保するための方策を打ち出し、自治体経営をしていく覚悟を各部が持たないと、今後とも赤字決算を繰り返すばかりとなります。利用者が少ないのであれば呼び込む施策を講じる、利用しやすいサービスを付加するなど検討することが必要です。

 固定費がある施設においては、入場料収入は貴重な自主財源です。利用してもしなくても一定の費用がかかっていますから、利用してもらえる施設運営とサービスを提供する必要があります。入場料収入の増える見込みがないのであれば、民間やNPO法人に施設運営を委託する方法がありますから、財政部から各部に対して民間委託を指導して下さい。
 単に各部からあがってくる歳入見込みと予算案の査定だけではなく、各部に対して自治体経営意識を植え付けて下さい。また指定管理者制度を活用した民間による公的施設の管理運営を促進するように指導して下さい。

 国全体の経済情勢を図る指標はありますが、地方の活力を図る指標は良く分かりません。施設利用状況や入場料収入の増減が指標になるのかは検証が必要ですが、少なくとも目安になります。
 和歌山市は個人消費も不活発で、公的施設の利用も少ないことから市民活動も不活発、土地価格の下落が続いていて、失業者が増えて生活保護世帯が増加している、自主財源は弱く交付金が削られると苦しいと言うのが、今回の補正予算から感じ取れる和歌山市の現実です。
 単年度の予算を構築するだけではなく、自治体を経営する意気込みを見せて下さい。
 以上の意見に対して、早速当局から市長に対して上申していただきました。自治体経営と行政改革の各部に対する指導は企画部で実施していくとのことです。

 夜は人権研修会に参加、加太武先生から「心から人を尊ぶまちづくり」について学びました。人権の世紀、共生の時代が到来しているのに現状が変わらないように思うのは、社会が変わっているのに私達の見方が変わっていないからです。見方を変えないと社会は見ることは出来ません。
2月27日(日) 「写真展」
【写真展】
 三田フォトクラブによる写真展が開かれています。会場には29点の作品が展示されています。1年間の成果が作品として表されていますが、自分の活動が形として残ることは素晴らしいことです。自分で成果の確認が出来ますし、次の活動に向けての意欲も高まります。

 普段見慣れている和歌山城も光景も、違うカットで作品に仕上げられていると和歌山城だと分かりません。片男波海岸の夕景も肉眼で見る光景と違って見えるから不思議です。

(写真展会場)
 作品に触れると、カメラで切り取られた一瞬は継続的時間の中で見る光景とは明らかに違うことが分かります。同じ光景を撮影しても、作者によって全く違う作品に仕上がっています。技術よりも作者の感性が作品に表れているようです。風景の中に、作者が感じた動き、静寂、楽しさ、寂しさが閉じ込められています。
 初めて写真を始めた方は琵琶湖の花火を撮影していました。夜景や花火の撮影は難しいのですが空と湖面に浮かぶ花火を琴玉と表現し捉えていました。

 写真をしている方達と話して改めて思うことは、趣味として写真や音楽を楽しむ人生を過ごして来たから、現役退いてからでもそれらを楽しめると言うことです。定年を迎えてから第二の人生で楽しめる趣味を見つけたいと聞きますが、定年後に趣味は見つかるものではありません。好きなことは仕事の合間か仕事と一緒に楽しめるものですから、仕事と別のものと捉えていては見つけることは出来ないようです。写真、芸術、音楽、読書などは仕事と並行して取り組むことは出来ますから現役の内に好きなものを見つけておきたいものです。

【ゲーム機】
 玩具屋さんのゲーム機売り場は人気があります。昨年末に某社の新機種が発売され、クリスマス商戦では大きな任期を博していたそうです。ゲームに関心はなかったため知らなかったのですが、昨今、テレビゲームについて聞く機会や学ぶ機会があるため売り場を覗いてみました。お店の人に聞くと、ゲーム機もターゲットを定めてゲームソフトを投入しているようです。某社は小学生から中学生を対象として、キャラクターもの、オーソドックスなソフトを主力にしています。別の社は高校生以上、社会人を対象としているため、ゴルフやカーレース、スポーツものを主力にしています。ゲーム機を長く使うためには、社会人までを対象にしたソフトを持ったものが一見適しているように思います。しかしゲーム機の性能は年々改良されているため、機器としての寿命は数年に過ぎません。使用出来るソフトも変わっていくため年齢に合わせたものを選択した方が良いのです。
 気分転換のためのゲーム遊びは楽しむと良いのですが、ゲーム脳になるまで遊ぶことは勧めることは出来ません。

【予算】
 和歌山市は財政難で事業を縮小しています。市民の方も財政難は理解していますが、何でも予算カットしている中、おかしいと思う事業がいくつかあると指摘をいただきました。市民が納得出来ないものが予算化され、必要なものでもカットされているものがあると調べてくれています。口を開けば予算がない一点張りの当局ですが、予算編成課程から公開している地方自治体もありますから、情報を公開し疑惑の持たれないようして欲しいものです。3月から当初予算審議のための総務委員会に入りますから調査していきます。
2月26日(土) 「NPO総会」
 NPO法人国際福祉教育協会の総会に出席、平成15年度の活動と決算の承認と平成16年度の活動、予算案を決定しました。本NPO法人設立時期の関係で、決算年度が変則になっていることから本日会合を持ったものです。会長、副会長、理事14人出席により活動方針案は全て可決されました。
 このNPO法人は英語への関心を高めること、高齢者と若者層との世代間交流を図ること、子どもの教育環境を整えることを活動目的にしています。子どもの生活環境の悪化に関しては25年程前から盛んに言われていました。1980年代にビデオやテレビゲームが登場、普及し始め、子ども達の体力低下と学力低下が始まりました。NPO会長の報告によると、当時の子ども達は1日3時間から6時間もゲームで遊んでいたようです。ゲーム脳は思考力を低下させるのは勿論、人間らしい感情も低下させます。
ゲーム脳の特徴は、前頭前野が鍛えられないため、痴呆症と良く似た脳波を発することです。考える力が失われ現実世界か仮想世界なのか分からなくなります。

(NPO法人年次総会)
1980年代から凶悪犯罪への警鐘が鳴らされていましたが、2000年代に入って顕在化してきました。
 子どもの責任ではなく、ゲーム脳を持つ子どもを生み出している原因のひとつは大人の責任でもあります。それはゲーム機が悪いのではなく、読み書き計算の機会を与えないで四六時中ゲームをする環境を与えている親の責任です。考える力、社会で生きる力を身につけることを第一とし、その合間に気分転換としてゲームを行うのなら何も問題はありません。余暇や遊びの全てがゲームになるのは誤りです。
 子どもが遊びに集まっても、親はそれ程手間が掛からなくなっています。それは部屋で思い思いにゲームをしているため静かで喧嘩もしないからです。単に空間を共有して会話もなく、ゲームソフトを持ち込んでそれぞれ好きなゲームをしているだけですから異様な環境です。
 このような環境の下、私達のNPO法人では、青少年の健全育成のために何が出来るのかを求めています。
 平成16年度の活動は次の4点を重点的に実施します。
 TOEICの推進と関係者による懇談の機会を設けて国際社会と触れる機会をサポートします。TOEICの活動を支援しているNPO法人は全国でも珍しいものです。
 二つ目は、福祉施設を拠点とした高齢者と若年層の世代間交流の機会を創出することです。高齢者の経験を次の世代に継承することは地域にとって必要な施策であり、高齢者にとっては、若い人達に経験を伝え交流することは生き甲斐にもなります。世代間交流を図っていきます。2000年には地域毎に社会福祉計画を作ることになっていることから、NPO法人として実践出来ることから取り組みます。
 三つ目は、野球の森育成事業支援と独立リーグ誘致支援活動です。子ども達が外で活動する機会を設けるために、野球王国和歌山らしい環境を整備するお手伝いをしていきます。
 四つ目は、和歌山市長の方針にある和歌山城を活用した活性化への取り組みのお手伝いです。社会教育、生涯教育の一環として、和歌山城学を学ぶ機会と実践の機会を創出しカリキュラム化を図ります。

 終了後、夕方に建築士事務所を訪問しSOHOのあり方について懇談、続いて個人商店の方と懇談では、個人消費は依然として低迷していることを話してくれました。その後、福祉関係者と懇談を行い、夜は東京から来られた方を含めて懇談会を行いました。
2月25日(金) 「福祉施策改定」
 平成17年度、和歌山市の財政難から来る、制度的に減額となる主な福祉施策についての説明を受けました。
 1点目は老人医療費助成制度の改定についてです。これは条例改正ではなく、市役所内の規則改正のため予算計上だけの提案となっています。現行制度は国の基準を上回る助成制度で、対象年齢を67歳から69歳までとし、対象者の範囲は市民税非課税世帯に属している方としています。和歌山市の単独事業のため全額市の予算負担となっています。
 このため財政面から制度を改定する計画です。改正点は、対象者の範囲を本人だけではなく世帯全員が市民税の非課税であること。世帯全員の前年収入額が1人世帯だと100万円、2人世帯なら140万円、以下1人増加に伴い40万円を加算していきます。老人の金融資産が350万円以下で、世帯全員の資産合計が350万円×世帯員数以下であること。世帯員が活用出来る資産を有していないこと。対象者が、自分が属している世帯以外からの扶養を受けていないことの全てに該当することです。
 主な改正理由は、市が単独でこの制度を維持することが困難になっていること、和歌山県内で非課税世帯を対象にしているのは和歌山市だけとなっていることです。医療費予算額は平成17年度で約39億円となっています。3年間で段階的に移行する計画のため、直ちに予算削減とはなりません。

 2点目は身体障害者の補装具購入に係る自己負担額の改定についてです。平成16年度から県の助成制度が廃止されていることから、県下の地方自治体でも廃止、縮小の動きとなっているため、和歌山市でも改定する計画です。現行全額和歌山市が負担している階層分を半額だけの負担に改定します。対象者は約530人で申請者数は延べ約1,400人です。削減による財政効果は約400万円です。
 3点目は昭和44年度から続いていた指導手当を廃止する計画です。但し昭和48年度からの施策であるがんばれ基金の支給額も改定するため、対象者によっては支給額が増額となる場合もあります。指導手当改定に伴い財政負担は約1,400万円削減を図れます。
 
 説明を受けた後、省エネルギー施策についての協議、市長施政方針についての話し合い、SOHO事業計画と今後のあり方についてと、IT系企業誘致についての話し合いを実施しました。短期的に税収を増加させるためには製造業の企業誘致が理想ですが、各地方自治体による誘致合戦があるため和歌山市への進出は進みません。そのため雇用増加の効果があり若い人の活躍する場となるIT系企業誘致も重要施策です。起業家に機会を与えて育成すること、IT系企業の誘致の両立を図ることが和歌山市にとって必要です。重厚長大産業の進出可能性は低いですし、時代の趨勢は製造業よりもサービス産業ですから、可能性の高い分野に的を絞りたいものです。
 その後、予定していた4軒訪問を行い、市政の課題についての情報交換を行いました。
 夕方から2時間程度、法律家との懇談の機会を持ちました。話題となっている裁判所による仮処分が認められるためには緊急性が必要で、それが執行されると生活に著しい支障が出る、或いは現状復帰が困難な事例に限られます。日常生活で出会う場はそう多くはありませんが、法律的思考は有益ですから機会を見つけてリーガルマインドを磨いておきたいものです。
2月24日(木) 「国土交通省との打ち合わせ」
 平成17年2月和歌山市議会定例会が開会、今日は平成16年度の補正予算と条例改正の説明でした。明日はこの補正予算案に対する質疑が入り、3月2日から平成17年度予算案の説明と審議に入ります。

【国土交通省との打ち合わせ】
 終了後、国土交通省と全国都市再生モデル調査事業の報告内容についての打ち合わせを行いました。平成16年度に「癒し・健康・予防医療を核とした新観光産業創出による都市再生プラン」が都市再生モデル調査事業として選ばれたため、1年間をかけて調査検討を進めてきました。3月25日に最終報告書を提出するために、提出スタイルとまとめ方の最終確認を実施。報告書は現在の分量から減量し約200ページにまとめる予定です。
 主な項目は、観光のトレンドと統合医療から見た和歌山市の可能性、観光活動が健康に及ぼす影響について、動物介在療法の実地検証、観光医療産業の事業構想と今後の活動推進についてとしています。
 新産業創出の取り組みは全国からも注目されていることから、観光医療産業のバイブルとなるような報告書に仕上げることを目指しています。

【取材対応】
 引き続いて、NPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークの取り組みについての取材を受けました。和歌山県内において新しいスタイルでのNPO活動をしている点を評価されての取材です。今までは、NPO活動イコールボランティア活動のイメージが先行していました。当然営利追及だけを目的にするのではありませんが、活動の結果として利益が上がっても良いのです。むしろ、ある程度の利益が上げられないと、年度を越えた活動を継続することは不可能です。ボランティアの域を脱出し、企業経営的センスを持ち人材を有する必要があります。ある意味では、企業経営と同様の感覚で運営することが求められます。
 特に国や地方自治体と連携して仕事を行おうとすると、NPO法人がパートナーとなり得る資質を有していることが前提です。補助だけをしてもらおうと考えていては駄目で、地方自治体と仕事をしようとすれば、対等の関係になれるだけのレベルが求められます。当然、企画、立案、実践、まとめなどの実務能力を有していることが必要です。
 NPO法人の登録数は増加傾向と聞きましたが、増加した後は精査されていきます。企業にもない、行政にもないニッチ分野の専門集団としての要素と、経営手腕を兼ね備えることが生き残るための条件です。
 ただNPO法人は汎用性の広い組織となり得ます。社会的活動や地域発展のために考えていることがあれば、実践または実現する舞台として非常に適しています。個人としての活動では各種契約の面や活動の広がりの面から限度がありますが、NPO法人ならそれらの課題をクリア出来ます。この組織を上手く活用すれば、本業と社会貢献活動を両立させることが可能です。
 ただ仕事量は増えますから、どれだけ優れた人でも一人では出来ないので核となる複数の人間が集まることが必要です。出来れば専従者が一人いれば最高なのですが資金との兼ね合いがあり、固定的事業を確保しない限り実際は難しいようです。
NPO活動は、本業以外の部分に活動する場を求めている人が関わっている割合が高いのではないでしょうか。自分の活動領域が拡大しますし、本業では知り合えない方達との交流機会が増えるメリットがあります。何よりも複線型思考で日々過ごせるのは新鮮です。
2月23日(水) 「郷土名物料理展」
【郷土名物料理展】

(郷土名物料理展)
 JR和歌山駅わかちか広場で郷土名物料理展がありブースを出展しました。今年で10回目を迎えるこのイベントは、県下の飲食店がそれぞれ春の新作料理を発表する場です。県下を代表する各地の飲食関係者が、季節感と和歌山県らしさを表現した料理を展示しています。開会式には大橋和歌山市長や県議会議長も来賓で参加するなど、豪華な式典となりました。
 主催者の理事長は料理に大変な情熱を持っていて、地域の食材を活用した和歌山県らしい料理をお客さんに提供しようとしています。
魅せる料理は食材と工夫です。素材を組み合わせることで少しの驚きを与えてくれるものが、おもてなしの気持ちを表現してくれます。私達も少しでもそれにお応えするために、終日お手伝いをさせていただきました。
 誇れる郷土料理を持つ地域は幸せです。

【ライオンズ会合】
 ライオンズクラブの会合に出席。海水浴場の清掃活動取り組みについて日時と場所が決定しました。話題提供の中で、交通事故について興味深いものがありました。平成16年の交通事故は全国で約95万件、1分間に1.8件発生、死亡事故は7,358件、1日当り20人が犠牲になっています。平成16年における和歌山市の交通事故は1日約8,500件、1日23件で、死亡事故は89件です。
 驚いたのは物損事故の補償額です。最近の判例の中で高額の対物保障を裁判所が求めたのは、パチンコ店へ車が飛び込んだ事例で1億3,000万円。大型トラックと衝突して積荷を炎上させた事例で2億6,000万円があります。トラックの積荷は高価な毛皮製品が積まれていたため、高額補償の判決が下ったものです。感覚的ですが、物損補償でそれ程高額なものは想定していませんでした。自動車保険で対物は数千万円の保証で良いと思っていましたが考え直す必要がありそうです。

【貴志川線運営者の公募】
 南海電鉄が経営から撤退する貴志川線について、運営事業者の募集条件が和歌山市と貴志川町から発表されました。貴志川線の運行路線は14駅で14.3km、運行本数は1日96本、輸送人員は平成15年度実績で約198万人、1日当り5,400人となっています。
 募集条件は次の通りです。
・敷地は和歌山市と貴志川町で所有、運営事業者に無償貸与します。
・敷地以外の車両を含む施設は、運営事業者が南海電鉄から譲渡を受けます。
・運営事業者は、第一種鉄道事業の許可を取得すること。
・運営費補助は、一定の範囲内で和歌山市と貴志川町が行います。
 先の発表では最大 10年間で8億2,000万円です。
・運行期間は10年以上とします。
・運行開始日は、南海電鉄が貴志川線から撤退した日からとします。
 以上の条件に基づいた提案方式で応募を呼びかけました。締切日は平成17年3月22日としています。
 
【貴志川線問題】
 公募発表と同じ頃、日曜日に貴志川線問題に関する懇談会に参加いただいた方から、鉄道のプロとして貴志川線運行で検討すべき課題を沢山指摘してくれました。迅速な反応が何より大切な問題ですが、話の内容から即座の対応が必要だと感じ取ってくれたようです。
懇談会に参加してくれた方々が集まって意見調整をしてくれたことが伺えます。早速ご意見をいただいたことについて深く感謝いたします。
 この指摘によると、和歌山市と貴志川町が発表した公募の条件には甘い点が見受けられます。この克服すべき課題については今一度詰めて、総務委員会で提言していきます。私の今議会での貴志川線問題への対応は、総務委員会で公募に関する諸条件について提言することに徹底します。当初は一般質問でと考えていたのですが、総論よりも各論の話が重要な段階となっていることから、実務面で詰めておくことが課題です。存続後の枠組みを提言するよりも、まず存続させるための条件整備が大前提です。
 人員、保守点検、南海電鉄への協力依頼事項について、詰めておくべき事柄が残っているため総務委員会対応とします。
 
【打ち合わせ】
 厚生労働省から表彰を受けた方の受賞式典についての打ち合わせを実施。招待者のリストアップと案内状送付について最終の詰めを行いました。花開く春を感じることが出来る話題です。
2月22日(火) 「熊野健康村構想ワークショップ」
 本宮町役場で、熊野健康村構想ワークショップ・癒しのメッカのブランド化アドバイザー会議が開かれ出席しました。アドバイザーは、アウトドアブランドとしての地位を確立しているパタゴニア(本社はカリフォルニア)日本事業部長の藤倉克己さんをアメリカから迎えました。藤倉さんは本日の会議のために、昨日来日し、明日渡米の忙しい日程を承諾していただきました。
 パタゴニアが日本市場で受け入れてもらうために最初にしたことは、優れた人材を採用したのは当然ですが、雑誌社の人の協力を得ることが挙げられます。雑誌に関わっている人には二つのタイプがあります。

(パタゴニアの藤倉さん。)
 一つ目は、現状を取材して正しく伝えるタイプ。二つ目は、新しいことを発信していくタイプです。いずれも自分の伝えたいことの情報を発信していますから、時代の先を読むことについての鼻が利くのです。広告代理店に委託すると時代の先読みを誤ることがありますが、雑誌社の人は時代の2年から3年先を読んでいます。

(アドバイザー会議にて。)
これらの方に関わってもらうことでやりたいことが進みます。
 熊野の印象は、何か分からないけれど相当凄いものがある場所で、それが何なのかはモヤモヤしていて未だ自覚出来ない状態。ただ、熊野は実態があるものです。実態があると言うことは、正直でうそがなく良いものを生み出すことが可能な状態です。人は正直なものを好きです。フランスブランドのルイ・ヴィトンは、公室に製品を納めるため、壊れないように丁寧に製品を作っていました。壊れないようにするだけで製品に対する信頼が生まれました。

 熊野では熊野詣が始まった以降が実態で、それ以前は実体がないものです。熊野詣以降は、熊野行幸の道が残っていて王子跡があり熊野三山が実在していることから実態であることが分かります。それ以前は神話の世界に入りますから現在のところ実態がないものです。実態があり魅力のある素材のブランド化は可能です。
 アメリカの大学ではブランド化を図る場合、音の響きから入り命名します。熊野、KUMANOは響きが良く覚えやすいのでブランド化が図れる条件はあります。ソニーやトヨタは世界中の人が発音を間違わないシンプルな名前なので、製品の良さと相まって広く浸透しています。
 
 ブランドを定義すると、良いものであり正直なもの。それを受け入れるように時代は進んでいて、世の中は「なんとなく」は通用しなくなっています。一例として、平成17年2月14日に欧州と日本などで二酸化炭素削減目標を定めた京都議定書が批准されています。
 環境問題とは二酸化炭素削減問題でもありますから、ごまかしは効きません。環境先進国は何と言ってもドイツです。ドイツでは市によっては、家で車を水洗いできない所があります。理由は川が汚れるからです。他にも下水道に包装紙が詰まって水が溢れたりすると、国はその包装紙を提供した企業を突き止め損害賠償請求を行う程、環境問題に取り組んでいます。
 パタゴニアでは総売り上げの1%を環境問題使用するために寄付しています。日本市場だけでも売り上げは約70億円ですからその1%は大きな金額です。企業理念を環境問題への取り組みとしています。ペットボトルで服を作り販売を開始したのも一番でした。誰でも着て欲しいではなく、環境問題を考える方達にパタゴニアの服を着て欲しいと願って素材にこだわり、10年は着られるものを提供しています。
 コンセプトをしっかりさせて製品化することでブランド化が図れます。

 熊野ブランドは観光業を目指しています。観光業でブランドを確立しているのは、若者向けの北海道と沖縄。若い女性向けの金沢市、夏祭りの東北、フルムーンの九州などで、その数は少ないのです。熊野は玉手箱のような存在で、ブランド化を図って何年か経てばその一角に入れる存在です。今現在だと、肩を並べることは無理だと思いますがそうではありません。
 ソニーの創業期には盛田さんは、従業員の給料を支払うために、行きつけのトンカツ屋に頼んでお金を借りたことがあるそうです。世界のソニーですが、このエピソードは100年も200年も昔の話ではなく、わずか40年程前の出来事です。それがスタートなのです。熊野も直ぐに観光地としてブランドを確立している地域には勝てませんが、今からブランド化をスタートさせたら40年後には追いつく可能性は十分にあります。他地域からすれば羨ましい自然と歴史がある熊野ですから、出来ない理由はありません。
 アメリカのアリゾナ州セゾナは、かつてはインディアンの聖地と言われた場所です。赤い岩が有名な地ですが、今では健康のメッカとして知られています。それは赤い岩から大量のマイナスイオンが発生しているからで、岩の近くでは気持ちが良くなります。交通の便は良くないのですが、多くの人がここを訪れています。この場所のブランドはセラピーです。かつての聖地を科学的な根拠付けを行うことで効果を立証出来たので人を集めています。
 熊野は蘇り伝説がある地です。この地にマイナスイオンや土地の力があることが検証出来たら、伝説を現代に蘇らすことで魅力付けを行えます。元熊野本大社があった大斎原のマイナスイオンレベルは高いとも言われています。先人の選んだ土地は何かのエネルギーがあるものです。
2月21日(月) 「予防医療」
【予防医療】
 和歌山市内の高齢者福祉施設で、全国でもトップクラスの早さで筋力トレーニングを取り入れている所があります。高齢者ヘルストレーニングとも言われている方法は、予防医療でもあり健康増進策でもあります。ウォーキング、ぺダルトレーニング、昇降運動、ダンベルなどを1時間程度実施することにより健康保持の取り組みをしています。専門のインストラクターも配置していて、施設の利用は施設入居者と近隣の方々にも開放しています。但し、高齢者の予防医療のため60歳以上の方を対象としています。
 介護を受けながら生活するよりも、健康で日々を暮らしたいと願うのは当然の欲求ですが、それを実現させてくれるためのトレーニング施設は少ないのが現状です。この施設では、訪問看護、訪問介護、

(高齢者予防介護トレーニング室)
居宅介護支援、ケアステーション、生きがい活動支援通所の機能を備えています。平成17年4月の法律改正により、小規模多機能施設の設置が検討されていますがその具体的イメージが湧かなかったのですが、この施設を訪問してその条件に該当するのはこの施設運営そのものであることが分かりました。
 つまり、高齢者が欲している介護のための機能を付加していくと、多機能型施設にならざるを得ないのです。そして最終的には、要介護に至る前段で食い止めるための予防医療に行き着きます。オーナーと運営するスタッフの熱意が施設の充実に直結しています。

 この施設のオーナーは、高齢者のまちづくりを提案してくれました。例えば、アウトレットモールの一部に高齢者フィットネスがあり、高齢者でも楽しめる映画が上映されている、民芸品店や診療所、整骨院に温泉施設、介護用品専門店、それらを結ぶ巡回バスがあれば、高齢者はまちに繰り出すと言うものです。ヘルパーさんなどの介護職員を配置しておけば精神的にも緊急の時でも安心できます。このモールに行くと世代を超えて交流ができ、家族と一緒にも出掛けることも可能にするものです。高齢者も集えるモールがまちにあると高齢者の外出機会が創造でき、元気な高齢者が次世代に対して経験を活かせる交流が生まれます。高齢化社会に突入している和歌山市において取り組むべき課題のひとつかも知れません。

 他府県の事情に詳しい福祉関係者によると、和歌山市の福祉に対する取り組みは全国でも最下位辺りを一直線に進んでいます。未だに改善される兆しがないのが残念だと嘆いています。現場実態を見て意見交換してくれるだけでも福祉現場の課題は発見出来るので、施策に反映させることは容易です。和歌山市が福祉に取り組む姿勢があるのなら、行政と民間事業者との交流の機会を提言していきます。

【貴志川線問題】
 貴志川線廃線問題の佳境が近づいてきたのを示すように、連日貴志川線問題の打ち合わせを行っています。運営方法について近畿運輸局に見解を問い合わせするなど、存続の枠組みについてさまざまな可能性を追求しています。JR関係者や南海関係者のアドバイスをいただきながら、地元で出来る支援体制を取るための活動を行っています。
 道は険しいのですが駄目だと思った時点で終わりです。駄目だと言うことを和歌山弁では「あかん」と言います。何事も議論の途中で「あかん」と言うと検討の余地がなくなり、その先に議論は進みません。結局何もしないこと、これを「あかん論」と言いますが、地域の美徳としてこの論を堅く守っている限り発展はありません。
「あかん」ではなく「何とか出来ないか」と考えるように仕向けたいものです。

【交流会】
 夕方から田辺市議会議員と交流の機会を持ちました。田辺市は平成17年5月、市町村合併を行い和歌山県の4分の1の面積を占める大きな市となります。文化も歴史的背景も異なる行政が一緒になることで合併後の市政運営は大変ですが、間違いなく紀南地方の拠点としての役割は増大します。立場は違いますが益々の活躍を誓い合いました。
2月20日(日) 「貴志川線問題を考える」

(懇談の後でD51と一緒に)
 廃線で論議を呼んでいる貴志川線。行政としての支援体制はある程度整いましたが、問題は鉄道経営の運営主体をどうするかです。存続か否かの判断は、存続を引き受けてくれる団体があるかどうかにかかっています。どれだけ地域としての理想論を掲げても、それは引き受け者があることが前提です。地域としてのかかわりは引き受け者が決定した後に、どのように参画していくかを協議する必要が生じます。
 本日は1時から4時まで、鉄道関係者11名に集まっていただき、貴志川線問題について話し合いを進めました。
私に対しても経験談を熱心に話してくれ、プロとしての意見は参考になるものばかりでした。
 前半、貴志川線問題についての経緯と現状、今後の課題を説明させていただきました。その後意見交換を行いました。
 参考になるのは、過去に鉄道会社を立ち上げた経験のある方の意見です。大阪に泉北高速鉄道があります。大阪府と関西電力、大阪ガスなどが出資している第三セクターで、平成5年から現在の会社が運営しています。それ以前は、南海電鉄が運営委託を受けて走らせていたのですが、近畿運輸局から直営で運営するように指導があり、運営主体を泉北高速鉄道が行うことになりました。

 平成元年、JRと南海から出向した社員2名と市交通局からの出向2名で、設立に向けての枠組みを作り始めました。新会社で苦労した点は運転員を確保することでした。当初JRの退職者に、運転者として新会社に参画してくれるよう呼びかけたのですが集まりませんでした。理由は様々ですが、一度退職すると中々現場復帰の意欲が沸かないと言うものです。今さら苦労する中に飛び込むのは気がひける、或いは安全管理で当局と遣り合うのは嫌だからと言うものです。
 それに加えて大きな要因は、国鉄時代には鉄道運転免許が無かったことが挙げられます。国鉄は国が経営しているため国からの鉄道運転免許が必要無かったのです。そのため退職者の多くは鉄道運転免許を所有していなかったので、技術はあっても新会社での運転は出来なかったのです。国鉄からJRに移行して初めて鉄道運転免許の取得と交付が義務付けられたのです。平成元年は丁度その移行時期だったこともあり、有資格者が少なかったのです。

 そのため、JRの現役社員の中から早期退職希望の人を募って、新会社の運転員として集めたのです。それが出来たのは、新会社立ち上げのためにJRから出向していた方がいたからです。但し、大会社から規模の小さい新会社へ移行してもらうため、労働条件などはJR退職時のものを適用したそうです。基本的に55歳程度の方が多かったのですが、55歳時点におけるJRの労働条件を適用したことになります。
 運転出来る年齢の上限は定かではありませんが、安全面を考慮すると65歳位が限度だと言います。すると60歳定年の方を受け入

(綺麗に保存されているD51)
れても期間が短いため50歳台の若手運転員に来てもらう必要があるのです。
 さて運転技術がある人が新会社に来ても直ぐには戦力になりません。それは車両構造や規格なとは会社によって異なり、運転技術を取得する期間が必要なためです。泉北高速鉄道の場合、平成元年4月に運転見習いとしてきた社員は、同年7月まで車掌として見習いを行い、7月から平成2年4月まで運転見習いを行っています。JRで現役として運転していても南海電鉄の車両を運転するためにはそれ程の見習い期間が必要となります。多くの人命を預かるのですから、このように万全の体制を敷いておく必要があります。
 運転員を育成、教育する機関を有することも鉄道会社の条件です。JRや南海電鉄は養成機関を自前で持っています。仮に貴志川線を引き受けてくれる団体があったとしても、費用面から自前の養成機関を持つことは不可能ですから、両社のいずれかの機関に運転員の養成、訓練を受け入れてもらう必要があります。そのための費用が生じてきます。
 貴志川線にしても当面、JRなどの退職者で免許を保持している人の協力を得るとしても、将来的には自前の運転員を育て抱えることが会社として不可欠なものです。そのために新卒者を取り養成機関での教育が必要です。人材を輩出していかないと会社存続はあり得ません。
 当面は55歳位の鉄道運転員を現職出向などの形で受け入れることが新会社立ち上げに必要で、その間に新卒者を運転員として養成する体制を採ることです。JRや泉北高速鉄道の場合は、車掌として新卒採用し、車掌として1年間見習いの後運転員としての教育を1年間行っています。運転員養成のためには最短でも2年が必要です。
 また車両の保修にも人材と費用がかかります。10日に1度の列車検査、4年に1度の用務検査、8年に1度の全体検査などです。用務検査と全体検査では工場入りしての検査ですから、自前で行おうとするなら検査工場も必要となります。現実的には、他社に借りる方法をとらざるを得ませんが、空での運搬に関わる費用などが発生します。
 鉄道を運営する新会社は、当面の運転員の確保、中長期的な運転員養成、それに車両の保修体制を確立することが最大の課題です。金銭的支援を受けるだけでは鉄道経営は出来ません。そのために南海電鉄とJRとの強固な協力体制を確立することが絶対条件です。
 仮にJR退職者の協力を得られる、JRから運転員を派遣してもらえるとしても、南海貴志川線の列車での訓練期間として半年から1年間必要ですから、3月中に公募により引き受け会社が決定しても、平成17年10月から直ちに経営を移行するのは絶対的に無理です。新会社経営への移行期間を設け、南海電鉄に教育指導を行ってくれるよう依頼する必要があります。
 実務を知る人、現場サイドの意見は貴重です。
2月19日(土) 「独立リーグ会合」
 昨夜から風邪で体に力が入らない状態でした。予定があった分、最低限の会合に何とか参加しました。1時から4時まで、プロ野球独立リーグの枠組みについての会合です。
 和歌山市に独立リーグを誘致するための枠組みを検討しました。石毛さんが運営する四国独立リーグのチーム構成が決定し4月に開幕を迎えます。一方では社会人リーグへの参画を目指して、各地でクラブチームの設立も目立っています。萩本欽一さんの「ゴールデンゴールズ」、元ヤクルトの青島健太さんが新潟県魚沼市で監督に就任する「ウェルネス魚沼」、元日本ハムの広瀬さんも千葉県でクラブチームを設立すると聞いています。
 まずはクラブチームを発足させて、将来的に独立リーグ参画を目指す方向が、和歌山市の場合最も適しているようです。恐らく、昨年来発足しているクラブチームの目指すところは独立リーグにありますから、和歌山市にもクラブチームを発足させ、歩調を合わせて参画する方向で活動を展開させていきます。
 クラブチームを運営させるためには、野球経験者によるチーム強化と野球経験がなくてもチームを経営出来る方による運営が不可欠です。クラブチームの現場とフロントを持つことが必要で、まずはフロントの人材を集めることが課題です。選手を集めるのは、その後で十分間に合います。和歌山市全体からの盛り上げを図るために、商工会議所と和歌山大学などへの呼びかけを行うこととしました。
 もうひとつの課題は、市民チームにしなければ少数のスポンサーだけで運営しても盛り上がらないと言うことです。スポンサーと市民参画が地域に定着するための両輪です。
 東北楽天のファンクラブには市民参加のアイデアが詰まっています。そのファンサービスの例として次のようなものがあります。
 試合で実際に使用したボールを使用した日のプレートと共にプレゼントする。楽天イーグルズ協賛店でのサービス提供、東北6県でのファン感謝祭招待、仙台宮城球場における練習の無料見学など今までのプロ野球になかったような地域密着のファンサービスが用意されています。お金を出資していただく市民サービスとは、選手との一体感が感じられ地域のチームであることを認識してもらうことです。
 このような市民からの出資の枠組みを作ることも必要です。
 既に萩本欽一さんのチームは、社会人チームと言うよりもプロチームの意識を持っているようです。レベル的にはプロ野球よりも低い独立リーグですから、技術だけでお客さん
に来てもらうのは難しいものがあります。ファンサービスによりどこまで地域に溶け込めるのかが定着の鍵です。極端に言えば、地域のイベントの中に野球の試合があるというイメージです。紀州踊りやよさこい祭りの中に野球がある、大学の学園祭の中に野球があっても良いのです。既存の地域資源と組み合わせての野球がそこにある光景が地域に受け入れられるチームとして自然な姿かも知れません。そこに行けば心地良さが味わえる空間がある野球に仕上げるのが地域における独立リーグのあり方であると定義しました。
 野球王国和歌山と言われながらクラブチームの数は少なく、照明設備のある球場を持たない数少ない県でした。クラブチームの発足を平成18年4月と目標を設定し、そこから独立リーグ参画に向けた取り組みがスタートします。現実社会の問題は、思わなければ叶わないのです。
2月18日(金) 「総合防災センター」
【災害対策設備】
 和歌山市総合防災センターの竣工が間近になり内覧会がありました。本センターには、総合防災室と消防本部、中消防署が入ります。目的は東南海・南海地震発生に備えて、災害対策本部を設置すること、所管部と指揮命令機能を一箇所に集めること、そのために耐震機能を持たせた建物が必要なことが挙げられます。

(防災センター屋上)
 監視室のフロアーは震度3以上の揺れを免震する構造にしています。つまり震度5の揺れが発生しても、この室は震度3の揺れに押さえられるのです。非常時でも使命を遂行出来るための設備となっています。
 屋上にはヘリポートが設置され、緊急時や救助活動に備えています。但し、スペースと費用の問題から着陸するだけの強度を持たせていないので、ホバーリングにより対処する予定です。操縦士が間違わないように、屋上にはレスキューを表すRの文字が記されています。
 3階フロアーには災害について考えるためのシアター、煙体験と消火体験コーナーなどを設置しています。シアターは津波と台風の怖さを紹介する映像が上映され、風の音と共に実際に座席付近に風が吹く設備としていて臨場感を出しています。非難への備えと避難方法などを学習出来ます。
 煙体験コーナーでは、火災時の煙の怖さを体験させてくれ、非難の難しさを学べます。煙を吸い込まないこと、暗闇でも冷静に行動することが求められることを理解することが出来ます。台所での消火体験では消火器の使用方法と使用時間について、モニター上の出火を消す体験を通じて理解が深まります。
 来るべき災害に備えて立派な設備が完成しました。

【ドッグカフェ】
 和歌山市内のドッグカフェで懇談を実施、店内はペット連れのお客さんで満員でした。
ランチの他にペット用のランチもメニューとしてあり、ドッグランとしつけ教室も併設していて、4月から利用者の要望に応えて夜8時まで営業を延長する予定です。
 オーナーの熱意により誕生したこのペットと共に入れるお店が、地域から受け入れられています。ペットと共生出来る地域の象徴となっています。

【植樹活動】
 グループホームにお邪魔して、スタッフと入居されている方と施設の庭への植樹を行いました。天候がすぐれず雨模様でしたが、30本の木を植えることが出来ました。オーナーが綺麗に整備している庭だったので作業はスムーズに行え、約2時間で手作りの庭が完成しました。
 今は50cmから80cm程度の幼木ですが、成長すると3m程になります。一緒に植樹したみかんの木と共に大きく育つ日が楽しみです。花が咲き果実が実ったら、ここで再会しましょうと誓いました。小雨が降り少しだけ大変な作業でしたが、充実感に浸ることが出来ました。アットホームな雰囲気で入居されている方の表情は明

(植樹活動)
るく、ヘルパーさんは思いやりがあり料理の上手な方ばかりでした。

【貴志川線】
 貴志川線問題を考えるための会合を持ち、市民鉄道として運営できないもの具体的な運営体制と必要人員の集め方について意見交換を行いました。今日のメンバーの優れているところは、企画書ばかり書いて紙面上だけで議論するのではなく、自らが運営主体となるためにどうすべきかと、役割分担により必要な人材を集められるかなど全て責任を持てる議論になっていることです。
 運営のしくみを作ったものの運営会社に全て任せていては、他者が考えたしくみが採用されることはありません。地方自治体だけに支援体制を求めていても長続きはしません。可能な限り自己責任の下で経営と運行を行い、沿線の方と協働するしくみを築くことで自分達地域の鉄道となります。

(本物のD51のプレート)
作成した資料に基づき、次回の集まり迄にすべきことを確認して終了しました。
 ところでここには機関車D51が設置されていて、貴重なプレートも保管されていました。戦時中に作られた機関車とプレートを初めて見ました。ボランティアが管理と清掃を行い保管されています。突然現れた夜の中に浮かび上がるD51は勇壮で存在感があります。
 ニセコ町や敦賀市では、地域振興のために機関車を限定で走らせています。貴志川線でも走らせると全国から注目されることは請合いなのですが。
2月17日(木) 「平成17年度予算案提案」
【シャンソン文化】
 和歌山シャンソン協会の活動に関する懇談会を実施しました。和歌山シャンソン協会は、シャンソン文化を和歌山市に定着させようと10年前から活動を継続しています。その中でも大きなイベントは和歌山巴里祭ですが、このコンサートの収益金は全て社会福祉に関係している団体に寄付しています。このように文化活動で得た収益を社会奉仕に役立てています。
 今年も7月17日の14時から、和歌山巴里祭が和歌山市民会館において開催予定で、ゲストに歌手のさとう宗幸さんを迎えます。協会が発行しているシャンソンタイムス春号に私の挨拶が掲載されていますので紹介します。

(和歌山シャンソン協会の皆さんと)

 平素は和歌山シャンソン協会の活動にご理解とご協力をいただきまして誠に有り難うございます。この度、顧問に就任させていただきました片桐章浩です。皆様とご一緒に生活の場でシャンソンを楽しみ、普及させていく活動が出来ますことを心から喜んでいます。
 皆様方ご存知のとおり、シャンソンにはフランスの情愛歌のイメージがありますが、さまざまなメッセージ性を持っています。平和を願い訴える力強いメッセージでもあるのです。平和への祈りの歌がシャンソンであり、私達は歌の文化を通じて平和に貢献しようとしています。新しい文化を普及させるには粘り強さが必要ですが、それぞれの立場でメッセージを発すればきっとその輪は広がります。
 また和歌山シャンソン協会は実行委員会を組織して開催するチャリティーシャンソンフェスティバルの収益の全額を、和歌山市で社会に貢献している団体の活動を支援するために使用しています。障害者雇用施設や盲導犬育成に関する団体などの活動にも多大の協力をしています。シャンソン文化の定着を図りながら異なる取り組みを育成する活動は素晴らしいものです。歌声と心、そして活動内容も素敵な本協会の益々のご支援を心からお願いします。
 
【農家の話】
 農業を50年続けてきた人の話を聞きました。大変な仕事を50年も続けられたのは何故ですかという質問に対して、その農家の方は「50年ではないよ。たった50回お米を収穫したに過ぎないのですよ」と答えたそうです。一生かけてもお米を収穫できる機会は50回だけですから、毎年全力で取り組む必要があるのです。手を抜いていてはその年の収穫が疎かになりますから、人生を生きることを真剣に考えている方ならそれは出来ないのです。
 議会活動も一緒です。平成17年4月が来ると、当選させていただいてから2年が過ぎますが、私が本会議を経験したのはまだ7回ですし、4年間の任期を務めても16回だけ経験するに過ぎないのです。当然のことですが、1回1回に全力を尽くす必要があります。年数ではなく、毎回の議会活動を充実させることが良い結果を導いてくれますし、それが積み重なると成果となります。
 それにしても、個人の人生で経験が可能な体験は限られています。一生を通じて体験してもお米作りでも50回だけ、本会議は一期務めて16回、長いと感じる中学、高校生活でも季節を3回繰り返すだけです。プロ野球で超一流と呼ばれる投手の基準は200勝ですから、10年以上現役を続けても生涯200回勝つだけです。
 実はその道のプロではない人が他人の残した実績を数字で見るだけでは、そこに到達するための隠れた努力、結果の偉大さは分かりません。お米を50回収穫しただけと言いますが、一回でも体験したことがある人なら50回は凄い数値だと感じます。議会活動をした人なら、本会議での一般質問を重ねる大変さが理解出来ます。野球経験のある人なら、プロ野球で1勝することの難しさと高い技術レベルが分かります。
 その道で一生懸命な人の評価は第三者が下すことは出来ません。道は違っても、目指すべき到達点を高いところに置いている人同士ならお互い認め合うことは可能です。そのレベルにいると自分に挑戦しているだけですから、他人を気にすることはありません。
 職業や地位は人のレベルを図るためには何の関係もありません。自分の選んだ道で高いレベルに到達することを目指すことが、やがてその道において大きな数値を残すことになります。残された数値の偉大さは同じ道を歩む人には分かりますし、後に続く人の目標にもなります。
 記録よりも記憶に残る人と言う表現がありますが、記録をある程度残しておかないと記憶には残らないものです。人一倍の努力を重ねる人だけが、記録を残すことが出来るからです。何もスポーツやビジネスの世界だけではありません。家庭でも毎日明るく楽しい食卓を築き、健康と季節感に応じたメニューを考え食事を提供してくれる人も素晴らしいのです。家族であっても毎日継続して人のために尽くす、その積み重ねた数字の重さは子どもには伝わります。その姿に触れている家庭や子どもは、社会的に歪むことなく正しい道を歩むのは間違いありません。
 家庭で記録を積み重ねることも人に影響を与えますし、人を育てることにも直結しています。食事を365日作っているだけだよと聞いたとしても、それは私には出来ないことですし、高いレベルで数値を重ね人生を生きていると感じます。

【当初予算案】
 和歌山市平成17年度の当初予算案が提案されました。一般会計は約1,202億円、特別会計は1,568億円、公営企業会計は約176億円で、合計2,947億円の予算編成案となっています。伸び率は一般会計で9.1%の減少、特別会計で7.3%の伸び、公営企業会計で9.9%の減少、全体で1.1%減少となります。
 主な施策として、「わかやまの底力・市民提案実施事業」として536万円、行政に対する市民参加の仕組みです。市民グループから提案を募集し審査によりまちづくりに資する提案の事業化のために助成を行うもの。和歌山大学観光学部設置を支援するための組織設置費用として39万円。東南海・南海地震対策費用として12億5,639万円、木造住宅耐震改修補助事業があります。耐震診断で危険と判断された個人木造住宅の耐震改修工事50戸に対して補助を行うもので、予算は3,016万円です。
 条例では和歌山市立学校条例の一部を改正する条例案として、大新幼稚園と西山東幼稚園を廃園する方針を示しています。
 予算案、条例案に関しての意見を伺いながら審査に反映させていきます
2月16日(水) 「大雪」

(雪の仙台市。その影響で
飛行機が欠航。)
 二日間の調査を終えての移動日。朝7時から降り出した雪が綺麗だと街並みを見ていたのですが、それが後で大変なことになりました。12時50分仙台発の飛行機が空港の積雪のため欠航となったのです。悪天候で欠航になる場面に遭遇したのは初めてでした。その結果、空港からバスでJR仙台駅に戻り、東北新幹線から東海道新幹線に乗り継ぎ、和歌山市に到着したのは夜の10時でした。乗車時間は7時間余り、帰れたので良かったのですが、移動だけの一日となってしまいました。

 仙台市のコンベンションの話を伺って羨ましい点がありました。それは市にある歴史です。

 主なものを拾ってみると、
昭和52年 新仙台駅開業
昭和57年 東北新幹線開業
昭和59年 第一回民間ユネスコ運動世界大会開催
昭和60年 伊達政宗公350年祭第一回青葉まつり開催
昭和61年 第一回光のページェント開催
昭和62年 NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」放送
昭和62年 仙台コンベンションビューロー設立、市営地下鉄南北線開通、
87未来の東北博覧会開幕、平成元年仙台市が政令指定都市に移行
平成2年 東北初となる国際定期便の仙台市とソウル国際定期便就航
平成3年 第一回仙台ハーフマラソン大会開催
平成4年 仙台空港2,500m滑走路供用開始
平成5年 NHK大河ドラマ「炎立つ」放送開始
平成6年 仙台市の国際会議観光都市運輸省全国42都市認定
平成7年 みやぎ交流センターのオープン、宮城県総合運動公園総合プールオープン
平成8年 仙台空港新国際線ターミナル供用開始、仙台港高砂コンテナターミナル完成
平成9年 県立宮城大学開校、国際ゆめ交流博覧会の開幕
平成10年 仙台空港3,000m滑走路竣工などです。

 コンベンションに関係する大きな動きだけでもこれだけあります。まちとして活きている、充実している様子が伺えます。ある年にこれがあったと記憶に残る出来事があることは幸せなことです。イベントは一過性だと言われていますが、それでもまちの出来事として積み重なるものです。何もないまちよりは絶対的にましです。
 動きのあるまちが活性化しているのは当然ですし、新しい歴史が刻まれていきます。和歌山市の近年の出来事は直ぐに思い出せません。世界リゾート博の開催、NHK大河ドラマ「吉宗」、芸術家のための施設、和歌の浦アートキューブ設立が浮かぶ程度ですから寂しいものです。
 毎年のように動きがある仙台市が発展するのは当然ですし、楽天がプロ野球の新規参入のフランチャイズに選んだのも当然です。まちに動きがある、積み重なったコンベンションなどを受け入れる体制がある、市民が熱心である、おもてなしの気持ちがあるなど、プロスポーツを受け入れてくれる理由があります。

 東北初のプロ野球団楽天を歓迎するポスターやのぼりを、まちのあちらこちらで見かけました。プロ野球への期待と歓迎ムードが高まっています。県営仙台宮城球場は3月の竣工を目指して改修工事の最中でした。仙台駅の東口も活気付きますし、経済波及効果が約140億円ですから、最初市が投資をしても、全体としては他都市からお客さんが来てくれることで地元の民間が潤い得を取ることになります。地域として何かを受け入れる熱意と気持ちを持ち、地方自治体が主体的に名乗りを挙げる、簡単な構図ですが地域活性化が成功するための方程式です。
 まちとしての目標を持って活動すれば、多少施設が不足しても、走りながら体制を整える必要があっても、目標と合致していれば何事にも立候補する姿勢が大切です。注目を浴びないと人もまちも頑張りません。熱意を持って挑戦する意欲が大切です。
 今、全国から最も注目されている仙台市は、それらのソフトを持っているようです。
2月15日(火) 「調査活動二日目」
 調査二日目は仙台市です。財団法人仙台観光コンベンション協会を訪れました。協会のコンベンション推進部は4人で運営していますが、その内二人は民間企業から出向しています。コンベンション誘致活動の歴史は古く、昭和49年に仙台商工会議所から、コンベンションシティビューロー設立等に係る提言がされたことがきっかけです。昭和58年には、コンベンション誘致仙台市協議会が民間主導で設立されています。民間主導で設立したのは全国で始めてのことでした。そして昭和62年に財団法人仙台コンベンションビューローが設立されています。

 主な誘致活動は地元東北大学への働きかけです。東北大学は大学生が約1万人、大学院生が約7,000人、先生が約5,000人もいる、ひとつの町のような大学です。学会を誘致するために東北大学の先生と連携した活動が重要となっています。学会誘致のためには先生方が学会事務局に対して、プロポーザル資料を提出したりプレゼンテーションをする必要がありますが、そのためのノウハウと参考資料は協会が有しているため、連携を図りながら進められています。これは誘致活動の実績と歴史があるために出来る活動です。
 このようにノウハウの蓄積がある組織があり、地元大学にキーマンが存在すると誘致活動は大きく進展します。コンベンション誘致には積み重ねた時間と人材が必要です。
 ノウハウの一端を紹介してもらいました。誘致活動には主催者との協働が不可欠だと言うものです。協会単独で民間団体への働きかけを行っても、誘致に成功するのは年間5件程度です。主催者が立候補を表明し、協会がお手伝いすることで誘致成功に向かいます。 
 仙台の場合、このような形で協会が誘致支援して成功に結び付けているのは年間250件もあります。つまり主催者と地元施設との交通整理を行うのが誘致の秘訣です。
 仙台市のアフターコンベンションの特長は、観光ではなく産業施設見学を組み合わせていることです。新幹線の整備工場やロケット工場を組み合わせると参加者に喜ばれているようです。他都市にはない産業施設があることは大きな資源です。
 コンベンション誘致の最終目的は経済効果です。平成16年1月に調査報告書を出しています。これによると平成14年度の経済波及効果は、134億6,700万円と算出しています。
 内訳として、直接的経済効果は94億8,500万円、間接的経済効果として一次効果で22億4,000万円、二次効果として17億4,100万円となっています。同年度に開催された学会や会議は621件で参加者数は323,186人です。

 プロ野球に参入した東北楽天による仙台市の経済波及効果は約140億円と見積もられていますから、コンベンション誘致はほぼ同程度の経済効果があります。
 他にも地域ブランド力の強化、情報の受発信、ホスピタリティの醸成などの社会的効果もありますから、学会や大規模な会議体開催の意味は直接的間接的にあります。
 仙台市は21世紀型のビジターズ産業で地域の可能性を追求しています。仙台市は人もまち並みも元気な様子が伺えますし、サービス業の方は皆さん親切です。

(県営仙台宮城球場)
他から来た方をおもてなしする気持ちがサービス業の方には備わっているようです。昭和49年から民間から提言しているコンベンションシティの精神が今に受け継がれているようです。
2月14日(月) 「コンベンション誘致活動調査」
【コンベンション誘致活動調査】
 本日から全国大会誘致和歌山市議会議員連盟の調査のため、山形市と仙台市を訪問しました。この連盟は、各団体の全国大会を和歌山市で開催していただくために発足させた全国初の議員による連盟です。

(山形ビッグウイングにて)
今回はコンベンション誘致活動を熱心に行っている山形市と仙台市に赴き、関係者から話を伺うものです。
 初日は山形市にある財団法人山形コンベンションビューローです。事務局は山形国際交流プラザの山形ビッグウイング内にあります。展示場と会議室、研修室などを備えた施設でコンベンション開催が可能なものです。運営主体は山形県と山形市を初めとする7市7町と出資している地元民間企業です。山形でのコンベンション開催のための誘致活動、支援活動を通じて地域活性化を図ることを目的にしている財団です。 

 発足のきっかけは、地元商工会議所が誘致活動に取り組むために任意の団体を作りました。活動が実って、平成14年にJRと地元銀行などが出資の中心となり財団を設立させました。当初は5人の職員さんだったのが現在は9名所属していて、規模としては大きい方です。仕事はコンベンション推進活動、山形ビッグウイング管理、総務業務の三つで、施設管理も行っているのが他都市のコンベンション組織と異なる点です。自前で施設の管理、運営を行っているため誘致活動にも有利です。
 コンベンション誘致活動は営業力と対象の絞込みが大切です。地元山形大学との連携が大きなポイントで、学会などを山形で開催してもらうための支援活動が大きな活動です。但し全体として誘致に成功する確率は100回に1回程度で、全国大会の誘致活動は難しいことが分かります。誘致のためには大学と団体への訪問活動が必要ですが、コンベンション側の担当者が変わると、今まで構築してきたものが無くなりますから最初からのスタートになります。それを防ぐために行政や民間企業からの出向職員ではなくプロパー職員を採用して中長期的活動に仕向ける必要があります。担当者が頻繁に変わるのでは信頼関係が構築出来ないので、固定させることが必要です。

 それとアフターコンベンションも重要な要素です。コンベンション終了後、立ち寄れる観光地または観光施設があることも誘致活動のポイントです。山形県の場合は蔵王や出羽三山があり、コンベンションと組み合わせての誘致活動を行っています。
 コンベンション誘致のポイントの一つは、地元の人が全国から来て欲しいと燃えること、そのために立候補して名乗りを挙げることが絶対条件です。立候補をしておかないと絶対に来てくれることはありません。施設も大切ですが受け入れる気持ちを持ち立候補することです。
 二つ目は、地元大学と学会に関する情報交換の機会を持つことです。医学会と法学会開催の機会は比較的多いので、山形の場合は両学部を中心に連携を保っています。
 コンベンションに関する経済波及効果はまだ測定していませんが、平成16年度分はまとめる予定となっています。

【新知事登庁】
 山形県では2月14日付けで新しい知事斉藤弘氏が誕生しました。先の知事選挙では、当時全国最高齢の現職知事を破って当選を果たしました。47歳の若い知事か山形県で生まれています。主張は県政改革で、お客さまである県民に価値あるサービスを提供するため、最初に県庁を訪れる県民に挨拶を行うこと抱負を語っています。
 また13日には天童市長選挙が告示されています。ここでも36歳の若い市議会議員が市長選に挑んでいます。この候補は、周りの目を気にして自由に行動できない主体性のない市の体質がまん延している。あらゆることに立ち向かう勇気と挑戦を市民に訴えたいと語っています。かつての活力を失った天童市の流れを変えるための挑戦です。もし36歳の市長が誕生すると全国で2番目に若い市長となるようです。
2月13日(日) 「久遠の祈り展」
【久遠の祈り展】
 和歌の浦アートキューブで「久遠の祈り展」が開催されています。展示物は和歌浦にある妹背山多宝塔の石室から発掘された経石約200点です。経石は、徳川家康の側室で紀州徳川家初代藩主の徳川頼宣の母親であるお万の方が、家康の三十三回忌の供養と全ての人々の安全と幸福を願って石にお経を書くことを発案したものです。その行為に対して全国から21万個の経石が和歌浦に届けられました。
 今回展示されている中で、石箱から発見された後水尾上皇と皇后、女官が書写した経石が20点ありますが、これらは非常に珍しいものです。皇室のものであっても庶民と同じ石箱に収められていたの

(久遠の祈り展で
展示されている経石)
は特筆で、地位や身分に関係なく幸福、平和を祈っていたお万の方の人柄が偲ばれます。
 今後の経石発掘作業は、平成17年3月13から13日までの間、妹背山多々宝塔で第三次調査として行われます。今までの調査で約8万個の経石を発掘していますが、今回は二週間で約3万個の経石調査を進める予定です。

【創業者】
 ある会社の創業者であり会長の告別式に参列、荘厳な雰囲気でした。キリスト教神父さんの言葉は、人間の死について考えさせられるものでした。
 神は自らが創造した世界に、神と同じ姿をした人間を創造しました。神が使わした私達人間は、神の意思を地球上で実現するために兄弟として英知を結集すべきなのですが、サタンがそれを邪魔してきます。サタンとは悪魔ではなく、私達の心に潜んでいる嫉妬や妬み、他人を蹴落とそうとする心のことです。世のために正義を実現させようと思う気持ちを邪魔するのがサタンの心です。

 私達は神の心とサタンの心を持ち合わせているようです。私達は生を受けた限りは、創造主の思いを達成するために何かを残すべきですが、そのためにはもう一方の心であるサタンからの誘惑を追放しなくてはなりません。
 住み良い社会にするのか、悪が支配する社会にするのかは、全て今の社会で生を受けている私達の心の持ち方次第です。昨今社会が悪いと言われていますが、実は社会が悪いのではなくて、人間の気持ちがサタンの心に支配される比率が高いのです。世界を正しく進歩させようとする創造主の思いと逆の動きをする人間が増えると、社会は混乱し始めます。
 自分の心に照らして疾しいことはないと思えることを実行したいものです。
 神はこの世での使命を終えた人を再び天に招集します。あの世に行くのではなく神の元に帰るという死についての考え方です。

 さて故人となられた会長の会社は、創業以来2,000人を超える雇用を生み出し、現在でも250人の従業員を抱えています。地域社会において十分な社会貢献をしてくれていたことに改めて気が付きます。会長は最後まで、従業員には会長の世話をしたり会合場所へ送ることが社業ではなくて、お客さんを安全に目的地に送り届けることが仕事であると教えていたようです。
 和を社訓としているように、従業員同士、お客さまとの和を大切にする社風は51年の歴史が育み定着しています。創業者の気持ちが会社文化に影響を与え、その文化のあり方で繁栄があります。正しく発展させるための気持ちを表す言葉が企業にも人にも必要です。
2月12日(土) 「市政報告会」

(市政報告会を実施)
 午前10時から市政報告会を開催しました。暦の上では三連休の真ん中ですが、熱心にお集まりいただいた皆さんに感謝しています。貴志川線問題を中心に最近の活動について話をしました。貴志川線問題説明部分の要旨は次の通りです。
 貴志川線廃線問題は、南海電鉄が毎年5億円の赤字を計上している貴志川線を存続させることは出来ないと経営判断したものです。平成16年10月1日に国土交通省に廃線届けを提出しているため、1年後となる平成17年9月30日に南海電鉄は貴志川線運営から引くことになります。

 規制緩和により鉄道事業法が認可制から届出制に改正されているため、届出をした1年後に路線を廃止することが可能となっているのです。運営会社は沿線に暮らしている方々の意見を聴取しなくても良いので、廃線は従来よりも簡単に出来ます。
 貴志川線は年間200万人が利用していて、全国の地方鉄道の中では利用度が高い路線です。そのため廃線となると通勤、通学の利便性が低下することから、沿線の方を中心に存続するための市民活動が始まりました。会員は6,000人を超え、会としてシンポジウムを開催するなど地に付いた活動を行っています。
 地方自治体としても和歌山市と貴志川町における公共鉄道の必要性を感じて存続に向けての調整を行ってきました。その調整結果を2月4日に県を含めて三者から発表されています。

 それは貴志川線に関わる鉄道資産と変電設備など修繕が要する設備費用、合計4億8,000万円は県が負担する。向こう10年間の運営に関して不足が予想される費用8億2,000万円は和歌山市が65%、貴志川町が35%を負担します。
 地方自治体が費用負担額と負担比率を決定したことにより、存続に向けた支援体制は整いました。後は運営主体となる民間企業が出現するのを待つばかりです。休みに入る前に当局に確認したところ、近々全国に向けて貴志川線の経営主体を公募する予定になっているとの返答がありました。貴志川線経営に関しては7社が関心を示しているとされていますが、実際に公募を発表しないと名乗りをあげてくれるかは分かりません。7社の中には鉄道会社は含まれていませんが、個人的感触ではどこかが名乗りをあげてくれるのではと感じています。

 その理由は、貴志川線という鉄道で儲けようと思っていないと推測出来るからです。近畿運輸局を含めた5者から示された新会社の収支モデルでは、毎年6,400万円から8,000万円程度の赤字が発生すると見込まれています。基本的に10年間の赤字が見込まれている分を和歌山市と貴志川町で負担してくれること、その間に経営体制を整えたら良いので時間的猶予があることが原因ですが、それ以上に年間6,000万円なら広告宣伝費として経費として計上出来る余力のある会社なら、安い買い物と言えるからです。
 全国紙に広告を掲載するとなると多額の費用が発生します。それに対して鉄道を広告媒体として捉えるなら、年間365日や休みなく運行しますから広告効果は抜群です。毎日、鉄道が会社の宣伝広告を請け負ってくれますから、本体の事業にとって大きな支えとなります。それにA会社が運営を行うことになれば、A鉄道と名前を付けられますからターミナル駅の和歌山駅の他、貴志川線の各駅に社名を露出することが出来ますから、日常的な訴求効果もあります。 

 このように考えると、公募に名乗りをあげてくる企業はあると希望を持っています。
 問題は存続した後です。存続が決定したと単に安心して利用しなくなり乗客が減少するような事態は避けるべきです。折角存続させるために引き受ける企業も地方自治体も最大限の取り組みと決断を行ったのですから、利用するのは勿論、自分達の鉄道として運営にも関わるような気持ちが必要です。駅舎の花壇の世話をするだとか草引きを手伝うなどして貴志川線を支えることが、将来に亘って存続させる方法です。その枠組みが出来ることが今回の市民運動の成果だと言えます。
2月11日(金) 「地域介護施策」
 福祉施設に赴き事業者の方と地域介護計画についての懇談を行いました。平成16年度までは各福祉施設からの整備計画に基づき県(中核市である和歌山市では市を通じてとなります)を通じて国に内申すると、審査の結果必要なものに関しては国から整備補助金が交付されていました。
 その補助金は三位一体改革により廃止となり、平成17年度からは地域再生のための新たな介護・福祉基盤の整備に関する交付金が創設されます。変更の背景は、都市部での急速な高齢化の進展、住み慣れた地域で暮らせるためのしくみが必要なこと、介護予防への取り組み、そして介護福祉基盤整備の地域間格差を解消することにあります。
 変更の大きな違いは、従来は個別の福祉施設毎に申請を行い補助要否の決定がされていたのに対して、平成17年度からは地方自治体が策定する整備計画に関する事業全体に対して交付金が支出されるように変更されることです。更に小規模多機能施設の事業者の指定と監督権限は、県から市長村に移されることになります。
 交付を受けた地方自治体では、交付額の範囲内で配分内容を決定して、整備計画の事業内容を確定させることになります。
 詳しく説明すると、市町村ではある程度の生活圏の範囲を決定し、その中で必要な福祉施設の計画を立てます。基本的には公立中学校区の範囲が生活圏となります。この生活圏の中にサテライト型特別養護老人ホーム、福祉ホーム、介護予防拠点、小規模多機能拠点、小規模通所授産施設、グループホームなどを配置します。そこに暮らす人に応じてその生活圏で必要とされる福祉施設が異なるため、当該地域の生活圏と隣の生活圏では配置される内容が異なってきます。
 つまり住み慣れた地域で継続して生活が出来るように、介護・福祉施設は地域密着型を目指すことになります。そのための整備計画を地方自治体が策定する必要が生じ、民間事業者との連携を図ることが求められます。
 具体的には、市町村は生活圏を単位として福祉サービス拠点を面的に整備する市町村整備計画を策定し国に提出します。国で審査の上、交付額が決定されますから、市町村では交付金の範囲内で自らの裁量で弾力的な執行を行うことが可能となります。そのため大型の特別養護老人ホームではなく、地域密着型の小規模多機能施設が活用されることになります。
 市町村の役割は生活圏毎に福祉施設のあり方を描いた上で、不足する福祉サービスについて計画的に整備していくことです。地域によっては福祉施設の整備状況にばらつきがあり、地域間での格差を抑えるためにも市町村の計画性と民間事業者との連携が必要となります。福祉分野においても、地方分権時代における地方自治体の能力が問われることになります。
 参考までに、特別養護老人ホームなどの広域型施設整備と既存施設の改修などは県が整備計画を策定し国に提出し、審査の上県に交付金が交付されます。県では交付金の範囲内で整備を行います。

【評価】
 他府県から和歌山市に議員視察に訪れてくれる時には、職員さんが視察目的に合った資料を用意し、落ち度のないように最大限の説明が出来るよう事前に勉強しています。迎える側は他府県の議員から評価されるのですから真剣に対応しています。
 マスコミの方は各支局を転勤しているので、各地方自治体の状況を肌で感じているため、どこの地方自治体のレベルが高いのか内心評価出来ています。和歌山市の評価を高めるためにも質の高い活動を心掛けています。
2月10日(木) 「バリアフリー施策」
 車椅子用トイレの設置の必要性についての話し合いを実施。新しく作られる公共施設や企業のお客さまコーナーには車椅子用トイレが設置されています。しかし以前に建設されている建物には設置されていません。当時の社会にはバリアフリー、ユニバーサルデザインの概念がなかったので仕方がないことです。ただ要望が増えているのは事実です。
 特に障害者に対して貢献しようとしている企業やサービス業経営者の方は、福祉施設からお互いの交流活動として迎え入れているため苦悩は深まっています。利用していただく施設には車椅子用トイレがないため、比較的広いトイレに付き添いの人が一緒に入って用を足しています。施設でもお世話をしている人が一緒なら問題は少ないのですが、他の人が付き添っている場合には、プライバシーの問題でトイレの利用が難しくなります。
 人権と人格は誰にでも付与され保護されるべき自然権ですから、ハード面で保護されない事態は避けるのが基本です。ところが車椅子用トイレを設置しようとすれば、設置場所の確保と多額の資金が必要となります。一箇所当たり400万円ですから簡単に設置することは出来ません。障害者の方に社会体験をさせるために、自分の施設に迎え入れ交流の機会を得ようと思っている人ほど苦しんでいます。
 そのため和歌山市には「和歌山市福祉のまちづくり民間施設設備事業補助金交付」の制度があります。この目的は和歌山市内で自ら公共施設を持っている民間事業者が、和歌山市内にある既存の施設を障害者、高齢者が安全に利用するために講じる施設の整備工事に要する資金に対して、予算の範囲内で補助金を交付するものです。公共施設とは病院や学校、銀行の店舗、百貨店、ホテルなどを指します。
 整備工事とは、出入り口への自動ドア設置、障害者用トイレ設置、視覚障害者用誘導ブロックの設置、出入り口でのスローブ設置などです。一施設あたりの補助金額の上限は150万円となっています。
 施行は平成10年6月1日ですから、バリアフリーが社会通念化して制定されたものであることが分かります。
 問題と思われるのは、制度はあるものの予算額が貧弱なことです。平成16年度で300万円、平成17年度に至っては150万円の予算ですから、分かりやすい事例を当てはめると、民間事業者が車椅子用トイレを一箇所設置し、補助金を申請すればもう予算はなくなります。他にバリアフリー化を図りたいと思っている事業者がいても、全額自己資金で設置することになります。
 公共施設のバリアフリー化を進めるのは社会の要請で必要なものです。福祉のまちづくりや障害者や高齢者への福祉充実をテーマとして掲げている地方自治体であるなら、制度も予算も意識啓発も先導しなくてはなりません。和歌山市の場合は民間事業者が計画している障害者施設整備に対して補助出来るのはたった1件です。これでは福祉のまちづくりを進めるのは難しいのです。和歌山市では高齢化が進んでいるため、福祉施策に力を注いでいると思っていたのですが期待外れな結果です。
 和歌山市長期総合計画の計画期間は平成9年度から平成22年度までとなっているように、この計画がまちづくりの基本です。平成19年度には見直しをするようですが、基本的な方向性は大きくは変わらないと認識しています。基本計画の各論の第2部では、健康でおもいやりのある安心して暮らせる都市を論じています。ここでは「公共施設などの障壁除外(バリアフリー)化を進めるとともに、不特定多数が利用する民間施設についても障壁除去化を促進します」と記載されています。
 このまちづくりの根幹となる計画を進展させるために、要綱が制定され毎年の実行計画を策定し、実現のために予算化が図られるのが経営の基本です。
 さて年間1箇所程度の障害者施設整備補助金で、民間事業者の公共施設のバリアフリー化が図られて、思いやりがあり安心して暮らせる和歌山市が実現できるのでしょうか。平成22年度まであと5年ですから、このまま進捗すると、5箇所だけ民間事業者の公共施設のバリアフリー化が図られることになります。和歌山市に障害者や高齢者が出入りする民間事業者が少ないとしても、何とも気が遠くなるような話です。
 障害者や高齢者が元気にまちに出て行く環境を整えることが、和歌山市にとっての重要な課題です。

【その他活動】
 お昼にはマスコミ関係者と懇談、和歌山市の課題についての議論を交わしました。貴志川線廃線問題、教育環境、市民の地方自治への参画の課題が主なテーマでした。
 県では知事が平成17年度の予算について記者会見を行いました。熊野は世界的財産ですからここを核とした観光施策が織り込まれているようです。県において熊野古道の賑わいと観光について、和歌山城を活用した取り組みについての話し合いを行いました。

【懇談会】
 夕方からは意見交換会。最近の活動についての報告をさせていただきました。観光では和歌浦、加太、友が島の再生、熊野健康村構想について、市民と民間の課題としては、市民からの地域活性化提言活動の必要性について報告をしました。なかなか市政に関して議論を深める機会がないので、意見懇談の機会を持つこと自体が意識向上のために大切なことです。
 和歌山市外に住んでいる方からは、和歌山市の街中を歩いている人が少ないことが問題だと指摘してくれました。昼も夜も街中を歩いている人が少ないので活気がないと言うものです。若い人は勿論、元気な高齢者の方もあまり見かけないので、もっと人が街に出てくるための取り組みを考えて欲しいとの提言です。確かに最近、商店街でも飲食街でも余り人に合わないですねぇ。
2月 9日(水) 「Jリーグを目指して」
【ライオンズ例会】
 ライオンズクラブ例会に出席、パキスタンからきたイルファンさんの話を伺いました。パキスタンは山がきれいな国で日本からも来て欲しいと呼びかけがあり、今年5月に久しぶりに帰国するので関心のある方は案内してくれます。インドの隣の国といった程度の知識だけなので、身近な人の生まれた国について知っておきたいものです。

【自治】
 ある自治会長と懇談。自治会活動を活性化に努めても、なかなか地域のことに関心を持ってくれないようです。自分たちが住んでいる地域を治めるのが自治ですが、自分の生活外のことまで行動範囲は広がらないようです。東南海・南海地震や地方鉄道廃線問題などありますが、関心を持つことが自治の最低限の条件です。

【詩集】
 和歌山市内に庭園の綺麗な料亭「あおい茶寮」があります。この場所は紀州徳川家、徳川吉宗の別邸であったと聞いたことがあります。格式ある庭園は紀州徳川家を彷彿させる趣があります。県外からのお客さんをここにご案内すると、大抵は庭園の美しさに驚かれ紀州の歴史を感じてくれます。
 この「あおい茶寮」の女将が出版したのが「かけがえのない大切なあなたへ」の詩集です。仕事や日々の生活の中で感じた心の風景を切り取った詩が集められています。挿絵も全て女将が書いたもので、詩と絵の組み合わせから人が大好きな人柄であることが想像出来ます。詩からは、自分の前にいる相手や他人を思いやる気持ちが読み取れます。店の中の至る所に女将の書いた詩の色紙が飾られていて来る人を歓迎してくれます。
 庭園も迎えてくれる気持ちも日本的で感じの良い所です。和歌山市の伝統的な庭園を維持し守っている女将が、日々の感じたことを表した詩集が世に出たことは喜ばしいもので、和歌山市に芽生えている文化を大切にしたいものです。

(赴きあるあおい茶寮の庭園)

【Jリーグ】
 日本プロサッカーリーグがJリーグです。このリーグはプロ選手で構成するJ1とJ2、順構成となるJFL、その下部組織として地域毎に地域リーグがあり、その下部組織として各府県に実力に応じてサッカーリーグ1部から3部までがあります。選手を揃えて加入すると各府県の3部リーグからのスタートとなり、優勝すると一つずつ上のリーグに進みます。ですから加入してからプロまで進むためには、長い年月と地域としての情熱が必要です。Jリーグの選手以外は基本的にプロ選手契約ではなく、企業などに所属しながらJリーグを目指すサッカーチームにも所属し、正社員またはアルバイトにより生計を立てています。企業のオーナーがサッカーに理解を示し、地域が自分たちのまちのチームを支援する体制を整えることがチームを設置するための条件です。
 日本プロサッカーリーグは全国の地方自治体にサッカーチームを設置し、サッカー人口の拡大とレベルアップを目標にしています。底辺を拡大することがトップに位置する人達のレベルを更に向上させます。
 各地域でチーム設置とJリーグを目指す動きがあります。福島県では福島夢クラブが県の3部リーグに加入し、監督に元J1の川崎フロンターレの監督が就任しています。2011年までのJリーグ入りを目標に掲げて本気で始動するなど、プロスポーツがない地域からも動きが起きています。和歌山市にも熱心にクラブチームがありますが、プロを目指しての目立った動きはありませんでした。この分野でも全国から取り残されようとしているのは余りにも残念です。
 今日夕方から、Jリーグを目指した取り組みを考えている方と懇談する機会を持ちました。地域からJリーグを目指すのは、選手を揃えること、1万人収容出来る競技場、長い時間とスポンサーが必要ですから困難な道のりなのは間違いありませんが、あきらめる理由にはなりません。やる気があり行動を起こすならば何らかの反応があります。和歌山市にスポーツ文化を根付かせようと、夢を持って今から始めようとしている姿は頼もしいものです。
2月 8日(火) 「日本一への挑戦」
【日本一のグループホーム】
 痴呆対応型共同生活介護施設をグループホームと言います。一つの生活環境(1ユニット)が8人で共同生活を行います。和歌山市は高齢化社会を迎えていて介護施設が充実しています。

(太陽のおうち)
 さて本日はグループホーム「太陽のおうち」を訪問しました。最初に一言、素晴らしい施設です。第一に今までのグループホームの概念を打ち破っています。懐かしいと感じるような家庭環境が、施設においても環境面でも再現されています。オーナーの考え方は、ゆったりとした雰囲気の下で穏やかで安心した日を過ごせる環境作りです。そのため看護歴・介護歴十分なベテランと、高齢者が大好きな若手でチームを構成しています。
 オーナーの室みち子さんは元看護士で、大病院の看護婦長、私立病院の責任者を歴任されている方です。
看護士が単独でグループホームを開設しているのは、和歌山では初めてのことです。室オーナーは安定した地位を投げ捨て、本当に高齢者が生きがいを持って生きるためのお手伝いをしたいと考えた末、平成16年11月自ら理想のグループホームを作り開設しました。医療と福祉を経験した人材がスタッフとなっている施設は以外と少なく、ここでは専門知識と思いやりを持った運営をしています。
 オーナーは、太陽のおうちを日本一のグループホームに仕上げて、その運営方法を全国に発信して新しいグループホームのスタンダードにすることを夢に描いています。和歌山市から全国一を目指している姿は私達に希望を与えてくれます。
 施設面では、ホームの設計から材料の選定など詳細に至るまで、自ら勉強して良い素材を取り入れています。概観は入居者の生活の利便性向上のため平屋にこだわり、外観は普通の家となっています。入り口も家の玄関と同様に家族とお客さんを迎え入れてくれる仕様で、クリムトの絵と色とりどりの花々が迎えてくれます。壁材料も床面も本物志向のこだわりがあります。机や椅子も聞かないと分からないけれども一流品を配置しています。食堂にはカリモク製品を配置しているのですが、それに気づく人は少ないのです。製品が傷つく恐れがあるのに何故配置しているのですかと尋ねると、お金をいただいて暮らしてもらっているのだから、安定性があり座り心地の良いものを提供するのが経営者として務めだと答えてくれました。使用している本人も気付かない所にも配慮しています。
 スタッフにもオーナーの理念を浸透させています。最初が肝心で理念を掲げてそれを実現させるための運営をしないと、グループホームを経営し始めた意味がないと言い切っています。理想の施設とするために、制約のある社会福祉法人ではなく有限会社にしています。社会福祉法人に認定されると補助金など優遇され経営は安定するのですが、理想を追い続けるために会社形態としています。会社の登記や資金融資を受けるのは全てオーナーがやり遂げました。財政面でも社会保険労務士を雇わないで自分で事務手続きを行っています。その心は経費節減ではなく、苦労をしてでも一通り経験しておかないと経営が分からないからです。医療と福祉には精通していても経営は別問題です。それを避けて通っているようでは日本一になれないと自分には厳しく律しています。
 
 痴呆症の人は私達よりも感覚が優れていて、相手が思いやりの気持ちを持っているかを感じ取ります。自分のことを思ってくれないとそれが分かるようで、心を開いてくれなくなります。オーナーの下にそう感じた入居者が寄ってくると、スタッフに厳しく指導しています。スタッフを信頼してくれないのは思いやりの気持ちがないからで、現場に近い人がオーナーよりも信頼されていないのは恥ずかしいことだと伝えています。
 痴呆は精神面が左右します。人間扱いされなかったり知的好奇心を満たされないと痴呆が進みます。ところがスタッフが入居している方を人間として尊重して接し、文化的なプログラムを取り入れると精神的に満たされて痴呆は改善します。精神の充実が体にも影響を及ぼし改善している事例も出ています。

 室オーナーの夢は日本一のグループホームを築き上げ、そのノウハウを全国に発信すること、そして新時代のグループホームの基礎を作って次の世代に引き継ぐことです。そのために民間経営者で研究会をつくりお互いに研鑽を積み重ねたいと願っています。施設設計、運営面、スタッフの教育、入居者への接し方、痴呆の改善事例など、新しい施設ですが引き継ぐべきノウハウは蓄積されています。
 
 ひとつの世界で成果を収めた後、セカンドキャリアに挑戦している姿には感銘を受けます。オーナーには、以前アメリカのミシガン大学に医療と福祉分野の知識習得のため派遣された経験があり挑戦する体質を持っています。これは政府が福祉社会を目指して先進国の福祉事例を取り入れるために派遣研修していたもので、毎年20名を選抜し合計200名を養成した時点で計画は終了しています。その経験と挑戦し続けるスピリットを活かして、和歌山市から日本一を目指した挑戦が始まっています。

【読書談義】
 企業経営者の方と読書に関して話し合いました。年齢を重ねると読書の重要性が分かってくるけれども読書量が落ちると言うものです。それは視力低下や、責任ある地位にあると読書の時間がとれないこと、読書の習慣が身に付いていないといきなり読み込めないことなどが原因です。ある分野に関心を持った場合、それに関する本を20冊読破すればある程度の知識が得られると聞きます。表面だけでは理解出来ませんから繰り返して読む必要がありますが、知識を得る最良の手段は読書です。
 本代は高いように感じる人がいるようですが、1冊1,000円程度で作者が身に付けた知識やノウハウを得られるのですから安い買い物です。一般的に自分で本を書けと言われたら、ギブアップする人が多い筈です。それ程自分が考えたことや思ったことを文書化するのは難しいのです。
 他人の知識を手に入れることが出来る読書習慣があると人生の幅を大きくします。
 自分の経験を読書で理論補強することで正当性が増します。

【懇談会】
 夜は懇談会を開催しました。今日の懇談会に備えて、私のホームページを今日2時間もかけて読んでくれた方も参加してくれました。最近の行動や考え方の基本的部分を読んで理解してくれていたのは有り難いことです。父親の話や星稜高校山下監督の教訓、元箕島高校の木村投手の話などが懇談の話題になりました。
 昼間に2時間も会っていたと言ってくれましたが、ホームページで対談出来ていることは新鮮な体験です。
2月 7日(月) 「勉強会」
【勉強会】
 10時から12時まで住民参加条例に関する勉強会を実施、今まで視察や研修に赴いた都市の事例を報告しました。報告とした自治体はニセコ町、三鷹市、杉並区の先進事例です。いずれの自治体もまちの最高法規性を持たせた住民参加条例を制定していますが、背景はすべて異なります。
 ニセコ町では逢坂町長が就任した当時から進めて来た情報公開と町民参加の活動実績を基に、誰が首長になっても開かれたまちの方向性が曲がらないように条例としてまとめたものです。町長の実績が条例として制定されたものだと言えます。
 三鷹市の場合は、市政への市民参加が全国で最も早く進んでいた地域性が背景にあります。1970年代から市民活動が活発で、現在の清原市長は三鷹市のマスタープランを政策公約に掲げて当選していて、それを実現するために条例が制定されています。
 杉並区では、山田区長がトップダウンで条例制定しています。杉並区は比較的民意が高いまちで、NPO支援基金制度、防犯カメラ条例、レジ袋条例、民間人校長の採用や小学校への芝生の校庭導入など先進的な取り組みを行っています。その高い民意を背景にして区長が条例制定を行っています。
 いずれも高い民意と情報公開がある程度進んでいることが、市民参加条例制定の必要条件です。これが醸成されていないのに本条例を作ると、声の大きい特定の人や団体の意見が民意として反映される恐れがあること。構想段階でのパブリックコメントや計画段階の審議会で意見公聴の機会を与えることで、進捗が妨害され行政施策がいたずらに遅延する恐れがあります。特定の人のための条例となれば、サイレントマジョリティの意見が益々遠ざかります。
 市民参加条例制定に当たって、地方自治体からの透明性の高い情報公開と民意の高さが必要な点はここにあります。

【打ち合わせ】
 心理カウンセラーの方と懇談を実施。最近増加している社会的ひきこもりに関しては東洋医学的な予防が効果的だと伺いました。一人でも多く社会に返してあげることが日々の喜びで、今の仕事に出会えたことに感謝しています。好きな仕事をして相手にも喜びを分け与えている活動は素晴らしいものです。休む間もない位忙しいと聞きますが、それだけ社会が病んでいるのです。
 精神と肉体一致しないと疲れやすく病気に罹りやすいようです。東洋医学では両方のバランスを取ることに力点を置き、心身のバランスを取ることで自然治癒力が増します。心身のバランスを崩した人のタイプは全員異なりますからマニュアルはありません。相談者と話し合う中からその人に合った適切な方法を捜して術を施します。技術よりも親身になって聞いてあげる不安感を取り除いてあげる優しさが重要です。
 和歌山市でのパイオニアとしての取り組みを行っていますが、将来は不登校児や社会的引きこもりの人のため、ここに来れば色々な療法が揃っていて、最も適した施術を施してあげられる施設を作りたいと夢を語ってくれました。

【写真展】
 写真同好会の写真展が開催されていたので応援に駆けつけました。20点が展覧されていましたが、いずれも構図のとり方などレベルの高い作品となっていました。作品展を目標に1年間をかけて作品を撮っています。人物の生き生きとした表情、驚きの一瞬、偶然性などをカメラで捉えた作品が感動を与えます。
 もう次の作品のために、2月12日から札幌市で開催される雪祭りに出かける人もいます。

(写真展会場にて)
【福祉関係打ち合わせ】
 介護関係の打ち合わせを行いました。福祉関係の法改正が予定されていることから、今までにない付加価値をつけたデイサービスの可能性について論議しました。サービスを受ける人の対場でソフトを取り入れようとする姿勢に期待していますが、福祉分野の参入者が多いことから資金面など慎重な判断が必要です。
2月 6日(日) 「達成感と充実感」
【法律家との懇談】
 法律家との話し合いは本当に楽しい時間です。新しい知識を得るのは勿論、生き方についても学ぶことが出来ます。9時から12時までの間、休日にも関わらず法律家の貴重な時間を貸していただきました。
 法律を学んだことのある人なら誰でも分かることですが、実は法律の適用は事例に応じて異なるものです。つまり数学の方程式のように、この事件を起こしたらこのような扱いとなる、或いはこの刑罰を適用されると直ちに決まらないのです。素人的には事件は法律で全てスパッと決められるものだと思いますが、実は法解釈によって血の通ったものになります。
 条文は一般的・抽象的表現としているため、法を適用するには法解釈が必要となります。法解釈は人によって違いますから、同じ事象でも扱う法律家によって結果は異なります。
 苦労した経験がある法律家や人間味のある法律家だと、法律を詳しく知らない相談者の気持ちが理解出来るため、一見冷たい条文が暖かいものに変わります。決められた通りに条文を適用するのではなく、可能な限り法解釈をしてくれます。法律は人間の日常生活を幸せなものにするために存在しているからです。日常生活が前面にあり法律は後に控えています。法律が前に出てしまうと、日常生活に制約が増え窮屈になってしまいますから、それは避ける必要があります。法律が私達の生活を必要以上に縛ってしまうと、自己実現や自由な経済活動は出来なくなります。
 あくまでも私達の活動は自由であることが前提で、他人との関係において迷惑をかける、或いは片一方に不自由を被らせる場合において活動に制約をかけます。お互いの権利を比較してお互いにどこまで譲れるのかを決定します。いわゆる公共の福祉を適用して個人の活動に制約をかけます。

 法律家として仕事をしていると、最近のフリーターと呼ばれる層の考え方に将来の不安を感じているようです。共通しているのは、自分さえ良ければ、他人は関係ない、先のことは構わないと言った考え方です。社会生活は他人との共同体ですから、円滑な日常生活のためには協調性が必要です。その協調性が欠けていることは不安です。
 若い人は窮屈かもしれませんが、一度は組織に入って協調性と仕事の手順、社会生活について体験することが大切です。責任ある仕事に携わることで能力は向上します。フリーターやアルバイト経験では決して責任ある仕事を任せてもらえませんから、何歳になっても能力は高まりません。人生は自己を高めるための道程ですから、責任を持たない社会生活を過ごすのは人生において大きな損失です。自分には無限に時間があると思っている内は感じにくいのですが、年齢を重ねて人生が有限であることに気づくと、辿ってきた道筋と小さな積み重ねが大きな差になっていることが分かります。その差は縮めることが出来ない程大きなものです。
 後で後悔しないためにも一度は組織に入って仕事の基礎を学び、自分のやりたいことが見つかったらその時点で決断すれば良いのです。
 経済的に見ると、正社員でなくても生活出来るだけの賃金は得られますから苦労は無いかも知れません。お金は大切なのは言うまでもありませんが、それだけで充実感と達成感は得られません。富士山の合宿で感じたように、一つのことをやり遂げることで得られる達成感と、一流の人から学ぶことにより得られる脳細胞の充実感が快さにつながります。この快感を得る経験は変えがたいものです。

【長唄】
 昼間に春の長唄発表会があり出席しました。長唄は300年の歴史があるため唄われているのは古いものだと思いがちですが、昭和でも平成の時代でも長唄は作られています。家元毎に新しい長唄が発表されるので、全国の愛弟子は都度それをマスターしていきます。  家元で学んだ愛弟子は、各地において師匠となりその弟子教え伝えています。地域においては文化を継承する人材が少ないのが難点です。
 若い人に長唄学んでもらうことと、聞く側も耳を肥やして欲しいのが本音です。文化の継承は難しいのですが、途絶えると復活させるのは困難ですから、若い世代に引き継ぐことが地域に文化を残す手段です。若い人が成長するためには、聞き手から育てることが必要です。長い目で見守ってくれるサポーターの存在が人を育てます。

【打ち合わせ】
 現代の名工表彰を受賞した方の披露会の打ち合わせを実施。名工が存在していることは和歌山市に文化が存在することですから、広く知ってもらうために開催します。全国から招待のお客さんが来ますから、和歌山らしさを提供する姿勢を崩しません。宿泊においても料理においても、内容についても和歌山らしさを少し加えた演出を検討しています。
2月 5日(土) 「余韻」

(励ましてくれた
黒沢副学長と一緒に)
 富士山から帰って一日、少し余韻が残ります。卒業式の経験は誰にもあると思いますが、いくつになっても時間をかけて学び、卒業するのは何とも言えない気持ちになります。
 黒沢副学長には朝の体操を通して気功法を含めて気の持つ力を教えていただきました。しかも最終日には気を見せてくれたのです。私たち全員の前で指先から出ている気が白く出ているのを見せてくれたことで、気は存在することを確認出来ました。
 大松事務局長は筋の通った知識と歴史観を有していて、決して思いが揺らぐことはありません。信念を持って政治専科を運営していますし、これからも続いていきます。その精神は卒業生に受け継がれていきます。萩原さんと武田さんには学習以外の宿泊生活の面倒
まで見ていただきました。連日遅くまで嫌な顔もしないでつきあっていただき感謝しています。
 さて、勉強し新しい知識を入れるのは気持ちが良く、脳が喜んでいるのが分かります。学生でない限り、進んで学ぶ姿勢を持たないと新しい知識を取り入れることは出来ません。人間は経験したことと学んで得た知識の中から新しいものを生み出します。見聞や経験が多い程、創造力が増すのは間違いありません。しかも同じような環境で経験を積み重ねても駄目で、違う分野の体験や異なる環境にいる人との交流をすることが何よりも大切です。
 今回は全国から向学心を持って参加してきた人達と新しく知り合え、意見交換が出来たことも大きな要因になっています。卒業後は舞台をOB会の高志会に移して交流は今後も続きます。引き続いての勉強会と交流会、お互いの行き来など末永く続けていきます。

【来週の新しい予定確認】
 2月17日の文化的会合の打ち合わせ、2月18日のまちづくりに関する打ち合わせを都合により延期し再度日程を調整することになりました。続いて来週グループホームでの打ち合わせの確認を行いました。2月14日の環境問題に関する打ち合わせについての時間設定と、2月8日の懇談場所の確認も行いました。
 ある施設を取り壊していることを受け、資材を有効活用するために協力要請を行っていました。活用の趣旨を理解して活用について快く引き受けてくれていましたが、夜遅く受け入れる方から作業を続けていると電話をいただきました。立春を迎えたとは言え寒い中、機材を搬出している姿に触れ、情熱を持ち夢に向かう気持ちを持っていることが気候条件に関係なく作業を続けられる要因であることが分かります。この情熱が数年後、私達の前に形となって現れると確信しています。

【歯医者】
 歯医者へ治療に行くのが好きな人は少ないと思いますが、小さい子どもにとっては尚更です。虫歯の治療のため同行したところ、乳歯が虫歯で崩れていて抜く方が永久歯はきちんと生えてくるため、急遽抜くことになりました。小さい体で目を閉じて不安そうにしていたのでそっと手を添えてあげました。嫌がることも痛がるしぐさも見せなかったのです。
 抜歯が終わってから「最初は痛かったけれど手を握ってくれたので痛くなくなった」と聞きました。改めて手のぬくもりが持つ力を感じました。指圧創始者である波越師匠は手と指の持つ力を感じて指圧を編み出したと聞きます。直してあげたい、不安を取り除いてあげたいと思う気持ちが、触れる手を通じて相手に伝わります。気持ちが和らぐことで痛みが取れるのは何となく分かるような気がします。
 相手を思いやる気持ちは伝わりますが、触れることで気持ちは伝導するのです。
2月 4日(金) 「卒業式」
 三日目は講義が一こまです。講師は衆議院議員の西村慎悟議員でテーマは「日本の進路」です。

【西村慎悟衆議院議員】
 日本が進むべき道は福祉国家の形成です。そのためには日本人であることに誇りと自信を持つことが大前提です。北朝鮮による拉致問題への無関心は国家としての由々しき問題で、拉致問題を解決することは国家を回復する問題でもあります。
 国家存在の要素は三つです。
 一つ目は経済問題。国民が食べることが出来ることが第一です。
 二つ目は国防力。国民を守る力がないと国の体裁を成しません。
 三つ目は共同体としての価値。経済と力を持っていても同じ価値観を有していなければ国とは言えません。
 拉致問題は大切な国民の価値の問題です。2003年9月17日の会談に際して小泉首相は北朝鮮の金正日総書記に会見料を支払っています。朝鮮銀行破たんに伴う補填として1兆4,000億円の公的資金を投入しています。この額は北朝鮮の国家予算の100年分です。
 2004年5月22日の再会見の際には、8兆円の債権放棄と25万トンの食糧、100万ドルの医療品支援を確約しています。これが国家といえるのでしょうか、北朝鮮に従属しています。
 小泉首相は「私が行かなければ明らかにならなかった」と発言していますが、そうではありません。首相は8名共死亡したと信じていた節がありますし、むしろ拉致問題を終わらそうとしていたのです。早く終わらせて両国の国交樹立を図りたかったのです。拉致問題は国のあり方を示す大きな問題だと認識しておいて下さい。
 日本の経済は成熟しています。役人がお金を集めてばら撒くだけの時代ではありません。経済は1億人の家計が動かないと活性化しません。それなのに税金や年金などを上げ更に民間のお金を吸い

(西村慎悟衆議院議員)
上げようとしています。家計を締め付けることで更に経済を停滞させることになります。
 歴史に学ぶことが出来ます。江戸時代の備中松山藩の山田藩主は、藩の財政難を経済問題として片付けませんでした。やったのは教育と官吏を正し、騎兵隊を組織したことです。教育による人材育成と藩の価値観を統一したこと、官僚の意識改革を行っただけですが、今の時代にも応用出来るものです。社会を背負うという気概のある人材が育つことが活性化に不可欠な条件です。
 過去も現代も腐敗、堕落、接待は人が凋落していく道です。
 時速300kmの新幹線が走ることが出来ているのは信頼があるからです。信頼がないと私達は乗車しませんから走らせることは出来ません。信頼される国家になることが日本再生への道です。
 ダーウィンは生物や組織が生き残るために、大きいこと強いことは関係ないと言っています。必要なものは変化への適応です。
 
【卒業式】
 最後は卒業式です。出席日数と課題図書論文と研究論文の提出が卒業要件です。卒業者37名は高志会会員なります。全国の地方自治体の議員が対象の政治専科課程を修了した人で高志会は構成されています。1年間共に学んだ仲間と一同に会するのは今日が最後となりました。慣れ親しんだ会の最終日は寂しいものです。本科生は本校での研修会においては一緒に学び、4人一部屋の共同生活を送りました。夜は各地域の課題を論議し、深夜に及ぶまでお互い刺激しあいました。一食一飯を共にした経験は何事にも変えられないものです。
 参加しないよりも参加して得られるもの方が多いのは間違いない真実です。 黒沢副学長からは、提出論文を褒めていただきました。今までの実績で十分本になるだけのものがあるからと言葉を頂戴し、一期目の任期中に是非とも本を書いて欲しいと勧められ、卒業証書をいただきました。
 帰りは鈴鹿市の市川議員と、楽しくて有意義な研修会だったと新幹線で話しながら帰路につきました。経験はお金に勝ります。
2月 3日(木) 「政治専科二日目」
 政治専科二日目はグループ討議から入りました。各グループに分かれて政策を考えようとするものです。グループを5班に分け、それぞれのテーマは、地方行革、議会活性化、財源確保、行政評価、PFIとなりました。

(受講の様子)
 私は1班でテーマは地方行革です。行政サービスは必要なのか、必要ならどこまで必要なのか検証を行い、コストとの兼ね合いを比較する必要があります。市民が行政サービスを望んでいるのであれば継続すべきですが、高いコストをかけてまで行政サービスを望まない選択もあります。基本的に従来の行政には生産性がないため、提供出来る財は行政サービスだけで、それが高コストなのが問題です。しかも行政サーヒスを受ける市民には行政サービスメニューの選択肢がないのです。高齢者対策や障害者対策などの各分野に深化した制度は充実させているのですが、全体が享受可能なものは少
ないのです。現役世代が受ける行政サービスがあるのは直ぐに浮かんできません。
 最も市税を納めている現役世代が受ける益が少ないのです。市債は世代間の公平性を担保する側面がありますから、その返済にある程度使われるのはやむを得ないのですが、主に建物維持費や人件費などの固定費だけに支出されている現状には疑問符がつきます。行政サービスとして跳ね返ってこないからです。
 例えば、どの程度の行政サービスを受けたいのかによって負担税率を変えるのも方法ですし、安いコストで行政サービスが受けられるように行政の仕事をNPOに業務委託するのも方法です。公的機関のサービスが優れていると思っているのは、私達が社会主義の幻想に縛られているからです。
 結局のところ地方行革は、職員と市民双方の意識改革と情報公開につきます。

 二限目は「政策を理解するために」と題して客員教授の真鍋氏と荒木氏との政策論議です。政策ハンドブックに基づいて議論を深めました。
 一般質問は市民の意見を反映させるために最も重要なもので、内容を充実させるための注意点の指摘がありました。主なものを列挙します。政策は足で書く、地域に密着する、新聞の切り抜き、縦割り行政を打破すること、知ったふりをしないこと、分からないことを聞くこと、視察したことを一版質問で取り上げること、過去の議事録を読んで類似事例を調べておくことなどです。一般質問は議員に与えられた権限ですかに有効に使うべきものです。

【山谷えり子衆議院議員】
 三限目は、山谷えり子衆議院議員から「家庭と教育」についての講義です。
 先祖を20代遡ると100万人の祖先がいます。過去から続いている人間の歴史を大切にすべきです。山谷議員は少し前に夫を交通事故で亡くしています。交通事故に遭遇して病院に担ぎ込まれ、駆けつけてわずか5時間後に亡くなりました。わずかに夫が意識がある時に、頑張ってねと声をかけると子どものように涙を浮かべていたそうです。
 褒めてくれる人がいないと人生は無意味なものになります。

(山谷えり子参議院議員)
家族は一期一会ですから大切にして欲しいのです。次世代には輝く虹を見せることが大切です。
 イギリスの教育改革の事例を紹介していただきました。イギリスでの教育改革は1970年にサッチャーが教育大臣なった時から始まり、1979年首相になり教育を根本的に変えるための法改正に着手しました。当時のイギリスは、学力とモラル低下の問題が社会に噴出していて、それは自虐的な偏向歴史教科書を使っていることに起因していました。大英帝国ほど残虐な国はなく国に対する増悪感を煽る教育になっていました。しかし議会で問題になっても政府が介入する権限がなかったのです。
 ようやく1988年サッチャー首相は、238の条文による教育改革法を成立させたのです。
教育大臣にオックスフォード大学のベーカー教授を任命し、中立で事実を正しくバランス良く教えるカリキュラムに変更しました。そして児童の学力を向上させるために全国共通試験の実施と結果の公表、成績の悪い学校に対する責任追及、保護者に学校の選択権を与えたのです。
 問題は偏向教育ではなく偏向教育を是正出来ない体制にあると考えての教育改革でした。
 日本でも教育基本法改正には家庭教育と職業教育、宗教的情操の涵養が重要だとした上で、安定が少子化対策につながることを鑑み、仕事と家庭の両立、家庭の理解、若者の自立支援、地域の中でのさまざまな支援体制の四本柱の推進が大切だとしています。

(雪の富士山) (富士山を背景に)
2月 2日(水) 「政治活動研修会」
 富士社会教育センター政治専科第二期政策活動コース研修会合宿に参加しました。研修場所は静岡県御殿場市の本校でしたが、朝から大雪で新幹線が大幅に遅れるなど寒さ厳しい一日でした。
 さて一限目は、元朝霞市議会議員の中田一郎さんから「これからの日本を考える」の講義を受けました。
 日本人として一番大切なのは正しい歴史観を持つことだとした上で、中国や韓国との間にある歴史観を中心に自己の体験を中心に話してくれました。明治維新の後藤新平の言葉で、財産を残す人は下、事業を残す人は中、人を残す人こそ上を引用してリーダーの心構えを示してくれました。

【新藤宗幸教授】
 二限目は千葉大学の新藤宗幸教授から「地方自治の行方」です。
 地方自治法は昭和22年5月3日に憲法と共に施行、平成12年に地方分権改革として地方分権一括法が施行されました。最も重要なことは関与(規制)の緩和です。
 過去、地方自治法により県や市などの地方自治体は、機関委託事務制度となっていました。この制度は首長や教育委員会は、国が司っている個別の仕事を代理して行っているに過ぎないものでした。地方自治法施行当時は約150件の機関委託事務だったのが、改正直前には560件に増大していました。

(千葉大学新藤教授)
 一例として、パスポート発行は旧外務省の仕事でしたが、下級機関として県の仕事でした。凡そ県の仕事の70%から80%程度、市の仕事の50%が機関委託事務でした。つまり県の仕事の内70%は大臣の地方機関としてのもので、県民のための仕事は30%に過ぎなかったのです。

 しかし平成12年4月1日からは、県知事の仕事は大臣の下級機関ではない県の自治義務に変わりました。この意味するところは非常に大きいのです。
 地方自治体の職場に行くと通達集や通知文が沢山あります。通達とは、上級庁から下級機関に示した行為準則のことで、平成12年3月31日までは法的拘束力がありました。地方分権一括法施行により法的拘束力がなくなり通達の意味がなくなりました。過去、大臣の下に知事や市長が位置していましたが、現在は大臣と首長は対等立場にあります。もう大臣は対等である知事宛に通達を出すことが出来なくなったのです。
 では何故地方自治体には通達集が残っているのでしょうか。それはマニュアルとして使えてそれに沿った仕事をすれば良いので楽だからです。地方自治体は依然としてファーストフード店状態から脱出が出来ていないのです。
 例えば、子どもの保育料金が高いので下げて欲しいと申し入れがあったとします。今までなら「申し入れは尤もです。しかし厚生労働大臣からの通達により料金基準が決まっているので、市ではどうしようもないのです」と対応出来ていたのです。
 しかし現在、地方自治体はこのような対応は出来ないのです。まだこのような対応をしているところがあれば責任転化です。地方自治体の職員の大きな問題として、中央集権的構造に依存してきた体質が今も残っていて、通達にはマニュアルとしての価値があると思い込んでいることです。

 法令解釈を他者に任せている所に自治はあり得ません。法令を自分達で解釈を行う時代になっているのに、そこまで至っていないのが現実です。
 法が法規性を持つためには適度の抽象性が必要です。抽象的過ぎても具体化過ぎても駄目ですから、どこに設定するのかが難しいのです。法適用の最大の問題は、個々の具体的問題に適用するためには解釈を必要とすることです。ですから同じような事件でも、地方や時代によって法解釈の内容は違ってきます。その重要な法解釈を地方自治体は中央、つまり地方自治からすると他人の解釈に任せてきたのです。
 まちを再生するための情熱があれば法解釈は決して難しくないのです。良いものは取り入れられるように法解釈を行えば良いからです。地方自治体の法解釈に対して、議会は誰のための解釈なのか追及する姿勢が必要です。もし、この見解は昭和60年の通達に基づいて行っていますだとか、県の解釈によるものですなどの仕事をしていれば、そんなものは今ではないよと追及出来ます。
 地方分権一括法の施行はこのように大きな意味を持っています。

 地方分権一括法が持つもうひとつの意味は、市民の手で国と市の関係を律する機会となったことです。平成12年には国地方係争処理委員会が設立されています。この委員会は、国の法解釈と地方自治体の法解釈が異なった場合に、地方自治体からの申し入れによりジャッジするための機関です。申し入れが出来るのは地方自治体からだけです。国は地方自治体の法解釈、つまり条例をおかしいと申し立てすることは出来ません。
 しかし設立から5年経過していますが開店休業状態が続いています。今までの実績は、横浜市が場外馬券場に税金をかける問題で申し立てをした程度です。
 過去、国の通達が地方自治体を律していたのですが今は違うことを認識するべきです。市民の側で規範を作れる時代に変わっているのです。
 アメリカでは市長が州知事を、州知事が連邦政府を訴えることが度々あります。判例が沢山あるためそれが新しい規範となっています。日本には通達以外の規範は少ないのが現状です。

【木梨盛祥区議】

(杉並区木梨区議)
 夕食後の三限目は、杉並区議会の木梨盛祥区議による「今、杉並が面白い」の講義です。
 杉並区が面白いのではなく区長が面白いのです。現在の山田宏区長の前の三人の区長は、着実性がありましたが代わり映えがしませんでした。現在では区役所のサービスが良くなったので、議員への口利き依頼が少なくなりました。
 具体的施策を打ち出していて、杉並スタイルで自治体の先端を走っています。
 ひとつは、杉並区自治基本条例の制定です。
審議会や懇談会への区民参加、住民投票制度やパブリックコメント制度を導入しています。参画を促すことは同時に、行政から情報開示を進めることを意味します。制定の精神は区民と話し合う機会を持つことです。杉並区の憲法と位置づけられている条例です。
 問題点は、話し合い理解を得るまでの時間がかかるので行政課題のへの着手か遅れることがあります。あることに反対する人は話し合っても反対ですから、時間ばかりかかってしまった事例もあります。小学校での学童保育運営をNPOに委託する予定でしたが、納得しない人がいました。

 他には、NPO支援基金制度があります。平成14年度は379万円、平成15年度は222万円、平成16年10月末で73万円の基金への入金があります。基金は審査の結果NPO活動に助成を行っています。
 防犯カメラ条例は、防犯カメラの防犯有効性とプライバシーの保護との調和を目指したものです。
 レジ袋条例は環境目的税です。杉並区内の商店やスーパー、コンビニで買い物をした方は、レジ袋1枚につき5円を支払うものです。消費者に対して目的税を直接上乗せした納める方式は珍しいものです。ただし環境意識向上を目指した取り組みの性質があり、施行時期は明示していません。
 その他にも、区役所警察隊や地域防犯パトロール隊の結成、民間人校長の採用や小学校への芝生の校庭導入、杉並師範塾の設置など教育改革にも力を注いでいます。
2月 1日(火) 「雪の一日」
【和歌山市の雪】
 朝起きると昨夜から降っていた雪が積もっていました。幹線道路の雪は融けて凍っていなかったので車の走行も可能でした。和歌山市は温暖な気候で日照時間は全国でも9位と上位に位置していますから、雪が降る日は多くありません。雪道での運転は慣れていないので雪が降ると運転速度は極端に遅くなります。お昼前後は雪と風であっという間に道と街路樹が白く染まりましたが、和歌山市では珍しい光景です。
 この冬で最も寒い一日となりました。

【防災への備え】
 大災害に備えての避難場所掲示標識についての打ち合わせを実施。東南海・南海地震に備えて、避難場所となっている公立小学校の周辺の電柱に避難場所を示す標識を設置しようと言うものです。津波に関する注意喚起のデザインは全国で統一されているので、それを使用すること、単に避難場所を表すだけではなくその地域の標高と予想される津波の高さを明示することで危機感を感じさせ、同時に逃げる場所への誘導を行います。
 大掛かりな標識設置の取り組みですから、一度設置すると簡単にデザインや仕様を変更出来ません。最初に話を詰めておくことで有効なものになります。昼間に太陽光を吸収し夜間に発光して光る蓄光シートを採用するのも、夜間の避難路を示す上でも効果的です。
 民間と行政が協働して防災への取り組みすることは合意していますから、後は標識設置コストの問題です。和歌山市は財政赤字で支出する資金がありませんから、防災対策を初めとする新規施策にも民間資金に頼る必要があります。スポンサー付表示板とすることで、広く薄く民間資金を集めて防災対策に役立てようとしています。
 問題は和歌山市に暮らしている人達のために役立つかどうかの視点を持つことなのですが、行政的な事務手続きと前例がないことに対する制約があり計画は前に進みません。
 長期的でありかつ急ぐべき課題ですから、スピードを持って進めたいものです。

【工場移転】
 和歌山市内にある会社の工場移転についての打ち合わせを実施。市内二箇所にある製造工場を一箇所にまとめ郊外へ移転する計画です。日本の産業を支えているのは製造業であることは誰もが認めているところです。その製品輸出が好調であること効率化のために、まとまった敷地が確保出来る郊外へ移転を計画しています。和歌山市にはすぐれた製造業がありますから、支援体制を敷くことで強固な基盤を築いて欲しいと願っています。

【打ち合わせ】
 明日から富士山での研修会に出発しますが、その前にある人と会いました。ひとつの事例を話してくれました。以前和歌山で一緒に仕事をしていた人が大阪に転勤となったのですが、大阪が基盤に変わったにも関わらず今でも和歌山市に本社があるこの会社に仕事をお願いしているそうです。経済的効率を優先させて人付き合いを後回しにしている感じがある昨今です。恩を受けたことを忘れずに返している姿は寒い中のちょっとした良い話でした。

【その他】
 文化活動をしている団体と市に対して認知してもらうための方法についての打ち合わせを実施、地域の安全確保についての協力について協議を実施。社会貢献団体との話し合いを実施、雪のため交通手段が確保出来ずに参加者が少なかったのが残念でした。節分を控えて紀三井寺へのお参りについての話をしました。

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