平成20年 3月14日(金) 産経新聞より抜粋

「26億円債権放棄議案、継続審査へ 県議会経済警察委」

 和歌山県が融資した中小企業高度化資金のうち約26億円を債権放棄する議案について、県議会経済警察委員会は13日、全会一致で継続審査とすることを決めた。18日の本会議でも継続審査が決まる見通し。知事提出議案の採決見送りは、昭和40年の12月定例会以来となる。
 委員会では、高度化資金の融資の不透明さについて質問や指摘が相次いだ。約22億円が焦げ付いた協業組合「プラスパフーズ」への貸し付けについて、片桐章浩議員(真わかやま)が「身内の土地売買について、審査で不自然さに気付かなかったのか」「融資を引き出した直後に、経営責任者が組合から姿を消した。この時点でおかしいと気付けば手を打てたのではないか。債権を放棄せざるを得ないとしても、説明責任が果たされていない」と指摘した。
 また、尾崎要二議員(自民)も「当時の審査自体が甘かったという県民からの指摘は免れない」と強調した。
 永井慶一商工観光労働部長は「延滞債権の縮減がテーマだったので非常に残念。次の議会では理解が得られるよう、説明したい」と話している。

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