コラム
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2012/2/23
984    生活習慣化

沖縄県立球陽高校を訪問しました。この学校は沖縄県の中部に進学校が欲しいという要望に応えて開設された比較的新しい学校です。話を伺ったところ素晴らしい実績を出しています。色々な要因があると思いますが、校長先生の話から、根底にある要因に触れたような気がします。

それは校長先生が県外の進学校を訪問した時に感じたことの中に答えかあります。校長先生は、進学校を訪問した時にいつも思うことがあります。それは、学校内にチリ一つも落ちていないこと。生徒はみんな制服をきちんと着用していて元気よく挨拶ができるということです。

繰り返しますが、学校内にゴミがないこと。制服がきっちりと着用されていること。そして挨拶ができるという生活習慣は、どの進学校にも共通して徹底されていることだというものです。

これは高校生だけの問題ではなく社会人にも通用する生活習慣です。整理整頓が出来ていること。服装、身だしなみが整っていること。挨拶ができることは社会人としてのマナーであり、できて当たり前のことです。しかしできて当たり前のことができないのが人間なのです。怠け癖。誰も見ていない。一人ぐらいやらなくても問題ない。その内にやる、という考えと態度は、それが習慣化してしまうので、その考え方や生活習慣がその人の人格となってしまいます。それは仮の姿で本当の自分は違うと言っても、周囲の人からそう見られているということは、それが社会の中におけるあなたの正しい姿なのです。

生活習慣は人格、評価を決定するものですから、十分に気をつける必要があります。凡事徹底、一事が万事なのです。普段していないことが大切な場面で実践できることはないのです。

球陽高校の教育目標の中に、先生から言われなくても注意される前に、自ら考え、自ら判断し、正しく行動できる生徒の育成があります。それを意識するために校内に幟が掲げられています。それらは学校のこの目標について生徒の言葉で書かれています。

  • 身近な事の心がけ、それがマナーの方程式。
  • 身だしなみは心を写す鏡だよ。
  • 今ここから一人の意識で周りが変わる。
  • 曲げないで、あなたの心もスカートも。
  • 挨拶で一日いっぱい頑張ろう。

高校生らしい清々しい言葉です。こんな言葉に迎えられて学校生活が始まっています。球陽高校が県内有数の進学校でいる理由がここにあると思います。当たり前のことを当たり前のように実践していることが強みなのです。

当たり前のことが当たり前にできる人は思うよりも少ないのです。そしてそれが生活習慣化している人はもっと少ないのです。人ができないことを実践できている人が前に行くのは当たり前のことです。