コラム
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2012/2/2
970    勇気、決断、実行力

私の好きな言葉ですと言って「勇気と決断そして実行力。そこに夢をプラスしている人がリーダーである」と伝えてくれました。現場からたたき上げて一代で事業を拡大した経営者の方からの言葉です。10代後半から働き始め、人の何倍も仕事をして20代後半からは会社が順調に伸び、60歳で引退することを念頭に置き、現在は会長職として第一線を引退し、後任社長に経営を任せています。

持論は「60歳を超えて社長にしがみついていたら会社は駄目になる。もし子どもに会社を継がせたいと思っているのであれば、自分が元気で時代にとって新鮮な経験を伝えられる間に引退して子どもに伝える必要があります。困った時だけ相談できる体制を取っておくだけで良いのです」というものです。

地位に執着せず自分で事業を成し遂げた人生を大らかに生きています。趣味は旅行で毎月1回、年間に12回以上外国旅行をすることに決めて実践しています。外国旅行は50歳代から始めています。それまでは会社経営一本の人生だったので旅行に行く時間がなく、後進に道を譲ってから外国旅行に出掛け出したのです。

会長職になると直接経営ではなく大所高所から会社を取り巻く環境を視る必要があります。会社内に留まり社長と同じような仕事をしているだけなら、これまで以上の発展はありません。そこで外国で得た情報、人脈、そして仕事で取り入れるべきしくみや先進事例を見つけては社長に提案しています。

そんな会長が若い頃から自分に言い聞かせていた座右の銘が「勇気、決断、実行力」なのです。そこに最近は夢の力を加えたのです。

特に政治家に必要なものは夢の力で、出来るか出来ないかは別にして、どんな地域にしていくのか夢を語り、住民である私達に希望を与えて欲しいと言います。行政職員の延長線上にいるような首長がいますが、それは政治家ではないのです。政治家でない人が首長になると仕事も地域も縮こまります。

財政再建、行政改革は行政職員の仕事です。財政を健全化させる方法は行政職員が一番良く知っているのです。入りは分かっているのですから、出をどう配分するのかが政治家の仕事です。

夢を語ることが政治家で、その夢に住民の皆さんは期待を託すのです。政治家に対して「あなたの目標は何ですか」と質問した時に、「5期議員を務めることです」、或いは「議員は期数を積まないと仕事ができないので、最低3期以上務めて皆さんのために仕事をします」という答えが返ってきたとしたら、誰がその政治家に期待を寄せるのでしょうか。

現状維持派、これからの発展性の感じられない人に期待は持ちません。ドキドキする、ワクワクするものに人は魅力を感じます。例え不安定なものであっても、ドキドキやワクワクを感じさせてくれる人に期待を寄せるのです。

それは夢を語り、それを実現させようとする勇気、決断、実行力によって、不安もあるけれどドキドキ感が出てきます。