コラム
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2012/1/12
956    仕事に必要なもの

とても前向きな経営者がいます。この社長のスローガンは「やる気と前向き」です。前向きな気持ちを大切にして行動すること、それだけで成功すると力強く語ってくれました。仕事はやる気を持って前向きに進むこと。「やって駄目だったらどうしよう」と思うだけで気持ちは後ろ向きです。「上手くいくかなぁ」と思うだけで後ろ向きです。前向きに考えて行動することは以外と難しいものなのです。

「絶対に大丈夫」、「自分にはできる」と思えると物事は上手く行きます。それは自信を持って行動することにつながり、かつ仕事が前に向いて進むように考えるからです。強い気持ちが支える自信と行動は、不安と停滞に優ります。自信と行動がなければ、不安と停滞が心を支配しますから、何が何でも自信を持ち行動を起こすことです。

そして不安な時代だからこそ、健康で何事もなく仕事が進むことが幸せなのです。健康で何事もないことは、日頃から前を向いておかないとそれを獲得することはできません。待っているだけでは健康も平穏も訪れないのです。従業員さんには何事も問題が起きないように、安全に人生を過ごせるように何事も感じさせないように会社を経営しています。

別の会社の役員と話をしました。この人は中途採用ですが、役員にまで上り詰めた人です。その理由を本人が語ってくれました。役員になれた理由は、「仕事に対してスピードと幅の広さがあったから」です。スピードとはお客さんへの対応の早さです。苦情を言ってくるお客さんは誰しも敬遠するものですが、この人は即座に対応して満足感を与えて戻って来るのです。それが信頼につながり売り上げを伸ばしていきました。もう買わないでおこうと思ったお客さんが商品を買ってくれる上に、友達に対して「あの会社は対応が良いですよ。あの商品を買ってみたら」など、自然な口コミで拡げてくれるのです。上と下で大きな違いがあります。

そして幅の広さとは人脈です。人脈を築くには長い時間が必要です。人脈があるということは、それに費やした時間と信頼関係を保っている時間の長さが評価されているということです。人脈があるということは信頼があることですから、困った時には必要な人を紹介してくれます。

全く知らない人に営業を行うより、飛び込み営業を続けるよりも、知人から紹介を受けた方が成果は上がります。会社に飛び込み営業で訪問しても窓口対応で終わりますし、責任者まで資料は届きません。後に電話をしたとしても責任者に辿り着くことは出来ない場合が大半です。知らないセールスや不審な電話や訪問を取り次いでくれる程、企業は無防備でも暇でもありません。大きな企業になると、飛び込みで本社の課長や部長に会うことは不可能です。

ですからスピードと幅の広さに基づいた実績が評価され、短期間で役員に昇進したのです。スピードのある対応ができる人、つきあいの幅の広い人は得がたい人材ですから、どんな分野であっても責任ある仕事をさせてもらえる筈です。