コラム
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2011/9/22
891    幸せな瞬間

小さな出来事が毎日を楽しく幸せな気持ちにさせてくれます。

時々、回転寿司のお店に行きます。食べ終わると、お皿、コップなど食事に自分が使用した全てのものをテーブルの端に片付け易いように並べます。これが習慣になっています。仕事の後、工程を楽にするように心掛けているからです。今までは少なかったのですが、最近、どこのお店でも声を掛けてくれるようになりました。「きれいに片付けてくれてありがとうございます」の一言です。普通のことをしているだけですが、声を掛けてくれることは嬉しいことです。

お寿司をいただいて幸せな言葉をいただいて帰れることは嬉しいことです。一日の終わりに幸せな気持ちになります。

台風が接近している中、打ち合わせのためにある事務所に伺いました。対応してくれる人が他のお客さんを接客していたので、女性がお茶を運んでくれました。お茶をいただく時は、いつも「ありがとう」とお礼を言うことが習慣になっています。そうしたら、「雨の中、お越しいただきましてありがとうございます」と声を掛けてくれました。

少しの言葉でコミュニケーションが図れます。そしてお茶と共に幸せな言葉をいただけます。形通りではない接客は小さな感動があります。

そして打ち合わせの帰りも大雨でした。事務所から私の車までは10歩程度の距離でしたが、ずぶ濡れになるには十分な雨でした。でも事務員さんは傘をさして車まで送ってくれたので濡れることはありませんでした。

打合せをする前、そして打合せを終えた後も配慮してくれる会社の姿勢は相手に感動を与えてくれます。台風の中、出掛けて良かったと思える出来事でした。

ある事務所での出来事です。その日は雨でした。傘を持ったお客さんが事務所を訪れてきました。玄関に傘の乾燥機が設置されているので、お客さんはそこに傘を入れて水滴を取り除いて事務所に入るのですが、それでもお客さんが室内に入る過程で廊下に水滴が落ちることがあります。廊下に水滴が落ちていると革靴だと滑り易くなるのです。
そんな時、雑巾を持った清掃の女性が腰を屈めながら一所懸命に床面を拭いてくれる光景があります。誰かに認められることを期待するものではなくて、一点に集中して本当に懸命に拭いてくれているのです。ビジネスの目的外のことですから、その行為に気づく人は少ないのですが、それはしっかりとしたプロの仕事です。私が気づいた時は「ご苦労様。身体に気をつけて下さいね」と声を掛けています。年齢を重ねた人が腰を屈めての作業をすることは、腰や膝への負担があるから身体への注意を呼び掛けるためです。言葉の後に、その清掃の女性はニコッとしてくれます。

やや気分が沈むような雨の日に、その表情に出会えることは幸せです。雨の一日が幸せな一日に変化する瞬間です。雨の日だけ出会える幸せがあります。

少し気がつくだけで幸せのプレゼントを受け取ることができます。