コラム
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2011/1/18
862  質問

人は自分の得意なものを見つけ、それで勝負をすべきだと意見をいただきました。これは若い人たちに贈る言葉です。面接や自己紹介をする時には、自分がここに秀でている何かを持っている必要があります。一番は難しくても、その分野で10番以内に入っているものを持ちたいものです。

次にあげる質問への回答は難しいものばかりですが、考えておきたいものです。

  • 自分得意なものは何ですか。できたら誰にも負けないものがありますか。
  • 人に誇れるものは何かありますか。例えば、上位10番以内に入っていると思えるものはありますか。
  • これから何をしたいのか目標はありますか。10年後の自分がどうなっているか未来予想はできていますか。

質問からは、大きな目標を掲げ、それに向かって日々の努力をすることの大切さが分かります。いま回答できないとしても問題はありません。これか一番のものを目指せば良いだけですし、人よりも優れているものを見つけたら良いからです。そして10年後の目標を決定しておくのは大切なことです。これから10年先までの日数は約3650日です。これだけの日にちがあれば、目標に掲げたことを達成するのに十分な時間があります。

但し、無理な目標があります。今から着手しても10年先でも届かないと思うような目標は避けるべきです。20歳超えた人が、陸上100メートルを9秒台で走りオリンピックに出場することや、イチロー選手のようにメジャーリーグに行くことを目標にしても適うことはありません。やれば何でもできると言いますが、子どもの頃から取り組んでいないと無理なものが現実的にはあります。

大抵のものは継続することで目標に届きますが、それはピーク年齢に達する時間に差し掛かる前に十分な時間を確保できることが条件です。3歳の野球の練習をしている子どもがメジャーリーガーになることを夢に掲げても大丈夫です。5歳の子どもがアイススケートで浅田真央選手のように銀盤で滑り、オリンピックを目指すことを目標にしても大丈夫です。

そこに届くのに十分な時間があるからです。ところが20歳で野球していない人やアイススケートをしていない人が、それを目指しても決して届かないのです。20歳であれば30歳の時期に到達可能な目標を掲げるべきです。50歳であれば60歳の時に到達したい目標を掲げるべきなのです。

このことを指して、大人は夢が持てないとは言いません。大人には大人が持つべき夢があるのです。社会で自分が必要とされる分野が、未来において必ず存在している筈です。それは何かなのかを自分で見つける義務があります。

社会で役に立たない人はいません。社会で役に立たないと思うことは、誰かがその人の分の社会コストを負担してくれているのです。責任を負うべき大人は、誰かに負担を掛けないで社会的な義務を負い、そこから自分が掲げる目標に向かうべきなのです。

ここに掲げた三つの質問に答えられる自分でありたいものです。