コラム
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2011/1/7
856  黒船

人は風を捕らえることが大切です。風は何時吹いてくるのか分かりません。多くの人が時機を逸するのは、風が吹いてから船を作るための材料を用意しようとするからです。風が吹いた瞬間に船を走らせなければならないのに、その時点で船作りに着手しても時期を逃すだけです。ですから船は用意しておくか、いま存在している船を入手する行動を取るかのどちらかが必要です。船を用意するということは、普段からの努力を怠らないことです。突然の頑張りを努力とは言いません。試験前の勉強などが典型的なもので、一夜漬けでは航海に耐えられるような船は作れないのです。

毎日の努力の積み重ねだけが社会の航海に耐えられる船を作れるのです。

2011年、黒船がやってきます。中国やロシアといった大国との外交問題が今年以上に勃発します。国の形が変わる前夜が2010年で、2011年は新しい日本の基礎を作る年になります。新しい国に必要なものは人材です。今までと同じ人材を選んでいるようでは、この国の未来はありません。坂本龍馬が登場して明治維新を成し遂げ、続いて坂の上の雲の時代が近代日本に変貌を遂げさせたように、今は平成の夜明け前なのです。不安定や先が見えない時代と言われていますが、2011年はこれからの日本を築く第一歩の年となりますから、明るい年になります。基礎を固める。これは後援会はがきにも書いた平成23年の私の目標ですが、この国にとっても基礎を固める年が2011年なのです。

個人の基礎を固めるとは、努力の継続によって信頼と実績を積み重ねることですが、国家にとっての基礎を固めるとは、この国を担う人材を登場させることです。今までの人に任せているようでは、基礎を固める年になりません。新しい人材を登場させるかは、政治で言えば選挙です。坂本龍馬や坂の上の雲の時代と違うのは、人材は選挙によって選ばなくてはならないことです。旧態依然とした人材ではなくて、新しい人材を送り出すことが2011年に私たちがしなければならないことなのです。

和歌山県においても同じことが言えます。人材を入れ替えることだけが、新しい時代を築く基礎を作ることになります。地域にとって必要な人材を送り出すことが、2011年の最大の仕事なのです。これをしないと、その地域は沈んだままです。統一地方選挙と、もしかしたら衆議院解散が予想されています。将来を変えられる人材を送り出すことが私たちの仕事です。和歌山県がそれをしないと、人材を変えようとしている都道府県からの遅れの幅は拡大します。今までの和歌山県は時代についてきただけです。これからは時代を創る仕事が待っています。そんな人材を輩出する。それが2011年の最大の仕事なのです。

きっと未来から見ると、2011年は新しい日本の基礎を築いた年として評価されています。

歴史を作っているのは、今を生きている私たちだけなのです。残念ながら今日現在、生を受けていない人は歴史を作れないのです。今まで歴史を築いてきたけれど、志半ばにして去った全ての人を失望させないためにも、今も歴史を創れている私たちが、本気で歴史を創るための行動を起こすことです。

歴史の真っ只中を歩いている私たちが、未来の教科書を書いているのです。