幼稚園から高校まで幼馴染で同級生のSさん。令和6年5月26日の東京での同窓会に来ることができないので会いに行ってきました。
待ち合わせの場所で待っていると「お待たせ」とやって来たので「あれ、痩せたぁ」と挨拶代わりに言葉を掛けました。「私は元々痩せているからね」と笑いながら幼馴染の二人会話が始まりました。
「三泊四日で韓国の友達に会いに行っていて、今朝、4時30分に帰って来たの」というので「今朝の4時30分に帰ったばかり。違う日でも良かったから、それなら日を変えてくれたら」と伝えたところ、「それがね、空港から出る時にハプニングがあってね」と笑いながら、その話を聴かせてくれました。
話を聴くと「それはあり得ない」という内容の話でした。ここで記すことはしませんが、そんなトラブルがあって、自宅に帰ったのが今朝の4時30分だったのです。「だから疲れているように見えているのかも」ということです。
さて「私は友達のいる韓国にも行きたいしゴルフもしたいし、好きなビールも飲みたいから」と抗がん剤治療をしているとは思えない元気さです。元々、元気で明るくて前向きで行動力があるので驚きはしないのですが「手術もできない癌で抗ガン剤治療は辛いのに強いなぁ」と今更ながらに思いました。
極めて珍しい腹膜癌について詳しく解説してくれました。「CTを撮影した時に、先生は胃の下の壁が厚くなっていることに氣づきました。『どうしてかな』と思ったのですが、CTで影もなく血液検査の結果も正常値だったので、異常はないと判断したのです。しかし氣になるので総合病院を薦めてくれて診察に行ったのです。そこでも異常は発見できなかったのですが、そこでも医師が何もないことが氣になったので『最後に検査しましょう』と検査した結果、腹膜癌の腫瘍マーカーの最高値が40のところ450もあったことが分かりました。直ぐに入院と手術の用意をしてくれました。手術をして腹部を開いたけれど『転移していて手遅れ』でした。腹膜癌が侵攻してくるのを防ぐために、胃は下の壁を厚くして侵攻を防ごうとしていたのです。腸の壁が固くなっていたのも癌の侵攻を防ぐためでした。胃や腸は腹膜癌の侵攻を食い止めようとして壁を厚くしたり、自身を固くしたりしていたのです」。
これを聴いて「内臓は凄い。人の体って凄い。懸命に命を護ろうとしてくれているんだね」と話したところ、同級生は「そうそう、可愛いよね」と笑いました。
「まあ、発見した時に『半年ぐらいかな』と言われたけれど、それは仕方ないよね。克服は無理だけどできるだけ長く生きられるように頑張ります」と前向きな言葉です。
「そうそう、癌は笑うと抑えられると聴くことがあるし、好きな人と会って話をすることが良いことだと思うよ。これからは好きなことをして、好きな人とだけ会うようにして」と伝えました。「そうだよね。明日から抗がん剤治療に入るけれど頑張ってくる」と話してくれました。辛い話を笑って話せるなんて、人との出会いがあるから人生って良いものです。