コラム
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2021/12/3
1864    令和3年11月に教えてもらったこと

「物事は整数と変数の組み合わせで考えること」。仕事には決まった整数があり、それをどれだけ触っても変化させることは出来ません。お店の売り上げを増やすために整数を変化させようとしても無理があります。そこで変数の導入が必要となります。整数に変数を組み合わせることで変化を起こすことが出来るので売り上げが伸びることにつながります。

例えばコロナ禍においてでさえ、丸亀製麺は大きく売り上げを伸ばしていると聞きました。その理由は、お店で食べた人が「ここで食べたおうどんを持って帰りたい」と思うと考えて、返却口のところに「お持ち帰り用のうどん」を置いたのです。お店で食べた味を家でも食べたいと思ったお客さんが三食分、六食分と買う行動につながったのです。これは店内で食べるという整数ではなく持ち帰り用という変数を導入したからです。

為替相場は血圧のようなものです。円高、円安に振れるのは、経済を維持するための変動であり、人の血圧と同じです。血圧が上下することで健康に注意したり、健康を保つことができるので血圧が変動することは大切です。為替変動がなければ経済は失速することになります。なのでユーロは一国の金融政策がとれないことから、デジタル化が進展する国際金融の世界では維持することは難しくなります。デジタル元の導入によって通貨の動きが同変動するのか分かりませんが、国で金融政策がとれない通貨は不安定になります。

デジタル元が普及すれば基軸通貨としてのドルの立場も分からなくなります。アメリカは世界最大の債務国ですから基軸通貨が維持できなくなれば下落することも考えられます。デジタル元によって基軸通貨を目指すことはないと思いますが、普及状況によっては世界経済に影響を及ぼすことになります。

「人にとって謙虚さと感謝の気持ちが大事なことです」。地位が上がり、立場を得るようになっても謙虚さを失わないことです。偉そうになると人はそこで終わります。謙虚でいることで人から学ぶことが出来ますし、勉強させてもらっていると感じることができます。

「私は宴席では常に下座に座ります」と話してくれました。その理由は「上座に座ると自分が偉くなったように錯覚する」からです。自分が偉いと思ってしまうと、下座の人の言うことが聞こえなくなり、人から学ぶことができなくなります。その結果として成長が止まるのです。成長の要因は人の話を聞くことにあります。謙虚でいて感謝の気持ちを持ち続けることが人として大事なことなのです。

自分の経験で判断すると失敗するのは「人生はたかだか30年、40年なので、その経験に過ぎないからです」ということです。だから人は歴史から学ぶ必要があるのです。歴史の出来事とその背景にあったものを照らし合わせて考えることで失敗を最小限にすることが出来ます。一人の経験で物事を判断することは正しい方法ではありません。

「刻苦勉励して大成を期す」という言葉があります。これは苦労をして仕事や勉学に励むことによって幸せを得られることを意味しています。年月をかけて仕事に取り組むことは苦しいことですが、それをやり遂げるとそこに幸せが待っていることの教えです。

「お願いいたします」「協力してください」の言葉を心掛けてください。仕事を委託する場合、依頼する立場にある人は「仕事をあげる」「やらせてあげる」と上から言葉になることが多いのです。それでは相手に不快感を与えるだけです。仕事は「あなたにやらせてあげる」のではなくて「一緒に協力してやり遂げましょう」という気持ちが必要です。ですから依頼のやり方は「お願いいたします」であり「協力してください」と、一緒に仕事をやっていくことを伝えるべきです。相手はこちらと同じように、仕事の依頼者への感謝の気持ちで仕事に取り組んでくれることになります。