コラム
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2021/9/14
1843    何事も成功するまでは不可能に思えるものである

国際社会に入って久しいことやリモート会議の機会が増えていることから、外国とは以前よりも接点が増えています。令和3年8月に和歌山フロリダ会主催で、フロリダと和歌山市をインターネットで結んでリモートコンサートを開催しています。これもコロナ禍がなければ実現していなかった企画だと思います。

また和歌山県フロリダ会のリモート会議での「フロリダ州と和歌山県は共にロケット発射場があるので宇宙を切り口とした交流もできる」と提案したご縁で、NASAも紹介してもらうなど交流の幅が拡大しています。

さらに企業活動のグローバル化が進展していることから設計と部材製造と供給、組み立てなどの分業化が進んでいること。これまでの製造拠点は労働単価の低い国だった条件が多様化し、政治が安定していることや高い労働力と技術を持っている国も対象に入っています。

今後はアメリカと中国との関係次第で、工場立地の候補地には政治的安定が更に求められるようになると思います。

加えて「RE100」の高品質で安定したエネルギー供給が可能な国も求められるようになっています。

これらの市場条件に対応できるのはグローバル企業であり、これらの条件で進出先を絞り込んでいます。

このような環境変化から外資系企業と接点を持つ機会も増えています。文化や価値が異なるので難しさがありますが、良い経験をさせてもらっています。

9月12日、日曜日。ある人が挨拶の中で引用したネルソン・マンデラ氏の言葉が心に届きました。

「何事も成功するまでは不可能に思えるものである」

It always seems impossible until it’s done.

確かに進行中のことは不可能に思えます。達成して初めて「本当のこと」になりますから、進行形の時に聞く言葉は「できっこない」です。「そのことを」やっていない人の言葉に惑わされることなく世界を相手にするだけです。そう思っていたところパソコンにメールが届きました。それまでは仕事や協議の確認内に関することでしたが、この時のメールは仕事に関係のないものでした。

「何かを犠牲にしながらも一生懸命輝いてる。飾り気抜きに、余計引き立つ!いまが引き締めどころ!引き続きがんばろう」というメッセージでした。しかも英語ではなくアメリカ人からの日本語のメールでした。もしかしたら「これまでの困難を乗り越えるための協議を共有してきたことから、文化と価値の違いを超えて気持ちか通じたのではないか」と思い嬉しくなりました。

繰り返しますが、アメリカのビジネス界の人が「何かを犠牲にしながらも一生懸命輝いてる。飾り気抜きに、余計引き立つ」という言葉を使ってくれたことを「嬉しい」と思うのです。この言葉は実に日本人的価値を表現しています。一般的に目立つことを求める欧米のビジネスの舞台でいる人が、こちらの見えないところの動きを理解してくれているのです。

ビジネスと共に心の距離が縮まって、今が「一気に乗り越える行動の時」だと察しました。