コラム
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2021/8/25
1830    和歌山県誕生150年、和歌山市政130年、陸奥宗光先生乃像建立50周年

令和3年8月21日、和歌山県誕生150年、和歌山市政130年、そして陸奥宗光先生乃像建立50周年の記念事業を終えました。和歌山ビッグ愛での記念講演会も岡公園での記念式典も、見事な成果を収めたと思います。先人が築いてきた和歌山県の歴史を止めることなくお祝いができ、151年目に向かうための志を確認することが出来ました。

記念式典では、今から50年前の岡公園で挙行された「和歌山県誕生100年、和歌山市政80年、陸奥宗光先生乃像建立記念」行事と同じ形式を踏襲して開催しました。これが歴史を引き継ぐことだと考えてのことです。式典では刺田比古神社(岡の宮)祭主の岡本和宣さんから祝詞奏上と玉串奉奠の儀式を賜りました。

式典の途中、「50年前の先人達はどのような気持ちを陸奥宗光先生乃像の建立に込めていたのか」と思っていました。わが国の外交史上、最も偉大な功績である不平等条約改正を称えたのか。その志を称えたのか。記録が少ないので今では分かりませんが、後世につなげるための新国家を築くために必要な条約改正を成し遂げた行動と志を称え、それを後世の人に伝えようとしたのだと思います。

「それからの50年間、果たしてその志は引き継がれてきたのだろうか」と思います。陸奥宗光伯のことを取り上げる機会は少なく、故郷の偉人にしては学校教育で学ぶ機会も少なく語り継がれていなかったように感じます。

これまで講演会や学校の授業で故郷の偉人の話を伝えてきた「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」が数年前から「記念の年に何もしないようでは故郷の偉人の意思は引き継がれない。しかも和歌山県誕生150年、和歌山市政130年の年を迎える機会が生かされないようでは和歌山県の恥である」と話し合い、記念事業を実行することに決めたのです。

もう開催していなければ「和歌山県誕生200年、和歌山市政180年、陸奥宗光先生乃像建立100周年」を迎えることは出来ないと思います。途切れた歴史を後々になって修復することは出来ないからです。50年後の今、実行していない行動と意思を、今から50年後に引き継ぐことは出来ないのです。残念なことですが、50年前の記録は限りなく少ないので十分に引き継がれていないように感じます。今回は記念講演会や記念式典のことを、後世に残すための記録集を作成することにしています。やったことは文字と写真を記録として残すことで、その形式と共に意思は引き継がれることになります。

この日のために実行委員会メンバーは、2年近い準備の日々を過ごしてきました。やり遂げる意思と行動力の賜物だと感じています。やり遂げた私達は「語ることは簡単ですが実践することは難しい。意思をもって継続することは尚更難しいことです」と人に話すことが出来ます。記念事業をやり遂げたことで分かったことです。

批判や妨害、言葉にすると「やっても無駄」「意味がない」「どうせできないだろう」というものですが、やり遂げたことで封じ込めることができました。自身の名前を名乗ることなく、陰で批判的な意見だけを語る人にはできないことです。

令和3年8月21日、土曜日。和歌山県誕生150年、和歌山市政130年、陸奥宗光先生乃像建立50周年をお祝いすることが出来ました。応援してくれた皆さんに感謝しています。