コラム
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2021/8/12
1823    練習と感動

HoneyGOLDの「夢のお話し」が誕生したのは、和歌山市の児童養護施設「こばと学園」へミニコンサートに行ったことがきっかけです。今ではグループの代表曲となり、コンサートのエンディング曲として歌い続けています。僕も和歌山市がご縁で誕生したこの曲を好んで聴いています。
「人を傷つけ泣いた夜、人を励ますことを知った僕、人のために何か出来る幸せ気付かせてくれた。上手くいかないこともある、臆病にだってなることもある、あなたにしかできないこと きっと沢山あるから」の歌詞は心の内側に届きます。

子ども達の励ましを受けて返したメッセージですが、子ども達ではなく大人にも理解して欲しい言葉です。そして歌は続きます。「言葉にできないほどの大きな私の夢のお話しを、あなただけに聞かせてあげるから、もっと近くにおいでよ」と。

彼らが結成三周年コンサートを開催すると決めてからの毎日は、練習に明け暮れた日々だったそうです。「毎日何時間も練習をしてきました」と話してくれたように、舞台に立つためには何百時間以上もの練習が必要なのです。

そしてコンサートは「一瞬で終わってしまう」ことになります。いつも、どんな時でも懸命に目指してきた舞台は一瞬で過ぎ去っていきます。そう例外なく発表の舞台はたった一瞬なのです。コンサートの時間は約2時間ですが、舞台に立っていると瞬時に過ぎてしまいます。「あれだけ苦しい練習を繰り返してきたのに、もう終わり」という思いが伝わります。

しかしコンサートを開催する前の辛くて苦しい何百時間に及ぶ練習の毎日があったから、実現できたのです。長い時間をかけた練習があるから、自信を持って舞台に立つことが出来るのです。不安に押しつぶされそうになる。臆病になって泣くこともある。そんな揺れる気持ちを克服して自信に変えるためには練習以外にないのです。

長い時間をかけた練習があるから、自信を持って本番を迎えることが出来ます。練習をしないで、不安を克服しないで、自信を持つことなくコンサートやプレゼンテーション、そして本会議で思った通りの成果を上げた事例を知りません。毎日の練習によって、襲い掛かる不安を克服して、自信のかけらを掴んで本番に挑むことから、結果を残せるし、観る人、聞く人に感動を与えることが出来るのです。人に知られることのない隠れた練習なくして、感動を与えることは出来ません。感動の舞台は苦しくて辛い練習の成果が表れるので、思いが人に伝わるのです。それは拍手であり、興奮であり、そして涙なのです。

練習にかけた時間、不安との戦い、諦めずにやり抜いた自信が、観た人、聞いた人に感動を与えるのです。感動はその人が懸命に練習に取り組み、かけた時間を熟成させた結果生まれるものです。

そして練習や準備など、やることをやった後は自信を持って挑み本番を楽しむことです。このことも歌詞にあります。「明日の行方は分からないけど 今を一杯楽しんだもん勝ち」なのです。

ライブハウスにお客さんに来てもらって歌うことは簡単なことではありません。私達が知ることのない辛い練習を積み重ねて、上達して、不安を自信に変えて、そして楽しむから自らが感動し、お客さんにも感動を与えるのです。