コラム
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2021/7/29
1815    和歌山市議会議員時代を振り返る

ある組織の定期大会での報告用に和歌山県議会の一般質問をまとめていたのですが、「和歌山市議会議員の時は何度、一般質問をやったのだろうか」と思いました。そこで調べてみたところ本会議で10回登壇していました。初当選の一期目で10回一般質問をしていたことを知り「一期目だけどよくやっていた」と思いました。当時、市議会に送り出してもらった限り「できるだけ一般質問をやろう」と思っていたものです。

令和3年6月県議会まで計43回登壇していますから、市議会議員時代を合算すると合計53回知事や市長と質疑を交わしていることになります。振り返るには早いのですが「当初描いていた通りの議員活動ができている。初心を忘れることなく、やるべきことをやれている」と思います。

そしてやってきたことが確かな足跡になっていることに気づくのです。記録というのは有り難いもので、やったことは公式な議事録として残されているのです。後の時代の人や議員が議事録などを見た時に「この片桐という議員は真剣にやっていた」と思ってもらえると信じています。やってきたものだけが積み重なり記録として残る。社会でも会社でも、議会でも同じだと思います。だから与えられた役割をしっかりと果たすよう、その時々に全力を尽くすべきなのです。その積み重ねてきた結果が現在なのです。現在は自分が積み重ねてきた実績以外の何物でもありません。

だから将来はこれまでの実績と現在の姿から想像できるのです。実績の残していない人が突然、凄い成果を上げることはありません。これまで怠けてきた人が、わずか数日で人から頼られる人になることはありません。勉強してこなかった人が数か月勉強しただけでトップレベルに辿り着くことはありません。怠惰な生活を過ごしている人が企業からスカウトされることはありません。

このような事例を挙げるとキリがありません。これまで積み重ねてきた延長線上に現在の自分があり、将来も現在の延長線上にあることは変えようのない現実です。
「一歩ずつ進む以外に前進する方法はない」。これまでの議会と市議会での一般質問をまとめてみて分かったことです。合計53回の登壇を一回の本会議で達成できることは絶対にありません。一般的な地方議会であれば一年で4回開催されますから、本会議で53回登壇しようとすれば1年間の全ての議会で登壇したとしても13年を要することになります。全ての議会で登壇した場合は最短で13年、僕の場合は18年間かけて築いた議会での実績です。これだけ質疑を重ねて県政が前進していないはずはありませんから、ささやかですが僕の議会活動の自信と誇りです。

これから踏み出す世界は誰にも分かりませんから、将来の姿で確実なことはこれまでの実績だけです。人はこれまでの実績に基づいて人の将来性を判断します。どんな分野でも良いので確実に実績を残してきた人と、実績のない人を比較すると、実績を積み重ねてきた人に期待する、そして任せようとなるのは当然の帰結です。

実績のない人が「明日からやろう」と思ったからと言って、一気にトップレベルにいくことはできません。自分が知らないだけで、既にその分野で実績を残してきている人は大勢いるからです。それよりも今から一歩ずつやることです。一年後には小さな実績が残されていますから、それが将来の土台になります。実績は一朝一夕でできるものではないので、まずは土台を築くことからスタートです。