コラム
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2020/11/24
1751    チーム力

仕事をしていると、人と交流していると、何か行動を取っていると、波風が起きるものだと思います。人が動くとそこにエネルギーが発揮されるので、それに呼応した何かの動きがあることは当然のことですが、良い波動とそうでない波動の両方のエネルギーを呼び起こすことが多いようです。共鳴する心もあれば反発する心もある。動きに対しての反応は分かれますが、共鳴があると躊躇なく次の行動に移ることになりますが、反発されると次の行動に行くことに躊躇することになります。動きを加速させるか減速させるかは、行動した後の反応に影響されると思います。

目的を持ったチームであれば、みんなで決めた一つのことを実現するためにそれぞれが動くことになりますが、その動きはサッカーやラグビーと同じように、それぞれが同じ動きをするのではありません。時には同じ方向に力を結集することがありますが、個々の力量を発揮することも多いのです。

だから誰が何をしているのか、他のメンバーが知ることもありますが、分からないこともあります。ここで「自分がやっているのに、あの人はやっていない」と思う人もいるのですが、その思いが強くなりすぎると不協和音の状態に陥ります。チームは役割分担であり、強弱であり、旋律です。同じ方向に向かっているけれど、奏でる音は違います。

一人が音を出している時、他の人は休んでいる場合があります。それをもって「自分一人がやっている」とはならないのです。

他の人は「自分が動いていない時に動いてくれている」「自分がやれないことをやってくれている」と思うことが大事だと思います。

舞台の表に出る人、裏の動きをしている人、強いチームは同じ動きを求めるのではなく、異なる動きで全体を進めていくと思います。表に出る人は仕事をしているように思えるけれども、横との調整や根回しをしている人の動きは知られることは少ないので、何も動いていないように見えるのです。しかし見えないから何もしていないのではなく、大事なことは見えないこともあるのです。心が体を動かしているようなものです。

ボールを奪う役割の人もいれば、そこからパスを受けて前線にあがる役割の人もいます。そこから得点機にパスを回す人もいれば、得点を挙げる人もいます。その時、何の役割を果たしていない人のように見えても、自陣のゴールを守っている人がいるから安心して攻撃に転じられるのです。チームは総合力ですから、得点を得た時はチーム全員の力の結集だと思います。

パスを回す役割の人は戦況を見ながら先を読み取り、最適と思うパスを回しています。だからチームを組んだ限りは、メンバー全員が大事な役割を担っていると思います。それぞれがチームに感謝の気持ちを抱き、言葉を伝えることは、チーム力を維持するために必要なことです。そう、強い言葉、励ましの言葉、優しい言葉をかける役割の人も必要なのです。言葉は人を奮い立たせる力を持っています。そして最も強い力の一つが「名前を呼ぶこと」だと思います。

「〇〇さん、頑張っていこう」「〇〇さん、その調子」「〇〇さんのお陰です」など、時には名前で呼ぶことは、個人、そしてチームの力を増大させることになるのです。

そんな言葉を伝える役割の人も欠かせない人です。一つの案件を内と外から眺めていて感じたことです。

称え合うことはチーム力を高め、批判はチーム力を落とします。一人が落ち込んだ時は誰かが支え、その誰かが落ち込んだ時は、また誰かが支える。それが強くなっていくチームであり、成果をあげられるチームだと思います。

だからそんな人を応援しています。「運を運んでくれる人は、その分、運をもらっています。行動すれば波動が起きます。波動は自らも高めてくれるものであり、共鳴してくれる人が現れますから、大丈夫です」。